サイボウズ株式会社が提供する、業務アプリの作成・管理が可能なクラウドサービスのkintone(キントーン)すぐに使えるテンプレートも100種類以上提供され、開発経験や知識、技術がなくても簡単にオリジナル業務アプリの作成できるという特徴があります。また、APIやJavaScriptを使うことで外部サービスや基幹システムとのデータ連携などのカスタマイズが可能です。さらに導入・ランニングコストも比較的安価に設定されています。今回はキントーンの概要から、機能、コスト、用途、開発の方法までを解説しています。キントーン導入の参考にしてみてください。
目次
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kintone(キントーン)とは
キントーンは、顧客案件管理から交通費申請、日報やプロジェクト管理、受発注管理、さらにお弁当注文アプリまで、様々なアプリを簡単に作成できるクラウドサービスです。部署別・業種別で、すぐに使えるテンプレート(サンプルアプリ)も100種類以上提供されています。システムをいくつも用意しなくても、あらゆる方の様々な仕事の問題を解決できます。また、クラウドサービスなのでインターネット環境があれば場所や使用デバイスを気にすることなく、Webブラウザでリアルタイムに情報を共有できます。
あらゆる情報を一元管理できるので、業務全体を見える化でき、仕事や業務のスピードアップが期待できます。スマホアプリにも対応しているため、メンバーからの連絡もスマホアプリの通知で受けとることが可能です。さらに外部サービスや基幹システム連携に必要なAIPやプラグインなども豊富に提供されており、これらの拡張機能を活用することで、データの連携もスムーズに行うことが可能です。
●業務アプリとは?選び方から具体的な開発方法まで詳しく解説
作成した業務アプリはキントーン内で管理でき、キントーンはプラットフォームとしても活用できます。クラウドシステムであるため、インターネット環境が整っていればどこからでもアクセスできるのも魅力といえるでしょう。2011年にサイボウズ株式会社から提供されて以来、様々な企業で導入されてきたキントーンですが、2020年には、キントーンを導入した企業が15,000社以上を突破したと報告されています。
ちなみにキントーンは、日本でもドラマや漫画の題材として取り上げられることの多い「西遊記」からその名が付けられています。西遊記の作中では、代表的な登場キャラクター「孫悟空」の乗り物としてお馴染の筋斗雲ですが、キントーンのロゴマークもモデルに倣って雲のデザインが採用されているのが特徴です。キントーンそのものが、クラウド(雲)サービスである点を意識したユニークなネーミング・デザインといえるでしょう。
キントーンでできること
アプリ作成やチャットなどコミュニケーションツールの作成など、キントーンでできることは様々です。以下では、キントーンの活用例を紹介します。
●業務アプリの作成
概要の項で述べたように、業務アプリを簡単に作成できるのがキントーン最大の特徴です。日報アプリや顧客管理、売上管理など業務内容に合わせた様々な業務アプリが作成できます。具体的な作成方法は、サンプルアプリを使って作成する方法、CSVやExcelデータを読み込んで作成する方法、必要な項目を選択してドラッグアンドドロップで作成する方法の3パターンです。いずれもプログラミングやコーディングの知識や技術を必要とせず、エンジニア以外の方でもアプリ開発ができる仕組みとなっています。
●データの集計や閲覧
キントーンで作成した業務アプリには、日付や数値などのデータを集計し、集計結果はグラフなどで表示してくれる機能が備わっています。また、集計結果をCSV形式にして出力することができるのも特徴です。データベースを作るうえで、Excelのような表計算ソフトと併用する必要もありません
●コミュニケーション・チャット機能
キントーンには「スペース機能」と呼ばれる機能があります。これは、参加メンバーが情報共有や連絡の場として活用できる機能のこと。議題やテーマに沿ってスレッドを立てたり、キントーン内の業務アプリと紐づけて意見交換をしたりできます。
●情報共有
キントーンはクラウド型サービスのため、インターネット環境があればデータやファイルを簡単に共有・管理できます。メールなどに逐一添付する必要もありません。先に挙げたコミュニケーション・チャット機能と併せ、情報共有がしやすくなれば業務効率の円滑化にも繋げやすくなるでしょう。
●外部サービスとの連携
キントーンには、連携APIや、プラグインなどが豊富に提供されています。この拡張機能を活用することで外部サービスとの連携ができます。例えば電子契約サービスや、ファイル管理サービスなど、様々なクラウドサービスと連携し、業務効率を図ることができます。
