顧客とのコミュニケーションを重視し、顧客の要望を反映させたデザインを強みとしたホームページ制作を提供する株式会社Dockは、発注ナビの利用開始から1年で4件のホームページ制作案件を受注した。愛知県名古屋市に本社を置くスタートアップ企業がどのようにして地元・全国の新規顧客開拓に成功したのか。代表の平出 勇人氏にお話を伺った。
社名 | 株式会社Dock |
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所在地 | 愛知県名古屋市中区錦1-4-27 ジェムストーン錦ビル8B |
従業員数 | 1 – 30名 |
事業内容 | ホームページ制作・運用代行・保守管理、ロゴ(VI・CI構築)、グラフィックデザイン、Webコンサルティング事業、デザインアウトソーシング事業 |
掲載カテゴリ |
- 導入前の課題
地方のスタートアップ企業で、地元企業とのつながりの強化、全国の新規顧客の獲得を目指すも営業のマンパワーが不足していた。リファラル営業などでコンタクトが取れたとしても、本当にホームページを制作したいのか、予算は確保できているのかなどは実際に会ってみないとわからないことがほとんどで、確度が不明な案件に時間を割く非効率な営業を行っていた。
- 導入後の効果
発注ナビの『質の高い案件情報』を吟味し、自社に合った案件を選定して受注活動を行った。その結果、ベーシックプランの利用開始後1年で、首都圏の案件1件を含む4件の受注に成功した。
新規顧客を開拓したいが、リソースがない
2021年8月に名古屋で創業した株式会社Dockは、ホームページ制作とSNSなどを活用したWebコンテンツマーケティングを強みとしているクリエイティブ企業だ。ホームページ制作のみならず、名刺や販促物、パンフレット、会社案内など紙媒体の制作にも幅広く対応している。デザインに強みがあるが、見栄えの良さやカッコ良さだけではなく、顧客がそのWebサイトをどこで知ってどういう経緯で訪問したか、どういう動線で目的の情報にたどり着くのかといったカスタマージャーニーまでを考えた、顧客の課題解決に役立つデザインを得意としている。
そんな強みを持つ同社だったが、スタートアップ企業でもあり、新規顧客をどう開拓していくかに悩んでいた。同社の代表取締役の平出勇人氏は「地元の名古屋を中心とした東海地域のお客様はもちろん、全国のお客様の案件にも対応したいと考えていました。ただ、営業専門部署がなく、より効率的に案件開拓を行うためには、何かしらの営業施策が必要であった」と振り返る。
また、仮にリファラル営業などで新規顧客とコンタクトが取れたとしても、その顧客が本当にホームページを作りたいのかは、直接に会ってみないとわからないことが多い。参考までに費用を知りたい、予算が獲得できてなく正式発注は未定といったケースもある。受注できるかどうかの確度が把握できない状態のまま、平出氏をはじめエンジニアたちのリソースを提案書作成などに割くのは効率的ではない。「新規顧客を開拓したいが、それにはマンパワーが足りない。まさにスタートアップ企業に『あるあるの課題』に直面していたのです」と語る平出氏は、こうした課題を解決するため、マッチングサービスの利用を検討したのだという。
『提案力』を発揮できる商談のチャンスを得るために発注ナビを利用
デザインに強みを持つ同社は、顧客の課題解決に結びつく提案力には自信があったという。ただし、その提案力を発揮するには商談の機会を得なくてはならない。『効率的に確度の高いお客様と出会い、商談のチャンスをいただく』ということを念頭に同社は複数のマッチングサービスを比較検討し、発注ナビの利用を決めた。
選定のポイントについて、平出氏は『安心感』と『ホームぺージ制作ではなく、システム開発に特化したマッチングサービスだったこと』を挙げた。安心感については、発注ナビがどんなサービスか運営会社はどこかなどを調べたとき、「自分もよく知るアイティメディアグループとわかり安心感を持てました」(平出氏)という。
そのうえで、平出氏は次のように続けた。「契約前の無料登録期間にどのような案件があるのかを日々確認できたのですが、確度が高そうと思えるホームページ制作案件が想像以上に多くあることがわかり、これなら安心してエントリーでき、効率的に商談件数を増やせるのではとピンときたのが選定の決め手でした」(平出氏)
発注ナビがホームぺージ制作に特化したサービスではなかったことについては、世の中にホームぺージ制作会社やデザイン会社に特化したマッチングサービスは数多くあるが、「そこに登録したのでは競合が多すぎて当社が埋もれてしまう懸念がありました」(平出氏)と説明する。
そして、発注ナビは「『システム開発会社を探す』を中心としながらも、きちんと『ホームぺージ制作会社を探す』カテゴリも用意された、バランスの取れた総合力の高いサービスだった」(平出氏)ということも決め手となったようだ。
