特定分野の専門出版社様が提供する複数のWebサービスを、共通アカウントで利用できる統合プラットフォームとして再構築しました。
見積もり、トライアル、契約、決済までの一連の業務を管理し、契約内容に応じて複数のWebサービスへ接続できる基盤です。
既存サービスの仕様整理とアカウント統合から、システム設計、Laravel・Reactによる開発、AWS環境の構築、公開後の運用まで一貫して担当しています。
※契約上の都合により、お客様名およびサービス画面は非公開としています。
プロジェクト概要
- 業種:特定分野の専門出版社
- 開発種別:Web業務システム・サービス統合基盤
- 対応範囲:要件整理、仕様策定、設計、開発、テスト、インフラ構築、運用保守
- 開発期間:約1年6カ月
- プロジェクト規模:総額1億円超
- 使用技術:Laravel、React、AWS
- 開発手法:仕様駆動開発、アジャイル開発、CI/CD
- 現在の体制:1カ月単位のスプリントによる継続運用
開発したシステム
複数のWebサービスで個別に管理されていたアカウントと契約情報を統合し、利用者と運営者の双方が一元的に管理できるプラットフォームを開発しました。システム上では、サービス利用開始までの次のプロセスを管理できます。
- 見積もりの作成・管理
- トライアル利用の受付・管理
- 契約情報の登録・更新
- 決済情報の管理
- 利用サービスと契約プランの管理
- 契約内容に応じた各Webサービスへの接続
- 複数サービス間でのアカウント連携
これにより、サービスごとに分かれていた利用者情報や契約手続きを、共通の仕組みで管理できる環境を整備しました。
開発における課題
本プロジェクトで特に難しかったのは、既存の複数サービスで異なる仕様を整理し、一つのアカウント・契約管理基盤へ統合することでした。各サービスはそれぞれ異なる時期に異なる要件で開発されていたため、アカウントの持ち方や利用権限、契約状態の判定方法などが統一されていませんでした。
そこで、既存システムの調査を行ったうえで、サービスごとの仕様と業務フローを整理。将来的なサービス追加も想定し、共通化する機能と個別に維持する機能を切り分けながら、統合後のシステム構成を設計しました。単純なデータ移行ではなく、複数サービスを継続的に運営できる共通基盤として組み立て直すことが、本プロジェクトの中心的なテーマでした。
Laravel・React・AWSによるシステム構成
バックエンドにはLaravel、フロントエンドにはReactを採用し、AWS上にシステム基盤を構築しました。フロントエンドとバックエンドを分離することで、各Webサービスとの連携や将来的な機能追加に対応しやすい構成としています。
また、CI/CD環境を整備し、通常のシステム更新は原則としてダウンタイムを発生させずに実施できる運用体制を構築しました。継続的に改修される大規模システムであることを踏まえ、安全性と更新のしやすさを両立させています。
AI活用を前提とした仕様駆動開発
本システムでは、仕様書をソースコードと同様にリポジトリで管理しています。機能追加や改修を行う際は、最初に仕様書を更新し、その内容に基づいてAIを活用した実装を進め、最後に開発者がコードと動作をレビューします。
- 変更内容と影響範囲の整理
- 仕様書の更新
- AIを活用した実装
- 開発者によるコードレビュー
- テストと検証
- CI/CDによるリリース
仕様を先に確定してから実装へ進むことで、システムの複雑化や認識のずれを抑えながら、AIによる開発支援を安全に活用できる体制を整えています。
公開後もアジャイル形式で継続運用
設計開始から公開までは約1年6カ月、プロジェクト全体では総額1億円を超える規模となりました。公開後も当社が運用・改善を担当しており、現在は1カ月を一つのスプリントとして、課題整理、仕様策定、開発、テスト、リリースを継続しています。
長期間利用される業務システムとして、安定運用だけでなく、サービスや業務の変化に合わせて成長させられる開発体制を構築しています。