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オフショア開発をより安心・安全に活用するために! 発注企業も受注企業も要注目のサービス「Quality Gates for Offshore」とは?――ワールドビジネスセンター株式会社

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ワールドビジネスセンター株式会社の扉画像オフショア開発の品質が国内での開発に比べて低かったのも、今は昔の話です。ベトナムやフィリピン、インドといった開発先の会社は、世界中から開発を受注しているだけに技術力や開発手法は最新のものを採り入れており、そのレベルも高い水準にあります。それでもなおオフショア開発が不安視されるのは、日本と海外とのコミュニケーションの壁にあるといいます。
ワールドビジネスセンター株式会社の「Quality Gates for Offshore」は、そうした不安を払拭し、オフショア開発の低コスト・短納期というメリットを安心・安全に活用するための新たなサービスとのこと。一体どのようなサービスなのでしょうか。同社の営業を担当する清水 宗一氏と開発を担当する今井 秀明氏に、詳しくお話を伺いました。

 

失敗の原因は発注側にも。オフショア開発の品質を左右するいくつかの要所をしっかり押さえておくことが大切!

―― オフショア開発に不安を感じるお客様もまだまだ多くいらっしゃいます。

ワールドビジネスセンター 清水氏: オフショア開発と聞くと、漠然とした不安を抱く方が一定数いらっしゃるかもしれません。しかし、実際にはオフショア開発によるコスト面や納期面のメリットを享受しているお客様はとても多く、国内での開発に比べて過度に不安になる必要はないのではないでしょうか。

 

―― クオリティ面での不安を挙げるお客様が多いように感じます。

清水氏: オフショア開発での品質の差は、発注元と受注先の間でのコミュニケーションに起因するものが多く、日本から海外に発注する際に日本語特有の表現やニュアンスが含まれていることにより、互いの認識に齟齬が生じてしまうのです。そうすると、現地から上がってきたものが想定していたものと異なり、修正や作り直しといった手戻りが発生してしまい、本来なら無用であるはずの時間やコストを費やすことになってしまいます。

しかしこうした問題は発注時の要件定義や基本設計という入口部分、テストなどの出口部分など、品質を左右する要所での検証をしっかり行うことで多くの課題を解決することができます。

過去にオフショア開発で失敗した実体験があるお客様ならばその時のことが頭から離れず不安になるというのもうなずけます。しかし、これからオフショア開発を利用されるお客様は「オフショア開発だから」という理由だけで避けるべきではありません。

それでも過去の失敗例を見聞きして不安になるというのであれば、失敗に至った経緯をより詳細に知るべきかもしれません。「オフショアだから」「国内開発だから」という漠然としたことではなく、何をどう失敗したのかという点に目を向けるべきです。

当社は国内でも開発を行いますが、長年にわたりオフショア開発も手掛けており、ベトナムの開発会社を利用したことがあります。現在は、ベトナムに当社が100%出資する子会社を持ち、案件に応じて国内と海外の開発リソースを使い分けています。しかし実際にオフショア開発を手掛け始めた当初は、いくつもの失敗を経験しました。

その原因を分析した結果、多くは日本語特有の問題や日本の文化的背景に起因するコミュニケーションの欠如が理由だという結論に至りました。海外に発注する際の決めるべきことを細かくきちんと詰め、お互いに認識をすり合わせておけば失敗しないか、少なくともかなり小さくなります。実は失敗の原因は、開発先だけでなく、発注する側にもあったことが分かっています。

そうした自社の過去における失敗に基づき、システム開発における品質保証(QA)の向上をサポートするために作り上げたのが、当社がご提供する「Quality Gates for Offshore」というサービスです。このサービスを利用することで、海外の開発会社にシステムを発注する際も、品質面の安心・安全を高めることができます。

 

ドキュメント検証やテスト設計、受け入れテストの実施といった単体サービスから、海外の開発先紹介まで、必要に応じて利用できるサービス「Quality Gates for Offshore」

―― Quality Gates for Offshoreについて詳しく教えてください。

ワールドビジネスセンター 今井氏: Quality Gateは、大きく分けて次の4つのサービスから構成されていて、お客様の目的に合せたカタチでご利用いただけます。

 

【1】ドキュメント検証サービス
【2】WOOS+Quality Gates for Offshore
【3】テスト計画支援サービス
【4】ソフトウェアテストサービス

