銀座二丁目に、一口馬主から乗馬ファンまで、夜ごと馬好きが集まるオトナの隠れ家がある。その店の名は「Cafe&Bar ムーティエ(MOUTIERS)」。コアな競馬ファンは、この店名を聞いただけで「あぁ、あの馬の名か!」とピンとくるという。そんな「ムーティエ」が、店内だけでなく、ネット空間に馬好きのためのオンラインサロン「サロン・ド・ムーティエ」を新たに開設。同サロンの実現に一役買ったのが、システム開発会社である株式会社ルイーダ商会だ。今回は発注元である「ムーティエ」オ―ナーの谷口悦一氏と、発注先である株式会社ルイーダ商会の代表取締役である大村直己氏にお話を伺った。
■20席強のお店で2000人超のコミュニティを築くには?
――――「サロン・ド・ムーティエ」とは、どのようなもので、どういった経緯から開設されたのでしょうか。
ENRY Planning 谷口氏 私自身、小学校4年生の頃から馬が好きで、いくつかの馬の馬主でもあります。馬好きが集える店として2017年11月に銀座「Cafe&Bar ムーティエ」を開店しました。「ムーティエ」という店名は、コアな競馬ファンなら1970年のダービー馬であるタニノムーティエや、同馬を生み出した種牡馬ムーティエの名を思い浮かべるでしょう。そんな店名もあって、この店には馬主さんをはじめとする馬好きなお客様が集まってきます。必然的に、お客様同士も馬の話で盛り上がります。競走馬について語り合うのはもちろん、これから一口馬主になりたい方に向けたセミナーを開講したり、一口馬主のオーナー募集をしたり、仮想馬主となって年間の成績を仲間と競うPOG(ペーパーオーナーゲーム)を楽しんだり、競走馬のオークション状況をみんなでワイワイやりながら見守ったりしています。こうしたコミュニティの輪をもっと広げたい。できれば2000人以上。しかし20席強の店内に2000人を同時に入ることはできません。それならどうすれば良いかと考え、ネット空間に打って出ようという結論に至りました。馬好きな方々が集まり、馬に関する情報を交換し、メンバー間でオフ会やイベントを企画する、そんなオンラインサロンを作りたいという思いでした。そして会員同士のオフ会に、この銀座「Cafe&Bar ムーティエ」を使っていただけたら、と。
――何か参考にされたサービスはあったのでしょうか?
谷口氏 カフェで一緒にコーヒーを飲む仲間を見つける「CoffeeMeeting(コーヒーミーティング)」というサービスがありますが、当初は、ああいう感じのものが作れたらいいなと思っていました。共通のテーマで語り合えそうな仲間を見つけ、実際にカフェに集まって一緒に時間を過ごすというものですね。これなら2000人が同時に店内に入らずとも、あるときは競馬場で持ち馬の雄姿を観戦したり、あるときはどこかの場所を借りて一口馬主セミナーを開講したり、そしてときどき気の合う仲間と、このお店に来ておしゃべりしたり、といったことができると考えました。
――発注ナビについては、どのような経緯で知ったのでしょうか。
谷口氏 実は事前に技術顧問を雇い入れて、いろいろ相談した結果、大手に発注すると軽く予算をオーバーしてしまうので、偶然ネットで見つけた発注ナビで探そうということになりました。
■当初の想定とまったく異なる提案がむしろ決め手に!
――――発注ナビからは5社ほどご紹介させていただきましたが、ルイーダ商会さんをお選びになった決め手はどこでしたか。
谷口氏 ご紹介いただいた5社のうち4社と実際にお会いしてお話しをさせていただき、先ほどお話ししたような「当社がやりたいこと」をお伝えしました。その中で、最も有益なご提案をくださったのがルイーダ商会の大村さんでした。
――それは、どのようなご提案だったのでしょうか。
谷口氏 ざっくりと言えば「CoffeeMeeting」のようなサービスはリスクがもあるので、もっと現実的なところから始めてはどうかというものでした。
ルイーダ商会 大村氏 ムーティエさん側の希望をすべて叶えるとなると、開発費は1000万円以上かかります。それだけの投資を回収するには相当な期間がかかるものと見込まれ、またそれだけのサービスを運営するにはそれなりのサーバ環境が必要とされ、システムの運用・維持費も月数十万単位でのしかかってくるでしょう。それよりも、まずは当初の目的であるオンラインサロンの開設という原点に立ち返り、足場を固めたほうが良いのでは、というご提案させていただきました。
――具体的にはどのような提案だったのでしょうか?
