自分たちのホームページを制作した会社にそのまま運用保守や維持管理を任せ、月額あるいは年額でサーバ利用料やサポート費用を制作会社に支払っているという組織は多い。しかしその額は本当に適正なものだろうか。たとえ当時は相場通りの金額であったとしても、数年たった今、改めて費用を見直してみる必要があるのかもしれない。ホームページのリニューアルは、そのための絶好のタイミングといえるだろう。
岩手医科大学で歯学会の副理事を務める黒瀬雅之氏は、年間60万円近く支払っている同学会ホームページの維持費とサーバ利用料の見直しを理事会から託され、発注ナビで複数社の見積もりを検討。株式会社ヘレナメディアリサーチと出会い、維持管理費用の大幅削減を実現した。詳しい経緯を岩手医科大学歯学会の黒瀬氏と、株式会社ヘレナメディアリサーチの統括プロデューサー川原場氏に伺った。
「年間60万円近い維持費は高過ぎる」理事たちの声により、ホームページをリニューアルへ
――岩手医科大学歯学会について教えてください。
岩手医科大学歯学会 黒瀬氏:岩手医科大学歯学会は、歯科医学の進歩や発展を目的とする岩手医科大学歯学部の教職員および卒業生を中心とした学会です。
さまざまな活動を行っているのですが、主なものとしては、会員の研究の発表の場としての歯学会総会(年1回)および歯学会例会(年2回)の開催、岩手医科大学歯学雑誌の発行(年3回発行。内容は、原著、総説、症例報告、レクチャー、学会抄録、学位審査報告など)があります。
――今回、ホームページの発注に至った背景を教えてください。
黒瀬氏:私は同学会の副理事として広報を担当しているのですが、2024年7月に第50回の総会を開催するにあたり、既存のサイトを刷新したいという話が持ち上がりました。既存のサイトは年額で維持管理費用が40万円程度、加えてサーバ利用料が16万円程度と、合計で約60万円ほどかかっていたのですが、これを安くできないかという以前からの課題もありました。
既存サイトの発注は別の者が担当し、すでに制作から4~5年が経っておりました。運営会社からリニューアルの打診もされたのですが、運用費が高額だったため学会の各理事が疑問を呈していました。
そこで、私が自身の所属する研究室のホームページを担当していたこともあり、運用費について理事から意見を求められていました。
――担当されていた研究室のホームページ発注先に、今回の学会のホームページを発注することはできなかったのでしょうか。
黒瀬氏:私の研究室のホームページは、以前、新潟の大学にいたときのつながりで新潟の個人事業主の方にお願いしてきました。今回も声をかけて見積もりまで貰っていたのですが、業者が急病になり辞退されました。それが2024年3月のことです。
もうすでに学会開催の4カ月前なのと、前の会社との契約を4月に解除しなければ自動的に年単位の契約更新がされてしまうということもあり、発注先探しを急ぐ必要がありました。しかも、理事会からは「1社だけだと分からないので、複数の業者から見積もりを取り、比較検討したい」ともいわれていました。
そうした経緯でネット検索をしていたところ、検索結果の上位にある発注ナビを見つけました。複数の業者から見積もりを出してもらえるだけでなく、各社を比較検討できる。まさに私が求めていたサービスでした。
発注先の決め手は3~4年スパンで最もリーズナブルなコストだったこと
――発注ナビを利用するにあたって不安などはありませんでしたか。
黒瀬氏:初めて利用するという点での不安はありましたが、発注ナビのサイトはプラットフォームも洗練されていて、連絡後の対応もとても速かったので安心して利用することができました。
業者の紹介もとてもスピーディーで、すぐに4社を紹介していただきました。1社は反応がゆっくりでしたが、3社は見積もりが出てくるのが早かったです。それでも全ての見積もりが1週間ぐらいで揃ったため、翌週の理事会で説明することができました。
――4社の中から最終的にヘレナメディアリサーチ様を選ばれた理由を教えてください。
黒瀬氏:最終的には理事会の決定だったのですが、いくつか要因があります。
まずは、ヘレナメディアリサーチさんが拠点を置くのが茨城県という点です。特につくばは大学や研究機関が集まる場所で、実際にヘレナメディアリサーチさんは大学や研究機関のホームページ制作経験も多いと聞きました。
――課題だった予算面の比較結果はいかがでしたか。