 

【1】のドキュメント検証サービスについては、この後詳しくご紹介しますが、オフショア開発で発生する仕様書や設計書等の各種ドキュメントを検証するサービスです。言語や文化の壁を超えるためのノウハウが凝縮されています。

 

【2】は、Quality Gates for Offshoreの他のサービスとWOOS(WBC Offshore Outsourcing Service)というオフショア開発先をご紹介するサービスとをセットにしたものです。発注先のあてがないお客様に向けたオールインワン型のサービスです。高品質で安心できるオフショア開発先をお探しのお客様にオススメです。

 

【3】は、プロジェクトの特性・予算・スケジュールを基に、最適なテスト計画をコーディネートするサービスです。これまでのオフショア開発で培ったノウハウを活かして、オフショア開発で成功するためのテスト計画作りをお手伝いします。

 

【4】は、テスト設計のみならず、テストの実施も当社が行うというサービスです。受け入れ時の検証も機能の単体テストも行います。

 

テスト工程を切り出して請け負うサービスは他社にもありますが、オフショア開発を専門にし、オフショア先の品質にまで関わるサービスを提供しているようなサービスは、これまでほとんど例がありません。

 

―― なぜこのようなカタチにサービスが分かれているのでしょうか?

清水氏: 当社だけでなく、オフショア開発を利用したいと考える他の開発会社様にもご利用いただけるようにしています。「要件定義は自社でやるけれど、作成した要件定義書を海外の開発会社にそのまま渡すのは不安」というケースや「海外の開発会社から上がってきたソフトウェアの受け入れテストはどこに注意すれば良いのか分からない」といったケースなど、必要に応じてご利用していただけるように構成しています。

 

―― 要所要所でしっかり検証できるようになっているセキュリティゲートのようなイメージですね。

清水氏: Quality Gates for Offshoreというサービス名も、そうしたイメージを反映しています。

 

品質管理資格を持ち開発経験もある担当者のレビューとデータに基づいたスコアリングによる徹底チェックで、日本語独特の言い回しや、行間を読ませるような文化を排除!

―― Quality Gates for Offshoreのドキュメント検証サービスについて教えてください。

今井氏: ドキュメント検証サービスは、上流工程で入り込んだ不具合を検出することで、後工程での手戻りコストを減らします。設計の誤り、不整合の検出はもちろん、仕様の誤訳、誤認識の原因となる「日本語特有の曖昧さ」「行間を読ませる文章」などを防ぐために、「定義や表現が曖昧、分かりづらくないか」「文脈や事前の情報に頼らず、伝えるべきことが省略されずに言語化されているか」などをレビューします。レビュー担当者の目視に加え、当社が開発した文章評価ツールにより、文章の分かりやすさをスコアリングします。日本語を母国語としない方にとって読みづらい文章になっていないか、定量的に評価します。

 

―― なるほど、日本語そのものの曖昧さや、文化的な背景に基づいた表現の省略などを、できるだけ排除するというのがポイントですね。

今井氏: はい。オフショア開発での失敗の多くは、お客様と開発側との間における認識の齟齬によるものです。ちなみに、お互いの認識に齟齬があれば、たとえ開発側が国内の会社であっても失敗します。

特に要件定義や仕様策定の段階といった、上流工程で認識が違っていると、後々、開発側から出来上がってきたものが「想定していたのと違っていた」ということにもなりかねません。そのため、要件定義書や仕様書の段階で、相手に情報がきちんと伝わっているかどうかをチェックしておく必要があります。

海外の人とのやりとりで気を付けなければならないのは、こちらの言っていることに相手が「わかりました」と答えたとしても、こちらの想定とは違った受け止め方をしている場合があるという点です。

日本人同士ならば抽象的な話だけで、あとは汲み取ってもらうとか、文章ならば行間を読み取ってもらうなど、相手が察してくれることを期待してしまいます。本来は日本人同士でも、細かい部分をきちんと詰めておかないと、互いの解釈に齟齬が生じてしまうのですが、上手くいってしまうことが多いため、おろそかになってしまいます。その調子で、オフショア開発先に発注してしまうと、失敗につながりやすいのです。

 

―― 具体的なチェックやスコアリングというのは、どのように行われるのでしょうか?

