オンラインでの打ち合わせが当たり前となった今、事前の商談から納品までの間に、発注会社と開発会社が一度もリアルで会わないというケースも珍しくなくなった。しかし、実際に会って話をするからこそ醸成される関係や、生まれてくるアイデアもあるだろう。
そんな「会って話すことが大事」と考える会社同士が発注ナビ上で出会い、デザインのセンスに優れ、かつ使い勝手の良いホームページを制作することができた。サイト制作を発注した株式会社unico designの代表である秋田恵一郎氏、マーケティング事業部でサイト運用を担当する三好広華氏、制作を受注したDADA有限会社の代表である若狭靖弘氏に、今回の制作についてお話を伺った。なお、取材自体もオンラインではなく、埼玉県所沢市に一同が集まり対面での取材となった。
自社制作の「時代を感じるホームページ」をおしゃれにリニューアルしたい!埼玉・東京エリアでセンスの良い住環境を提供する建設会社unico design

株式会社unico design
代表 秋田恵一郎氏(右)
サイト運用担当 三好広華氏(左)
―― unico design様はどのようなビジネスを展開されているのですか。
株式会社unico design 秋田氏:私は建築業界に14年ほど身を置き、営業職として仕事をしてきたのですが、なかなか「好きをカタチにする」ことができずにいました。その思いを実現するために2022年に当社を設立しました。
お客様の「こういう住まいがいい」というご希望を具体的な形で表現するのはなかなか難しいのですが、当社では、お客様の言葉を頼りに理想のカタチを導き出し、こだわりぬいて作り上げるように努めています。表現に妥協をしたくないので、既存の建材ではなく、オリジナルのデザインを施したものを提供することもあります。
当社は埼玉県の所沢と北本にオフィスを構え、埼玉および東京エリアで数多くの施工実績を築いています。2025年4月には新たに拠点を展開しました。こちらは工場のようなスペースですね。現場で下準備するだけではなく、事前にこちらで作り込んだものを現場に持ち込むことも多いので、そのための広いスペースが必要になり、調達しました。
―― 今回、発注に至った経緯を教えてください。
秋田氏:これまで、当社が考えるデザイン、建築、方向性や実績などをお客様にご紹介するのにはホームページの活用が最も効果的だと判断し、発信してきました。CADのデザインイメージや施工実績などを見てもらえれば、当社のことがわかってもらえるのではないかと思ったのです。ところが既存のホームページの使い勝手が悪く、自分たちだけで制作するには限界があると感じ、今回の発注に至りました。
―― 既存のホームページはどのようにして制作したのですか。
株式会社unico design 三好氏:手元にあった比較的古めなツールで、Webでいろいろ調べながら形にしていったのですが、出来上がったのはどう見ても「時代を感じるホームページ」でした(笑)。
―― デザインに新しさが感じられなかったということですか。
三好氏:はい、一番大きな問題はビジュアル面でした。今時のホームページのように、複数の写真を柔軟にレイアウトして表示させたり、操作性の良いギャラリーを設置したりするなどが難しく、1枚のPDFファイルの中に複数の写真をレイアウトして表示することぐらいしかできませんでした。しかもページの読み込みが遅く、これでは「洗練されたビジュアル」や、「洒落たデザイン」を売りにしていくことができません。これを何とかしたいという思いがありました。
●株式会社unico designの施工の様子
発注ナビは「レスポンスが早い」。対面で打ち合わせできる会社を希望した
―― 今回、発注ナビをご利用いただきましたが、発注ナビはどこで知りましたか。
秋田氏:どこかに発注しようにも、相場が分からず、ネット上で検索しているうちに発注ナビを見つけました。使いやすそうなサービスだったので早速申し込みました。
―― 発注ナビの競合サービスと比較検討はしましたか。
秋田氏:ほかにも同様のサービスがあることは知っていました。もし発注ナビのレスポンスが遅ければ、他のサービスを利用しようと思っていたのですが、すぐに連絡がもらえたので、そのまま発注ナビを利用してみることにしました。
―― 発注ナビへの依頼時、いただいたご要望は次のような内容でした。
1. 問い合わせフォームでファイルを添付できるようにする。可能であれば迷惑メールフィルターをつけたい。
2. 外部SNSの埋め込みができるようにする。
3. 画像のスライドショーを設置できるようにする。
4. 現状のホームページはGoogle検索で定期的に消えてしまったり、ウイルスバスターで不明なサイトと表示されてしまったりしていたので、そういうことがないようにしたい。
三好氏:それから対面での打ち合わせを希望したのと、納期についても2024年末に公開したい旨をお伝えしました。
―― 対面での打ち合わせは必須でしたか。
