「発注ナビ」にご登録いただいている開発会社の皆様が発注ナビの導入に至った経緯、その使用感、そして導入後のビジネスの変化は、どのようなものだろうか。アンドジョーイ株式会社の代表取締役である酒匂武志氏にお話を伺った。
社名 | アンドジョーイ株式会社 |
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所在地 | 東京都西東京市南町5-26-18-201 |
従業員数 | 1 – 30名 |
事業内容 | システム開発事業 web開発事業 エンターテインメント事業 上記に付帯する事業 |
掲載カテゴリ |
- 導入前の課題
フリーランス時代からの人脈を使った紹介だけでは案件のあるなしで会社の売上に大きな波ができてしまうため、受注を平準化する必要があった。また、新型コロナウイルスの流行で企業のIT投資が抑制され受注が減少してしまうことに対する不安もあった。
- 導入後の効果
2020年2月に従量課金型のプランを利用し、既存の人脈で受注した案件の間を埋めるようにして、2021年5月現在までに3件を受注。定常的に案件獲得ができるプランに切り替え、売上の安定化に成功した。それまでは首都圏の案件が多かったが、発注ナビ導入により、全国展開がしやすくなった。
常にお客様のことを考え、ニーズに応えながら成長を続ける会社
アンドジョーイ株式会社は2016年に設立されたソフトウェア開発会社で、東京都西東京市に拠点を構えている。同社代表の酒匂氏は、新卒で大手パソコンメーカーに入社し、メインフレーム(汎用機)上でのソフトウェア開発に4年ほど従事してから退職。その後、フリーランスのエンジニアとしてWeb制作、Webアプリケーション開発などと同時にブランディングやマーケティングなどを手掛けながら、さまざまな経験と実績を積み、同社を設立した。
「しばらくフリーランスのエンジニアとしてソフトウェア開発の仕事をしていたのですが、お客様との取引のしやすさを考慮して会社を設立しました。会社といっても、社員は私一人。従業員を増やしていったのは、お客様からのご要望で、次第に運用や保守といったアフターサポートが増えていったからです。開発から運用・保守まで、質の高いサービスをご提供していくために必要なスタッフを揃えていきました」(酒匂氏)
常に顧客のニーズに応えながら、会社を設立し、従業員を増やしてきた同社の根底にあるのは「顧客第一」という考え方だ。あらゆる業種・業態、あるいは老舗企業からスタートアップまで、さまざまな顧客企業を支えながら、現在も顧客目線に立った誠実な開発を続けている。
『技術のことは分からないけれども口は出したい』というお客様は大歓迎
同社の基本方針は「常にお客様の目線に立って考える」というもの。これは会社を設立し、従業員を増やしていった経緯からもよくわかるが、システム開発についても酒匂氏ならではの深い考え方が根付いている。
酒匂氏によれば、システム開発は逆算することが多いという。例えば見積もりも、出来上がりを見据えて逆算してはじき出す。しかし、実際にプロジェクトがスタートすると誤差が生じたり、想定外の事案が浮上したりすることもある。こうした見積もりと実際の間に差が生じた際に、それをどう埋めるかということが問われてくる。
「こういうとき、『契約書に書いてあるでしょ』と押し通す人もいますが、私はどちらかというとお客様と最後まで仲よく、気持ちよく仕事をしていきたいので、あくまでもお客様の目線に立って考えるようにしています」(酒匂氏)
たとえば、プロジェクトがスタートした後に、お客様側から「イメージしていたのはこうではなく、本当はこうしてほしかった」という意向が出てくることがある。しかし予算的に実現が難しいという場合には「金額を変えずに意向に近づけるにはどうすればよいか、工夫を凝らしたり代替案を考えたりして『こうしたら実現できるのではないか』」と提案していくのだという。
「お客様にとって予算は重要な要素ですから。ただし、そもそもこうした当初見積もりとの相違が起きないように、当社では作り始める前の話合いにかなり時間をかけています。事前の打合せについては、1週間に1度の頻度で実施しています。お互いの考えを初期の段階できちんと擦り合わせておくことがとても大切だと考えています。また、紙の上、話の上だけでは出来上がりをイメージできないお客様もいらっしゃいますので、ある程度イメージがつかめるようなモックアップも必ず提示するようにしています」(酒匂氏)
システム発注企業によっては情報システムに詳しい社員が社内におらず、「開発会社から言われるままになってしまうのではないか」と不安になる場合があるかもしれない。しかし、同社の場合は、そうした不安は一切必要ない。
「『後は任せる』というタイプよりも『技術のことはよく分からないけれど口は出したい』というお客様の方が、当社としても気持ちよく仕事ができます。どんどん口を出して欲しいですね」(酒匂氏)