実は、同社では発注ナビとの契約前に他のマッチングサービスを利用していたが、「あるサービスは利用料金が安価で案件数が多いのは魅力でしたが、1つの案件にとても多くの制作会社が競合し、しかも『早い者勝ち』でした。運よく紹介を受けて、発注者に連絡を入れてもなかなか具体的な商談にはならず、途中で発注者と連絡が取れなくなり立ち消えになる案件もありました」(平出氏)という。
これに対し、平出氏は「発注ナビは『早い者勝ち』ではなく、締め切りまでに1日の猶予があり、案件を一つひとつ吟味して、応募する(エントリーする)かどうかを社内で検討する時間を取れます。確度の高そうな質の良い案件を選んでエントリーできるのも魅力だと感じました」(平出氏)と話してくれた。
1年で4件の受注に成功、失注した場合もアドバイスがもらえて今後につながる
同社では2023年2月から発注ナビの利用を開始し、これまでに愛知県内の案件を2件、静岡県内の案件を1件、東京都内の案件を1件と順調に新規案件を獲得している。いずれもホームぺージ制作の案件だが、「愛知県の2件のお客様からは、その後もデザインなどの追加発注をいただき、「地元企業との継続的な『つながり』を持つこともできました」(平出氏)と話す。
同社の契約プランは年間契約で、利用月やエントリー数などに制限のない自由度の高い『ベーシックプラン』だ。このプランを選んだ理由について平出氏は、「年間契約で費用が決まるので、会社としてのコスト計算がしやすかったから」と説明する。ただし、すでに受注している案件が多くて新規案件を獲得する余力がない月、つまり発注ナビを利用しない月があっても、年間契約なので実質的には利用料金を支払うことになる。
これに対して平出氏は、「とにかく商談件数を増やすのが目的、そのためには1年間を通じてコンスタントにエントリーしていくのが大切です。仮に案件を数多く受注できて対応しきれなくなったら、受注前に納期の相談をさせていただくなどの工夫をします」という。要はとにかくエントリーの母数を増やし、商談の機会拡大につなげていきたい考えだ。
こうした考えのもと、同社が順調に新規顧客を獲得できた背景には、「発注ナビから紹介される案件の質が高いこと」(平出氏)があるという。「案件情報には予算や条件がしっかり書いてあり、発注ナビの専任アドバイザーが発注者から丁寧にヒアリングしていることがわかります。その情報を読み解くと発注者がどこまで本気でホームぺージを作りたいと思われているかも分かってきて、それをもとに当社も案件を選んでエントリーできます。無駄にマンパワーを使うこともなく効率的に質の高い案件にエントリーできているのが、継続的に受注できた理由のひとつです」(平出氏)。
実際、受注できた愛知県の顧客の案件は確度が高かったのだという。「お客様が『すぐに作りたい』とおっしゃって話が進み、とてもスムーズでした。取り敢えず会って話だけ聞きましょうというのではなく、本気で作りたいとお考えの案件、つまり質の高い案件を紹介してくれていると感じています」(平出氏)
実際には商談したものの契約にまで至らなかったケースもあったが、その場合も発注ナビの専任アドバイザーが助言をくれるので改善につながり、他社の営業方法も知ることができるので今後のプラスになったという。もちろん、受注できた場合も、何が決め手になったのか第三者目線で専任アドバイザーからフィードバックをもらえる。「失注しても受注できても、どちらも次につながるアドバイスをもらえます。当社にとっては、一つひとつのアドバイスがノウハウとして積み上がっていく気がしています」(平出氏)。
技術力はあるのに営業リソースがない。そんな実力派は発注ナビの活用を
平出氏は発注ナビについて、「新規顧客開拓で悩んでいるスタートアップはぜひ使ったほうがいい」という。「システム開発でもホームページ制作でも、技術力はあるが営業リソースがなくて新規案件を獲得できないという悩みがあるなら、商談の機会をたくさん作ってもらえるのは大きなメリットになるでしょう」(平出氏)。
また、発注者側にもメリットがあるという。「システム開発会社やホームページ制作会社、デザイン会社が多数ある中で、どこを選んだらいいか悩んでいる発注者も多いでしょう。発注者の中には、他のマッチングサービスを使って依頼したが痛い目に遭ったという話も聞きます。発注ナビに加盟しているのは、発注ナビがふるいにかけた信頼性の高いシステム開発会社やホームぺージ制作会社だと思います。発注者も安心して依頼できるのではないでしょうか」(平出氏)
平出氏は今後の発注ナビの活用について、「もっとエントリーの数を増やしていきたい。商談する機会があればお客様の悩みも聞き出せるので、そこにアプローチできる可能性が高いと考えます。商談にならないと何も始まらないので、その第一歩となるエントリーを増やして、ひとつでも多く商談機会を得たいと思っています」と前を向く。年間を通じて自由に使えるベーシックプランの特徴を活かした『縦横無尽な活用』が見られるかもしれない。
新規案件開拓の課題は「発注ナビ」で解決!システム開発に特化したビジネスマッチング
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