DXに対する必要性を感じている企業は多く、すでに成果を得ている大企業も少なくありません。また中小企業の中にもDXへの取り組みを始めている企業が存在しているのもポイントです。しかし中小企業の中には、課題を抱えているところも多くDX化の進め方がわからずにいまだ取り組めていない企業もあります。今回は中小企業が抱えているDX化に向けた課題の解消ポイントと、自社だけではDX化が難しい企業向けにDX推進を支援してくれるツールや企業例を合わせてご紹介します。
目次
システム開発会社選びはプロにお任せ完全無料で全国5000社以上からご提案
中小企業のDXの取り組み状況
大企業に限定をすれば、DXに取り組む企業は6割以上といわれています。では、中小企業のDXの取り組み状況は、どれくらいなのでしょうか?
●中小企業がDXに取り組んでいる割合
中小企業の多くは、DXを検討はしているものの「取り組むまでには至らない」というのが現状です。一般社団法人日本能率協会の調べによると、すでにDXへ取り組んでいる企業の割合は4割弱にとどまります。DXへの取り組みを検討中、これから検討するという中小企業の割合も同じく3割弱いるという結果も出ています。1年前と比較するとDXに取り組んでいる企業は増えていますが、さまざまな理由によってまだ取り組めていない中小企業も多いです。
●中小企業がDXに期待している要素は「販売促進」
DXに取り組むことで、中小企業が特に期待している要素は「販売促進」です。
例えば、商品広告を雑誌に掲載することからSNSに変更します。すると、より多くの人が目にするようになり販売促進効果を得ることが可能です。今まで手書きのPOPを使用していたところを、デジタル映像を使うことで顧客により大きなインパクトを与えることができます。中小企業の多くは、DXによって顧客の購買意欲を高めることを目的としています。DXに取り組むことで販売促進を期待し、売上向上につなげるためです。
●中小企業のオーナーの関心点
中小企業の社内の中でも、特にオーナーは「現在の業務における業績向上や効率化」に関心を持っている傾向が強いです。DXによって効率化を図ることで、自社が抱えている人手不足問題を解消することにつながります。DXの取り組み方によって、業績の向上も達成できます。経済産業省の推進もあって、自社の課題に沿ったDXを検討している企業も少なくありません。
中小企業が考えるDXの必要性
中小企業のDXへの取り組み状況は3割にとどまっていますが、DXは必須という声が多く聞かれます。以下では、「なぜDXが必要なのか」を解説します。
-
業務効率化の推進が可能
-
顧客ロイヤルティ向上につながる
-
BCPの拡充になる
●業務効率化の推進が可能
中小企業にとってDXが必要な理由の1つに、業務の効率化を達成できるという点が挙げられます。仕事を自動化することで不必要な作業が透明化すれば、業務の効率を上げることが可能です。人手不足の解消や人員配置の見直しにより、付加価値の高い仕事ができるようになります。さらには、社員が働きやすい職場作りにもつながります。
●顧客ロイヤルティ向上につながる
顧客ロイヤルティとは、顧客がある特定のブランドや企業に対して「信頼」や「愛着」「親しみ」を感じることで、顧客ロイヤリティともいいます。価格や機能は同レベルであっても、いつも同じブランドの商品を選んでしまうという人は、顧客ロイヤルティが高い状態です。DXへ取り組むことによって顧客情報の管理がデジタル化されて、ロイヤルティを含めた詳しいデータ分析ができます。結果的にマーケティング力がアップして、顧客ロイヤルティの向上が可能となります。
●BCPの拡充になる
DXに取り組むことで、BCPの拡充につながります。ここでいうBCPとは、「Business Continuity Planning」の略で、企業や団体の事業継続計画のことです。わかりやすくいえば、自然災害やシステム障害、テロなどの緊急事態に遭遇した際に、損害を最小限に抑えるための計画を指します。DX化で作業の自動化が可能となり、少人数で対応できるようになります。またDXにおいてクラウドへデータ保存するように変更しておけば、情報の消失や紛失の恐れがなくなって安心です。日本国内では2011年の東日本大震災をきっかけに、BCPが重要視されています。
中小企業が抱える課題
中小企業のDXへの取り組みが浸透しないのは、抱えている課題が多いことも理由に挙げられます。
-
DX化そのものが進んでいない
-
経営層がDXの必要性を感じていない
-
社内改革が機能しきらず、ビジネス改革へ進めていない
