総務省の「情報通信白書」でも取り上げられ、IT業界の新キーワードとして現在注目を集めている「シェアリング・エコノミー」。直訳すると「共有経済」となるこの新語は一見難しい印象も受けます。
しかしタクシーの配車アプリ「Uber(ウーバー)」をすでにご存知の方も多いように、私たちの身近なものとなりつつあります。そこで今回は、シェアリング・エコノミー関連のシステム開発に力を入れているKBB,I&Dの代表・宮崎さんと取締役の浦坂さんにインタビューを行いました。シェアリング・エコノミーのビジネスチャンスを模索する企業様は必見です。
モノを所有するのではなく、共有することで得る豊かさ。
発注ナビ:
シェアリング・エコノミーというと、Uber(ウーバー)のほかAirBnB(エアビーアンドビー)も知られてきていますね。
宮崎さん:
「使っていない部屋があるから、それを必要としている人に貸したい」という人はたくさんいます。また、「豪華なホテルや旅館でなくても良いので、安く泊まれる部屋を見つけたい」という人も多いです。AirBnBは、空いている部屋を貸したい人と、借りたい人を結びつけるというサービス。空き部屋という遊休資産を、社会全体でシェア(共有)しようというコンセプトがもとになっています。
発注ナビ:
Uberは、他の人と車をシェアするというサービスですね。車を買って所有するよりも、使いたい時だけタクシーを呼んだ方が経済的ですし、タクシー会社も需要が高まって儲かります。まさに、世の中全体で車という資産を共有し、みなで上手に使うイメージです。
宮崎さん:
人とシェアできるのは、部屋や車などモノだけではありませんね。たとえば最近普及してきたクラウドソーシングも良い例です。自分の持っている技能や能力を、必要としている人や企業にネット上で提供して報酬を得る。つまりクラウドソーソングは、お互いのスキルを広く世の中にシェアするサービスです。
発注ナビ:
自分の持ち物を他の人に貸したり、逆に自分の持っていないモノを人に借りたりして上手にシェアする。そうすれば皆が豊かになれますね。インターネットの技術や環境が社会に広く普及したことで、たくさんの人たちといろいろな価値あるものを共有できる社会になりつつあります。
宮崎さん:
それがまさにシェアリング・エコノミー(共有経済)。モノを所有するより、人と共有することで豊かさを得るという価値観です。
今後10年で急拡大。政府も推進するシェアリング・エコノミー
宮崎さん:
昨年、政府は日本の新成長戦略「日本再興戦略2016」を閣議決定し、その具体的な施策として「シェアリング・エコノミーの推進」を掲げました。つまり政府もシェアリング・エコノミーの将来性に注目し、シェアリング・エコノミー関連のビジネスやサービスを支援しようとしています。
発注ナビ:
日本でインターネットが普及し始めてから今日まで20年近くたちました。その間に、「インターネットを通じて情報をやり取りする」という考えが小さな子どもからお年寄りにまで広く浸透しました。SNSが良い例です。
今ではたくさんの人がLINEのチャットで会話をしたり、FacebookやTwitterで最新ニュースを拾ったり、自分の意見やコメントを発信しています。シェアリング・エコノミーによって、これからは情報だけでなく、ネット上でいろいろなモノもシェアされる時代になるということですね。
宮崎さん:
日本におけるシェアリング・エコノミーの市場規模は、2020年には600億円に上ると予測され、経済効果は10兆円台になると言われています。企業がこれをビジネスチャンスと捉え、シェアリング・エコノミーのサービスを新規事業として展開すれば、大きく成長させられる可能性が高いと言えます。
発注ナビ:
Uberに代表されるカー・シェアリングや、AirBnBに代表される民泊だけでなく、その他にも様々な業種でシェアリング・エコノミーのサービスを展開できる可能性が広がっていますね。
しかし実際にシェアリング・エコノミーのサービスを展開するとなると、まずはウェブサイトが必要です。しかもホームページのような簡易サイトではなく、たくさんのユーザーを集め、ユーザー同士を結びつけるマッチング機能が充実した、大規模で高機能のサイトが必要となります。
