人事評価システムを活用する企業が増えています。人事評価システムを導入することで、客観的な従業員に対する評価はもちろんのこと、適切な人材配置につながるなど、人材の有効活用にも貢献ができるからです。一方で、人事評価システムを導入しようとしても、費用面で導入をためらう企業も多いでしょう。本記事では人事評価システムの費用の算出方法や実際の選び方について解説します。
目次
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人事評価システムとは?
人事評価システムとは、自社の従業員の評価を適切に行うためのシステムです。企業が安定的に経営していくために、優れた人材は欠かせません。人材を育成していくためには、従業員に対し公平な評価をする必要があります。人事評価には「コンピテンシー評価」「MBO評価」など、様々な評価方法があります。企業によって人事の評価方法は異なりますが、企業に合った人事考課に対応ができるよう、様々なシステムがリリースされています。
また、人事評価システムは従業員の評価を行うだけでなく、その後の従業員育成のために分析を行ったり、それぞれの人材の能力を可視化したりすることが可能です。評価される従業員側も、自身の強みが客観的に見えるため納得しやすく、伸ばすべきポイントを的確に理解できます。
人事評価システムを導入する場合は、オンプレミス型やクラウド型などから選択する必要があります。費用感も導入するシステムの規模によって変わってきますので、一概には言えませんが以下のような料金体系 が相場とされます。
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初期費用:0円~数百万円
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月額費用:5,000円~50,000円
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1ユーザーあたりの費用:300円~800円
システムの規模感や機能によって料金体系は変わります。ここに記載の金額は、目安として捉えてください。
人事評価システムの費用の算出方法
人事評価システムを自社で導入する際は、予算立てが必要です。費用の算出方法は以下の通りです。
「費用=初期費用+月額料金+利用料金」
人事評価システムは、オンプレミス型やクラウド型などの導入体系や、1つの機能に特化したものまで様々です。例えばオンプレミス型を選択した場合は、システムの費用のほかにサーバーなどのハードウェア費用も必要になるため、初期費用が高くなります。そのため初期費用や月額料金がどれくらいになるかは、検討したいシステムの運用体系に合わせて比較することが大切です。また、クラウド型で運用を考えた場合、月額料金と利用料金が1つになる場合もあります。クラウド型のシステムは、月額料金の中に利用料や保守料などの料金が含まれていることが多いです。
そのほかにも、自社で採用したい機能がオプションだった場合は、オプション費用もかかってきます。人事評価システムに求めるものは各企業によって異なるため、自社で補いたい業務範囲や適応する機能を確認したうえで算出してみてください。
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人事評価システムの種類とそれぞれの費用
人事評価システムには以下の2つの種類があり、どちらかを選択して導入します。
それぞれの種類について解説していきます。
●クラウド型
クラウド型とは、インターネット環境を活用して利用するシステムのことです。クラウドと呼ばれる外部環境に、自社の人事情報を保管して運用を行います。
クラウド型のメリットは、インターネット環境があればデバイスを問わずいつでもどこでもアクセスができる点です。テレワークが広まってきた昨今において、自宅から仕事を行いたい場合も、クラウド型であれば対応できます。初期費用が抑えられることもメリットでしょう。クラウド型では、すでに出来ているインターネットのクラウド環境を利用することになるので、自社でサーバーの設置を行う必要がありません。そのため、ハードウェアなどの料金は必要なくなります。加えてインターネット環境を活用するので、自社で独自の通信網を引く必要もありません。これらのことから、契約から導入までの期間が短く、すぐに運用を開始できます。
費用は規模や利用するサービスによって変わります。月額利用料とユーザー数に応じた利用料を比較してみてください。
●オンプレミス型
オンプレミス型とは、自社内にサーバーを設置し人事評価ソフトなどをインストールして運用を行う方法です。
オンプレミス型のメリットは、カスタマイズ性に優れていることです。自社内の運用形態に合わせて、ほかのシステムとの連携などを行えるため、ストレスのない運用が可能です。また、セキュリティ面でも外部環境とは切り離された運用になるため、情報流出などのリスクは低減されます。
一方でサーバーなどを別途立てる必要があるため、クラウド型と比較すると初期費用は高くなってしまいます。
オンプレミス型の費用も規模感によって変わってきますが、初期費用(ハードウェア代+インストールソフト代)+月額利用料などがかかります。サービスによって料金体系は変わってきますので、長期的な運用でどちらが費用対効果に優れているかを確認してみてください。
人事評価システムの機能
人事評価システムの機能は、以下の3つの機能に分類されています。それぞれの機能と、どのような課題を解決できるかについて解説します。
それぞれの導入形態について解説していきます。
●人事評価向き機能
人事評価機能とはその名の通り、従業員の人事考課をスムーズに行えるようにするものです。人事評価には「OKR」や「コンピテンシー」など様々な評価基準があります。この評価基準を客観的に行え、運用していくことに強みを置いています。具体的には以下のような機能があります。
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評価テンプレート
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評価分布・分析・調整
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ワークフロー管理
評価テンプレートによって、各従業員の評価を客観的に診断できると共に、評価の分析なども行うことができます。評価の分析を行うことで、今後の評価基軸に活かすことにつながります。また、ワークフロー管理により、担当者がどの従業員に対してどのようなアクションを起こすべきかを可視化できます。