秋田氏:やはり実際に顔合わせができないと、なかなか信用できません。それに、実際に会ってお話しできた方が、いろいろな気づきもあるので、そこは条件とさせていただきました。
―― 普段、施主様と顔を合わせて打ち合わせをされている御社ならではのプロジェクト成功の秘訣ですね。
DADAは「ホームページの将来と方向性をハッキリ示してくれる会社」。契約前からアドバイスが手厚く、頼りがいがあった
―― 発注ナビから5社ご紹介しました。そこからどのように絞り込んで、最終的にDADA様を選ばれたのですか。
秋田氏:5社のうち3社は翌日にレスポンスがあり、この点で好印象を持ちました。しかし、その中で最初から対面で打ち合わせができたのはDADAさんを含めた2社でした。もう1社は、初回こそオンラインでしたが、その後に対面で打ち合わせする機会がありました。
DADAの若狭さんは、私たちにわかるレベルの用語でお話をして、将来的にホームページをどうしていくのか、ハッキリとした答えを示してくれました。もう1社は、学生さんが起業された会社でした。
―― 2回目に対面で打ち合わせした会社はいかがでしたか。
秋田氏:コスト面で良い提案をいただいたのですが、こちらからの「ああしたい、こうしたい」といった要望に応えられるのは、やはりDADAさんかなと判断しました。それから担当者の三好が「若狭さん推し」だったので(笑)。
―― 三好様は、なぜ若狭様推しだったのですか。
三好氏:若狭さんは、まだ契約もしていない段階から、写真の見せ方などこちらの疑問にもどんどん答えてくれました。雑談ベースの何気ないお話でも「こうしておくと良い」など、ホームページ運用のコツなどをわかりやすく教えてくれて、時には、より踏み込んだ内容のアドバイスをもらったこともあります。これなら、運用開始後も何でもすぐに相談できる頼れる存在になってくれるのではないかと考えました。実際に、ホームページが出来上がった今もGoogleアナリティクスなどの分析ツールについて、いろいろ教えてもらっています。
ビジュアルデザインを得意とするDADA。対面の希望があれば全国どこへでも足を運び、対話から必要なものを考えていく

DADA有限会社
代表 若狭靖弘氏
―― DADA様は、発注ナビで普段どのような案件にエントリーしていますか。
DADA有限会社 若狭氏:当社は業種・業界は問わず、言葉や「伝える」ことに悩まれているお客様、表現を重視されるお客様とのお付き合いを大切にしており、インテリア業界はもちろん、医療系、メーカー、観光業界、ファッションデザイナーなど、幅広い業界の方々をお手伝いさせていただいております。
ホームページの役割は、伝えたい相手・さまざまな受け手に、会社からの情報発信をわかりやすく、正しく伝えていくことです。まずは言葉を大切にしながら、それだけでは伝えきれない部分をどう表現するか、お客様と共に考えていくことが、当社の得意とするところだと考えます。例えば、業界やエリア特性・ターゲットとなる方々の嗜好などを考慮して、バランスの合う程良いサイト、時に「凄すぎない」サイトをつくることが必要ではないかと。そのため当社では、ヒアリングをとても大切にしています。そういう意味で、今回、対面で打ち合わせをしたいというご要望は私たちにとっても歓迎すべき要素でした。対面でお話をしたいということであれば、日本全国どこにでも伺います。
発注ナビでは、目的意識のある会社様はもちろんですが、「ホームページを使ってやりたいことや伝えたいことはあるものの、何をどうすれば良いのかわからない」と悩んでいらっしゃるお客様の案件には、特に積極的にエントリーし、お手伝いするように心掛けています。
―― 三好様のお話にあった、契約前の段階からお客様にいろいろとアドバイスされる、というのはよくあることなのですか。
若狭氏:ついついしゃべってしまいます(笑)。やはり対面でお話できること、実際に会えることが大事なのではないでしょうか。どのお客様とお仕事をさせていただく際にも、必ず一度は会いに行きたいと書くようにしています。一昨年には、まだ契約が決まる前に、大阪のお客様に会いに行ったこともありました。
私たちは職人であって芸術家ではありません。お客様とお話をする中で必要なものを考え、カタチにしていくようにしています。
―― unico design様の案件は、御社にとってもやりがいがあったのではないですか。
若狭氏:当社はこれまでに、インテリア業界のお客様ともたくさんのお付き合いがありました。それらを通じて蓄積された知見が活かせるのではないかと思い「ぜひやりたいので、やらせて欲しい」という旨をお伝えしました。
―― お客様へわかりやすい用語でご説明することは、常に心掛けていらっしゃるのでしょうか。
若狭氏:普段から、IT業界にありがちなアルファベット3文字の略語をなるべく使わないようにしています。また、「お客様に応じた、お客様の言葉」で話すように心掛けています。
「若狭さんには、ほとんどコンサルとして立ち回ってもらった」。更新のしやすさには思いやりある工夫も。
