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ITで交通警備中の事故リスク軽減に挑む。発注ナビは難航する開発会社探しの「最後の砦」

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株式会社セフティコミュニケーションの扉絵

ITを使って新しい仕組みを実現したいと思っても、技術に詳しくなければ『どの開発会社ならば実現できそうか』を見極めることも難しい。発注先を探すにあたり「まったく関係のない会社に問い合わせてしまったこともあった」と振り返るのが、株式会社セフティコミュニケーションだ。

主に交通誘導警備業務を手掛ける同社は、警備士の事故を防ぐために車両の接近をスマートウォッチに通知する仕組みを実現できないかと考えていた。しかし、これまでに開発会社との取引はなく、どこに頼めばよいのかが分からない。インターネットで検索しながら1社ずつ問い合わせても、実現は難しいと断られ続ける中、“最後の砦”として発注ナビを利用した。そのおかげで、現在はアイデアの実現へ目途がついたという。これまでの経緯について同社の菅野 裕一郎氏に詳しいお話を伺った。

 

警備士に長く働いてもらうために、事故を防ぐ仕組みの開発を検討

株式会社セフティコミュニケーションの菅野様

株式会社セフティコミュニケーション
警備部 課長 菅野裕一郎氏

―― セフティコミュニケーション様の事業について教えてください。

株式会社セフティコミュニケーション 菅野氏:当社は交通誘導警備業務を手掛けており、道路上で車両などの誘導を行う『2号業務』を主に行うほか、昨年からは、規制資機材の手配・設置まで含めた警備にも対応しました。通常、規制資機材はあらかじめお客様に設置してもらったうえで警備を行うのですが、当社は設置そのものを請け負ったり、設置に必要な手配を行ったりといった対応ができるため、お客様からは「負担を軽減できる」とご好評いただいております。

一方、当社の業界は全体的に人手不足が深刻で、もちろん当社も例外ではありません。昨年の実績を見ても人手不足が要因で稼働が落ちており、どう解決するかが長期的な課題となっています。

 

―― 今回、発注ナビに対してはどのようなご相談でしたか。

菅野氏:警備士の事故防止のために、車両の接近をスマートウォッチの振動で知らせ退避を促すシステムを開発できないかと考えていました。警備士への教育や研修で事故への注意喚起を行うことはもちろん、巡回時に直接的な周知徹底も行っています。しかし、前方不注意などちょっとしたミスが原因である事故も少なくありません。

人手不足で採用も難しい業界ですから、今いる警備士にはできるだけ長く働いてほしいというのが切実な願いです。そのためにも事故に遭わないことは重要で、システムの開発によりうまく仕組み化できないかと考えました。

 

(※)規制資機材とは

交通誘導などの際に安全を確保するために使用するトラフィックコーンや矢印板、警告灯、案内板などの各種機材のこと。

 

カギとなるポイントは「スマートウォッチ」。熱中症対策などの機能も搭載したい

―― アイデアの考案にあたり、参考にしたシステムなどはありましたか。

菅野氏:車両の接近を検知して音や光を出す製品があるのですが、音では気づかないケースもありますし、光を出したとしても、場所によっては分かりにくいです。現場には高齢のスタッフも多いことから音や光では効果が薄いと判断し、スマートウォッチの振動で知らせるなら、より確実ではないか、というアイデアでした。

 

また、少し違うものですが、山梨県で交通誘導自体をAIで行う実証実験に成功したというニュースがありました。ただ、東京は交通量が多く、車だけでなく歩行者も考慮する必要があるため、すぐに同じ仕組みは適用できないと言われていました。こちらをうまく活用できないかと詳細を聞きましたが、導入コストが高額で、操作も難しいところがあり、当社ですぐに活用するのは現実的ではありませんでした。そこで、まずはできるところから導入することにして、なるべくシンプルにボタン一つで検知だけするような仕組みを、とスマートウォッチの活用を考えました。

 

―― スマートウォッチというところがカギなのですね。

菅野氏:スマートフォンという選択肢もありますが、仕事柄、『業務中に携帯電話を触っている』というクレームの発生を考慮する必要があり、スマートウォッチであればこのような誤解を避けられると思いました。また、高齢のスタッフにはスマートフォンを持っていない方もいるので、より必要な機能のみを限定して搭載しやすいスマートウォッチを支給する形がよさそうだと考えました。

また、別の機能にはなるのですが、スマートウォッチで体温などから熱中症のリスクを検知、アラートを出す『熱中症対策ウォッチ』という製品があります。スマートウォッチならばこういった機能も併せて搭載できますし、交通系ICの機能も搭載して交通費精算に連携するなど、さまざまな用途への展開を考えると、やはりスマートウォッチがいいだろうという判断でした。

 

1ヵ月間探しても見つからなかった開発会社。しかし発注ナビでは見つけられた!

