こんにちは、発注ナビです。間もなく終わる2016年、IT/Web業界では改めてECが脚光を浴びた一年でした。昨年あたりから注目される「オムニチャネル」や「越境EC」は、もはや一時的なブームではなくEC業界の確かな潮流となっています。
スマートフォンの普及により、今やPCではなく、スマホからネットショッピングをする時代となりました。スマホからの集客や販促に本腰を入れて取組む企業が増えています。
そこで今回、数々の人気ECアプリの企画開発に関わった実績を持つスマホアプリプロデューサー、勝野 成基さん(株式会社セットアップ 代表取締役COO)をインタビュー。「スマホファースト」の時代を勝ち抜くため、企業が今本当に取組むべきこととは?
PCではなく、スマホでネットショップを利用する時代になった。
発注ナビ:
プライベートでは最近、本当にPCを使わなくなったと感じています。資料作成や原稿執筆など仕事ではよく使うものの、ネットショッピングや音楽、ゲームや動画視聴はすべてスマホ経由です。
勝野さん:
スマホの利用頻度がPCを抜いたのは、2014年だと言われています。人々の購買行動も以前とは大きく変わりました。商品をPCではなくスマホから購入する人が中心となったほか、スマホ持参でリアル店舗へ行き、その場で情報収集や商品比較をする人も一般的になっています。
発注ナビ:
Amazonや楽天、ヤフーなどの大型ショッピングモールは相変わらずの人気ですが、最近は各メーカー・各ブランドの専用アプリから直接買いものをすることが増えています。たとえばユニクロ商品はユニクロアプリから購入するなど。
ECサイトをアプリ化したほうが良い理由。
勝野さん:
ECサイトのアプリ化は、今後ますます加速するでしょう。どの会社も今はホームページを持つことが当たり前なように、いずれはどの店舗も普通にアプリを持つ時代が来ると思います。
発注ナビ:
サイトのほか、別にアプリも持つというのではなく、もともとPC画面向けにつくられたECサイトをスマホ画面にも対応させる、いわゆる「スマホ対応」ではダメなのでしょうか。
勝野さん:
スマホ対応させたECサイトよりも、ユーザーにとっては、やはりアプリのほうが画面や機能を使いやすいです。これまで、アプリを開発するのには多額の費用がかかっていましたが、開発技術の進歩や、開発手法の効率化によってコストも下がってきています。
発注ナビ:
PCサイトとスマホアプリを両方運用するのが大変だという店舗側の意見もあります。とはいえ最近は、サイトとアプリを同時管理できるツールやサービスも増えています。サイトとアプリを両方運営するデメリットが減りました。
勝野さん:
自社のアプリを持つ企業はますます増えています。企業がスマホアプリを運営したほうが良い理由は、「スマホユーザーにとって便利だ」というユーザビリティのほかにもう一つ、大変重要なものがあります。
発注ナビ:
重要な理由。それは何ですか?
勝野さん:
企業にとって、アプリが今後不可欠なマーケティングツールになるからです。
スマホアプリはこれからの時代、企業にとって欠かせないマーケティングツールになるという勝野さん。インタビューは次回に続きます。