本プロジェクトでは、食品工場の盛り付け工程を自動化することを目的に、ROS2(Robot Operating System 2)を基盤としたピッキングロボット用コントローラーの開発を行いました。
主な開発内容は以下の通りです:
・リアルタイム制御に対応したROS2ベースのアーキテクチャ上で、全体制御を担うコントローラーを実装
・Fast DDSおよびCyclone DDSによるDDS通信を活用し、複数ノード間の非同期制御およびデータ共有を実現
・各ノードから発行されるトピックをサブスクライブし、システム全体の状態を一元管理
本プロジェクトでは、食品製造ラインにおける盛り付け作業の自動化を目指し、ROS2(Robot Operating System 2)を基盤としたピッキングロボット用コントローラーの開発を行いました。従来、人手によって行われていた食材の配置工程を自律的かつ効率的に実行できるロボットシステムを構築することが目的です。
主な開発内容
■ ROS2ベースのリアルタイム全体制御コントローラーの実装
全体制御を担うコントローラーノードは、ロボットアーム、センサーユニットなどの個別ノードを統括し、各機能モジュール間の同期を取る役割を果たします。
■ DDS(Data Distribution Service)通信を用いた非同期制御・データ共有の実現
ROS2が標準で採用するDDSミドルウェア(今回はFast DDSおよびCyclone DDSを検証)を利用し、各ノード間の非同期通信を実現しました。これにより、ロボットアームの動作指令、ビジョンシステムによる物体認識結果、エラー状態などの情報を高いスループットで伝送可能となり、全体の応答性と拡張性が向上しています。
■ 各ノードの状態監視と全体統合のためのトピックサブスクリプション処理
各ノード(例:アーム制御ノード、センサーノードなど)から発行されるROSトピックを全体コントローラが購読(subscribe)し、リアルタイムでの状態監視・ロジック制御に活用しています。たとえば、センサー情報をトリガーとして緊急停止処理を実行するなど、柔軟な状態遷移制御を実装しました。