―― 今回のサイト制作でこだわった部分はどこでしょうか。
秋田氏:トップの写真には「こういうものを使いたい」というのがあったのですが、当初想定していた写真がなかなか撮れず、制作スケジュールを伸ばしてしまうことになってしまいました。また、撮影した写真がなかなかイメージに合わず、加工を若狭さんにすべてお任せしてしまうこともありました。漠然としたイメージを、具体的なカタチにしてもらえたのは、とても助かりました。
こだわったところは、「サイト全体を通じて見やすいかどうか、操作しやすいかどうか」というところです。ホームページを閲覧してくださる人が、どのようにページを開き、どのように閲覧してくださるのか、どのように出口までたどり着くのかということをイメージしながら作ってもらいました。
三好氏:表からはわかりませんが、私が更新作業を行えるように作ってもらいました。写真の入れ方なども、「操作できますか?」「枚数変えられますか?」 と一つひとつ確認してくださったので、不安は一切ありませんでした。
―― DADA様側で、制作時に苦心された部分はありましたか。
若狭氏:写真については、遅れることも想定して、あらかじめダミーの写真を使って全体のイメージを制作していました。ビジュアルに強いこだわりがあるのは、当社としても腕の見せどころなので、嬉しい限りです。私の方から「ぜひ、やりたい」と言ったこともあり、こちらもとことん、こだわらせていただきました。お客様の中には出来上がったホームページをほとんど見ないという方もいらっしゃるのですが、今回、お互いのいろいろな熱い思いが集まって、この形になったのは良かったと思っています。
●埼玉県所沢市にて実施した取材の様子
―― 完成したホームページを拝見したら、とても良い雰囲気に仕上がっていました。
若狭氏:顧客層は気にしていました。あまりカッコ良すぎるページだと、閲覧しにくるお客様が引いてしまうことがあります。最近ではトップページを動画やスライドショーのようなもので動かしたいというご要望も多いのですが、今回は落ち着いたシックな雰囲気をご希望されていたので、早い段階で動かさないことを決めました。それが良かったと思います。
秋田氏:振り返ると、若狭さんには、ほとんどコンサルとして立ち回っていただいたかもしれません。制作していただいている間も三好と「若狭さんは自分たちの先生じゃないか?」と、話していました(笑)。
―― 更新のしやすさでは、どのような工夫をされましたか。
若狭氏:ホームページの更新にはコンテンツ管理用のツール(CMS)を導入しています。これをどのようにカスタマイズするかがポイントになります。三好さんからは第一に使いやすくして欲しいというご要望をいただいたのですが、しかし一方で、こだわった表現もしていきたいというお話でした。当社は、それらを両立できるように手を入れています。
たとえば、写真を配置する、写真をスクロールして閲覧する、間取り図を表示する、ニュースを表示するなど、サイト内にはさまざまな機能を持つセクションがあります。それらを、すべて同じ機能、同じ手順で更新できるように統一しました。更新業務で三好さんが覚えなければいけないことが、できるだけ少なく済むように配慮しました。その分を、サイト分析やサイトへの集客施策に時間を割いていただければと考えています。サイト運用は内容の更新だけではありませんから。
ホームページ完成後も定期的に対面でミーティングを実施。そこから新たにやりたいことが生まれるかも。
―― ホームページ公開後の変化や、unico design様、DADA様それぞれの今後の展開について教えてください。
秋田氏:新しいホームページを公開した当日からアクセス数も増え、実際にホームページ経由での問い合わせも増えてきており、早速、制作の効果を実感しています。当面はサイト内のコンテンツを増やしていく予定で、過去4年分の施工事例もありますので、順次更新して紹介していければと考えています。
若狭氏:当社は今後も、どんな業界でも、どう表現したら良いか悩まれているお客様、ビジュアル面にこだわるお客様、ホームページを活用したいけれどどうすれば良いのか分からないというお客様の力になれればと考えています。当社は、言葉の重要性を重視すると共に、写真表現には数多くの知見を持っているほか、CG合成やウォークスルーを制作することも可能です。ぜひ、いろいろご相談いただければと思います。
―― 今回、両社にお集まりいただいての取材でしたが、納品後もこうして定期的に会う機会を設けているのですか。
秋田氏:はい。定期的にミーティングをさせてもらっています。
若狭氏:今はGoogleアナリティクスというサイト分析の活用をレクチャーしています。そうしているうちに、新しいアイデアが湧いてきたり、また、新たにやりたいことが出てきたりするのではないでしょうか。
―― やっぱりこうして会って話すことが大事なのですね。ありがとうございました。
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