大村氏 既存のオンラインサロンサービスを利用して、会員同士が情報交換したり、交流したりする場を設け、その会員獲得のための広告展開と、広告からの流入の受け入れと、オンラインサロンへの誘導を図るランディングページを制作する、というのが良いのではないかとご提案差し上げました。既存サービスを利用することで開発コストを抑えることができますし、会員を獲得し、その数を増やすことができれば初期コストや運営費も早い段階でペイできる上、広告費用も捻出できます。ただし、同サービス内で「CoffeeMeeting」のような仕組みを構築することはできません。それについてはサロンの会員数が増えて、運営が軌道に乗ってからでも遅くはないのではないか、と考えました。
――ムーティエさんの希望とは、まったく異なるご提案だったわけですね。
谷口氏 そうです。しかし、こうしたビジネス的な視点での提案は他社からはなく、特に、投資の回収や維持費まで見込んで提案してくれたのは大きかったですね。現実的な回答をくれたのが良かったと思います。
大村氏 当社としては金額の大きな受注の方が嬉しいのですが、そもそもお客様のビジネスを成功させなければ意味がありません。お客様のビジネスを何とか成功させたいという思いから、場合によっては、こうした踏み込んだご提案をさせていただいています。
谷口氏 他社はもちろん、ウチの技術顧問からも、ここまでの提案はありませんでした。ルイーダ商会さんとお話して初めて、こうした方法もあるということを知りました。大きなリスクを背負う前に知ることができて良かったと思います。結果、ルイーダ商会さんとお話を始めた時点で、ウチの技術顧問の人物とは契約を解除させてもらいました(笑)。
■技術だけでなくビジネスの踏み込んだ話もできたのが成功の秘訣
――――ランディングページ作成後も両社のやりとりは継続しているのでしょうか。
谷口氏 広告のことは、すべてルイーダ商会さんにお任せしています。
大村氏 より広い層の目に触れされるため、SNS広告を中心にバナー広告を展開しています。バナーのデザインも当社で行っています。
谷口氏 とりあえずの目標は会員数2000人を集めること。これが集まらないと、次に進めません。会員はスタンダード、ゴールド、プレミアムというクラスに別れていて、サロンでのスレッド立てとか、「Cafe&Bar ムーティエ」利用時の割引率など、特典の内容に差を付けています。店舗利用時の割引というアイデアはルイーダ商会さんからもらったものです。
大村氏 特典は多い方が良いと考えたのと、オンラインサロンの会員をリアル店舗に誘導するためにも効果的かと思い、ご提案させていただきました。各クラスのメンバーズカードのデザインも当社で担当させていただきました。
――――今回の発注で、お互いに仕事がしやいと感じた部分があれば教えてください。
谷口氏 ルイーダ商会さんにお願いして一番良かったのは、システムだけでなく、ビジネスの話ができたこと。技術面についても、分かりやすく丁寧に説明してくれたので、安心してお任せすることができました。そしてもう一つは、ルイーダ商会さんがデザイナーを抱えていて、クオリティの高いイメージ通りのデザインを提案してくれたことです。技術、ビジネス、デザインとワンストップで相談できる点はとても良かったと思っています。
大村氏 当社としては、谷口さんと最初から直接お話ができたことが大きいですね。当社の強みはお客様のビジネスに踏み込んだご提案をし、一緒にビジネスを成功させていくこと。したがって、決裁権を持つ方と直接お話させていただけると、仕事がとてもスムーズに進みます。今回のように、かなり踏み込んだご提案をした場合も、すぐにご判断いただけるのは嬉しいですね。
――――今後の両社の展開も期待しています。今日はありがとうございました。
●撮影協力:
オトナの隠れ家 銀座「Cafe&Bar ムーティエ(MOUTIERS)」
銀座の一角にあるカフェ&バー。落ち着いた雰囲気の店内には馬の人形やオブジェ、希少な競馬アイテムなど、馬好きの心をくすぐる演出が施されている。もちろん競馬初心者の来店も多く、カウンター席ではバーテンダーや常連客と気さくな会話を楽しめる。アルコールだけでなく、フードメニューも充実しており、さまざまなシーンで利用することが可能。
住所:東京都中央区銀座2-5-5 B1F
アクセス:東京メトロ 銀座一丁目駅:徒歩1分、銀座駅:徒歩5分、有楽町駅:徒歩5分
営業時間:15:00~翌0:00(日曜定休)
■今回発注したWebサイト:
「サロン・ド・ムーティエ ~人と馬と夢をつなぐオンラインサロン~」
Cafe&Bar ムーティエが運営する「人と馬と夢を繋ぐ」をテーマとした会員制コミュニティ「サロン・ド・ムーティエ」の案内ページ。広告からのランディングページとしての役割も担っている。オンラインサロンには既存サービスである「DMMオンラインサロン」を利用。オンラインとオフラインで競馬・乗馬ファンのコミュニティの輪を広げている。
■今回学んだ発注が上手くいく3つのポイント
◆ビジネスの段階や規模に見合った発注を行う
◆開発コストだけでなく、その後の維持・運用コストにも目を向ける
◆決裁権者が打ち合わせに参加するとプロジェクト進行もスムーズに
■関連リンク
人と馬と夢をつなぐオンラインサロン「サロン・ド・ムーティエ」
オトナの隠れ家「CAFE&BAR MOUTIERS(ムーティエ)」
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