2018年2月に、フリーランスエンジニアに向けた仕事マッチングサービスをスタートさせたネクストエッジ。そのサービスサイト構築の陰には、目先の利益にとらわれず、顧客ビジネスの成長を見据えた鋭いアドバイスを行う開発会社のサポートがありました。今回は、株式会社ネクストエッジの代表取締役である酒井謹太氏と、株式会社ルイーダ商会の代表取締役である大村直己氏に話を伺います。
■ビジネス立ち上げ時に必要なものはサイト構築だけ?
――2012年設立のネクストエッジさんが、2018年に新規サービスとしてフリーランスのマッチング事業をスタートさせるに至った経緯からお聞かせください。
ネクストエッジ 酒井氏 当社の親会社は、ソフトウェア開発や情報セキュリティ分野のコンサルティング等を行う株式会社エイム・ソフトです。当社は、もともとエイム・ソフトの子会社としてオーディオ機器の販売を行っていたZEAL株式会社を前身に持ち、昨年、事業変更を行い新たなスタートを切りました。私は、親会社であるエイム・ソフトでSEをしていたのですが、もともと独立志向があったことから、新しい事業を立ち上げたいと考えており、会社に新しい事業を提案したところ、それならネクストエッジで、ということで代表の職に就きました。
――フリーランスエンジニア向けのマッチングといえば、すでにいくつか競合もありますが、そこに新たに参入する狙いはどのようなところにあるのでしょうか?
酒井氏 私もSEだった頃に、現場で大勢のフリーランスエンジニアと一緒に仕事をした経験があります。しかし、フリーランスのエンジニアのスペシャリティが、なかなか現場で活かされていない面も少なくありません。その点、当社は私を含め、営業全員が現場経験豊富なエンジニアの出身なので、エンジニアを必要として求人企業様からのヒアリングも、より深いレベルで行え、ご紹介するプロジェクトや求められる技術レベルについても具体的にお伝えすることができます。そのため、フリーランスエンジニアにとっては、プロジェクトとのマッチングがより一層高まります。さらに確定申告代行なども提供しているので、面倒な雑務から解放され、本来の業務に打ち込んでいただけます。また、エイム・ソフトの営業と協働することで、案件数も揃えられるというメリットがあります。さらに、求人企業様に対して、エイム・ソフトのエンジニアと、フリーランスのエンジニアをセットでご提案することも可能なため、ワンストップで必要な開発力をご提供できるのも強みです。
――今回「発注ナビ」には新規Webサイト構築のご相談をいただいたわけですが、親会社のエイム・ソフトさんのリソースを活用し、内製するという選択肢はあったのでしょうか?
酒井氏 技術的には可能でしたが、どちらかというと親会社では業務システムのノウハウが多かったため、Webシステムやデザインが得意で、SEOなど、その後の運用についてもノウハウを持つところにお願いしたいと思い、外部に発注することを決めました。今回、そういう意味で、ルイーダ商会さんと出会えたことは大きな収穫でした。
■今はコントロールパネルよりもプロモーションにお金をかけるべき!
――「発注ナビ」からネクストエッジさんには5社ほど紹介させていただきました。ルイーダ商会さんを選んだ決め手はどこだったのでしょうか?
酒井氏 はい、5社と対面で打ち合わせをさせていただき、提案書を頂戴してのコンペになる旨をお伝えしました。当社からは会員や案件の登録・管理機能を必須とし、管理画面をしっかりと作り込みたいという要望を出しました。結果、当初想定したものより肥大化した提案が各社から返ってくる中で、一社だけ「そんなに凝ったコントロールパネルは、今の段階では必要ない」と、削る方向で提案してきたのがルイーダ商会さんでした。
――ルイーダ商会さんは、どのような意図でこうした提案を行ったのでしょうか?
ルイーダ商会 大村氏 当社は単なる開発会社というよりも、お客様のビジネスを考えながら一緒にシステムを開発していくことを第一にしています。新規ビジネスといことで、ネクストエッジさんの場合は、まず登録会員数を伸ばすことが何よりも先決です。管理画面は、管理にかかる手間が増えてきた段階で作り込めば良い。それよりも今は、新しいサービスを周知させるために、たとえばSEOなどに予算を割くべきだというのが、当社の見解でした。
――その提案が、ネクストエッジさんにとっての決め手になったのでしょうか?
