SES事業において、どんなに優れた技術やサービスを持っていても、案件や人材が安定しなければ継続的な成長は望めません。そこで重要になるのが、信頼できるビジネスパートナー(BP)の存在です。ただ数を増やすのではなく、どのBPに注力し、どう関係を深めていくかが営業成果を左右します。本記事では、BP開拓の基本から、実際に成果につなげるための効率的なパートナー選定方法、コミュニケーションの工夫、そして見落としがちなリスク管理まで、実践的なポイントを分かりやすくご紹介します。今よりも一歩踏み込んだBP開拓を始めて、営業の成長サイクルを回してみませんか。
目次
新規案件開拓の課題は「発注ナビ」で解決システム開発に特化したビジネスマッチング
まず押さえておきたい「BP開拓」の基本知識
ビジネスパートナー(BP)開拓は、SES事業を成長させるために避けて通れない取り組みです。自社だけで案件に対応しきれない場合や、営業活動の幅を広げたいと考える企業にとって、信頼できるBPの存在は非常に大きな支えとなります。ここでは、SESにおけるBPの役割や、営業戦略の出発点となる理由について分かりやすく解説します。
●BPとは?SESにおけるビジネスパートナーの位置づけ
SES事業でBPが担う役割は、自社だけでは手が届かない案件や人材を補うことです。BPは提案可能な人材や案件を保有し、自社と異なる技術分野やネットワークを持っているため、SES企業のリソースを大きく広げてくれます。自社の営業活動では出会えなかったクライアントや技術領域へのアプローチも、BPの力を借りることで実現可能になります。たとえば、特定のプログラミング言語や業界の専門性が求められる案件で、自社エンジニアだけでは難しい場合でも、BPから最適な人材を提案してもらえる可能性が高まります。BPは、まさに案件と人材の橋渡し役であり、SES企業の営業活動において不可欠なパートナーとなるでしょう。
●BP開拓の役割と営業戦略の起点になる理由
BP開拓は、単に協力会社を増やすだけでなく、営業戦略のスタート地点にもなります。なぜなら、案件と人材の両方を安定的に供給するためには、自社だけでなくBPの協力が不可欠だからです。商流を複数持っていると、市場の動きに柔軟に対応でき、突発的な案件や新規クライアントの要望にも応えやすくなります。また、BPとの連携によって新たな商談機会や増員枠が生まれることもあり、こうした積み重ねが結果的に売上の安定化につながります。営業活動では「仕入れ(人材)」と「販売(案件)」の両輪が必要ですが、BPがその両面で支えてくれる存在となるため、営業戦略の柱として意識しておきましょう。
SES営業で成果を出すために「攻める順番」が大事
SES営業において成果を出すには、ただBPを増やすのではなく、どのようなBPを優先して開拓し、どの順番でアプローチするかを考えることが重要です。ここでは営業活動の基盤をつくるための優先順位や進め方について解説します。
●まずは「案件と人材を両方持つBP」を集める
営業活動の初期段階では、案件と人材の両方を扱うBPを集めることが成功への近道です。こうしたBPは、双方のニーズを把握しているため、マッチングの精度も高く、成約までのスピードも早まります。無理に多くのBPと関係を持つよりも、初期は5社ほどに絞り、深く信頼関係を築くことで効率よく成果を上げやすくなります。案件元にも要員元にもなれる企業は営業リストの中で優先順位を高め、定期的に情報交換を行うことが望ましいです。しっかりと連携体制を整えておくことで、急な案件にも素早く対応できる土台ができます。
●クライアントを増やし案件元の土台を固める
営業成果を安定させるには、案件元となるクライアントの数を意識的に増やす必要があります。目安としては30社ほどの案件元を持つと、案件のジャンルや単価帯のバランスも取りやすくなります。まずは案件情報を安定的に確保できる体制を作ることで、要員を持つBPとの協力もスムーズに進みます。また、商談成立数や継続率が上がることで、BPからも信頼されやすくなり、さらに良質な人材や案件の情報が集まりやすくなるという好循環が生まれます。
注力すべきBPを絞り込む!「5社ルール」で効率化
SES業界でのBP開拓は、ただ多くのBPとつながることではありません。注力すべきBPを見極め、リソースを集中させることで、より効率的に成果を上げることができます。ここでは「5社ルール」などの考え方を含め、実際に注力すべきポイントについて紹介します。
