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FileMaker(ファイルメーカー)とは?基礎知識やできることをわかりやすく解説

企業が、データを使ってシステム開発を行う際は、膨大な量のデータを管理する「データベース管理ソフト」が必要となります。
数ある管理ソフトの中でも、ITの専門知識がなくても操作がしやすい「FileMaker(ファイルメーカー)」をご存知でしょうか。
今回は、FileMakerの基礎知識や導入方法などをわかりやすく解説します。

 

目次

 

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データベースとは何か

そもそもデータベース(database)とは、「収集したデータの集合体」のことです。エンジニアによっては、この集めたデータを管理するツールやソフトウェアのことをデータベース、またはデータベース管理システムと呼びます。IT社会の現代においては、顧客情報や注文履歴、社員名簿といった企業が扱う情報も膨大な量になりやすく、情報をデータ化しなければ管理が困難です。

データベース管理ソフトを使えば、「名簿の中から都内の顧客だけを抽出したい」、「去年の注文履歴を売上順に確認したい」といった細かなデータ抽出も、簡単に実現できます。わかりやすく言えば、表計算ソフトとして馴染み深い「Excel」で作成した名簿やリストも、複数のデータをまとめて管理できるデータベースです。アナログな例を挙げれば、紙媒体の電話帳や求人情報誌なども、電話番号や求人情報のデータベースと言えるでしょう。

このデータベースは、システムやアプリケーション開発で使用される以外に、集めたデータを分析して販売戦略の立案やマーケティングに使われることもあります。拡張性の高さに優れる「Oracle database」や、検索エンジンの構築にも使用される「MySQL」など、世界的に高いシェアを誇るデータベース管理ソフトも少なくありません。

 

FileMaker(ファイルメーカー)とは

FileMakerは、Appleの子会社であるクラリス社(Claris International Inc)が開発したデータベース管理システムのことです。1985年にリリースされた歴史のあるソフトウェアですが、令和の現代においてもバージョンアップが続けられており、その人気の高さが伺えます。収集したデータの蓄積や管理ができる点は、他のシステムと同様ですが、FileMakerは数あるシステムの中でも「操作が簡単」という特徴があり、初心者にも最適なデータベース管理システムとして定評があります。

FileMakerが初心者に適しているのは、「操作に必要となる専門知識が少ない」という理由からです。先に挙げたOracleやMySQLをはじめとしたデータベース管理システムの多くは、システムを操作するために「データベース言語」と呼ばれる特殊な言語を使って操作します。さらに、データベースを使ってアプリケーションを開発するには、JavaやPHPといったプログラミング言語の知識や、コーディングを行う技術が必要となります。わかりやすく言えば、専門知識や技術がなければ、OracleやMySQLなどのデータベース管理システムを動かすこともできないのです。

そんな難しい印象を受けがちなデータベース管理システムの中でも、FileMakerの操作にはデータベース言語やプログラミング言語が必要ありません。直感的なマウス操作や日本語入力だけで、データベースやシステムを構築することができます。

 

FileMakerでできること

顧客名簿
顧客番号 会社名 住所 担当部署
001 〇〇株式会社 東京都〇〇市 システム開発部
002 △△運送 大阪府△△市 システム開発部
003 □□物産 神奈川県□□町 製作部
004 ××製作所 秋田県××村 製作部

FileMakerは、データベースの中でも「リレーショナルデータベース」という種類に区分されます。これは、図のように列(カラム)と行(レコード)を使ったデータベース管理システムで、「入力したデータの管理や抽出が行いやすい」特徴があります。データベースを作成後に、後から情報を追加するのも容易に行えるので、日常的に使用する更新頻度の高い業務システムや基幹システムの開発に適しています。

  • 社員の給料や労務管理を行う「人事管理システム」
  • 受注した案件を企業別に整理する「顧客管理システム」
  • 部署ごとの支出額や利益額を管理する「販売管理システム」

上記のように、社内で使用するオンプレミス(またはクラウド)のシステム開発においては、FileMakerのようなデータベースが役立ちます。単純に管理用のデータベースを作成するだけであれば、「Excelでも十分では?」と感じる人もいますが、Excelだと、管理の項目やデータ量が多くなるほど、データの入力や出力が煩雑化しやすく、結果として扱い辛いデータベースになりがちです。

その点FileMakerは、データの「取り込み条件」や「出力条件」といった細部の処理方法まで設定が可能です。簡単なデータベースであれば、Excelでも十分ですが、FileMakerを使ったほうが細かな希望に見合ったデータベースを作りやすいでしょう。

 