黒瀬氏:見積もりは各社によってさまざまで、初期投資が高いもののランニングコストが安いというパターンや、その逆もありました。
3~4年のスパンで見て一番安かったのがヘレナメディアリサーチさんでした。もう1社、同等の金額を提示された業者さんもありましたが、ヘレナメディアリサーチさんは動画制作に強く、専門部署を持っていることが分かり、もしかすると今後、学部のホームページのリニューアルで学生集めなどに動画が使えるかもしれない、という期待もありました。
――物理的な距離は懸念材料にはなりませんでしたか。
黒瀬氏:正直なことをいえば、もう少し近くにあれば良いなというのはありました。せめて仙台にあれば、と。
ただし、ご紹介いただいたほかの業者さんは全て西日本だったので、それに比べると近いと感じました。もしかすると、今後は大学にお越しいただき動画を撮影してもらうこともあるかもしれませんが、茨城県からならギリギリ足を運んでもらえるのではないかと。
学術系、映像制作に強み。大学、研究機関、自治体からの信頼も厚いヘレナメディアリサーチ
――ヘレナメディアリサーチ様はどのような会社で、普段、どういったビジネスを展開されていますか。
株式会社ヘレナメディアリサーチ 川原場氏:弊社は1983年に映像制作事業をスタートさせ、教育教材映像やブライダル映像などの撮影・編集などを行っていました。
茨城という土地柄のため研究機関も多く、実験の様子を映像で記録し、VHSやβで納品するといったビジネスも展開していました。その後、インターネットが普及し始めたこともあり、茨城県内でいち早くホームページの制作などのインターネット事業に参入しました。
また、早期からインターネット事業に参入していたこともあり、茨城県内の自治体との取引も多く、実際に県内44市町村のうち、半分ぐらいの市町村のホームページ制作を受注しています。
自治体や国の研究機関などのHPを作っているという信頼感もあり、民間企業のお客様からも多数のご依頼をいただいております。お陰様で、茨城県内では『Webといえばヘレナ』というイメージが、ある程度定着していると思います。
――映像制作だけではなく、ホームページなどで利用する動画制作にも強みがあるということでしょうか。
川原場氏:動画とWebの組み合わせというのは当社の強みです。さらにいえば、ホームページはこの会社、パンフレットはこの会社、映像はこの会社、といったように、それぞれを別会社に発注すると全体の統一感が失われてしまいかねません。
当社はそうした制作をワンストップで承りますので、メディア間でのデザイン上の齟齬が発生しづらいという安心感もあります。CI(Corporate Identity)やVI(Visual Identity)の打ち出し、各種のプロモーション展開、リクルートなど、複数の異なるメディアの運用を検討されているお客様に、ぜひご利用いただきたいと考えております。
――今回、岩手医科大学様の案件にエントリーされています。ビジネスエリアはどうなっていますか。
川原場氏:弊社のビジネスエリアは、かつては関東圏内のみでした。しかしコロナ禍でオンラインによるミーティングが普及したこともあり、現在は全国規模でビジネスを展開しています。すでに愛知、山口、北海道のお客様から受注した実績もございます。また、近隣県であれば直接対面での打ち合わせもさせていただいております。
今回の案件では、岩手に出張したいという思惑があったのも事実です(笑)。北関東エリアと東北エリアということで距離も近く、親近感も湧いていました。
――エリアの縛りはないということですが、普段はどのような案件を中心にエントリーされているのでしょうか。
川原場氏:発注ナビの利用は、販路拡大だけが目的ではありません。ホームページ制作会社がたくさんある中で、色々と競い合いながら提案ができる、というところに魅力を感じています。そのため、画一的なエントリー基準というのは特にありません。
当社が策定しているパーパスは、お客様のさまざまな課題や問題に対処するために、『人×技術』による総合的なマーケティングソリューションを提供することです。これにより、県内外の幅広い分野のお客様や地域社会に対する価値を高め、『つよく』することを目指しています。
この『つよく』は、当社の社会的責任を強調するものであり、デジタル社会におけるお客様や地域社会の保護を含むセキュリティの向上や安心・安全な保守の取り組みとともに、さらなる社員のスキルアップや能力向上も意味します。