●カスタマイズ
キントーンは、プラグイン機能を使って自由に機能をカスタマイズできます。CSSファイルやJavaScriptのデータを読み込むことで必要な機能を付け足したり、より使いやすく改良したりすることが可能です。
キントーンの用途
キントーンは、簡単な業務アプリであれば開発知識がなくても作成できます。ここからはキントーンの用途について解説していきます。キントーンを導入する際の参考にしてください。
●顧客・案件管理
キントーンは、顧客や案件のデータを集約できます。この機能を活用することで、情報を一元管理できるので、案件の進捗状況を見える化し、二重対応や対応漏れを防ぐことができます。さらに顧客情報を案件や、顧客とのやり取りと紐づけることができ、スムーズでスピーディーな対応を実現できます。
例えば、変更履歴を自動で記録しているので、過去の経緯を手動保存の手間なく確認できます。プロジェクト管理を使うことで経緯や進捗を一箇所にまとめられるので、属人化を防ぎ、チーム全体で対応ができます。一元管理ができることで、担当が変わった際の引継ぎも簡単にできます。
●勤怠管理
キントーンは、出退勤管理から、残業・休暇申請、有給日数管理、緊急時の勤怠連絡まで、すべてオンラインで完結できます。休暇や残業などをオンラインで申請することで、承認者へリアルタイムに通知がいき、スピーディーに承認できます。さらに各申請に紐づけたコメント機能で、口頭でのやり取りで発生するロスタイムを減らし、申請内容の変更や更新も一箇所で完結できます。急な体調不良や緊急時の連絡もスマホなどからリアルタイムに共有できます。
●日報報告管理
日報や報告書は人によって内容にバラつきがありわかりにくくなりがちです。キントーンではそれらを統一フォーマットで一元管理することができ、外出先からもスマホで報告が可能なため現場情報をスピーディーに共有できます。さらに、レポート機能として報告されたデータをグラフ化して分析が可能です。日報や報告書を報告して終わりではなく、日々の活動の分析に活かすことで行動計画などの立案に活用することができます。
●社内ポータル
キントーンは、社内ポータルとして情報を集約する場所を簡単に構築できます。また議題ごとにファイルやコミュニケーションの場を集約できるので、業務効率の向上につながります。検索機能では、添付ファイルの中身まで全文検索できるので、必要な情報を簡単に探すことができます。
業務アプリ開発にキントーンを使うメリット
ここからは、キントーンの魅力や活用することによるメリットを紹介します。
●操作が簡単
キントーンは、日報や案件管理、タスク管理、交通費申請などの業務アプリを誰でも簡単に作成できます。ドラック&ドロップで必要な項目を選んで並べるだけで、イメージどおりのオリジナル業務アプリが作成でき、使いながら改善していくことも可能です。簡単な操作でアプリを開発できるため利用者のスキルや知識に依存せずに開発ができる点がメリットの1つです。
●データの一元化ができる
キントーンは、複雑で膨大なデータをアプリ化して一箇所に集約管理できます。従来であれは、様々なファイルとして散らばっていたExcelファイルやcsvファイルも、キントーンに読み込むだけでアプリ化できます。業務で必要なファイルをWeb上でアプリ化・管理できることで、確認書類などを紙で回す必要もなくなります。キントーン上で情報を共有できるので、共有のためだけの連絡をする必要もなく、スムーズな意思疎通や引き継ぎも可能になります。
●用途に合わせて幅広くカスタマイズができる
キントーンは、開発に関する知識がなくても、直感的に業務アプリを作成できるのが強みですが、作成できるアプリの種類も豊富に提供されています。また会計や総務、顧客管理ソフトなど、様々な部署・チームで必要なだけ業務アプリを作成できます。使いながら用途に合わせたカスタマイズが可能なため、導入してみて使い勝手が悪かった場合も簡単に改善できます。
●価格が良心的
キントーンはクラウドサービスのため、システム開発に必要な機材やソフトなどの費用が必要なく、初期費用0円で導入できます。加えて初月はトライアルとして30日間無料でスタンダードコースの機能を使用できます。月額の利用料金は、1ユーザー1,500円(税別)、ライトコースは1ユーザー780円(税別)と低価格で利用できます。また最低ユーザー数が設定されていないので1ユーザーから利用できます。(2023年5月時点)
キントーンを導入する際の注意点
先に挙げたメリットと併せ、以下ではキントーンを使用する際の注意点を紹介します。企業でキントーンを使用する際は、これらの注意点を踏まえつつ、自社に合った活用方法を検討しながら導入することが大切です。
●設計方法によっては管理が煩雑化することもある
