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東証一部上場・売上244億円の大手開発会社が発注ナビで手に入れた新たな強みとは

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「発注ナビ」にご登録いただいている開発会社の皆様が発注ナビの導入に至った経緯、その使用感、そして導入後のビジネスの変化は、どのようなものだろうか。株式会社アイ・エス・ビーの営業本部営業部 向山氏、坂本氏のお二方にお話を伺った。

 

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社名 株式会社アイ・エス・ビー
所在地 東京都品川区大崎5-1-11 住友生命五反田ビル1F(受付)
従業員数 1000名以上
事業内容 モバイル・医療・車載等の組込みソフトウェア開発
モバイル機器等の検証
基幹システム構築におけるソフトウェア開発(官公庁、金融、通信、運輸向け)
データセンターサービス(ハウジング、ホスティング)
クラウド等のインフラ構築・運用設計および運用保守サービス
システムオペレーションサービス
業務プロダクト(パッケージ)の開発・販売
システム、ソフトウェア開発に付随した機器の販売
出入管理システム、電気錠、テンキー等の製造、販売および保守
掲載カテゴリ

業務システム WEBシステム アプリ開発

 

  • 導入前の課題
    従来はソリューション事業として、メーカー系企業、金融機関系企業、大手SIerなどの顧客に対してエンジニアリングサービスを中心にビジネスを展開してきたが、自社開発のシステムを提供するプロダクト事業の開始と同時に、新たなエンドユーザー企業の開拓が必要になった。
  • 導入後の効果
    リード件数を増やすことに成功し、エンドユーザー企業との接点構築という目的が果たせるようになった。また、失注から得た教訓をフィードバックすることで、システム提案時に将来のビジョンを具体的に提示するという、新たな強みを加えることで提案の質が高まり、受注率アップにもつながっている。

 

 

東証一部上場、売上244億の大手が発注ナビを利用した背景

株式会社アイ・エス・ビーは資本金約23億円、従業員数約2000名、売上高約244億円(2020年12月期実績)という東証一部上場企業だ。東京都品川区に本社を置き、五反田、新横浜、三島、甲府、我孫子、大阪、名古屋に事業所を展開。グループ企業も国内7社のほか、ベトナムにはオフショア開発拠点となるISBベトナムを構える。

同社のビジネスは、大きくソリューション事業とプロダクト事業に分かれており、ソリューション事業では、メーカー系や金融機関系のグループ企業や、大手SIerなどの顧客に対して、組込み系システム、業務系システム、モバイルシステム、公共システム、金融システム、フィールドサービス、AIなどのエンジニアリングを手掛けている。一方のプロダクト事業では、入退室管理システム、検温システム、医療システム、IoT/M2M、モバイルデバイス管理(MDM)など、多彩な自社パッケージにより低コスト・短納期で、さまざまな業種・業態の顧客企業に向け、プロダクトやプロダクト+ソリューションを提供している。

営業体制も組織化されている。同社では営業部のメンバーが営業活動を行うが、システム提案フェーズでは、ソリューション営業統括部が行っている。同統括部はモビリティソリューション営業部、ビジネスインダストリーソリューション営業部、エンタープライズソリューション営業部の3つに分かれており、専門的な見地からシステム提案を行う。

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●組織化された体制

「この組織体制になったのは実は2021年からです。当社では、2012年頃から自社プロダクトが立ち上がり始め、次第にさまざまなプロダクトが立ち上がり、いよいよプロダクト事業を本格的に拡大していこうということで、営業体制にも大幅に手を入れました」(向山氏)

ソリューション営業統括部配下の各部門は、もともとプリセールスで活躍してきたエンジニアを集めて専門部署として組織している。

同社のソリューション事業のようなケースでは、エンドユーザーからのヒアリングや要件定義、場合によっては基本設計(概要設計)についても、メーカー系ソフトウェア開発会社や金融系ソフトウェア開発会社、あるいは大手SIerなどが行うため、なかなかそうした機会は得られないのが一般的だ。しかしプロダクト事業では、顧客企業の諸課題を解決していかなければならないため、ヒアリングや要件定義、技術選定、システム提案といったことも自前で行わなければならない。こうした人材の育成も踏まえ組織化したという。

同社が発注ナビを導入したのは、組織改変よりも遡った2015年のことだ。プロダクト事業の展開拡大と共に、自社のソリューションが活かせる案件を広く求めていく過程で導入へと至った。

ソリューション事業では、大手メーカー系や金融機関系の開発会社、大手SIerという限られた顧客だけで継続的に十分な量の受注が行えるが、プロダクト事業ではそうはいかない。ニーズがあるエンドユーザー企業を個別に開拓していく必要があるからだ。人員を必ずしもかけられない中、発注ナビをはじめとする案件紹介サービスは大きな効果を発揮したという。

 

発注ナビのメリットはコンシェルジュがいること

現在、同社では発注ナビの運用を営業部の向山氏と坂本氏が担当している。

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営業本部 営業部 マネージャー
向山 光氏

「案件選びは私たち2人を中心に検討しながら行っています。特段のリスクがなければ、当社が得意とする分野の案件にはエントリーするようにしています。しかし、案件情報を共有している開発サイドから技術面、リソース面でNGが出ることもあるので、それらの結果を踏まえてエントリーしています」(向山氏)

