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システム開発のスケジュール表の立て方とは?WBSの作成方法や注意点も解説!

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スケジュール表の立て方のイメージ図

システム開発においてスケジュールを立てることは、プロジェクトの全体像の把握やトラブルに対処するために重要といえます。しかし「大切だとわかっていても、具体的なスケジュールの立て方がわからない」と思う企業の担当者は少なくありません。

この記事では、スケジュールの重要性や具体的な作成方法の手順を解説します。スケジュールを作成する時に利用できる便利なツールや注意点なども紹介するため、ぜひ参考にしてください。

 

目次

 

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システム開発におけるスケジュールの全体像

システム開発では、目的や顧客の要求に応じてシステムをデザインし、それを実際に作り上げて使用するまでの手順があります。この過程は一定のスケジュールに従って進められ、どのようなプロジェクトであっても基本的な手順は同じです。

一般的なシステム開発のスケジュールは、以下のとおりです。

工程 概要 工期の目安
要件定義 システムの目的と顧客の要求を基に要件を定義 1ヶ月
外部設計 システムの基本的な仕様や操作方法を計画 1~2ヶ月
内部設計 外部設計に基づくシステムの内部機能やプロセスの具体的設計 1~2ヶ月
プログラミング 設計に基づいてプログラムを作成 2~3ヶ月
各種テスト
(単体・結合・総合)
プログラムの正確性と機能の確認を行う一連のテスト 2~3ヶ月
試行版リリース 利用環境での試験的運用とフィードバックの収集 1~2ヶ月
正式リリース フィードバックに基づく修正・品質改善後の完成製品のリリース 1~2ヶ月
保守運用 リリース後の継続的なシステム管理とサポート

 

システム開発には、基本から全て自分たちで作る「フルスクラッチ型」と、あらかじめ用意されている機能を持つ部品を組み合わせて効率的に開発する「クラウド型」の2つの方法があります。特に「クラウド型」は、比較的短時間で開発を進められるメリットがあります。ただし、実際の開発スケジュールは、作りたいシステムの内容や開発工程によって大きく変わります。そのため、どの程度の時間がかかるかはあくまで目安であり、参加するエンジニアやプログラマーの人数、予算などを考慮して双方が合意できる納期を設定することが重要です。

 

システム開発におけるスケジュールの重要性

前項で説明したとおり、システム開発における全体のスケジュールは手順がある程度決まっています。ここでは、スケジュールを立てる目的について解説していきます。ポイントは以下の3つです。

  • プロジェクトの全体像を理解するため

  • 関係者全員が共通認識を持つため

  • トラブルのリカバリー策を講じるため

 

システム開発のスケジュール立案は、プロジェクトの全体像を把握し関係者間で共通の認識を持つためや、予期せぬトラブルに対処するために重要といえます。適切に計画されたスケジュールがあれば、効果的な進捗管理やコミュニケーションの向上によって、信頼関係の構築に寄与し開発の効率性と柔軟性を高められます。

 

●1.プロジェクトの全体像を理解するため

システム開発では、依頼をする側と開発を行う側の双方がスケジュールを共に管理することが重要です。管理を行うことでプロジェクトの大枠や現在の進行状況を正確に理解し、計画通りに進んでいるかを確認できます。

 

●2.関係者全員が共通認識を持つため

スケジュールの存在は、関係者間の認識のズレやコミュニケーションの問題を防ぐためにも重要です。スケジュールがしっかりと立ててあれば全員が同じ目標と方向性を共有でき、作業を進めるうえでの不明瞭さが解消できます。これにより、誤解や齟齬による問題が減り、プロジェクトの進行がスムーズになるのです。

 

●3.トラブルのリカバリー策を講じるため

システム開発では、予期せぬ問題や変更が生じることもあるでしょう。プロジェクト計画をしっかりと管理しておくことで、こうした状況に迅速に対応できます。スケジュールが立ててあれば、どの段階に戻るべきか、どのように対処すれば良いかを判断しやすくなります。これにより、問題が発生した際にも素早く適切なリカバリー策を講じることが可能です。

 

システム開発のスケジュールを作成する方法

システム開発のスケジュールにはWBSが不可欠です。WBSとは、システム開発プロジェクトのスケジュールを管理するためのフレームワークです。WBSでは、プロジェクトを構成するタスクを細分化して整理し全体の作業構造を明確にします。このプロセスにより「何を」、「いつ」、「誰が」行うのかが明確になり、プロジェクトの進行管理がしやすくなるのです。

