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AI開発環境の基本構成と構築手順をわかりやすく解説!おすすめ開発ツール&ライブラリも紹介

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AI開発環境の基本構成や基本手順を解説!のイメージ図

AI開発が活発になっており、ビジネスや日常生活でもAIはより身近な存在となってきています。ビジネスでAIを効果的に活用するには目的に合ったシステムの開発が必要となり、その中でも重要視されているのがAIを安定して稼働させるための開発環境の整備です。

本記事では、システム開発を請け負っている企業向けにAI開発環境の基本構成や構築の手順について解説します。また、AI開発に役立つツールとライブラリも紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。

 

目次

 

新規案件開拓の課題は「発注ナビ」で解決システム開発に特化したビジネスマッチング

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・対応したい案件を選べるエントリー制
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AI開発環境の基本構成を理解しよう

AI開発環境を構成するのは、主にハードウェア環境とソフトウェア環境の2つのカテゴリーです。

ハードウェア環境では、計算能力やデータを保存するストレージ容量が重要です。一方、ソフトウェア環境では、使用するプログラミング言語やフレームワーク、ライブラリがAI開発の効率や成果に大きな影響を与えます。

AI開発の環境を構築するにあたり、開発する要件や目的を明確にしたうえで、適切なツールやプラットフォームを選ぶことが重要です。例えばディープラーニングのプロジェクトなら、大量のデータでも効率良く処理できるGPU搭載のハードウェアやフレームワーク選びが求められます。

 

●ハードウェアの選定

AI開発では高性能な処理能力を求められるため、演算装置として高速演算処理が可能なGPU(Graphics Processing Unit/グラフィックス・プロセッシング・ユニット)を利用するのが一般的です。GPUはもともと画像処理に利用されていた演算装置で、これまではコンピュータの演算装置というと複雑で多様な処理を得意とするCPU(Central Processing Unit/セントラル・プロセッシング・ユニット)が主流でした。そんなGPUがAI分野で重要視される理由として、並列計算の高い処理能力がディープラーニングに適している点が挙げられます。AI開発においてGPUを選ぶ際のポイントは次の5つです。

  • コスト

  • コア数

  • メモリ容量・メモリ帯域

  • 発熱/冷却処理性能

  • 消費電力

この中でもGPUの処理性能に直結するのがコア数です。コアとはGPUの内部にある演算回路のことで、コア数が多いほど処理効率が高くなります。GPUのコアにはCUDAコアとTensorコアの2種類あり、AI開発に向いているのは行列計算に特化したTensorコアです。

 

●ソフトウェアの選定

AI開発において、プロジェクトの成功には使用するソフトウェアの選定が重要です。特に、プログラミング言語やフレームワーク、ライブラリの選択が開発効率や成果物の品質に大きな影響を与えます。

AI開発に使用されるプログラミング言語はPythonが一般的です。Pythonは読みやすく書きやすいシンプルな文法をしており、初心者から上級者まで幅広い開発者に支持されています。豊富なライブラリやフレームワークを利用できるので、開発の手間を大幅に削減することが可能です。

また、世界中の開発者がコミュニティで情報を共有しているため、問題が発生した際の解決策を見つけやすいのもPythonが支持されている理由です。

フレームワークは開発を効率化するための「ひな形」のようなもので、ライブラリは特定の機能を提供するコードの集まりを指します。AI開発に使用されるフレームワークにはTensorFlowやPyTorch、Kerasなどがあり、これらのフレームワークを使用することで開発工程や期間を短縮できるのがメリットです。

どのフレームワークやライブラリを使用するかで、開発プロセスの効率や最終的な成果物の品質が大きく変わってくるため、開発前にプロジェクトの目的やニーズに合ったソフトウェア環境を選択するようにしましょう。

 

AI開発環境を構築する際の手順

AI開発環境の構築をスムーズに進めるためにも、構築までの手順を把握しておきましょう。

  1. AI開発に必要なハードウェアを準備する
  2. 開発言語を決めてダウンロードする
  3. 開発ツールの設定
  4. モデルのトレーニングと評価

 

●1. AI開発に必要なハードウェアを準備する

AI開発環境を構築するにあたり、まずは必要な機器やハードウェアを準備します。パソコンを選ぶ際に考慮するべきは、開発するAIの種類や必要な計算能力です。演算処理の重いAIアプリケーションを開発したい場合は、高性能なCPUとGPUを搭載したワークステーションを検討する必要があります。大量のデータを高速処理するには、最低でも16GB以上のRAMと高速なSSDも選択肢に入れて検討しましょう。