酒井氏 実は、そもそも、発注ナビにお願いする際に、とある企業のサービスサイトを参考に提示させていただいたのですが、偶然にも、そのサイトを制作したのがルイーダ商会さんでした。加えて、当社のビジネスのことまで考えてくださった提案もあったので、ぜひ、ルイーダ商会さんにお願いしようと思いました。
――ルイーダ商会さんのホームページは、他社と趣を異にしていますね。
大村氏 ご存じの方も多いと思いますが、当社の社名は、ドラクエで冒険に旅立つ勇者が心強い仲間を探すために立ち寄る酒場の名前からとっています。常に、お客様と共に課題をクリアしながら、ビジネスという長い旅路を共にするパートナーでありたいと考えています。そんな思いをホームページにも反映させています。
酒井氏 あのRPG風のホームページを見たときには「もう、ここしかない」と、ダメ押しの決定打になりました(笑)。こういう振り切ったものを創れる会社にお願いしたほうが、エッジの利いたものが上がってくるのではないかと(笑)。
――ルイーダ商会さんでは、こうした一歩も二歩も踏み込んだご提案を、普段から行っているのですか?
大村氏 依頼された開発をこなすだけなら、よその会社でもできます。しかし、それでは面白くありません。お客様のビジネスを成功させ、拡大させることで、当社から、さらなるご提案をする機会も広がります。そういう部分を大切にしていきたいですね。実は、それ以外にもネクストエッジさんに対しては、マッチングサービスとは異なるビジネスの軸も早い段階で用意しておいたほうが良いなど、システム開発とは直接関係のない部分でもアドバイスさせていただいています(笑)。酒井社長は28歳とお若いので、ついつい応援したくなってしまうというのもあります。
■SEOの効果もありスタートアップは好調で第二次開発も間近!?
――発注からサイトのオープンまでのスケジュールは、どのようになっていたのでしょうか?
酒井氏 10月に要件定義が始まり、11月半ばぐらいに開発がスタートし、2月にローンチしました。かなりタイトなスケジュールでお願いしてしまいました。
大村氏 最初の段階でコンセプトを明確にしておくことができたので、タイトではありましたが、そこまで苦労はありませんでした。デザインについても、一発でOKをいただきましたし。
――2月にローンチされて、現在の状況はどのようになっていますか?
酒井氏 はい。おかげさまで登録者数も順調に増えており、案件数も潤沢で、ビジネスとしても軌道に乗りつつあります。SEOのほうも、次第に上位に上がってきています。現在は当社が強みとしている「PMO案件」といったキーワード検索ならばGoogle検索の1ページ目に表示されます。よりメジャーなキーワードの検索で、1ページ目に載ることが目標なので、もう一息といったところです。
大村氏 そのもう一息を後押しするために、コンテンツを増やすこと、具体的には、サイト上でのオウンドメディア展開をご提案しています。そこのところはネクストエッジさんも、よくご理解いただき、現在、積極的に取り組んでくださっています。サイトを周知させる手段は、まだまだいろいろありますので、これからも、色々とご提案させていただければと考えています。
酒井氏 ぜひ、よろしくお願いします。
――ビジネスのスタートアップも順調のようで、第二次開発では、いよいよ管理画面の作り込みが行われるのでしょうか。期待しています。ありがとうございました。
●Memo:今回制作したWebサイト
『ネクストエッジフリーランス』
https://freelance.next-edge.co.jp/
アクセスしてすぐに必要な情報が得られるシンプルな画面構成を心がけたというサイト構成は、整然として見やすい。WordPressを利用し、更新も自社で手軽に行えるようになっている。管理画面の作り込みは後回しにしてSEOに予算を割き、現在は、広く周知を図っているところだという。
■今回学んだ発注が上手くいく3つのポイント
◆サイトはビジネスの成長に合わせて機能を充実させる
◆ビジネスの優先順位に合わせて適切に予算を配分する
◆開発会社からのカウンター提案には時に真摯に耳を傾けることも必要
※本コンテンツに記載されている会社名、製品名、サービス名は各社の商標または登録商標です。
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