C言語やPythonといったプログラム言語には、システム開発をサポートするフレームワークが数多く存在します。
中でも、JavaScriptのフレームワークとしてエンジニアから高い人気を誇る「AngularJS」というフレームワークをご存知でしょうか。
今回は、AngularJSの基本情報や導入におけるメリットなどを詳しく紹介します。
目次
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JavaScriptとは?
AngularJSを紹介する前に、プログラム言語の「JavaScript」について軽く触れておきましょう。そもそもJavaScriptとは、HTMLやCSSのように「主にWebサイトに使用されるプログラミング言語」の一種です。Webサイトに使用される言語は、下記のように言語ごとに役割が異なります。
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Webサイトの基本設計や骨組みを作るHTML
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Webサイトのレイアウトやデザインを構築するCSS
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Webサイトの動的なコンテンツを作るJavaScript
とりわけJavaScriptは、「写真が横に動くスライダーを掲載する」、「ボタンをクリックすると地図が表示されるようにする」など、動きのあるWebページを作るのに使用されます。このほか、Webアプリやゲーム開発の分野でもJavaScriptが用いられるケースが多く、幅広いシステム開発を可能とする言語として、JavaScriptはエンジニアから高い支持を集めています。
AngularJS(アンギュラージェイエス)とは
出典:AngularJS — Superheroic JavaScript MVW Framework
AngularJSとは、先の項で紹介したJavaScriptのシステム開発をサポートするフレームワークです。検索エンジンとして世界的なシェアを誇る「Google」が提供しているオープンソースのフレームワークで、扱いやすさと優れた機能性を併せ持っています。2012年にリリースされた歴史の古いフレームワークながら、現在でもシステム開発に使用している開発企業やエンジニアは少なくありません。
この「フレームワーク」とは、端的に言えば「システム開発に必要な機能を集めたもの」のことで、開発においては作業効率の向上やソースコードの統一のために使用されます。C言語やPHPなど、プログラミング言語ごとに使用されるフレームワークは異なりますが、JavaScriptで使われるフレームワークの中では「AngularJSが最も有名」と言っても過言ではないでしょう。
MVWフレームワーク | ||
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Model(データ) | データベースとのやり取りや、システムの処理を司る機能。 | |
View(画面) | 画面(ブラウザ)への表示を司る機能。 | |
Whatever(何でも) | その他、細かい作業を司る機能。 |
AngularJSの特徴を簡単に紹介すると、AngularJSは「MVW」と呼ばれる考え方に基づいて設計されたフレームワークです。エンジニアによっては区分が異なることもありますが、AngularJSは上記3つの要素を組み合わせて、1つのアプリケーションを動作させているのです。それぞれが別々のファイルとして独立しているため、AngularJSは「分業して開発業務が行いやすい」という特徴があります。
このほかAngularJSには、1つのプログラムでModelとViewを同時に処理させる「双方向データバインディング」や、複雑なHTMLを部品化して繰り返し使用できる「コンポーネント」など、コーディングを楽にするための機能が数多く備わっています。
AngularJSを使うと何ができる?
AngularJSは、業務システムやデータベース管理システムのような企業が使用するアプリケーションの開発に適しています。とはいえ冒頭で述べた通り、JavaScriptそのものがWebページやWebアプリなど、幅広い開発で用いられています。動作環境を選ばないという特徴も相まって、大手企業の決済サービスからちょっとしたスマホアプリまで、AngularJSは幅広い開発に用いられます。
アプリケーションにGoogleマップを組み込む「Angular Google Maps」や、Webアプリを1つのページで設計する「SPA(シングルページアプリケーション)」など、実際にAngularJSで作られたシステムは少なくありません。
AngularJSのメリットは
●開発に必要な機能がすべて揃っている
AngularJSは、システム開発に必要な機能がすべて搭載されている多機能なフレームワーク(フルスタックフレームワーク)です。複数のフレームワークを併用する必要がなく、AngularJSひとつあれば、JavaScriptのシステム開発やアプリケーション開発を行うことができます。
●高い開発効率を実現しやすい
ほかのフレームワークと比べても、AngularJSはコードの記述量が少なく、システムの開発効率に優れています。分業制を取りやすい特徴もあり、開発速度が求められるスタートアップに使用するシステム開発には、AngularJSの使用を検討するのも手です。
AngularJSのデメリットは?
●規模の大きいシステム開発に不向き
AngularJSはファイルの容量が大きく、UIの描画速度が低下しやすいという欠点があるため、速度重視のアプリケーション制作においては不向きです。JavaScriptのフレームワークの中には、「Vue.js」や「React」のように動作の速度に定評のあるフレームワークも多く、開発案件によって使い分けるケースもしばしばです。
●学習コストが高い
AngularJSは、コードの書き方や概念が独特で学習コストが高いデメリットがあります。優れた開発効率を実現しやすい一方で、学んだ知識や技術をほかに活かしにくい、別のフレームワークに移行しにくいといった問題も抱えているのです。
AngularJSはどうやって使うの?
AngularJSは、オフィシャルページからフレームワークのダウンロードを行うことが可能です。インストールの際にbowerやnpmなどを使用する方法もありますが、設定が難しい場合は公式ページから直接手に入れたほうが早いでしょう。オフィシャルページではバージョンの古いAngularJSも公開されていますが、特に理由がなければ最新のAngularJSをインストールしてください。
なお、AngularJSのオフィシャルページには導入におけるチュートリアルやフレームワークの基本的な使い方やなども併せて掲載されているため、稼働させる前に目を通しておくことをおすすめします。
Angularとは何が違う?
最後に、AngularJSと混同されやすい「Angular」についても簡単に紹介しておきましょう。
端的に言えば2012年にリリースされたAngularJSに対して、Angularとは2016年にリリースされた「AngularJSの後継」にあたるフレームワークのことです。AngularJSの基本設計を踏襲しつつも、パフォーマンスなどの面で改良が加えられています。バージョンアップに伴いAngularJSから「JS」の部分がなくなり、「Angular」という名称となっています。
ですが、AngularはAngularJSの後継ながら、双方で互換性がほとんどありません。まったく別のフレームワークとして扱われることも多く、システム開発の現場においては、確かな実績のあるAngularJSと性能面が改良されたAngularの両方が使われるケースもあるほどです。とはいえ、AngularはAngularJSの欠点として挙げた描画速度の問題も改善されているうえ、メモリやCPUに負荷がかかりにくい利点も備わっています。そのため、JavaScriptを使って新しくシステム開発を行う場合は、AngularJS ではなくAngularを選択することをおすすめします。
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