AIを組み込んだ開発を得意とするDiCE株式会社は、商談力と提案力を活かして発注ナビで10件中2件の受注に成功している。発注ナビの活用についても積極的にPDCAを回し、発注者に響くエントリー文章の内容も見つけ出したという。こうした戦略的なプロセスで成功した具体的な取り組みについて、代表である金子氏にお話を伺った。
社名 | DiCE株式会社 |
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所在地 | 東京都渋谷区桜丘町23番17号 シティコート桜丘408 |
従業員数 | 1 – 30名 |
事業内容 | Webシステム開発/運用、人工知能(AI)/機械学習ソリューションの開発・提供、データ分析、システム導入におけるコンサルティング、クラウドサーバの導入および運用 |
掲載カテゴリ |
- 導入前の課題
これまでリファラルで新規案件を受注していたが、それ以外の手法での新規顧客獲得に苦戦していた。提案力には自信があったが、それを活かすための集客に課題を感じていた。
- 導入後の効果
紹介1社目から受注を獲得。10件の紹介のうち2件の受注に成功。自社のリソースを商談および提案に集中できる環境を構築でき、新規顧客獲得の効率化を実現できた。
問題解決の手段を考えるのが好き。アカデミックな背景を持ったメンバーが揃う開発会社
東京都渋谷区に本社を置くDiCE株式会社は、お客様の問題解決のため、試行錯誤に余念のないメンバーが集まっている。
「当社は、お客様に提案すべき最適なソリューションについて日々、活発に意見交換を行っています。まるで、大学の研究室のような雰囲気ですね」(金子氏)
そう語る金子氏はロジカルで明晰な思考と柔らかな物腰が魅力だ。このような金子氏の人柄に惹かれて集まったメンバーに共通する特徴は、開発プロジェクトの最初の段階でお客様のニーズおよび課題を徹底的に見極めるところに活かされているという。
「私自身、研究者としてAIの開発に長く携わった経験があります。当時から、AIを組み込んだシステム開発の相談を受けており、お客様に対して個別にソリューションを提案していました。現在は、WEBシステム開発、AIを用いたソリューションの開発・提供、データ分析、システム導入におけるコンサルティングおよびクラウドサーバの導入という形で、ITやシステムに関する幅広い事業を展開しています」
自社サイトでの集客に苦戦。案件ベースで提案・商談できる発注ナビは営業の一部の工程を代替してくれる存在
同社は、極めてロジカルな考えに基づいて発注ナビを利用している。金子氏は課題解決の手段として、なぜ発注ナビを選んだのだろうか。
「これまでは、新規受注を得るための主たる手段は既存のお客様からの紹介でした。自社サイトの集客にも挑戦したのですが、手応えを得ることができず、営業および集客に関する課題を抱えていたのです。しかし、実際に商談の場さえ作ることができれば当社の魅力に気づいてもらえると自信を持っていた部分もありました」
こうした課題を出発点として営業のプロセスを分解し、自社に不足している点を補うという視点で同社は発注ナビの仕組みに注目したという。
「当社が苦手なのは新規営業であり、得意なのは商談以降の工程。であれば、新規営業の工程を誰かに補ってもらえば良いと考えました。そう考えたとき、案件ベースでお客様と接点を持つことのできる発注ナビの仕組みが理想だったのです。発注ナビがお客様との接点を作ってくれるので、当社はそこから先の商談または提案にリソースを割くことができます。実際のところ、発注ナビでお仕事を任せてもらったお客様は、自然検索だけで当社を見つけることはできなかったと思います」
また、発注ナビに案件情報の確度の高さも魅力に感じたようだ。金子氏は配信された案件について、どのようなイメージを得たのだろうか。
「発注ナビの案件情報の内容が的確だと感じ、他のサービスとは違うと感じました。発注ナビは集まった顧客に対して丁寧にヒアリングを行っているため、案件情報から具体的に受注した後のイメージまで描きやすかったのです」
過剰な宣伝は不要。エントリー内容を戦略的に構成して受注を獲得
アカデミックなバックグラウンドを持つ同社は、発注ナビでエントリーする際の内容にも工夫を凝らしている。金子氏は、1件目の受注となった発注者からのフィードバックをもとにエントリー文章の改善を図ったとのことだ。
