こんにちは!発注ナビ編集部です。
朝晩の風が冷たくなってきました。2015年もそろそろ終わりに近づいています。今年も激動のIT・ウェブ業界、よく耳にしたキーワードと言えば何でしょう?やはりIoT(インターネット・オブ・シングス)や、AI(人工知能)でしょうか?
一般のニュースや記事でもよく聞くようになったキーワード。今回はAIについて、AI関連の開発でハイレベルな実績を出している会社「コンピュータマインド(東京・山梨本社)」のエンジニアさんと取締役に話を聞いてみました。
「AIってつまり?」に答えてもらいます。
エントランスに立っているその人は、社員?泥棒?
発注ナビ:
最近テレビのニュースでも「AI(人工知能)」がよく取り上げられています。AIの技術が発達すれば、コンピュータが人間と一緒、またはそれ以上のことをできるようになるという話。
そうなると、たとえば私たちの生活はどう変わるのでしょうか?
進藤(コンピュータマインド):
よく知られる例としては、自動車の自動運転でしょう。今まで人間しかできなくて当たり前だと考えられていた自動車の運転を、コンピュータがやってくれるようになります。
発注ナビ:
世界的に有名なIT企業や、自動車会社が取り組んでいるアレですね。その他にも例はありますか?
進藤:
画像の自動認識です。高性能コンピュータが、人間の顔などを見分けたりできる技術。最近では人間の見た目だけでなく、動きによって、それが誰なのか認識する技術も出てきています。
発注ナビ:
見た目ではなく、動きで?
進藤:
監視カメラがとらえた人を、不審者かどうか見分ける技術です。不審者は、ふつうの人と違う動きをします。その怪しげな動きをコンピュータが検知し、一般の人と不審者を区別します。
発注ナビ:
監視員さんのように?!監視カメラに映った人間をその場で分析し、不審者を判断する?エントランスの監視カメラ画像に映った人が社員なのか、それとも泥棒か、分かるようになるのですね。
進藤:
人工知能の活用例は、まだたくさんあります。たとえば人の声を認識する技術。コンピュータが、雑踏のなかで人の声を聞き分け、それを自動で書き起こしてくれるようになるかもしれません。
こういったものは、あくまで一例。AIを使えば、世の中の常識をくつがえす素晴らしいサービスが、次々に生まれ出る可能性があります。
発注ナビ:
世の中の常識をくつがえすサービス…その実現には、まず私たちがアイデアの翼を広げる必要がありそうです!
どうしてコンピュータは、人間以上に賢くなれるのか?
発注ナビ:
AIを使って、どんな素晴らしいことをしようか。
そのグッド・アイデアを思いつくには、まず技術を知ることが大事です。そもそもなぜコンピュータが、人間のような知能を持てるのですか?
萱沼(コンピュータマインド):
コンピュータは、大量のデータを休むことなく蓄積し、その蓄積された膨大なデータをもとにして、人間と同等、またはそれ以上に正しい分析や判断を行います。これが機械学習です。コンピュータも、人間と同じように学習して賢くなります。
今、コンピュータの処理性能が飛躍的に高まっていて、それに伴い、コンピュータの学習スピードも驚異的に速くなっています。
何十年も前から提唱されてきた機械学習のさらなる進化形、それが今注目を浴びる「ディープ・ラーニング」です。
発注ナビ:
ディープ・ラーニングによって、コンピュータが今、ものすごく賢くなっているわけですね!どうして今、コンピュータの処理能力がそれほど高まっているのですか?
萱沼:
やはり技術の進化です。コンピュータの中にあるデータ処理の中枢部分はCPUと呼ばれますが、それと似たもので、画像などの大きなデータを処理するためのGPUと呼ばれる部品があります。
当社はこのGPU性能を最大限に引き出すためのソフトウエア開発に強い技術者集団です。また、GPUで開発するための技術環境であるCUDAにも精通しています。このGPU(CUDA)を駆使することで、コンピュータでの処理性能は飛躍的に高まっていきます。
発注ナビ:
人間並み、または人間以上の頭脳を持ったコンピュータ、いわゆるAIを実現するうえで、GPUや(CUDA)が大切な役目を果たしているのですね。
コンピュータマインドさんは、このGPU(CUDA)に強い開発会社として大手メーカーの開発支援もしていると聞きました。
萱沼:
この場で詳しくお伝えすることはできないのですが、みなさんもよく知るメーカーさんの新製品や、新技術に関する研究開発を支援しています。
一流メーカーの研究開発シーンでは、画像やテキスト、音声などの大量データ解析を高度化するニーズにあふれていて、当社のGPU(CUDA)に関する技術力が生かされています。
発注ナビ:
ちなみに、メーカーさんではない一般企業さんはGPU(CUDA)などの技術テーマとは縁遠いように思います。何か役に立つのでしょうか?
萱沼:
GPU(CUDA)はさすがによく分からないが、AIには興味がある。
たとえば画像処理や音声認識の技術を使って、何か面白いサービスや事業をできないかと考えている。そんなアイデア段階の企業さんとも、ぜひお話ししてみたいですね。技術者たちと話してもらえれば、アイデアがより具体的、実用的なものになる可能性があります。
発注ナビ:
どんなに素晴らしいサービスも、最初は小さなアイデアから。
エンジニアの技術と、ビジネスマンのアイデア。その出会いが大切ですね!
ご注目!コンピュータマインド「現在までの取組み」
・光学シミュレーションの高速化
・OpenGLとCUDAを併用した画像表示の高速化
・C++以外(C#, Javaなど)の言語でのCUDA開発
・GPUの処理性能推定
今後が楽しみ!コンピュータマインド「今後の目標」
GPUによって画像解析をさらに高速化!
・文字認識などディープ・ラーニングを活用した画像解析高速化
・その他、重い処理を必要とする画像解析アルゴリズムの高速化