●要員を抱えるSES企業との連携がポイント
SES企業の多くは、自社でエンジニアを雇用し、稼働率を高めるために常に案件を探しています。エンジニアの稼働率は企業の収益に直結するため、こうしたBPは積極的に案件に反応してくれる傾向があります。案件の内容や必要な技術領域と、BPが持つエンジニアのスキルセットが近いほど、マッチング率はさらに高まります。たとえば、JavaやPythonなど特定の技術に強いBPであれば、より質の高いエンジニアを迅速に提案してもらうことができます。また、リモート勤務や常駐、残業の有無など、勤務条件の柔軟性も確認しておきましょう。BPが新しい技術領域に前向きかどうか、働き方の多様性に対応しているかも将来の連携を考えるうえで重要なポイントです。案件情報を共有した際のレスポンス速度や過去の提案実績も評価軸として取り入れることで、信頼できるBPを見極めることができます。
●リスト整理と関係性の見直しで生産性アップ
効率よく営業成果を出すためには、BPリストを定期的に見直し、関係性を最適化することが不可欠です。反応が薄いBPや、長期間提案実績がないBPは、リストから見直すべき対象となります。たとえば、直近で協力関係にあるBPを5社選定する「5社ルール」を導入して常に高い成果が見込めるBPに注力することで、業務時間を削減し、成果の出る活動に集中しやすくなります。提案や面談のフィードバック率や成約率を記録し、数字で関係性を可視化しておくことも重要です。さらに、BPとのやり取りの商流が深くなりすぎていないか、コミュニケーション経路が複雑化していないかも確認しましょう。情報共有の手段も見直し、メールだけでなくSlackや専用ツールの導入を検討することで、業務の効率化と質の向上が期待できます。
指標名 | 定義・計算方法 | 活用ポイント |
---|---|---|
スキルシート提出率 | (スキルシート提出案件数 ÷ 総提案案件数) × 100 | 提案の質やBPの対応力を評価 |
面談設定率 | (面談設定案件数 ÷ スキルシート提出案件数) × 100 | マッチング精度や調整力を可視化 |
成約率 | (成約案件数 ÷ 面談設定案件数) × 100 | クロージング力や案件理解度を把握 |
平均レスポンスタイム | 案件情報共有後、初回有効アクションまでの平均時間 | 対応スピードや積極性を見極める |
稼働エンジニア数 | 期間内に自社案件で稼働したBPエンジニアの合計 | 供給力や安定性を評価 |
平均単価 | 期間内総支払単価 ÷ 期間内総稼働エンジニア数 | BPの価格帯や市場とのバランスを確認 |
成功するBP開拓のコミュニケーション術
BP開拓を成功させるには、リストや数字だけでなく、日々のコミュニケーションが欠かせません。信頼関係を築き、協力体制を強化するための実践的なコミュニケーション術を解説します。
●日常的なやり取りと信頼構築が第一歩
スキルシートや案件情報の共有にとどまらず、こまめな進捗報告や現状のフィードバックを積極的に行いましょう。たとえうまく進んでいない場合でも、正直に状況を伝え、次の対策を共有することで信頼が深まります。また、BPが現在抱えている要員の状況や希望条件を聞き取るなど、双方向のやり取りを心がけてください。雑談を交えたり、ちょっとした近況報告を加えたりすることで、人間関係もより密接になり、急な案件にも優先して対応してもらえるようになります。こうした積み重ねが、BPを単なる協力会社ではなく、ビジネスの成長を共に目指す「パートナー」として関係を深める秘訣です。
●打ち合わせや訪問の頻度を高める
日常的なやり取りに加え、定期的に顔を合わせる機会を設けることも重要です。対面が難しい場合でも、オンライン面談ツールを活用してコミュニケーションを取るようにしましょう。週1回や月2回など、リズムを決めて接点を持つことで、信頼関係を安定的に築けます。顔を合わせて話すことで、メールやチャットでは伝わりにくい案件の背景や意図までしっかり伝わるようになります。これにより、案件提案のミスマッチが減り、エントリー率や面談率の向上も期待できます。コミュニケーションを密にすることでBPからの情報提供も活発になり、営業活動の効率化につながります。
BP開拓の注意点とは?