WBSの作成では、プロジェクト全体を大きなタスク群として捉えてそれをさらに小さなタスクに分割していきます。最終的にタスクは順序良く配列され、ツリー状の図表にまとめられます。この段階的な分解により、重要なタスクの見落としが少なくなるため、プロジェクトの計画の正確性が向上します。

ここでは、以下のステップに沿ってWBSの作成方法を紹介します。

  1. 全ての作業内容を洗い出す
  2. 作業の順序を決める
  3. 作業を構造化する
  4. 各作業の担当者を決定する
  5. 関係者へ周知する

 

●1.全ての作業内容を洗い出す

WBS作成の初期段階で、プロジェクトの全作業を網羅的に洗い出します。このプロセスでは、プロジェクトの大枠を形成するメインタスクから始め、より詳細なサブタスクに分割していきます。この際、各作業の範囲、必要な時間、およびリソースを考慮し、プロジェクトの全体像を明確にすることが目的です。作業の詳細を把握することで、プロジェクトの範囲、複雑さ、およびリスクを初期段階で把握できます。

大分類 小分類
要件定義 ・必須要件と希望要件の整理
・クライアントへのヒアリング
・クライアントとの合意作成
・要件定義書の作成
開発 ・設計
・プログラミング
・UIの作成
テスト ・単体テスト
・結合テスト
・システムテスト
・受け入れテスト
・修正
・結果報告

 

●2.作業の順序を決める

各作業を洗い出したあと、それらの実施順序を計画します。ここでは作業間の依存関係を考慮し、どの作業がほかの作業の開始前に完了する必要があるかを明確にします。重要な作業やプロジェクトの進行に大きな影響を与えるタスクはクリティカルパスとして特定し、優先的に管理します。このステップにより作業の流れがスムーズになり、リソースの割り当てや期限設定が効果的に行えるでしょう。

大分類 タスクの順序
要件定義 1.クライアントへのヒアリング
2.必須要件と希望要件の整理
3.クライアントとの合意作成
4.要件定義書の作成
開発 1.システム設計
2.UIの設計
3.UIの作成
4.プログラミング
テスト 1.単体テスト
2.結合テスト
3.システムテスト
4.受け入れテスト
5.修正
6.結果報告

 

●3.作業を構造化する

洗い出された作業とその順序が決まったら、体系的に構造化してWBSを作成します。ここでの目的は、プロジェクト全体の作業を論理的でわかりやすい形に整理することです。ツリー構造により各作業の関連性と階層関係が視覚化され、プロジェクトの全体像が一目で理解できるようになります。

 

●4.各作業の担当者を決定する

各作業に適切な担当者を割り当てます。誰がどの作業を責任を持って行うかが明確になることによって責任と進捗の追跡が容易になります。担当者のスキルや経験を考慮し、最も適した人材を割り当てることが重要です。また、作業者間のコミュニケーションと協力を促進することで、プロジェクトの効率と効果を高められます。

 

●5.関係者へ周知する

完成したWBSは、プロジェクトにかかわる全ての関係者に共有されます。プロジェクトの進捗状況、課題、および予定された作業が全参加者に正確に伝わることで、関係者間の誤解を防ぎ、一貫性と透明性のあるプロジェクト運営が可能になるでしょう。また、関係者からのフィードバックを活用してWBSをさらに改善することが可能です。

 

システム開発のスケジュールで注意しておくべき4つのポイント

システム開発のスケジュールを作成する際に注意しておくべきポイントは以下の4つです。

  1. 成果物を明確にする
  2. タスク内容を明確にする
  3. スケジュールにこだわりすぎない
  4. ツールやテンプレートを適宜活用する

 

システム開発においてスケジュールの作成は、プロジェクトの全体像を把握するためにも重要性が高いといえます。しかし、作成するにあたり、注意するべきポイントもあるので理解しておきましょう。

 

●1.成果物を明確にする

プロジェクトの目標となる成果物の内容や、その完成度をはっきりと定めることが重要です。例えば、プロジェクトの最終成果だけでなく、達成すべき中間目標も具体的に設定します。成果物の内容が明確でないと、無駄な作業が増加したり、目的を見失うリスクがあります。目指すべきゴールが明確であれば、プロジェクト全体の方向性が定まり、効率的に作業を進めることが可能です。

 

