アプリケーションやシステム開発に使用されるプログラミング言語は数多く存在しますが、その中でもJavaは世界中で利用されている人気の言語です。
とはいえ、開発初心者の方の中には、「Javaという名前を聞いたことはあるが、今ひとつどのような言語かわからない」「オブジェクト指向とは一体、何?」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、Javaの特徴や人気の理由、Javaの活用事例についてご紹介します。
目次
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Javaの基礎知識
Javaとは、1995年に米国のSun Microsystems(サン マイクロシステムズ)社が開発したプログラミング言語です。2010年にORACLE社に吸収合併され、その後はORACLE社がJavaを提供しています。(2017年11月現在)
Javaは、世界中で多く使われる人気のプログラミング言語で、Googleが開発に用いることが多い三大言語(Java、C++、Python)のひとつです。
「Write once, Run anywhere」というキャッチフレーズがあり、「一度書けば、どこでも使える」という意味の通り、Java でコーディングすれば WindowsやMacなどのOSを問わずプログラムが実行されます。
間違いやすい言語に「Java Script」があります。Java Scriptは、ブラウザ上で動作するプログラムの開発言語で、言葉が似ているためJavaの仲間だと思われがちですが、まったく別のプログラミング言語です。混同しないように注意しましょう。
Javaの特徴
プログラミング言語としてのJavaの特徴を解説します。
●オブジェクト指向のプログラミング言語
Javaはオブジェクト指向型の代表的なプログラミング言語です。オブジェクト指向の「オブジェクト(object)」は「モノ」という意味で、オブジェクト指向とはその名の通り、プログラムをモノとして見る考え方を基本としています。動作手順を一からプログラミングしていくのではなく、使いたいモノの属性や動作をあらかじめ定義しておき、それを操作するという考え方です。
プログラムが「モノ」として明確に分類されているので、複数人で同時に開発する際なども作業効率が良く、ソースコードの再利用や機能追加、修正なども簡単に行えます。
また、メインの処理が複雑にならないので、一度理解できれば扱いやすく、バグの発生も容易に抑えられます。
●ガベージコレクション
Javaには、これまでのC言語やC++にはなかった「ガベージコレクション」という新しい機能があります。ガベージコレクションは、直訳すると「ゴミ収集」という意味で、使用しなくなったメモリを自動で消してくれます。そのため、プログラミングで不要になったメモリを消し忘れることがありません。
●技術的に安定している
Javaは世界中で使っている人が多いため、バグが起こっても修正されやすく安定しています。また、Androidアプリの開発用プログラミング言語としてJavaが採用されており、大規模システムの開発を得意としています。
●学習しやすく需要も多い
世界中で使われている言語のため、学習用の書籍やWeb上の情報も初心者用から開発者用まで幅広くあります。Java自体は、C言語やC++の構文を多く引き継いでおり、C#やRudyなどJavaの影響を受けて作られた言語も多いので、Javaを習得することでほかのプログラミング言語も学習しやすくなります。
Androidアプリの開発言語になっているなど、利用シーンも幅広いため、Javaのエンジニアは需要があります。プログラミング言語を扱うエンジニアを目指すなら、Javaを習得しておいて損はないでしょう。
Javaが世界で人気の理由
Javaは使用されている分野が多いだけでなく、これから習得したい言語としても上位に挙がるほど期待値の高い言語といえます。それはなぜでしょうか?
●OSにかかわらず実行できる
Javaはプラットフォームに依存しない言語です。「JVM(Java Virtual Machine:Java仮想マシン)」で動いており、このJVMがOSの差分を吸収しています。ORACLE社のホームページからファイルをインストールすれば、Javaの実行環境を構築できます。また、Javaで作ったプログラムを動かすためのソフトをインストールしておけば、Windows、Mac、Linuxなど、OSや機器の種類を問わずにさまざまな環境で実行が可能です。
●処理速度が速い
Javaは、数多くのプログラミング言語の中でも処理速度はトップクラスです。その理由のひとつが、起動にコンパイルを必要とするコンパイラ言語であるということです。
コンパイルとは、プログラムを実行するために、マシンが処理可能なファイルに変換することです。コンパイラ言語では、あらかじめコンパイル済みのファイルを用意してから実行するため、プログラム実行時にはコンパイルは行われず、その分、処理速度が速くなります。
●セキュリティが高い
Javaは開発当初からセキュリティを考慮した設計となっており、ほかのプログラミング言語に比べて安定性が高く、セキュリティ面で信頼されています。そのため、第三者が作成したアプリケーションを安全に実行できます。
セキュリティが高いため、銀行や証券会社など、特に強固なセキュリティが求められる大規模システムに多く利用されています。
●ライブラリが豊富にある
プログラミング言語には、「ライブラリ」と呼ばれるプログラムの部品や機能がありますが、Javaは特にライブラリが豊富です。多くのライブラリは無料で提供されています。ライブラリを使えば、さまざまな機能を自分のプログラムに簡単に組み込むことができ、一から機能を開発する手間を省くことができます。
Javaの活用事例
JavaはWeb上のシステム以外にも身近な分野で利用されています。Javaの活用事例をご紹介します。
●アプリケーション
JavaはWebサービスやアプリ開発との相性が良く、Android Appなどのスマートフォン向けアプリやWeb App、PCアプリなどに活用されています。例えば、企業の業務システムや金融機関の会計システム、運送会社の配送システムなどのWebアプリ、TwitterなどのSNSアプリがJavaで作成されています。
●CG
2Dの画像ベースのCGはもちろん、3D描画ライブラリを利用することで3D CGのソフトウェアもJavaで開発可能です。『ファインディングニモ』『トイストーリー』などは、Javaを使って開発された代表的な作品です。
ゲームエンジンを利用すれば、オリジナルの3Dゲームも製作できます。
●クレジットカード
Javaが搭載されているICカードを「Javaカード」と呼びます。これまでの磁気カードに比べて数千倍に近いデータを記録・暗号化できるため、偽造防止に強いというメリットがあります。そのため、クレジットカードの決済処理には、Javaカードが多く使われています。
また、記録できるデータ量が多いことで個人認証情報なども扱うことができます。身分証や社員証としての利用も進んでおり、世界中で50億枚以上のJavaカードが仕様されています。
●Blu-rayディスクプレイヤー
すべてのBlu-rayディスクプレイヤーに、Javaが使用されています。Blu-rayでは、高度なメニューやネットワーク機能などを実現するために、Blu-ray Java(BD-J)という技術を採用しています。Blu-ray Javaは、2007年11月以降に発売されるすべてのプレーヤーに搭載が義務付けられています。
Javaは扱いやすくて安定性抜群の優れた言語
Javaはプログラミング言語として扱いやすいだけではありません。
保守性に優れており、技術面でも安定性があるため使い道が豊富な言語です。
ORACLE社によると、Javaは、2017年11月現在900万人以上の開発者がいるといわれるほど、世界的な人気を誇っています。
ORACLE社が認定するJavaプログラマ試験も用意されており、情報量が多く学習しやすいという点も大きな魅力です。
これからプログラミングの勉強を始める、またはWebシステムの言語の選択に迷っているという人は、Javaを検討してみてはいかがでしょうか。
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