企業間の取引にWeb請求書システムの導入が広がっています。これまで個人向けの料金請求では、Web請求書や明細書が活用されてきましたが、企業間取引では「紙以外の請求書は受け付けない」という会社が多数ありました。
しかし、セキュリティの強化が進んだことで、大きくコストダウンできるWeb請求書の利点を企業側が認識し、導入に踏み切るところが増えてきました。
今回は、Web請求書システムの便利な機能や導入のメリットなどについてご紹介します。
目次
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Web請求書システムとは?
Web請求書システムは、請求データの作成から送付を電子化して行うシステムです。郵送する手間が省け、コストダウンとスピードアップにつながります。
●Web請求書システムのサービス
Web請求書システムは、請求書の作成、発行、送付から取引先での受け取りまでをWeb上で行うことができるサービスです。Web請求書システムを利用することで、経理や総務、庶務など、企業の管理部門にあたるバックオフィス業務の工数を大きく削減できます。
請求書発行は重要なバックオフィス業務の一つですが、毎月、手間がかかる作業が必要でした。しかし、Web請求書システムでは、データを自動的に入力し、請求書の作成から送付、保存までをすべて同じシステムで行うことができます。
Web請求書システムでは新たにシステムを作成することは少なく、クラウドを利用した既存のサービスを導入します。導入にかかる時間も短く、新たにサーバやデータセンターを用意する必要はありません。既存のネットワーク環境を利用できるので、導入コストも抑えられます。
●特徴
Web請求書システムの導入を検討している人に、一般的なサービスの特徴を解説します。
<情報漏えいのリスクが低い>
Web請求書を導入するときに、最も心配なのがセキュリティです。これまで、請求書の電子送付といえば請求書のデータをそのままメールで送付していました。
しかし、メールでの送信は不特定多数のサーバを通るため、漏えいや改ざんなどの危険性があるというリスクがありました。Web請求書システムは、サーバを経由せずに、専用ページからデータをダウンロードする方式です。SSL暗号化やファイアーウォールなどでセキュリティ対策を行い、取引先にダウンロードURLを送付するときもパスワードを設定するなどの対策が行われてます。
<請求書の到着が速い>
Web請求書は、郵送する代わりに電子送付します。電子送付では送付と同時に取引先に通知され、郵送と受け取りというタイムラグがありません。取引先が請求書を受け取って開封したかどうかもシステムから確認でき、万が一の際にはシステムから請求書を再発行することも可能です。
<取引先ごとに相手に合わせた帳票を使える>
印刷する請求書では簡単に仕様を変えられませんが、Web請求書システムではテンプレートをカスタマイズして取引先ごとに異なる帳票を使えます。
<他のWebシステムと連携が可能>
会計システムや営業補助システムなど、ほかのWebシステムと連携できるサービスが多くあります。請求書の作成にはデータの入力が必要ですが、Web請求書なら自社で使用している会計システムや営業補助システムと連携し、データを自動的に取り込むことができます。手入力の手間がなくなるので処理が速くなり、入力ミスも削減できるでしょう。
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Web請求書システムの便利な機能
Web請求書の基本機能には、紙の請求書にはないデジタルならではの便利な機能があります。
●請求書の発行・受け取り
Web請求書システムでは、システム上で請求書を新規作成し、そのまま取引先に電子送付できます。請求書だけでなく、見積書や明細書、納品書、領収書などの書類にも対応しています。取引先は、Web上で請求書を受け取り、必要であれば印刷することで、紙の請求書としても保管可能です。
●自動作成
Web請求書では、あらかじめ取引先を登録しておくと、営業補助システムと連動して自動的に請求書を作成したり、ワンクリックで作成したりできます。請求書の内容は会計システムと連携させられるため、自動で仕分けされ帳簿に入力されます。Web請求書システム上の請求書データを削除したとき、削除された請求書データを取引先も閲覧できなくなるかどうかはシステムによって異なります。