一定以上の規模のAI開発を行う場合は、GPUを搭載したサーバを用意する必要があります。GPUサーバを利用する際は、信頼性や安全性を考慮して設備の整ったデータセンターへの設置がおすすめです。

 

●2. 開発言語を決めてダウンロードする

AI開発の目的やプロジェクトの特性に合わせて使用するプログラミング言語を選定し、OSにダウンロードします。ビジネスシーンでAIを活用したい場合、開発に使用するプログラミング言語はPythonやRが一般的です。

プログラミング言語が決まったら、使用するOSに応じて開発環境を構築し、必要なフレームワークやライブラリもダウンロードします。より快適なコーティング環境を構築したい場合は、IDE(統合開発環境)を活用しましょう。

 

●3. 開発ツールの設定

AI開発ツールは、AI開発をスムーズに進められるようにサポートするツールのことです。GoogleやMicrosoftなど多くの企業がAI開発ツールを提供しているため、AIで解決したい課題や開発メンバーのレベルなどに合わせて必要な開発ツールを選定し、ダウンロードしましょう。

 

●4. モデルのトレーニングと評価

AI開発に必要な学習データを収集して整形したら、構築した環境でAIモデルを開発し、学習データを使ってトレーニングを行います。モデルが学習データからパターンを学び、予測や分類などを実行できるようになるまで繰り返しのトレーニングが必要です。学習が完了したら未知のデータを使ってモデルをテストし、有効性を評価します。

 

AI開発の流れ

AI開発は、「企画」「検証・本開発」「運用」の3つのフェーズに大きく分けて行われます。それぞれのフェーズのポイントについて詳しく見ていきましょう。

  1. 企画フェーズ
  2. 検証・本開発フェーズ
  3. 運用フェーズ

 

●1. 企画フェーズ

企画フェーズで大切なのは、AIを開発する目的を明確にすることです。ヒアリングでは、クライアントが抱えている課題やAIの利用目的、開発依頼の理由などを聞き出し、AIで解決したい課題=開発の目的を決定します。ここで定めた目的が開発の基盤となるので、クライアントとの認識のズレを生じさせないためにも十分なヒアリングが大切です。具体的な目的や目標を設定したら、お互いの認識を擦り合わせましょう。

また、AI開発には莫大な費用がかかるため、投資を上回る利益が得られるかといった計画を立てることも重要です。ROI(投資利益率・費用対効果)を具体的な数字で想定し、実現可能かどうかを検討しましょう。

 

●2. 検証・本開発フェーズ

検証・本開発フェーズは、プロトタイプもしくはモックアップを作成し、企画フェーズでの構想が実現可能かどうかを検証する段階です。データを学習させたプロトタイプを運用しながら、データの質と量が十分に確保できているか、構想どおりの効果が期待できるか、オペレーションが正しく対応できているか、ROIを達成できるかなどを検証します。

検証でAIの実現性を確認できたら、プロトタイプの開発内容をもとに本開発を進めていきます。本番環境に必要となる要件を定義し、AIモデルの設計、コーディング、テスト・バグ修正を行うというのが本開発の主な流れです。完成したAIモデルのテストをする際は、正常に動作するかはもちろん、実務オペレーションで問題なく稼働するかの確認も行うようにしましょう。

 

●3. 運用フェーズ

運用フェーズでは、実際の業務で開発したAIモデルを運用しながら、システムが安定して稼働するための保守を行います。また、企画フェーズで設定した目標達成の状況を定期的に確認し、必要に応じて学習データの追加や調整などのチューニングを行いながらAIの精度を高めていきます。AIモデルを効果的に運用して目標を達成するには、PDCAサイクルを回していくことが重要です。

 

おすすめのAI開発ツールとライブラリ

AI開発を効率的に進めるには、開発ツールとライブラリを活用するのがおすすめです。AI開発によく用いられる代表的なAI開発ツールとライブラリを紹介します。

 

●TensorFlow

TensorFlowはGoogleが開発したオープンソースの機械学習ライブラリです。様々なプラットフォームで動作する柔軟性の高さが強みです。また、豊富な資料とコミュニティサポートによって学習リソースが充実していることから、初心者から上級者まで多くのエンジニアに支持されています。さらに、多数の機械学習/ディープラーニングアルゴリズムを搭載しており、ディープラーニングを行うのによく使用される標準ライブラリです。

