患者のスマートフォンに一定の間隔で同じアンケートを送付し、回答を回収するアプリケーションの開発についてご紹介させていただきます。
治験において特定の薬品の副作用が起きていないか、定期的に調査するために回答を回収するというのがユースケースでした。
開発にかかった期間・費用・流れについても記載しましたので、弊社でのアプリ開発をイメージしていただけるかと思います。
このアプリケーションは同じ会社様向けに開発した既存Web・スマホアプリとDBは共有、APIは複製からの改修、Webアプリはフルスクラッチ、スマホアプリは既存アプリを利用という、既存アプリのカスタマイズ版を作って欲しいというようなリクエストでした。
新規開発案件ではありましたが、作成済みのものを利用できるという事で、作成期間は2か月という短さで一気に作り上げることに成功しました。
・プログラマ7名
・総工数見積もり1393.5時間(+既存アプリのバージョンアップ作業960.5時間=計2354時間)
・設計2か月、開発期間2か月、テスト期間1か月
のオンスケで開発完了できております。
既存アプリのバージョンアップ版開発で開発チームを既に抱えておりましたので、この開発期間中に設計作業をし、バージョンアップ作業が終わり次第このアプリの開発(+既存アプリの次のバージョンアップ)に移行するという事をやっています。
デザイン(1月~3月中旬)
・デザインについても予算取りがしっかりされましたので、外注しました。
・先方が用意した企画書内のログイン画面と検索画面について、3種類のルック&フィールパターンを用意し先方に選んでいただきました。
・マージンやフォントサイズ等のデザインルール資料も作成しました。
・毎週要件定義の終わったものからデザイン発注し、毎週できたものから納品していただく形。
・表示パターン違いも入れて、50画面程。
要件定義(1月中旬~2月末)
・全画面についてモック画面で要件定義し、先方と合意形成しました。合意されたモック画面についてデザイナに発注。
・このアプリだけで200P程。既存アプリのバージョンアップも含めると400Pの資料になりました。
・上がってきたデザインを要件定義書に取り込み。
仕様書作成(2月~3月中旬)
・デザインが上がってきたら、合意された要件定義を元にビジュアルフロー・DB・API仕様書を作成。
・同時にタスク分解を行い、工数計算。
開発(3月~4月下旬)
・プログラム開始前にサーバーやドメイン等、インフラ関連の作業完了。
・各種仕様書をベースにプログラミング。
・この期間中にテスト仕様書の作成、オンラインヘルプの作成、次のバージョンの設計作業なども行っています。
テスト(4月下旬~5月下旬)
・テスト環境へのリリース
・外注テスターさん3名+LUXALA2名で4週かけてテスト。
リリース(5月末)
・ステージング環境へのリリース
・Apple審査、Google Play審査通過を待ってユーザー環境へリリース。
既存アプリのバージョンアップ版開発も込みでしたので、正確に分離して費用を計算するのが難しいのですが、開発・テスト期間の約6割(1394/2354=0.59)がこのプロジェクト向けの工数と考えると、
デザイン:300万円
要件定義・仕様書作成:320万円
開発期間:2177万円 x 0.6 = 1306万円
テスト期間:1013万円 x 0.6 = 608万円
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合計:2534万円
というイメージになります。
準委任契約でしたので、開発期間中の仕様追加(特に既存アプリのバージョンアップ版の方)にも柔軟に対応しており、その上でオンスケ、追加コスト無し、クオリティ担保という形で完了できました。
後のバージョンで大量データ対応、セキュリティ会社を入れてのセキュリティ強化対応も行いました。
他社と比較して決して弊社はお安くは無いかと思いますが、弊社のような設計がメインの会社に任せていただければ、SEが居ないので設計は行いませんとか、視野の狭いPGが設計を行いますという事は無く、結果的に「スケジュール」「コスト」「クオリティ」のトラブルを避けられるかと思います。