●2.タスク内容を明確にする

プロジェクトのタスク内容を明確にすることは極めて重要です。何をどのように行うかが不明確なタスクは、可能な限り排除する必要があります。タスク内容が明確であれば、必要な工数やリソースを正確に見積もれます。また、各タスクの具体的な目標が設定されれば、プロジェクトの進捗管理がスムーズになり、目標達成に向けた具体的な計画を立てやすくなるでしょう。

 

●3.スケジュールにこだわりすぎない

プロジェクトのスケジュール管理は重要ですが、スケジュール自体にこだわりすぎることは避けましょう。スケジュールやWBSの作成が目的化してしまうと、本来のプロジェクトのゴールを見失うリスクがあります。プロジェクトにおける進捗の遅れや予期せぬ課題は起こり得るため、スケジュールは柔軟に調整し適切なバランスを保つことが重要です。

 

●4.ツールやテンプレートを適宜活用する

WBSの作成やスケジュール管理には適切なツールやテンプレートの使用が効果的です。ツールを活用することで作成プロセスを効率化し、時間と労力を節約できます。また、テンプレートやソフトウェアを使用することで、タスクの可視化、スケジュールの調整、進捗の追跡が容易になり、プロジェクト管理全体の品質を向上させることが可能です。

 

システム開発のスケジュールを作成できるツール

システム開発のスケジュールを作成できるツールとして、Excelとプロジェクト管理ツールを紹介します。このようなツールを活用することで、スケジュール作成や管理がよりスムーズになります。

 

●Excelでスケジュールを作成する

Excelはシステム開発プロジェクトのスケジュールを効果的に管理するための手軽なツールです。Excelを使用する主なメリットは、低コストでアクセスしやすい点です。Excelを使用すると、タスクのリスト作成や担任者の割り当て、期間設定などの基本的なスケジュール管理が簡単に行えます。またセルの書式や色分けを使って、直感的に理解しやすいWBSやガントチャートを作成できます。ガントチャートとは作業の進捗を棒グラフで表示するツールです。

WBSの作成には、Microsoftの「シンプルガントチャート」というテンプレートがおすすめです。この無料テンプレートはタスクの列を含み、WBSからガントチャートへのスムーズな移行が可能です。しかし、Excelの限界として、ファイルの共有やリアルタイムでの更新が難しく、特に大規模プロジェクトや複数のチームが関与する場合には、効率性や透明性に影響を及ぼすかもしれません。また、複雑なプロジェクトにおいてはタスクの依存関係や進捗の追跡を手動で行う必要があるため、時間と労力がかかることも懸念されます。

 

●プロジェクト管理ツールを使う

プロジェクト管理に特化した専用のツールを使用すれば、より高度なスケジュール管理を行えます。これらのツールには、プロジェクトのスケジュール表やガントチャートの作成に加えて、タスク管理やチーム間のコミュニケーション、ドキュメント共有、進捗追跡など、プロジェクト管理に必要な多くの機能が備わっています。

プロジェクト管理ツールの主な機能は以下のとおりです。

項目 概要
ガントチャート 作業の工程を視覚的に棒グラフで表し、進行状況を容易に確認することが可能
タスク管理 ToDoリストや進捗状況を一覧表示し、カンバン方式で状態を明示
ファイル共有 必要な写真やドキュメントをチームメンバー間で共有することが可能
Wiki 会議記録や技術文書などの情報を集約・保存
掲示板 重要事項や通知をプロジェクトチームに伝達・確認
メッセージ/チャット チーム内のコミュニケーションを促進するためのメッセージツール
予算管理 工数を基に人件費などのコストを算出し、予算を管理

 

プロジェクト管理に特化した専用ツールは、特に大規模プロジェクトや複数部門にまたがるプロジェクトにおいて効果的です。多くのツールはクラウドベースであり、どこからでもアクセス可能です。ただし、選定には自社の要件やコストを考慮して、適切なツールを選ぶことが重要です。デモ版の試用や専門家の意見も参考にして最適な選択を行いましょう。

システム開発がスムーズに行くか否かは、スケジュール管理だけでなく、外注先によっても異なります。

システム開発の外注は、プロジェクトの成功に大きく影響を与える重要な要素です。適切な外注先を選ぶことで、スキルや専門的な知識、リソースの不足を補えるため、プロジェクトを効率的に進行できます。外注先を選定する際は、その技術力や過去の実績、信頼性、コミュニケーション能力、コスト効率を総合的に検討することが求められます。

また、外注先と良好な関係を築くことで、プロジェクトの目的と目標に対する共通理解を深め、スムーズなプロジェクト進行を実現できます。

 

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