●DX化そのものが進んでいない
そもそも、中小企業の多くはDX化が進んでいないという問題があります。DX化に対する理解がない、DX化をしたいがどのように進めるべきかわからないなど、DX化が進まない理由はたくさんあります。これらの理由をクリアにしなければ、DX化が進むことは難しいといえます。苦手意識が強い場合には、まずはデジタル化から進めるという方法もあります。
●経営層がDXの必要性を感じていない
DX化の戦略が進まない原因の1つに、経営層がDXの必要性を感じていないというケースが挙げられます。DXを実現するためには、経営層が明確なビジョンを持つことが必要です。まずは、経営層がDXで何を成し遂げたいかを明らかにしなければDX化を進めてもただのデジタル化になってしまう可能性があります。さらに、DX化を担うIT人材不足も深刻な問題です。戦略を進めるためには、対応できる人材が必要不可欠です。
●社内改革が機能しきらず、ビジネス改革へ進めていない
DXに取り組むためには、「最新のデジタル技術に関する知識がなければならない」と考えている方も多いでしょう。もちろんIT人材は必要不可欠ですが、まずは既存システムの全容を深く理解している人材が必要です。自社内の事情を把握しなければ、改革を進めることは難しいといえます。現状を把握することで、社内改革をしっかりと機能させることが可能となります。段階を踏むことで、DXに取り組むことができるのです。
中小企業が抱える課題を解消するポイント
DXへの取り組みが進まない中小企業が抱える課題を解消するためのポイントを、3つご紹介します。
●DX化そのものが進んでいない場合
DX化を進めるためには、経営層と社員の両方の意識改革をするのがポイントです。経営層、社員の双方がDXに関する知識を深めることから始めると良いでしょう。ITの進化の速度は速いため、アナログのままでは変化に対応するのは難しいといえます。デジタル時代を生き抜くためには、企業変革が必要不可欠でありDXを積極的に推進する必要があることを認識しなければなりません。
デジタル化によって、業務効率のアップや生産性の向上が期待できます。しかし、DXとはただ単にデジタル化をすることではなく、デジタル技術を駆使して「作業効率化や業績向上などの変革をしていくものであると認識するのが必要です。最終的には組織風土や組織体制なども、デジタルベースになるとDXが達成されたといえるでしょう。
●DX化の戦略が進んでいない場合
DX戦略を進めるためには、まず現状の分析とビジョンを明確にするのがポイントです。現状分析は、広い視野を持ち多角的に行うことが重要です。具体的には、企業の商品(サービス)や財務状況、業務内容の現状把握などを分析すると良いでしょう。
次に、経営層が明確なビジョンを持つことが必要となります。DXが自社に与える影響について、経営層の理解を深めなければなりません。経営層の中からDX専任者を選出するという方法もあります。経営層からの選出が難しい場合には、外部の協力を得るのも良いでしょう。経営層が持つビジョンと現状の穴を埋めるためにDX戦略を立てることで、進めることが可能となります。
●ビジネス改革へ進めていない場合
ビジネス改革へ進むためには、既存システムの全容を把握するのがポイントです。多くの企業は、受け継がれている既存のシステムが存在しています。既存システムは、現状に最適化されているとは限りません。そこで、既存システムの全容を把握して整理することから始めましょう。いきなり大きなビジネス改革を実行するのではなく、身近な業務の改善から行うと取り掛かりやすいです。ビジネス改革のきっかけ作りとして、ツールの少額投資を試みるのも有効です。中小企業向けの低予算で導入できるツールを利用するという方法があります。DXはスモールスタートからでも可能です。
無料~少額で始められるDX向けツールとは
DXに取り組むためには、高額な資金が必要と考えて躊躇する方も多いでしょう。しかし、無料や少額で始められるDXツールもあります。以下では、中小企業が低予算でもDXに取り組むことができるツールを4つご紹介します。
●チャットワーク(コミュニケーションツール)
チャットワークは、国内トップシェアのビジネスコミュニケーションツールです。ダウンロードなしでパソコンから利用可能です。ただしスマートフォンからはアプリで利用するのが前提の仕様へ変わったので注意してください。料金プランは無料のフリーと合わせて3種類あります(2022年2月現在)。
-
フリー:無料で試したい企業・個人向けの月額0円プラン