企業でFileMakerを導入するメリット

FileMakerで作成したデータベースやシステムは、複数人で共有できるので、部署やチーム内で同じデータベースを使うことも難しくありません。エンジニアやプログラマーを抱えていない企業がデータベースを扱う場合は、優れた開発効率と高い操作性を備えたFileMakerをおすすめします。

また、FileMakerは、WindowsやMacをはじめ、iPadやiPhone上でも操作ができるマルチデバイスに対応したデータベースです。CSVやXMLのような複数のファイル形式で保存されたデータであっても、FileMakerでまとめて取り込むこともできるので、シームレスな開発環境を求めている企業にとっても最適なデータベースと言えるでしょう。

さらにFileMakerは、「Google Maps」や「Amazon」などと連携できる機能も備わっており、Excelでは実現が難しい外部のWebアプリケーションを利用した管理システム開発を行いたい際にも重宝します。おまけにFileMakerには、「従業員情報」や「請求書」などのデータベース別のテンプレートが用意されているので、項目を入力するだけでデータベースやシステムを簡単に作ることも可能です。製作にかかる工数や費用を削減しやすい点も、ExcelにはないFileMakerの利点と言えます。

 

FileMakerのデメリットとは

技術的な敷居が低く、操作性の高さに定評があるFileMakerですが、完成したデータベースやシステムの細かい改修を加えるためには、専門的な知識や技術が必要となるケースもしばしばです。また、他のデータベースと比較をすると、FileMakerは「処理速度が遅い」というデメリットもあるため、大規模なデータベースやシステム開発には不向きという側面もあります。

システムの開発スピードが求められるスタートアップ企業においては、データベースとしてFileMakerを採用するのも手です。しかし、企業に開発環境やエンジニアが整っているケースにおいては、OracleやMySQLといった他のデータベースも検討するようにしましょう。

 

FileMakerの主な種類

種類 特徴
FileMaker Pro FileMakerの基本システムを搭載したソフトウェア、製品名
FileMaker Server FileMakerのデータを公開する専用のサーバー
FileMaker Go iPadとiPhone上でFileMakerを操作するシステム
FileMaker Cloud インターネット上(クラウド)で操作が可能なFileMaker
FileMaker WebDirect 作成したデータベースをWebブラウザで動かすシステム

ひと口にFileMakerといっても、システムやプラットフォームによって種類が異なるのも特徴です。例えば、「iPad上でFileMakerを使いたい」という場合はFileMaker Goを、「複数人でFileMakerを操作したい」という場合においては、FileMaker Serverを使う必要があります。企業(または個人)でFileMakerの導入を検討している場合においては、基本システムがすべて搭載されたFileMaker Proを選びましょう。ただしFileMakerのバージョンによっては、システムやプラットフォームの名前が異なったり、開発やサポートそのものが終了していたりするケースもあります。

 

自社でFileMakerを導入する方法

FileMakerは公式サイトからシステムのダウンロードが可能ですが、入力フォームから名前や電話番号、メールアドレスなどを登録する必要があります。企業でFileMakerを導入する場合は、企業名(または団体名)や従業員数などを入力してください。FileMakerをリリースするクラリス社はアメリカ企業ですが、公式サイト上では日本語入力が可能なので、システムの入手自体に苦労はしないでしょう。

Essentialsプラン Standardプラン
月間の利用料金(1ユーザ) ¥1,950 ¥4,000
ユーザ 5~10ユーザのみ 5~99ユーザ
共有 App 数の上限 3 125
ストレージ 年間 2 GB(1ユーザー) 年間 6 GB(1ユーザー)
API 使用量 月間 2 GB
アップグレード 不可
コンピュート 2CPU、4GBメモリ ユーザ数に応じて変動

参考: Claris FileMaker の購入方法

45日間であれば、無料でFileMakerを使用できるので、使用感を試したあとに本格導入を検討するのも手です。無料期間後に使い続ける場合は、上記のプランを選んだうえで契約をすることになります。企業の規模や使用人数によって、プランを選択するようにしましょう。ちなみに、個人でFileMakerを導入する場合においては、シングルライセンスという形で使用権を購入することになりますが、購入かアップグレードかで料金が変化するため、詳しくはFileMakerの公式サイトにてご確認ください。

FileMakerは、OracleやMySQLといった著名なデータベースと比較をすると、マイナーなイメージがある点は否めません。ですが、FileMakerは令和の現代でもバージョンアップが続けられており、機能の追加と改修が加えられています。「初心者向けのデータベース」というイメージを払拭しつつある昨今においては、優れた操作性から開発環境としてFileMakerを採用する企業も少なくないのです。

 

 

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