キントーンは直感的にアプリを作成できる分、設計方法によっては管理が煩雑化することがあります。例えば、アプリ設計時に複雑な条件を指定したり、データの管理のルールを決めずに作成したりした場合です。複雑な条件を設定することで、アプリ作成をした方しかルールを理解できておらず、作成後に改善しづらくなってしまいます。改善が難しいからと、似た機能を持つアプリが作成されることで管理が難しくなることにつながります。
また、データ管理のルールが決まっていないことで、一部の項目が違うだけのファイルをもとに類似アプリが作成されてしまい、大量に作成されたアプリを管理できない状態につながる可能性があります。
●用途によっては専門知識が必要
業務アプリ開発が簡単にできるキントーンですが、パソコンやスマホをほとんど使わないという方には、業務アプリ開発は難しく感じる可能性があります。Web上で必要な項目追加での作成や、Excelファイルの取り込みで完結できる程度の業務アプリであればシステム開発の知識や技術は必要ありません。
しかし、複雑なアプリ開発の場合は、アプリ開発の知識や技術が必要となります。例えば、アプリ間でデータ連携させる場合などは、データ管理に関する知識のある担当者がいなければ上手く連携できずに、アプリの機能を100%活かしきれないといったことも考えられます。
●拡張機能の利用によってコストが上がる
キントーンは、単体でのランニングコストは比較的に安価ですが、拡張機能を追加すると利用料が必要になりコストが上がります。そのため、どの機能が必要なのかを十分に検討して追加しましょう。利用する目的が明確に決まっていない場合、その目的な業務に特化したパッケージや別のクラウドサービスを利用したほうが良い場合があります。
キントーンの費用
キントーンは、ユーザー単位で契約できるほか、団体・法人を対象にしたプランやライセンスプランも提供しています。前述のとおり、初月は30日間の無料トライアル期間があるのも特徴です。そのほかにオプションとして、ゲストユーザー料金があります。
ゲストユーザーとは、招待したゲストスペース内の情報のみ利用できるユーザーの事です。ゲストスペースとは、顧客・取引先・協力会社など、社外の方を「ゲストユーザー」として招待し、キントーンを利用できるようにした特定のスペースを指します。キントーンの基本料金・オプション料金と及びサービス内容は以下のとおりです。(2023年5月末時点)
スタンダードコース | ライトコース | |
---|---|---|
月額料金 (30日の無料トライアル期間あり) |
税込1,650円/1ユーザー (年額19,404円税込/1ユーザー) |
税込858円/1ユーザー(年額10,087円税込/ユーザー) |
アプリ数 | ~1,000個 | ~200個 |
スペース数 | ~500個 | ~100個 |
容量 | 5GB×ユーザー数 | 5GB×ユーザー数 |
オプション料金
ゲストユーザー月額料金 | 月額1,330円税込/1ユーザー (年額15,521円税込/ユーザー) |
月額638円税込/1ユーザー (年額7,502円税込/ユーザー) |
||
---|---|---|---|---|
ゲストスペース数 | ~500個 | ~100個 | ||
セキュアアクセス | 月額275円税込/1ユーザー | |||
(年額3,234円税込/1ユーザー) | ||||
ディスク増設10GB | 月額1,100円税込/10GB | |||
(年額12,936円税込/10GB) |
このほかにも、公共団体(官公庁や学校法人など)を対象にした「アカデミック・ガバメントライセンス」、NPO法人や団体を対象にした「チーム応援ライセンス」など、様々なプランが用意されています。ただし、キントーンの費用や具体的な機能については、アップデートや料金体系の変更などを理由に変更される可能性もあるので注意が必要です。より詳しい情報を知りたい方であれば、キントーンのオフィシャルサイトから確認をすることをおすすめします。
キントーンを使った開発をする方法
キントーンは、API連携やJavaScriptやCSSを用いたプラグインで機能拡張することで外部サービスや基幹システムとの連携したアプリの作成が可能です。簡単な業務アプリは開発経験や知識、技術を持っていなくても作成できますが、外部サービスや基幹システムとのデータ連携部分、JavaScriptなど使った開発には、データやアプリ開発に関する知識や技術経験を持った担当者でないと上手く開発できません。
より確実かつスムーズにキントーンの開発を行いたいのであれば、外注を活用するのがおすすめです。キントーンを使った開発企業を探す際は、システム会社の仲介サービスやマッチングサービスを使用すると良いでしょう。
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