●一括Web送信
登録した取引先には、請求書を一括で送信できます。Web上から一括送信するだけでなく、FAXでの送付や印刷物の郵送にも対応しています。つまり、請求書に関する業務をWeb上で一括して行えて、作業にかかる時間を短縮できるというわけです。Web請求書システムから請求書を自動的に印刷・郵送した場合は、その請求書を誤って削除しても郵送が取り消されることはありません。
●保存・検索機能
Web請求書は最初からデータとして整理・保存されているため、印刷後にファイリングして保存する手間がかかりません。2005年に改定された電子帳簿保存法に対応しており、帳簿や帳票を電子データとして保存できます。
また、システム上で請求書のデータを保存しているので、検索が容易です。請求書の内容について顧客から問い合わせがあった場合、すぐに検索してスムーズに回答できます。ステータス管理機能があるので、請求書は「作成済み」か、取引先が「受け取り済み」か、取引先からの「支払い完了」はしているかなど、請求書に関する現状把握と進捗管理ができます。
Web請求書システム導入のメリット
便利な機能が多いWeb請求書システム。実際に導入すると、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
●請求書発行の手間を削減
Web請求書を導入すれば、データを入力して請求書を作成し印刷、その後に押印して郵送するという工数がなくなるので、業務を大きく効率化できます。長期的には人件費の削減も期待できるでしょう。
●コスト削減
請求書を郵送せずに電子送付するので、郵送費がかかりません。また、印刷しないため、ペーパーレスで請求書の処理ができ、紙代や印刷用資材、それらを管理するコストもかからず、環境保護への貢献にもなります。
●ヒューマンエラーを防止できる
Web請求書では、顧客情報や取引の情報を営業補助システムなどから自動的に入力することができます。人が入力する部分が少ないため、誤入力や誤送信などのヒューマンエラーを防止できます。
●管理しやすい
Web請求書システムは、社内の請求書に関する情報を一元化しているため、管理に必要な工数が減ります。データはWeb上にあるので、端末のプラットフォームを問わずにどこからでも利用可能です。Web上なのでセキュリティ関連の技術も豊富で、安全にデータを保管できます。
Web請求書システム導入前の確認事項
Web請求書システムはとても便利ですが、スムーズに導入するためには事前に必ず確認しておきたいポイントがあります。
●インターネット環境が必須
Web請求書システムは、請求書をWeb上で作成・管理します。自社にサーバを置かず、クラウド上で動作するため、導入と運用には、インターネット環境が必須です。
●Web請求書に対応しない・できない取引先もある
取引先によっては、「Web上でのやり取りは信頼できない」としてWeb請求書システムでの閲覧を拒否することもあります。また、業種によっては、Web請求書システムを使える環境がないという可能性もあります。その場合は、Web請求書システムから請求書を郵送するか、FAXで送信可能なサービスを選びましょう。
●大企業では大規模なシステム変更が必要な場合がある
大企業でWeb請求書システムを導入するには、社内のほかのシステムとの連携や業務上のルール変更など大規模な調整が必要となり、コストと手間、時間もかかります。一方、中小企業は、会社の規模が小さいので新しいシステムを導入しやすく、コスト削減や業務の効率化につながるでしょう。
しかし、Web請求書システムの導入による業務の効率化やコストカットというメリットは、業務形態が大きい大企業ほど効果的です。社内でどんなシステムやルール変更が必要か、導入前に十分検討しましょう。
Web請求書システムの導入が業務効率化を推進する
企業間取引へのWeb請求書システムの導入は、大企業の場合、クリアしなければならないハードルがいくつかあるのは確かです。一方、企業から個人向けの請求書では定着しつつあります。
導入が簡単で安全性の高いWeb請求書システムサービスも出てきており、企業間取引でのWeb請求書システムの導入もこれからさらに拡大していくでしょう。
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