―― 発注ナビへご相談した経緯を教えてください。

菅野氏:最初はインターネットで検索し、見つけた開発会社に問い合わせをしていました。ただ、私自身はあくまで警備部の課長で、在籍している警備士の管理や関係省庁への申請、営業、人材採用などがメインの業務であるため、ITの知見はありません。「本当にこの探し方で合っているのか」と不安になりながら問い合わせをしていて、「うちでは無理です」と断られることが続いていました。ある時はシステム開発とは全然関係のない会社に問い合わせてしまったこともあります。自分のメイン業務がある中で開発会社探しを続けるのは限界だと感じていたところで、発注ナビを見つけました。サービスの詳細を知れば知るほど今の状況にピッタリのサービスで、しかも発注者は無料で使えるとのことで、最後の砦だと考え、相談しました。

 

―― 発注ナビの印象はいかがでしたか。

菅野氏:案件を登録したら、すぐにヒアリングの電話がかかってきました。ヒアリングを通して、私のざっくりしたイメージが具体化されていき、担当いただいた方も同じイメージを共有していると実感でき、安心したのを覚えています。

問い合わせたのは金曜日だったのですが、週明け月曜日には2社紹介できると連絡がありました。自分が1ヵ月くらいトライアンドエラーしても見つからなかったので、本当に助かりました。メールなどのアフターフォローで、定期的に状況を確認してくれたのもありがたかったです。

 

自分にはない視点からの意見・提案があり、さまざまな可能性を踏まえて実現方法を検討できた

―― 紹介した2社はいかがでしたか。

菅野氏:どちらも非常に丁寧に対応いただきました。実現方法についても、カメラで画像検知するのか、レーダーにするのかなどいろいろな方法を提案いただきました。最初は警備士のヘルメットの正面にカメラをつけるイメージだったのですが、「正面ではなく背面に付けるのはどうか」など自分にはなかった視点の意見もあり、新鮮でした。ほかにも360度カメラを使う方法はどうか、カメラはAIが組み込まれた既製品を採用するのか、それとも自分たちで開発するのかなど、さまざまな意見や選択肢が出てきました。検討する中で、背面のカメラでは画像処理に時間がかかるなどの課題も見えたため、最終的には最初のイメージに着地したのですが、話がまとまった後から「実はこういう方法があった」と知るよりも、事前にさまざまな可能性を検討し、なぜその方法を使わないのかという理由を精査できた点は大きいです。

 

―― 今回のアイデアは、もう実現に向けて動いているのでしょうか。

菅野氏:実はこちらの都合で仕様が変更になったこともあり、具体的にはスタートしていません。 昨今、建設局では『省人化』と『事故防止率向上』の2つを重視しているのですが、当初予定していた『車両の接近を検知して発報し、警備士が退避する時間を確保する機能』では、事故防止率向上にしか対応できません。そこで、省人化にも対応できる機能を追加することにしました。

たとえば、大きな通りで長い区間を交通規制する場合、規制区間の最初と最後のほか、途中の枝道にも車両の進入を監視する警備士を配置します。追加したのは、ここをセンサーに置き換えて、車両の進入を知らせる機能です。警察に道路使用許可を申請する際に、この仕組みが認められれば、警備士の人数を減らすことができるため、省人化につながります。そもそも警備士がいなければ事故も起きませんから、事故防止率向上にも寄与します。

こちらも技術的には可能という話でしたから、具体的にどう組み合わせるかを今後検討します。今、最終候補となっている会社にこのままお願いする予定ですが、ハードウェアもソフトウェアも豊富な実績がある会社とのことで、実現の目途が見えてきました。

 

まずは今のアイデアの実現から。今後はAIやロボット活用など新しい選択肢にも挑戦したい

―― 今後の予定をお聞かせください。

菅野氏:まずは今のアイデアを実現し、1件の実績を作るところに専念します。そのうえで、別のやり方が出てきたら、そちらにもぜひ挑戦したいです。

警備業の未来として、人口減少への対応は大きなテーマであり、AIやロボットを活用する余地もあるはずです。別業種ですが、たとえばレストランに設置したロボットを、家から出るのが難しい障がい者の方が遠隔から操作して接客する事例などもあります。同様に、遠隔からの警備や誘導ができれば障がい者の方の積極的な雇用にもつながるので、そういった選択肢も今後検討していきたいと思います。

 

―― ありがとうございました。

 

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株式会社セフティコミュニケーション

 

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