そういったサイトを構築するのにはコストと時間がかかり、ノウハウも必要ですから、新規参入の壁を感じる企業も多いでしょう。
シェアリング・エコノミーの実現を支援する「カスタメディア」
浦坂さん:
日本でSNSが注目され始めた2005年から、当社では「カスタメディア」というサービスを提供しています。コストを抑えてスピーディに、大規模で高機能なWebサイトを構築するためのサービスです。 SNSやポータルサイト、会員サイト、マッチングサイトなど、すでに多数の構築事例があります。
発注ナビ:
簡易なホームページやブログなら、今は個人でも作れる時代ですね。しかしSNSやポータルサイト、会員サイト、マッチングサイトとなると、規模が大きく機能も複雑で高度なため開発会社に依頼しなければなりません。
浦坂さん:
当社の「カスタメディア」は、そういったWebサイトに求められる様々な機能を標準搭載したサイト構築エンジンです。各企業の要望に合わせたカスタマイズを行い、ムダなコストと時間を抑えて高機能な大規模サイトを実現します。
発注ナビ:
だからこそ、名前が「カスタメディア」なのですね。確かに様々な機能をゼロから構築すると、莫大なコストと時間がかかります。しかし、すでにある標準機能から必要なものだけ選び、必要に応じてカスタマイズを行うならムダな開発コストは抑えられます。
浦坂さん:
シェアリング・エコノミーのサービスを新規展開したいという企業様のため、当社では新たに「カスタメディア MASE」というサービスをリリースし、すでに提供を始めています。
発注ナビ:
シェアリング・エコノミーのサービスサイトを構築したいという企業のニーズに応える専門サービスということですね。
浦坂さん:
当社がこれまで12年間、「カスタメディア」の中で提供してきた豊富な標準機能はそのままに、シェアリング・エコノミーのサービスサイトを構築するために必要な新機能を盛り込みました。
発注ナビ:
新たに提供が始まった「カスタメディア MASE」の事例を一つ教えてください。
宮崎さん:
すでにいくつかの事例があるのですが、そのなかでも特色のあるプロジェクトとして「壱岐アプリ塾」があります。長崎県の壱岐島でアプリ開発エンジニアを養成しようという取組みです。
壱岐島で将来エンジニアとして活躍しようという地元の方と、エンジニアに仕事を発注したいという全国の企業・人を結びつけるマッチングサイト構築の支援を当社が行なっています。
<Topics>【島×地方創生】島のICTニーズを島内で解決したい。
壱岐市で受講無料のWEB・アプリ技術者育成塾が開校。
発注ナビ:
シェアリング・エコノミーによって地域のIT産業を活性化するとともに、雇用創生にもつながるプロジェクトですね。
宮崎さん:
壱岐は自然の恵みが豊かで、観光資源にも恵まれた場所です。しかし過疎化の影響で人口が減り、人的資源が減少して産業も衰退していると言わざるをえません。地域社会を担う人たちが減れば、地域の魅力も削がれてしまう。だからこそ今、シェアリング・エコノミーの力を活用していただくべきだと私たちは考えます。
シェアリング・エコノミーというと、技術やトレンドが進んだ都市のものという印象もありますが、決してそうではありません。人が少ない地域こそ、みなで助け合う精神や、貴重な何かをシェアする文化が大切です。だから私たちは、地域にこそシェアリング・エコノミーが必要だと考えています。
当社の親会社である関西ブロードバンドは「地域の情報化」を事業理念に掲げる会社です。シェアリング・エコノミーを推進するWebサイト構築エンジン「カスタメディア MASE」の提供を通じて、日本の地域経済の活性化にも貢献できればと考えています。
シェアリング・エコノミーの新サービスを実現するためには、そのシステム開発を支援してくれるIT企業の存在が欠かせません。KBB,I&Dが、御社のパートナーとなりサポートしてくれます。
■システム開発の外注先探しにお困りなら
実績3000件を超える専門スタッフがご対応、まずはこちらのフォームよりご相談ください。
■発注ナビへ掲載をご検討の開発会社様はこちら
「発注ナビ」掲載のご案内(ご利用社数1200社突破!)