-
ビジネス:業務で利用したい企業・個人向けの月額600円プラン(年間契約の場合月額500円)
-
エンタープライズ:管理機能を強化したい企業向け月額960円プラン(年間契約の場合月額800円)
チャットワークの代表的な機能は、以下の4つです。
機能 | 概要 |
---|---|
チャット | グループチャットが可能で社内・社外のユーザーと複数人での会話ができます。 |
タスク管理 | タスクの作成や編集をすることができます。 依頼されたタスクが完了するとチャットに通知されるため、依頼主にも知らせることが可能です。 |
ファイル管理 | エクセルやワードなど、データや画像ファイルのアップロードが可能です。 |
ビデオ、音声通話 | チャットに参加しているメンバーとビデオ通話・音声通話ができます。 |
●Googleドライブ(ファイル・データの格納・共有ツール)
Googleドライブとは、インターネット上で文書ファイルや動画などをクラウドに保存ができるサービスです。Googleに付随している機能のため無料で使用できます。またクラウドに保存しているため、PCやスマホなどの複数デバイスからのアクセスや共同編集が可能です。メールにデータを添付して送付するより、正確にデータ共有できます。またドライブ上で、直接テキストやスプレッドシートなどのデータを作成できるのもポイントです。
●Zoom(テレワークツール)
Zoomとは、PCやスマホなどのデバイスを使用してオンライン上でミーティングを開催できるWeb会議システムです。基本無料で、サイトからアプリのダウンロードが可能です。ホストとして会議を行う方以外は、ホストから招かれればアカウントなしで参加できます。参加制限などを解除できる有料プランもありますが、無料プランにも基本的な機能が搭載されているため、国内外を問わず高く評価されています。
●jinjer(勤怠管理から業務管理まで一括でこなせるツール)
jinjer(ジンジャー)とは、勤怠管理・給与計算・経費計算・Web会議などの業務効率化を支援するクラウド型サービスです。特に勤怠管理システムに特化しとり、外国語にも対応しています。グローバル展開しており多国語対応を必要とする企業にとっては、便利な機能です。料金は、1人あたり月額300円で、リーズナブルな設定なのも魅力です(2022年2月現在)。
中小企業向け!DXの推進を支援してくれる企業を紹介
社内だけではDX化が進まない場合は、DXの推進を支援してくれる会社に依頼することを検討してみてはいかがでしょうか。例えば、DX推進事業を担う「株式会社MU」では、顧客のニーズに応じたDX対応の検討、DX推進のサポートを行っています。アナログデータのデジタル化やビジネスプロセスのデジタル化、新しい価値の創出といったステップを踏んで、DX化推進を支援してくれます。
「株式会社MU」以外にも、DX支援を行っているおすすめ会社を以下のページでご紹介しています。DXのアウトソーシングを検討している企業担当者の方であれば、ぜひご参照ください。
DXが進まない場合は支援外注も検討しよう
中小企業におけるDXへ取り組んでいるという企業は、3割位程度と低くなっています。今後割合が増えれば、中小企業のDX化はますます注目されていくでしょう。DXを進めるためには、経営層がまず明確なビジョンを持つことが大切です。また、経営層と社員の双方がDXへの理解を深めることも重要です。IT人材不足などさまざまな要因でDX化が進まない中小企業は、DX支援を行っている会社に依頼してみてはいかがでしょうか。
システム開発の最適な発注先をスムーズに見つける方法
システム開発会社選びでお困りではありませんか?
日本最大級のシステム開発会社ポータルサイト「発注ナビ」は、実績豊富なエキスパートが貴社に寄り添った最適な開発会社選びを徹底的にサポートいたします。
ご紹介実績:22,000件(2024年10月現在)
外注先探しはビジネスの今後を左右する重要な任務です。しかし、
「なにを基準に探せば良いのか分からない…。」
「自社にあった外注先ってどこだろう…?」
「費用感が不安…。」
などなど、疑問や悩みが尽きない事が多いです。
発注ナビは、貴社の悩みに寄り添い、最適な外注探し選びのベストパートナーです。
本記事に掲載するシステム会社以外にも、最適な開発会社がご紹介可能です!
ご相談からご紹介までは完全無料。
まずはお気軽に、ご相談ください。 →詳しくはこちら
システム開発会社選びはプロにお任せ完全無料で全国5000社以上からご提案