株式会社ソーサラーは、システム開発とゲーム開発の両方に強みがあります。業務の効率化や売上アップを目的としたソリューションのご提案から、ゲーム開発で培った技術やノウハウを活かしたインタラクティブなシステムの構築まで、幅広い対応力を誇っているのが特徴です。システムとゲーム、両方に共通する「開発」の本質を追求し、お客様からの多様なニーズに応えることができる同社の魅力について、代表取締役社長である岡本 朋也氏にお話しを伺いました。
システム開発もゲーム開発も「開発」の本質的なところは同じ
―― ゲーム開発とシステム開発、どちらにも強みがありますね。
ソーサラー 岡本氏: 当社はゲーム開発会社と思われがちですが、じつはシステム開発にも強みがあります。当社には、私を含めて20年以上のキャリアのシステム開発者が在籍しております。そんなエンジニアたちが、あるときはシステムを作り、あるときゲームを開発している、という感じです。
どちらも「開発」という観点では、当社にとっては同じなのです。プログラミングしたものをパソコンの画面で「システム的に見せる」のか、あるいは、スマートフォンの画面で「ゲームのように」遊び心のあるデザインで見せるのか、見せ方の違いはありますが、「開発」という部分は同じであると考えています。
―― 言われてみるとたしかにそうですね。それでは、システム開発とゲーム開発との両方を手がけていることを含めて、システム開発における御社の強みや特徴、他のシステム開発会社との違いは何であるとお考えですか。
岡本氏: そうなると、やはり「ゲーム開発もやっているところ」が当社の特徴になってしまいますね(笑)。敢えて別の視点でお話しをすると、当社ではシステム開発にしてもゲームにしても開発する目的は何かを理解することを重視しています。システムであれば、「時間を減らす」、「工数を減らす」という効率化を目的としたシステムと、「売上を増やす」システムがあります。当社はこうしたシステム開発における目的は何かをきちんと把握することをとても重要視しています。
一方、ゲームを開発する目的は何か? これはゲームユーザーに対してはシステムや世界観を楽しんでもらい、ゲームメーカーとして「売上アップ」することです。当社にゲーム開発を依頼していただくお客様には、ユーザーにゲームをより長く継続的に遊んでもらい、その間に消費するアイテムなどを増やして売上アップにつなげていただきたいです。そうした目的を当社は理解したうえで、楽しさ、習慣性などを開発過程で盛り込んでいきます。
このように、システムを開発する目的は何か、ゲームを開発する目的は何か、お客様とのヒアリングを通じて、その「目的」を明確にして、それを実現するためのシステムや、課題解決のソリューションをご提案できる、それが当社の強みです。
システム開発とゲーム開発とで、「共通する技術」、「流用できる技術」は多い
―― それでは、敢えてゲーム開発をしているからの強みもあるのでは、という視点でお聞きします。ゲーミフィケーション、いわゆるシステムにゲーム的な要素を取り入れるという点で、ゲーム開発をやっていたからこそこういうシステムが作れる、こういう提案ができるといった強みはいかがでしょうか。
岡本氏: ゲーミフィケーションのご提案ができるという強みもあります。例えば、ある大手飲料メーカーのアプリを開発した事例では、同社の飲料を買って、アプリでスキャンするとポイントが貯まるようにしました。飲料メーカーにとっては、自分たちの商品のファンを作り、継続的に購入してもらいたいという狙いがあります。
「スキャンしたらポイントが貯まります」、「お得になりますよ」とアピールしても「楽しさ」に欠けます。利用者、消費者にしてみれば何か仕掛けや面白みがないと、なかなか飲料を買って、継続的にアプリを利用することはしないですよね。
そこでオリジナルのキャラクターを制作して、飲料をスキャンするとそのキャラクターが飲料を栄養に育っていくという育成ゲームの仕掛けを盛り込みました。「キャラクターに飲料を与えて育てる」という楽しさを、システムに落とし込んでアプリ上で実現したのです。そんなゲーム性をシステムに盛り込めることが、当社のもう一つの強みといえるでしょう。
また、ゲーム開発で培ったノウハウや知見を一般のシステム開発に活かすという視点では、安定稼働のためのインフラ構築にも関連します。ゲームと通常のシステムとの大きな違いは、一度のアクセスの規模です。人気のあるゲームはアクセス数が桁違いなのです。それこそ1日で数万人の利用者が一気にアクセスすることもあります。通常の業務システムであれば、多くても1日数百人といったレベルでしょう。膨大なアクセスにも耐えて、安定稼働するものを作れるというところは、通常のシステム開発にも応用できると思います。
―― なるほど。ゲーム開発とシステム開発とで共通する技術、流用できる技術は意外に多いのですね。