酒匂氏によれば、そうした発注者側のシステムに対する熱量が開発の糧になるのだという。
お試しで利用した発注ナビが思いのほか好印象
そんな同社が発注ナビを導入したのは2020年2月のこと。しかし、最初から発注ナビを選んだわけではなかったという。
もともと同社は、酒匂氏がそれまでに築いてきた人脈による紹介で案件を受注していた。しかし紹介案件は、常にあるわけでなく、売上には波があり、安定しているとは言えなかった。そこで案件紹介サービスを利用することにしたという。また、新型コロナウイルスの流行で、企業がIT投資を手控えるようになったことへの不安を解消する意味合いもあった。
「当初は発注ナビとは別のマッチングサービスを使っていました。そのサービスを利用し始めたのは、たまたま、そのサービスの営業の方が当社を訪れ勧められたからで、特に複数サービスを比較検討したわけではありませんでした。その後、発注ナビの営業の方も当社を訪れました。そして話を聞いてみたら『発注ナビいいかも』と思い始め、試しに使ってみようか、という軽い気持ちで使い始めました(笑)」(酒匂氏)
当初、同社が契約したのは発注ナビの初期費用、月額固定費が発生せず、最低契約期間が無いため、お試しに利用してみるという使い方に最適な「リードジェンプラン(従量課金型)」だったが、1年後には、定期的な利用に適した「セレクトプラン」に切り替えている。
「発注ナビは案件が契約前でも無料で見ることができる点がいいなと感じました。それまで当社が利用していた競合サービスは、申し込まないと案件内容を知ることができませんでした。どんな案件があるのか、お試しに使ってみるのにも発注ナビは向いていると感じました」(酒匂氏)
1年ほどリードジェンプランを利用した結果、思っていた以上に良い案件があること、受注率が高いことが分かった。そして何よりも、発注ナビは応募(エントリー)から紹介までの期間が1営業日後であり、他サービスに比べて早いことが、大きな決め手になったという。
「応募してからお客様を紹介されるまでの期間が短いと、お客様側の『システムを導入したい』という熱量も違ってきます。気持ちが熱いうちに、お客様からお話を聞けるのは、開発する側にとっても嬉しいですね」(酒匂氏)
発注ナビに乗り換えた後も、受注は堅調のようだ。
「人脈による紹介は水もの。受注成約率の高い発注ナビに乗り換えたことで、会社の売上も安定しました」(酒匂氏)
お客様のビジネスに深く踏み込んだ使い勝手の良いシステムを全国のお客様へ
同社で発注ナビを利用しているのは主に酒匂氏だという。具体的にどのような案件にエントリーしているのだろうか。
「過去に手掛けたことがあるものと同種の案件は確実にエントリーしに行きますね。規模で言うと、従業員数10名~50名程度のお客様からの発注だと思われる案件に注目しています」(酒匂氏)
同社は、対象となる業種・業態を選ばず、幅広い分野での開発を行っている。
たとえば、画廊向け社内システムでは、通常の仕入・在庫・販売管理といった小売業で一般的な処理のほか、委託・受託といった画廊ならではのビジネスロジックも網羅している。また、質店向けのシステムでは在庫になる前の入質・出質・質流れといった業界独自のステータスも処理に組み込んでいるなど、顧客のビジネスに一歩も二歩も踏み込んでいる。
さらに、Webアプリケーションシステム開発はもちろんだが、前職で培った大規模開発の経験を活かしたプロジェクト管理も得意分野だ。
開発の標準化を図ることや、費用を掛けても人手を使うべきところと、費用を節約しても構わない部分との切り分けが得意だという。
発注ナビ利用時に同社が心がけていることは「すべてを早くすること」だという。
「新着案件のチェックは朝イチにやるときもあれば、夕方になってからじっくりやるときもあります。発注ナビの紹介はエントリーの先着順ではないので、この点は開発業務に支障が出ず、とても便利だと感じています。『早く動く』のはエントリーした後です。案件が紹介されたらすぐにお客様にご連絡を差し上げ、できるだけその週のうちに第1回打合せのスケジュールを決めます。最終的に受注につなげるためには、常に先手、先手で動くことが大事だと考えています」(酒匂氏)
同社では、もともと特にエリアを限定していなかったものの、発注ナビを利用することで、さらに全国展開しやすくなった。
「もともとの案件が首都圏エリアに集中していることもあり、実績としては首都圏の案件を数多く手掛けていますが、エリアにこだわりはありません。事実、岡山や鹿児島のお客様からの案件も手掛けています」(酒匂氏)
「自社のビジネスは独特の商慣習があるから…」「既存システムが古過ぎて連携するシステムを開発してくれる発注先が見つからない」など、今後も「困っている企業の力になっていきたい」という同社。発注ナビにより、その誠実な開発の提供エリアは全国区になった。
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