ITは様々なビジネス課題の解決に役立つが、小規模事業者がその道に明るくない場合、まず相談相手を探すことから始める必要があるため、いささかハードルが高い。どんな手段で課題解決ができるのかが分からず、課題解決に必要な予算を確保できていない状況ではなおさらだ。
薬局業界向けコンテンツを独自に提供し続けるグリーントマト合同会社も、同様のハードルに直面していた。業界特有の課題を、ITを活用して解決すべく動いていた同社は、インターネットで開発会社を探すなかで発注ナビの存在を知り、利用することに。やがて発注ナビが紹介した開発会社とのコミュニケーションを通じて方向性を見出し、最初の一歩を踏み出すことができた。同社代表の石川 良昭氏に、当時の詳しいお話を伺った。
フェムケアの課題解決に向けLINEミニアプリ開発を着想
――石川様のキャリアや現在のお仕事について教えてください。
グリーントマト合同会社 石川氏:もともとフリーランスのライターとして雑誌媒体などの記事を制作しており、10年ほど前に薬局業界向け媒体に携わるようになりました。その後コロナ禍で媒体自体がなくなったことが契機となり、2020年に個人事務所(グリーントマト合同会社)を立ち上げ、医療や薬局業界のネットワークに向けて情報発信をはじめました。具体的には、ヘルスケアに関するコンテンツを執筆・編集した「P-Press」というニュースレターを、これまでに名刺交換をした業界関係者宛に月に1度メールで配信しています。Webマガジンを立ち上げるには当社は小規模すぎますし、個人的にWebで記事を読むことに苦痛を感じるということもあったので、PDF形式のニュースレターをメールで届けています。面白いなと思った方が必要に応じプリントして職場などで回覧し、読んだ方の間で何かしらの会話が生まれることをイメージしていたのも、こうした手法を採用した理由のひとつです。現在は「P-Press」での情報発信をベースとし、その取材などを通じて派生するニーズにも対応しつつ、少しずつビジネスを拡げています。
――発注ナビ利用に至った経緯や目的についても教えてください。
石川氏:ここ数年注目されているフェムケアに関して課題が多いことを知り、その解決策を自分なりに考えるなかで浮かんだ構想(アイディア)をITで実現できないか、検討・模索したのがきっかけです。国の予算もついて業界全体で推進しているフェムケアですが、デリケートな問題だけに女性が気軽に相談できる状況にはなっていませんし、“相談薬局”を掲げている業界もその役割を十分に果たせていません。こうした現状を打開するために、対面というハードルの高い相談方法ではなくアプリなどで気兼ねなく相談できるようにしてはどうかと考えました。とはいえ、自分自身アプリ開発についてまったく知識がなかったため、開発を相談できるエンジニアや会社をインターネットで探すなかで発注ナビの存在を知りました。薬局は公式のLINEアカウントを運営していることが多いため、LINEミニアプリの開発ということで、発注ナビに相談登録しました。
構想段階から相談でき、プロのアイディアや提案がもらえる
――発注ナビから紹介された開発会社についてはいかがでしたか。
石川氏:発注ナビのようなマッチングサービスの利用そのものが初めてで、内容がぼんやりした構想段階での相談だったため、不確定要素が多く不安がありました。しかし最終的には、開発会社を5社紹介いただきました。あくまで構想段階で、私自身アプリ開発の知識が全くなかったこともあり、お会いしてお互い顔を見ながら手探りで進めたいと考え、5社のうち3社と対面で打ち合わせをしました。“実現したいことのイメージ”を描いた資料を用意して打ち合わせに臨んだ結果、皆さん親身になって相談に乗ってくれて「こんな風にした方がいいのでは」と様々な提案もいただきました。やはり“餅は餅屋”と言いますか、自分では思いつかないアイディアも多く、相談して良かったと思いました。
――打ち合わせを経て、具体的にどのような方向で進んでいるのでしょうか。
石川氏:いきなりアプリを開発するのではなく、しばらくは医療・薬局業界のネットワークを活かす方向でコンテンツを充実させ、オンラインコミュニティの運営に注力する考えです。25年1月既存のネットワークを対象としたオンラインセミナー開催を準備しており、その反響も踏まえて一歩ずつ着実に進めていく計画です。アプリやチャットボットなどITの力を借りるのは、マネタイズを含めもう少し見通しが立ってからになりそうですが、その際には改めて今回発注ナビの利用を通じてつながった方々にご相談する予定です。また、対面で打ち合わせをした開発会社の方で、私と同じ医療薬局業界にコネクションがある方から「次回お会いする際に新しい企画を持参しても良いですか」と次に繋がるお話もいただき、何か手応えを感じてくださったのかなと楽しみになりました。
発注ナビの利用は、「豊富なビジネス経験から生まれるアイディアを具体化するチャンス」
――最後に、発注ナビはどういう人(企業)におすすめだと思いますか。
石川氏:私のように個人事業主でITの知識がない方や、相談できる方がいないケースには特にお勧めだと思います。今回のように構想段階で予算も確保できていない状況でも相談でき、紹介いただいた複数の会社からアドバイスや提案が得られるのはメリットです。実際私も、発注ナビの存在を知らずに1人で色々と調べるだけでは前に進めなかったと思いますが、開発会社の皆さんと打ち合わせをするなかで方向性が見えてきて、一歩前進することができました。私の世代になると、「こんなことができたら」「こんなサービスがあったら」というアイディアは豊富でも、それを具体化するためのITスキルが乏しい方が多いと思います。発注ナビのようなマッチングサービスを利用することで、こうしたアイディアを諦めずに具体化して世の中に貢献できると良いですね。
――ありがとうございました。
使ってみてわかった、発注ナビの便利なポイント
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予算が確保できていない、ぼんやりとしたアイディア段階でも開発を相談できる
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一度に複数の会社を紹介してもらえるため、開発前の打ち合わせを通じて最適な会社を選べる
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ITスキルが乏しい個人事業主や、周りに相談できる人がいないケースで特にお勧めできる
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