岡本氏: はい。基本的には使っているコンピュータ言語や技術などは同じであることも多いです。それらをどう組み合わせて使って、何を作るのかが違うだけとも言えます。例えると「カレーか肉じゃがか」という感じです。具材は同じでも、出来上がったものは違います。
―― ゲームの世界では大作とか名作と呼ばれるものもありますよね。そういった作品が醸し出す「世界観」には圧倒されるときがあります。システム開発において、そういった世界観を表現するといった取り組みが役立っていると思われることはありますか。
岡本氏: ゲームの世界観について考えるとき、そもそもゲームというのはコンピューターゲームだけではないですよね。アナログのボードゲームとかもありますし、トランプなどのカードゲームもあります。そういったゲームを考えて創る人たちを「ゲームデザイナー」と呼びますが、ゲームの世界観を創り上げるのは、こうしたゲームデザイナーの人たちの仕事です。
ゲーム開発を任される当社のようなエンジニア集団は、ゲームデザイナーが示す世界観、表現したいこと、訴えたいことなどを、「どうやってシステムに落とし込むか」に注力します。そこが仕事です。システム開発においても、この部分は極めて重要なことで、お客様が「どのようなシステムをお望みなのか」、「システムを開発・導入することで、どのような状況を創り出そうとしているのか」、そこをきちんと理解してシステムに落とし込むようにしています。
例えば、「このシステムを入れると煩雑な業務から解放され、新たに生み出された時間を新商品開発の時間として使いたい」といったご要望、これをお客様が持つ理想的な世界観とすれば、それをきちんと理解して、具現化できるシステムをご提案することを心がけています。
フロントエンドからバックエンド、インフラまでワンストップで対応できる
―― その他にもシステム開発とゲーム開発の両方に強みがあるからこそできる、ということはどのようなことでしょうか。
岡本氏: システムにインタラクティブ性を持たせられることですね。最近、インタラクティブ性のあるシステム開発のご依頼をいただくことが増えてきています。利用者が何かしら操作をして、それに対してシステムが反応を返して、というように双方向性があると、システムを使いやすいと感じる利用者は多いと思います。「そういったシステムが作れないか」、あるいは「作りたい」といったお客様からのご要望に対しても「当社なら大丈夫です」とお答えしています。
インタラクティブ性があるかないかで、ユーザーインターフェースは大きく変わってきます。その部分のユーザーインタラクション、システムの操作性、スマホアプリであれば「触り心地」のようなところは、ゲーム開発の知見を活かして、いろいろと提案いたします。
―― ユーザーインターフェースなどデザインにも強いとなれば、御社はシステム開発におけるフロントエンドからバックエンド、サーバーの構築や安定稼働を見据えたインフラまで、全部まるごとワンストップで対応できるというのが大きな強みになりますね。最初はゲーム開発が中心のシステム開発会社かと思ってしまっていましたが、ここまでお話を伺うとワンストップでお任せできるシステム開発会社であると……。なんか、だいぶイメージが変わってきました。
岡本氏: インフラについては、クラウドでの基盤構築にも強みがありますよ。当社はAmazon Web Services(AWS)と直に取引していて、担当者もおります。クラウドでのインフラ構築で何か困ったことがあったり、わからないことがあったら、AWSのエンジニアに直接質問したり解決策を聞いたりできます。ここも当社の特徴です。
また、フロントエンドの部分、わかりやすく説明するとシステムの操作画面のデザインですが、そこにも強みがあります。最近の画面設計は、UIのプロフェッショナルに依頼して担当していただくというやり方が主流になりつつあります。これまでのように、内部にデザイナーを抱えて、UIデザインから導線設計から全てをまかせるというのではなく、それぞれのプロが協力して作り上げる方法のほうが、クオリティが圧倒的に高いのです。ゲームの開発は、それぞれのプロが何人も集まって、一つのチームとなって創り上げていくので、そういった進め方は当社の得意とするところです。当社ではフロントエンドの開発でも、役割ごとにプロフェッショナルをアサインして作り上げることができます。
―― ここまでお話しいただいた強みを活かして、今後はどのようなお客様にアプローチをしていきたいとお考えですか。
岡本氏: システム開発とゲーム開発と両方を手がけているのが当社の特徴ですが、とくにゲーム開発で培った技術、知見、ノウハウをシステム開発に活かして、フロントエンドからバックエンド、インフラまで含めてワンストップで対応できます。業務システムやWebシステムの開発のことなら、ぜひ、当社にお気軽にご相談ください。