こんにちは!発注ナビです。昨年2016年におけるIT業界の超・重要3大キーワードと言えば…「IoT」「AI」「ビッグデータ」でした。そして今年2017年もこの3つに引き続き注目が集まることは間違いありません。そのなかで今回はIoTについての話題をピックアップします。IoT関連キーワードとして必ず押さえておきたい「Beacon(ビーコン)」です。
「Beacon(ビーコン)」で何ができるの?
Beaconとは一言でいうと、Bluetooth(ブルートゥース)という電波を放つ発信機のことです。発信機ですのでBeacon単体では意味を成さず、スマホなどの受信端末とセットで使用することで効果を発揮します。それぞれのBeaconにはIDが割り振られており、ルールに従って特定の情報を発信することができます。受信端末が電波の届く範囲内に入った時に、BeaconのIDを認識し、受信した電波の強度や位置情報などを取得したり、特定のアプリを起動したりすることができるという、極めてシンプルな仕組みです。
2013年にApple社がiPhoneのiOS7でiBeaconを標準搭載し、日本でBeaconを利用できる人が増えて以来、Beaconが顧客のエンゲージメントを高めるO2Oマーケティングのツールとして利用できるのではないかということで注目を浴び始めました。店舗への来店時にプッシュ通知でクーポンやポイントが付与されるサービスや、位置情報を利用したスタンプラリーなどのサービスは有名なので、既に体験したことのある方も多いと思います。
Beaconの用途はこういったプロモーション事例が有名ですが、実は、スマホアプリを介して顧客に様々な情報を発信する以外にも様々な使い道があります。最近のセンサーは位置情報以外に温度や湿度、光、音などの環境情報を取得できるものもあり、Beaconから検知できる情報も増えています。Beaconでこれらの情報を収集し、それぞれを可視化・分析することで、事業の業務改善や迅速な意思決定ができるようになるのです。
Beacon(ビーコン)で実現できる仕組み・サービス
では、Beaconで実際にどんなことができるか、もう少し詳しく用途について説明します。
領域判定
一定の強度以上でBeaconの電波を受信できる領域を設定し、受信端末の入出情報を管理できます。人や物の所在管理が、これにあたります。たとえば倉庫での商品の在庫管理や勤怠システムはこの仕組みを応用したものです。
座標位置検出
複数のBeaconを設置して各座標を登録し、複数のBeaconの受信電波から位置を算出することができます。エリア全体での位置把握などに使われており、ショップなどで顧客の購買前の動きを可視化するといった用途で活用されています。
センサー情報取得
Beaconには様々なセンサーが搭載されたものもあります。たとえば、加速度センサーを搭載したビーコンを斜面に設置することで雪崩を検知したり、工場のラインにつけることで稼働率を監視したりすることができます。
このように、Beaconの使い方は顧客への情報発信だけではありません。様々な対象者・対象物の情報を収集・分析することで、業務改善や社会問題の解決に役立っているのです。
効果的なBeacon活用のために必要なこと
いくつかの用途と事例を紹介しましたが、さらに挙げるときりがありません。どんな企業にもBeaconを活用できるシーンはあるのです。では実際にBeaconを導入するには、まず何をしたら良いでしょうか?
それは、技術と幅広い知見を持つ「ITパートナー」探しです。大手・上場企業をはじめとする数多くの企業にITコンサルティングを行なっているアジアクエストの岩崎さんに話を伺います。
岩崎さん:「Beaconの活用シーンはアイデアの数だけあるといっても過言ではありません。ただ本当にアイデアを実現するとなると、様々な知見が必要です。ITの知識はもちろんのこと、システム、インフラ、センサー、マーケティングやデータ分析といった総合的な知識があって初めて「役に立つシステム」が出来上がるのです。アイデアが本当に実現可能か、業務効率や業績改善などの投資効果を見込めるのかをしっかり分析した上で、価値あるBeacon活用をお客様と一緒に実現していくのが私たちの役目です」
アジアクエストでは将来性の高いIoT分野に注力しており、Beacon関連のコンサルティングやシステム開発において、多くのクライアント企業でアジアクエストのサービスが利用されています。実際にはどんな事例があるのでしょうか。
岩崎さん:「某大手企業の事例で、サービス残業の廃止を目的とした勤怠管理システムとして利用されている事例があります。社員がBeaconを身に着けて行動し、退勤打刻後に会社に滞在している社員数等を計測しました。システム、インフラ、データ分析など様々な知見が必要でしたが、こちらのプロジェクトは継続利用していただいております。実際にサービス残業を削減できただけでなく、Beaconでデータを収集・分析していく中で、新たに職場環境の課題が発見できたのです。こちらの課題解決案については現在議論を進めているそうです。」
Beaconでデータが可視化されたことで、業務効率や業績改善などの投資効果の計測もしやすくなったのですね。そのほかに、Beaconの導入を検討する際に大切なことはありますか?
岩崎さん:「まずはどんな課題を解消したいか、どんな目的を達成したいかを明確にすることです。ほかの事例では、来場者満足度を高めるためにBeacon対応のイベントアプリで利用されています。どうすれば来場者が喜ぶのか、どんな付加価値を付ければイベントをもっと楽しんでいただけるかを考え、スタンプラリーや混雑状況が分かるヒートマップなど、満足度向上に必要な機能が盛り込まれています。Beaconを活用したイベントアプリはニーズが高まってきていますが、まずは本当にイベントにアプリやBeaconが必要か、目的に最適なアプローチ方法は何かを検討する必要があります。目的を達成するのに最適な方法は、もしかしたらアプリやBeaconではないかもしれないのです。」
だからこそ、幅広い知見を持った信頼できるITパートナーを見つけ、相談しながら一緒にソリューションを作っていくことが大事なのですね。
岩崎さん:「Beacon端末の提供から、実際にBeaconでサービスを提供するために必要なアプリケーションの開発、Beaconを活用したビジネスやサービスのコンサルティングまでワンストップで提供できることが当社の強みです。Beaconを使って、新規事業の立ち上げや既存事業の改善、業務効率化などに取り組みたいとお考えの企業様はぜひご相談いただきたいと思います。目的達成や課題解決にどんな方法が最適か、ぜひ一緒に考えていきましょう。」
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