「最初の受注をくれたお客様から『案件の内容に沿った提案をくれたために発注を決めた」とのフィードバックをもらいました。その時に、エントリー文章で自社の過剰な宣伝をしても、かえってお客様の印象が悪くなると思ったのです。それ以降、自社の特徴および実績は事実のみで記載し、過剰なアピールをやめています。代わりに、お客様の案件内容に対するソリューションの仮説部分に厚みを持たせました。
「例えば、”この案件にはLaravel(ララベル)というフレームワークを用いた開発を勧める。なぜならば、エンジニアを集めやすいから。”このように提案内容に厚みを持たせたエントリー文章はお客様からも好評です」
こうした成果についても同社は分析を欠かさない。
「発注ナビに相談がある発注者はそもそも何かを作りたいとの意思が強い状態にあります。そのため過剰な宣伝はノイズになります。そうした発注者に対しては、仮説および理由の迅速な提示、案件にご一緒したいという姿勢が好印象を与えると感じています」
また、発注ナビのサポートについても印象に残るものがあったという。
「発注ナビのサポートには、はじめから好印象を持っていました。登録直後から、各月における案件数の推移等のデータを提示してくれて、当社の集客活動を支援してくれたためです。また、返信が遅いお客様の状況を確認してくれたり、受注確定と思っていたものが急遽キャンセルになった場合にはその理由を調べてくれたりもしました。こうした細かなサポートがあったため、1件の失注を過度に引きずらず、受注のための行動を継続できたと感じます」
このように同社は発注ナビの仕組みを自社の営業プロセスに的確に組み込み、PDCAを回しながら日々改善を図っている。
10件中2件を受注。自社の魅力をこれまで以上に広く潜在顧客に届けられた
同社はこれまでに10件の紹介を受け、そのうち2件を受注につなげている。受注率が20%というのは驚異的だ。新規顧客との接点づくりを発注ナビに任せて、同社は商談および提案に集中するという戦略が結果につながっているのだろう。
「発注ナビを利用するようになり、新規顧客獲得という課題を解決できました。受注できた2件は、発注ナビがなければ出会えなかったお客様です。こうした新しい縁を作ってくれる点が魅力だと思います」
また、失注した案件からの学びも多かったという。同社は失注案件をどのように活かしているのだろうか。
「受注はもちろん嬉しいのですが、失注した案件からも多くを学びました。発注ナビでは文章を用いてお客様とコミュニケーションをとる機会が多いため、どういったワード・表現方法がお客様にどういった効果を与えるのかを学べたのです。こうした試行錯誤により、今は自社の魅力を効果的に届けられるようになっています。また、文章を用いて自社を売り込む中で、営業資料の内容も充実しました。この点は嬉しい副次的な効果ですね」
今後も発注ナビを利用し、お客様に選んでもらえる企業を目指す
同社は今後も発注ナビを新規顧客獲得の重要なチャネルと位置づけ、さまざまなお客様の課題解決のために奔走したいという。開発に向き合う金子氏の真摯な姿勢はずっと変わらないのだろう。
「私たちのアイデンティティは変わりません。お客様の課題解決のために頭を悩ませ、戦い、最後に喜びを分かち合いたいと考えています。今後も発注ナビを利用して新規顧客を増やし、会社の体力を高めて自社サービスも拡充したいと考えています。昨今はAIの認知度も高まったため、当社の強みを活かした開発の機会が増えるはずです。発注ナビで営業課題を解決できたので、将来について考えるのが楽しみになりました」
最後に、開発会社を選ぶポイントも教えてくれた。金子氏によると、目に見えないシステムを作るときだからこそ開発会社選びには慎重になってほしいという。どのような観点で開発会社を選ぶと良いのだろうか。
「開発会社の意義は、プロフェッショナルとしての知見を活かしてお客様がどのようなシステムを作るべきかアドバイスする点にあると考えています。的確な設計図を描くことができ、描いた設計図を形にするためのマネジメントができて初めてお客様にご納得いただけるシステムを開発できます」
「コストはシステム開発の大きなハードルですが、目に見えないシステムを作るときだからこそ値段のみで開発会社を選ばないでほしいです。なぜこのシステムを作るのか、その先に何を得られるのかについてお客様と共に徹底して考え、プロの目線で複数の提案をくれる開発会社がおすすめです」
このように開発に対する一途な思いとロジカルな思考を兼ね備えた同社は、今後も多くのお客様の課題を解決していくだろう。
新規案件開拓の課題は「発注ナビ」で解決!システム開発に特化したビジネスマッチング
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