発注ナビと競合する案件紹介サービスも利用してきた同社だが、発注ナビの優れた点として「コンシェルジュの存在」を挙げている。これは、発注ナビのスタッフが、発注企業からの要望を詳しく聞き取り、事前案件情報に盛り込んでいること、そして受注企業にはそれぞれ専任スタッフが付き、さまざまな角度からフォローアップしていることを示している。

「あらかじめ発注ナビ側でフィルターかけてくれているからか、発注ナビの案件は、お客様側の本気度が高いものが揃っているという印象です。見積りだけが欲しいというお客様はほとんどいません」(向山氏)

「発注ナビは案件情報がしっかりしています。内容がフワフワしていない。情報システム担当者が不在の企業だと、解決すべき課題がはっきりしていなかったり、課題解決と構築するべきシステムが一致していなかったりすることもあるのですが、発注ナビの案件は事前情報から、発注企業の狙いがとてもよく伝わってきます。そのため、商談に同行するメンバーの選出も悩まずに済みます。また、発注ナビ側からフィードバックがもらえるのも良いところです」(坂本氏)

同社では、たとえ紹介された案件を失注したとしても、その原因を究明し、次につなげているという。

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営業本部 営業部 マネージャー
坂本 道昭氏

「失注の原因は、費用感だったのか、受注先がより良いソリューション持っていたためなのか、また別の原因なのかなどを分析して、次の受注につなげるようにしています。発注ナビの利用は、受注はもちろんですが、『きっかけ作り』にも役立っています。一度失注しても、いずれ別案件のニーズが生まれるかもしれません。そのため、引き続きアプローチすることは欠かしません」(向山氏)

「実際に発注ナビがきっかけで出会ったお客様企業から、その後、別部門の案件についてご相談を受けたことがあります」(坂本氏)

 

失注から得た取り組みが自社の大きな強みになった

同社では、紹介されたお客様に提案する際に必ず心がけていることがあるという。それは「将来のビジョンを提示すること」だ。具体的には、目の前のシステムだけでなく、将来のビジョンに基づいて、システムのロードマップをステップ1、ステップ2と、段階的に定め、それぞれ何年以内に進めるかを示す。そのため、同社では顧客企業の現状の課題だけでなく、中長期的な経営課題、目標などについても詳しく聞き取っている。

顧客企業にとっては心強い限りだが、こうした取組みはどのようにして始まったのだろうか。

「実は、ある案件で失注した際に、発注ナビの担当者から『発注企業から聞き取った結果、最終的に受注した企業はシステムの将来ビジョンまで提案していた』と聞かされました。これが、当社に足りなかったものを気づかせてくれました。それ以来、当社もシステム提案の際に、将来ビジョンも含めて提案するようにしています」(向山氏)

こうした取組みは顧客からの評判も良く、受注率にも少なからず貢献しているという。

また、副次的な効果もあった。

「システム導入を決定する経営層だけでなく、システムを実際に使う現場の従業員の方々にも丁寧に聞き取りを行うことで、経営層が把握していなかった課題を浮き彫りにして、解決のご提案をさせていただいたこともあります」(向山氏)

それは運送会社向けの案件だったという。他社のパッケージ製品を導入しようとしていたところにスクラッチ開発の提案をしていたが、顧客企業の現場に沿ったシステムを提案するため各現場を回って聞き取りを行ったことで、経営層が各営業所の現状をすべて把握しているわけではないことが分かった。各現場の課題をまとめて経営層に報告し、その課題と解決策を盛り込んだ再提案をしたことで、信頼を獲得し一度は決まりかけていた他社パッケージ製品の提案を覆して受注につなげることができた。その結果、パッケージに業務を合わせるのではなく、業務の流れに沿ったシステムが導入できたと高い評価をいただいた。

さらには、システム導入の次のフェーズとして社内コミュニケーションの課題に着目しツールの導入、具体的には、チャットシステム導入により社内の連携を手軽でかつ円滑にし、業務を何パーセント効率化できるかということも併せて提案し導入にこぎつけた。現場の従業員はもちろん、経営層にも大いに喜んでもらえたという。

このように、目の前の課題だけでなく、潜在的な課題解決にもつながる提案は、同社のシステム開発のビジネスにしっかりと採り入れられている。

 

提案可能なホットな案件なら発注ナビ。数千万円規模の案件もある

同社のような大手開発会社にとって、発注ナビの位置づけはどのようなものなのだろうか。

「金額ベースで言えばメーカー系企業や金融機関系企業、大手SIerから受注するソリューション事業の方が大きいのですが、リードの件数から言えば、案件紹介サービスで獲得する方が多いですね。新しい技術や考え方など、ホットな案件は、マッチングサイトからの案件です。その中でも発注ナビは大きな割合を占めています。中小規模の案件も多いのですが、中には大規模案件もあり、予算ベースで1億円まではいかないけれど、数千万円規模のものは複数手掛けています。接点構築という点も含め、今後も使い続けていきたいと考えています」(坂本氏)

発注側にとってみれば、一部上場の大手開発会社ということで、開発コスト面が心配されるかもしれないが、そのようなことはなさそうだ。

「当社はベトナムでのオフショア開発も行っているので、開発コストの面でも優位性があります。しかも当社のオフショア開発先は当社のグループ企業であるため、品質面でも信頼が置けるものと自負しています」(向山氏)

大手企業でありながら、柔軟なビジネスを展開している同社は、さらなる高みに上ろうとしている。今後も活躍が大いに期待される要注目企業だ。

 

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