●人材配置向き機能
人材配置向き機能とは、自社の人材を有効的に配置するため活用する機能のことです。自社の従業員の得意分野などを分析し、自社で仕事をしていく中で、最大のパフォーマンスが発揮できるように配置をすることが可能です。具体的には以下のような機能があります。
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組織図
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移動シミュレーション
自社の組織図の中で、異動させたい従業員が異動した後、どのようなパフォーマンスを発揮できるかなどのシミュレーションが行えます。今より良いパフォーマンスができ、組織全体の利益につながるとなれば、思い切った移動の決断なども行いやすくなるでしょう。
●人材データベース向き機能
従業員の情報を登録すれば人材データベースとして活用することができます。具体的には以下のような機能があります。
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基本プロフィール登録・検索
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スキル登録・検索
自社に所属している従業員の氏名から住所、家族構成などを登録すると共に、保有しているスキルの登録なども行えます。検索機能も付いているため、該当の従業員をすぐに探し出すことができるなどのメリットがあります。
人事評価システムの選び方
人事評価システムは、自社に適したものでなければ大きな効果を得ることはできません。自社に合った人事評価システムを導入するためには、以下の6つの点に注意しながら見ていくと良いでしょう。
それぞれのポイントについて解説します。
●人事評価システムに求めている機能が搭載されているか
自社が、人事評価システムに求める機能が搭載されているかを確認します。システムを導入することで、どんな課題を解決したいのかを明確にしましょう。目的を明確にすると、求める機能が搭載されているかを判断できます。
●自社の人事評価制度・仕組みに対応できるか(従来システムと同じ方法で運用できるか)
導入するシステムによって、評価基準を大きく変える方法もありますが、基本的には自社の人事評価制度や仕組みに対応できるシステムであるかを確認すると良いでしょう。自社の評価制度に対応できるシステムであれば、導入時の負担が大きく軽減されます。また、人事担当者の負担も減るため、効率的なシステム化を達成できます。
●会社規模や組織構成など企業にあった人事評価システムか
人事評価システムは導入することが目的ではなく、きちんと運用をしていくことが目的です。そのため利用しない機能が多いシステムを導入してしまうと、意味のないコストを支払うばかりでなく、使いづらくなってしまいます。
また、規模の大きな企業の場合には、組織構造が複雑になるケースもあります。そのため、人事評価のフロー設計を自由度の高いものにしておくなど、規模感や自社の組織構造に適応ができるかどうかもポイントになります。
●ほかのシステムとの連携ができるか
人事評価システムは、ほかのシステムと連携することで、より業務効率化につながります。自社で運用をしている勤怠管理システムや給与管理システムなどと連携が行えるか、事前に確認しておくと良いでしょう。
●セキュリティが十分か
人事評価システムは、自社の従業員の個人情報を扱うためセキュリティ体制が万全かどうかを確認することは非常に重要です。外部からの不正アクセスへの対策は十分にされているかの確認や、内部からのアクセス制限がかけられるかどうかも確認することが大切です。また、万が一、情報流出などのインシデントが発生してしまった場合に対応ができるよう、ログ管理なども行えるかなど、万全のセキュリティ体制が整っているかも確認します。
●操作性は十分か
システムを導入しても十分に操作ができなければ、業務効率化などの効果は出にくくなってしまいます。企業にはITリテラシーが高い人からそうではない人まで様々です。誰でも簡単に操作ができるシステムであれば、有効的に活用ができるでしょう。そのためには、システムを直感的に操作できるかなどを確認することがおすすめです。
こうした選び方を押さえたうえで、システム開発会社を探すのであれば、発注ナビを活用してみてください。詳しくは以下のページをご覧ください。
人事評価システム導入時の注意点・デメリット
人事評価システムを導入する際には、メリットだけでなく注意点やデメリットもチェックする必要があります。これらをきちんと認識したうえで導入を進めると、導入から運用が行えるようになります。具体的な注意点やデメリットは、以下の通りです。
それぞれの注意点やデメリットについて解説していきます。
●トータルコストを見極める
人事評価システムは、長期的な運用を想定して導入するものです。そのため、初期費用が高くても月額の利用料が安ければ長期的なスパンで見ると費用対効果に優れているかもしれません。自社が求める効果と、人事評価システムを導入する際のトータルコストをきちんと見極めたうえで、導入を進めていくことが大切です。
●従業員から不満が出る可能性もある
新しいシステムを導入する場合、従業員から不満が出る場合もあります。なぜなら現場の従業員の業務が変わるケースがあるからです。また、システムの導入によって、評価基準が変わることもあるでしょう。こうした不満の声に対しては事前に導入する目的などを丁寧で十分な説明を行い、理解を深めていく必要があります。
●アフターサポートは十分か
導入後にきちんと運用ができるか、アフターサポート体制を確認すると良いでしょう。運用時に出た疑問点をすぐに解決できるのかどうか、サポートの時間帯や方法などを細かく確認することで安心して運用することが可能です。
●導入から運用まで工数がかかる
人事評価システムを導入する際は、自社の評価体制を十分に見直し、システムに反映する必要があります。そのため導入から実際の運用を行うまでの工数は多くなってしまうでしょう。システムの稼働日が決まっている場合は、スケジュールを逆算して早めに動き出す必要があります。合わせて、運用開始までに、従業員への理解に努めることも大切です。
まとめ
自社に合った人事評価システムを導入することで、客観的な評価体制の確立や業務効率化などを実現できます。費用や機能などを総合的に見たうえで、自社に合った人事評価システムを導入してみてください。
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