今井氏: まず、レビュー担当者が目視でチェックを行います。この担当者は品質保証の資格であるJSTQBの保持者であり、かつ開発経験もあるため、品質管理の面からも開発者目線からも評価できます。文脈的な内容は、主にここでチェックされます。

当社にはかつてオフショア開発で失敗した苦い経験があり、どこに落とし穴があるのかといったことも把握しており、そこからさらに失敗の要因になりそうな点を徹底的に分析し究明しています。

スコアリングは、当社の知見をフィードバックして独自開発した文書評価ツールで行います。

設計書や、開発サイドとやりとりしているメールなど、さまざまな文章をツールに読み込ませると、分かりやすさを判断し、うまく伝わるかどうかをスコアリングします。

たとえば日本語の「漏れる」という言葉は、英語圏の人になかなか上手く伝わりません。よくよく調べてみたら日本語検定でも1級レベルの言葉でした。このように、日本人同士ならば普段何気なく使う簡単に思える言葉でも、海外の人にとっては意味を理解するのが難しかったり、1つの文が長過ぎて、意味をとりづらかったりすることが少なくありません。当社の文書評価ツールは、こうした普段は気づきにくい「伝わりにくさ」を点数で表します。

通常は同サービスをご利用のお客様の設計書等のドキュメントのチェックに使いますが、たとえばメールのCCやチャットメンバーに加えてもらえれば、普段やりとりしている内容においても「伝わらない」などのアドバイスが可能です。

 

Quality Gates for Offshoreは、オフショア開発をもっと活用したいと考える開発会社様や、日本に進出したい海外の開発会社様にもオススメのサービス!

ワールドビジネスセンター株式会社の図版

 

―― Quality Gates for Offshoreは、どのようなお客様に向けたサービスと考えれば良いですか?

清水氏: オフショア開発を検討されているすべてのお客様にご利用を検討頂きたいと考えております。そこには発注ナビで発注先を探していらっしゃる発注企業様だけでなく、発注ナビに登録されている開発会社様も含まれます。

 

―― 開発会社様が利用するシーンとは、どのようなケースが考えられますか?

清水氏: たとえばオフショア開発を専門に行っている会社様で、発注元のお客様から不安が寄せられた場合に、安心していただくためのオプションサービスとしてご提供いただくというケースが考えられます。

交渉フェーズに入って、お客様から品質の不安を問われたときに、Quality Gates for Offshoreをセットでご提案することで、不安を払拭につながるかもしれません。

また、普段は国内で開発しているが、たまに開発の一部をオフショア開発先に発注するという開発会社様が、リスクヘッジのためにご利用されるケースも想定しています。

発注ナビの案件にエントリーしたものの、時期的に社内の開発リソースが足りないという場合に、ご活用いただけるのではないでしょうか。

さらに、海外の開発会社が日本国内でビジネスを展開したいというケースもあるでしょう。フロントに立つのが外国人の場合、エンドのお客様がコミュニケーションに不安を感じられることもあるので、その払拭にも役立つものと考えています。

 

当社だけでなく、業界全体でオフショア開発を盛り上げていきたい。Quality Gates for Offshoreがその一助になれば!

―― Quality Gates for Offshoreが目指している世界はどのようなものでしょうか?

清水氏: オフショア先の多くは日本のように閉じた世界ではありません。世界中から開発案件を受注しており、新しい技術やトレンドに対してもいち早く反応しており、日本からも、より積極的に使っていくべきです。しかし、そこで大きな障害となるのが日本語なのです。

日本語の問題で生じる回り道や手戻りは、システム開発だけでなく、サービス全体や場合によって事業への影響する場合もあります。Quality Gates for Offshoreをご利用いただくことで、そうした目に見えて開発コストを減らすのではなく、そうした煩わしい手間や損失という数字に表しにくい損失を減らすこができ、本業である事業に集中して頂くことが可能になります。

海外の開発パートナーを使って良い結果を出していきたいというお客様や開発会社様は少なくないはず。当社はQuality Gates for Offshoreを通じて、そういう方々のより良いパートナーになれるものと考えています。

もしもオフショア先が未定という場合には、100%当社が出資するベトナムの子会社も紹介可能です。言葉の壁や文化の壁を乗り越えて、新たな可能性に向けて踏み出していって欲しいですね。

 

今井氏: オフショア開発の領域にQuality Gates for Offshoreが寄与して、オフショア開発がより身近なものになり、発展していけばいいなと思っています。

 

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