BP開拓には数多くのメリットがありますが、注意すべきリスクも存在します。ここでは、特にSES業界特有のリスクや注意点について分かりやすくまとめます。
●商流の深さと単価の関係を意識
SES業界で案件の商流が深くなると、中間マージンが増え、最終的にエンジニアに支払われる単価が低くなりがちです。商流が深いことで、クライアントの予算に合わなくなったり、優秀な人材が集まりにくくなるなどのデメリットも生じます。さらに、商流が複雑になるほど、契約条件の交渉自由度も下がりがちで、市場の変化やプロジェクトの状況に応じた柔軟な対応が難しくなることもあります。契約形態や支払いサイト、再委託の可否など、条件面は事前に十分確認し、書面で明確にしておくことがトラブル防止に繋がります。1つの案件に複数のBPが関与すると情報伝達が混乱しやすく、責任の所在が不明確になりがちなので注意しましょう。
●コミュニケーションロスによる機会損失
SES業界は案件や人材の動きが速く、提案タイミングが遅れるだけで面談や成約の機会を逃すリスクが高まります。メールだけでなく、チャットやSlackなど即時性の高い手段を組み合わせることで、迅速なやり取りが可能になります。もしBPからの返信が遅い場合は、そのBPの優先順位を見直すタイミングかもしれません。面談や打ち合わせの日程調整には、専用ツールの導入も検討し、手間や時間を最小限に抑える工夫を行いましょう。こうした対応力やプロフェッショナリズムを示すことで、BPからの信頼も高まりやすくなります。
手段 | 主な特徴・メリット | 注意点・使い分けポイント |
---|---|---|
メール | 記録性が高く、正式な連絡に最適 | 返信が遅れがち、大量の中に埋もれやすい |
電話 | 即時性があり、緊急時に有効 | 記録が残りにくい、相手の時間を拘束 |
チャット | 気軽で迅速な情報交換が可能 | 情報が流れやすい、通知過多に注意 |
対面・オンライン | 表情や声のトーンも伝わり信頼構築に | 時間・コストがかかる、日程調整が必要 |
営業成果につなげるために、今こそBP開拓を見直そう
市場環境や自社の戦略が変化し続ける今、BP開拓も一度で完了ではなく、常に見直しと改善を続ける姿勢が求められます。ここでは、ツール活用や情報共有の仕組み、PDCAサイクルを回す意識について解説します。
リスト管理や案件情報・人材情報の配信には、専用ツールの導入が効果的です。手作業によるミスや抜け漏れが減り、提案数と質を安定して維持しやすくなります。SES業界向けには、案件管理や人材管理に特化したツールも多く存在し、こうしたツールの活用で業務の効率化を進めることができます。また、SES企業向けのマッチングサイトや比較サイトを利用することで、新たなBP開拓チャネルを増やすことも可能です。こうしたプラットフォームでは、自社の強みや求めるBP像を明確に打ち出し、適切な情報発信を心がけると良いでしょう。
「営業リソースが足りない」「効率よく見込み顧客と出会いたい」とお悩みの開発会社の方がいらっしゃいましたら、発注ナビのようなマッチングサービスの活用も一つの方法です。最短1日で本気の発注者と出会えるチャンスがあるので、ぜひ検討してみてください。
新規案件開拓の課題は「発注ナビ」で解決システム開発に特化したビジネスマッチング
■受託案件の獲得に成功した企業インタビュー