また、弊社はSDGs(持続可能な開発目標)の基準に沿った取り組みを行い、地域社会の発展と人々の幸福に貢献することを目指しています。このパーパスは単なるビジネスの成功だけでなく、社会的責任や地域活性化、持続可能性へのコミットメントも含んでいます。
費用に対するサービスの充実度に思わず「本当にいいのですか?」 継続で別サイトの制作も依頼予定
――ホームページ自体は、現在制作中と伺いました。
川原場氏:現状はデザイン案を提出している段階です。ここから何回かのやりとりを経て最終的なものに仕上げていくことになるでしょう。(※2024年5月取材時、2024年6月13日に納品)アカデミックな雰囲気で、かつ使いやすさと見やすさを両立したデザインにしましたが、一発でOKをいただきデザイナーも喜んでいます。
黒瀬氏:いただいたデザイン案は、理事やメンバーからもとても好評でした。ヘレナメディアリサーチさんは『大学に好まれるデザイン』をしっかりと外さないご提案をいただける印象です。学術関連を多数扱ってきているからでしょうか、ツボを押さえているなと感じています。
――大学関係のホームページを数多く手掛けているだけありますね。デザインのポイントはどのようなところにあるのでしょうか。
川原場氏:学術関連、自治体関連に限らず、そのページを閲覧するのが誰なのかというのは、常に意識してデザインするように心掛けています。大学でしたら、先生や学生さんに刺さるデザインを意識しています。
デザインは、10人が見たら10通りの意見が出てきます。ポスターならばビジュアルのみなので、その場でデザインコンペをして良し悪しを決めることができます。しかしWebの場合は、見た目以外にもユーザビリティやアクセシビリティなど、使い込んでいくと分かってくる機能面やサイトの裏側の動きも意識しなければなりません。当社では、そうした部分にも留意しながらデザインをするように心掛けています。
また、運用保守やセキュリティ面もしっかりと押さえています。高過ぎず、安過ぎず、限られた予算の中で、きっちりセキュリティ対策までやっているという点が、自治体や研究機関などのお客様から信頼を得ているのではないかと考えています。
黒瀬氏:正直なところ、発注時にそこまで意識していたわけではありませんでしたが「ここまでやります」といわれ「え、本当にいいのですか?」という感じでした。
――内容に対して料金が驚くほどリーズナブルだったということですね。
川原場氏:月額3000円の中でご提供できる内容で、できる限りのサポートをいたしました。ランニングコストはその内訳が重要です。たとえば、いくら安価なサーバ利用料であっても、サーバのスペックが低いようでは使い勝手が良くありません。サポートについても、サーバ管理者の常駐、保守、セキュリティの監視をしながら月額でこの値段というのは、なかなかないのではないでしょうか。
黒瀬氏:以前取引があった業者で、サポート内容についての明確な明細もなく、向こうの言い値を提示されたことがあり、「サーバ利用料が高いので、スペックを下げて安くして欲しい」と申し出たら断られてしまいました。その点、今回発注ナビから紹介された4社は、どの業者さんも見積もりの中に内訳がしっかりと記載されていたので安心できました。
――まずは今回のサイトの完成だと思いますが、その後もお付き合いは続きそうですね。
黒瀬氏:はい。ヘレナメディアリサーチさんとは、サイトの完成に向けて今後もお付き合いしていく予定ですが、さらに学部の受験生向けサイトなどもお願いする方向で検討しています。そちらは規模も大きくなるのですが、具体的なお話はこれから進めていく予定です。
大学内を魅力的に撮影して、受験生の興味・関心を惹くような動画を制作してくださるのではないかと期待しています。
川原場氏:当社は、企業のリクルートサイトや大学の学生募集サイトなどをこれまでも数多く手掛けてきました。学生さん向けの動画制作では、撮影の仕方や見せ方だけでなく、動画の尺(長さ)も重要です。今の学生さんはショート動画をたくさん見ているので、尺が3分もあったら最後まで見てくれません。短い動画の中で、どう効果的に情報を伝えていくかを意識しながら制作しています。学部のホームページでも、ぜひご満足のいただける内容を提案していけたらと考えています。
――ありがとうございました。
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