 

●PyTorch

PyTorchはTensorFlowと並ぶ代表的な機械学習のフレームワークで、Facebookを中心に開発されました。Pythonで記述できるのが特徴で、Pythonの知識があれば機械学習やディープラーニングのモデルを直感的に構築することが可能です。シンプルな構文でモデルを柔軟に構築できることから、研究開発目的での利用に適しており、サンプルや学習リソースも充実しています。

 

●scikit-learn

scikit-learnは、Python向けのオープンソース機械学習ライブラリです。APIは、シンプルなコードで高度な機械学習モデルを構築できだけでなく、直感的で使いやすい点も魅力。NumPyやSciPyなどのPythonライブラリとも連携できるほか、可視化ツールであるMatplotlibやPandasのデータフレームとも組み合わせて使用できます。分類や回帰、クラスタリングなどが搭載されており、様々な機械学習の手法を利用できます。資料やコミュニティも充実しており、初心者でも学習や実装がしやすいライブラリです。

 

クラウド上でAI開発ができるサービス

自社でAI開発環境を構築するとなると、膨大な量のデータ処理に対応できるサーバの構築や管理が必要です。高性能なサーバは高額なコストがかかるため、AI開発のコスト負担を抑えたい企業には、クラウド上でAI開発の環境構築から保守運用までを行えるサービスの利用をおすすめします。

代表的なクラウドサービスとして、「AWS(Amazon Web Services)」「Google Cloud Platform(GCP)」「Microsoft Azure」の3つを紹介します。

 

●AWS(Amazon Web Services)

AWSはAmazonが提供するクラウドサービスで、幅広い業種に応用できる豊富な機能とサービスが用意されているのが特徴。AI開発に役立つ代表的なサービスは、機械学習を使って画像と動画を自動分析する「Amazon Rekognition」、画像からテキストを自動抽出する「Amazon Textract」、テキストからインサイトや関係性を発見する自然言語処理サービス「Amazon Comprehend」の3つ。学習済みAIやAutoML系、チャットボットなどのサービスを主に提供しており、機械学習に関する専門的な知識があまりなくても使用できます。ただし、日本語に対応していないサービスも含まれるため、言語の認識や分析に使用する際は注意が必要です。

 

●Google Cloud Platform(GCP)

Googleが提供するパブリッククラウドサービスで、セキュアで高い安全性を持つITプラットフォーム環境を利用できます。GCPに搭載されているAI Platformは、機械学習を進めていくための環境構築を効率化できるプラットフォームです。用途に合わせて利用できる幅広いサービスが内包されているため、自社の状況に合った独自の機械学習アプリケーションを構築・実行することが可能です。機械学習に必要な環境を自動構築してくれるので、手間のかかる作業や煩雑な管理は必要ありません。

 

●Microsoft Azure

Microsoft Azure は、Microsoft が提供するクラウドサービスです。多様な機能が揃っており、AIサービスの開発が可能なプラットフォーム「Azure AI」もその1つです。機械学習の知識がなくてもAI機能を開発サービスに追加できるほか、好みのツールとフレームワークを選んでモデルの共同作業と構築を迅速に進めることもでき、初心者から上級者まで使い勝手の良いAIプラットフォームです。機械学習モデルの構築からトレーニング、デプロイまでを迅速かつ手軽に行えるAI系サービスも提供されています。

 

様々な条件を理解して、AIの開発環境を構築しよう

AI開発環境を構築するには、基本構成や構築手順、AI開発の流れなどを把握しておく必要があります。また、クライアントがどのような課題を抱えているかにしっかりと向き合いながら、ニーズに合ったAIを提案することも開発会社には求められます。

AI開発に対応できる環境を整えたのに新規案件の獲得になかなかつながらないとお悩みの場合は、システム開発・Web制作会社向けのビジネスマッチングサービスを提供している発注ナビにご相談ください。コンシェルジュが貴社に代わって発注者の依頼内容や条件などをヒアリングしたうえで、見込み顧客をご紹介いたします。

対応したい案件を選べるエントリー制のため、自社のリソース状況に合わせた案件獲得が可能です。専任アドバイザーが営業活動を徹底してサポートいたしますので、営業スキルに自信がないという場合も安心してご相談ください。

 

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