採用管理システムとは?採用難時代に欠かせないツール利用のメリット
2018.05.16
採用活動は、企業にとって優秀な人材を確保するために必要不可欠です。
近年は、少子高齢化や好景気を背景とした人材不足により、採用に苦戦している企業も多くあり、採用活動の強化・効率化は重要性を増しています。
今回は、企業の採用活動を支援するツールである採用管理システムの重要性や導入のメリットなどをご紹介します。
目次
採用管理システムの重要性
採用管理とは、外部から応募者を募って選考活動を行ったり、採用した人を部署間で移動させて人材バランスを取ったりする一連のプロセスを指します。ここでは、企業が必要とする人材を確保するために採用計画を立て、応募条件にマッチする人材を外部から獲得する活動について取り上げます。
●採用管理システムとは?
採用管理システムとは、企業の採用活動をサポートするシステム全般のことを意味します。求人情報、応募者の個人情報、選考の進捗、採用担当者の評価といった採用活動におけるさまざまな情報をシステム上で一元管理できます。このように効率的な採用活動を進めるための機能を実装したシステムを「ATS(Applicant Tracking System)」と呼びます。
●採用管理システムが必要な理由
採用管理システムが重要視されている背景には、近年の人材不足と採用難が挙げられます。厚生労働省の発表によると、平成30年2月時点の有効求人倍率は1.58倍。有効求人倍率とは、求職者一人あたりの企業の求人数を示す数字で、1倍を超えると、人材を求めている企業が多いということになります。これは少子高齢化で日本の労働人口が減少しているのに加えて、好景気で採用活動を行う企業が増えていることが要因と見られています。
こうした採用難の状況の中、企業側は早急かつ、きめ細やかな対応が必要になっています。スマホやタブレットなどの端末の普及により、求職者はいつ、どこにいても仕事探しや求人への応募ができるようになりました。それに伴い、採用活動を行う企業側も早急な対応が求められるようになっています。そうした状況から採用担当者の負担を軽減し、限りある社内の人的・時間的リソースを有効に使うことができる採用管理システムに注目が集まっているのです。
採用管理システムで管理する項目
採用管理システムを活用すると、具体的にどのような項目の管理が可能になるのでしょうか。採用管理システムでできることをご紹介します。
●求人案件の管理
採用管理システムでは、企業が求職者に対して公開している求人案件の管理ができます。求人情報や採用予定人数、採用が必要な部署、求める人材、求人ごとの募集期限、公開した媒体名と媒体数といった情報をまとめて管理します。採用管理システムの種類によっては、自社の採用ページと他社媒体の採用ページの募集状況を一元管理することも可能です。
●求職者情報の管理
自社の求人に応募が来た求職者の情報も管理します。求職者の履歴書や紹介元などの個人情報は、取り扱いに慎重な配慮が求められます。その点、採用管理システムなら閲覧者を制限できるため、個人情報を安全に管理できます。
●選考状況の管理
求職者一人ひとりの選考状況もまとめて登録します。具体的にはそれぞれの求職者の採用進捗や、筆記テスト・面接の評価などを管理することが可能です。特に、面接の評価などは個々の採用担当者に属人化しやすい情報であるため、評価に関する情報を言語・数値化して社内で共有することが重要です。
●内定者の管理
採用管理システムで、内定通知の有無や内定後の連絡・フォローまで行えます。せっかく内定を出した人材の入社辞退を防ぐためにも、内定後のフォローまでしっかりと行うことが大切です。内定者の心理面のサポートを目的とした、専用のコミュニケーション機能などを提供している採用管理システムも登場しています。
採用管理システム導入のメリット
採用管理システムを採用活動に使用した場合の具体的なメリットを3つご紹介します。
●メリットその1「採用活動の効率アップ」
求人情報の作成から採用まで、採用活動におけるさまざまな情報を一元管理できます。スマホやタブレット端末の活用で、求職活動が容易になっている近年では、採用スピードは非常に重要です。採用にかかる時間を短縮することで、優秀な人材を取り逃がさないようにする効果が期待できます。
●メリットその2「情報の見える化」
選考にかかわるデータを社内で共有することで、情報の属人化を防止することが可能です。応募者の選考に関する情報を属人化させてしまうと、選考から内定フォローまで、特定の担当者を通さなければスムーズに進まないという状況になってしまいます。
また、情報を言語化・数値化することで、社内に情報を共有できます。その結果、採用担当者の工数と負担減につながり、選考に集中できる環境を整えられます。
●メリットその3「人為的ミスの防止」
応募者の情報をまとめて管理することで、抜け漏れを防ぐことができます。表計算ソフトによる管理では、求職者とのメールの見落としなどの人為的なミスが発生する可能性があります。こうした小さなミスを防ぐことが、採用のチャンスを確実に担保することにつながります。
自社に合った採用管理システムの選び方
自社に合った採用管理システムを選ぶには、どのようなポイントに気をつければ良いのでしょうか。採用管理システムを選ぶコツをご紹介します。
●雇用形態で選ぶ
採用管理システムにはそれぞれに特徴があり、得意とする雇用形態があります。そのため、採用したい雇用形態に強いシステムを選ぶことが大切です。新卒、中途、アルバイト、リファラル(社員の紹介による採用)などそれぞれに特化した採用管理システムを選択しましょう。
●機能で選ぶ
企業によって採用プロセスは変わるため、採用管理システムに自社の採用プロセスや重要視する要素にマッチした機能が設けられているかどうかを確認しましょう。例えば、実際の採用フローをシミュレーションしながら考え、「募集要項・応募フォームの作成機能」「面接日程の調整機能」「ほかの応募媒体との連携機能」「SNSからのデータインポート機能」「採用データ分析機能」「スマートフォン対応」など、自社の要望と一致した機能が盛り込まれているかどうかがシステム選びの基準になります。
●求職者にとっての使いやすさで選ぶ
求人票を採用管理システム上に掲載した場合、求職者は採用管理システムを介して求人情報の詳細を確認することになります。つまり求職者にとっては、求人票が掲載されたページが企業についての理解を深められる主な情報源となるわけです。そのため、採用管理システムを選ぶ際は、求人情報の見やすさ、わかりやすさ、応募しやすさといったユーザーにとっての使いやすさを重視することが大切です。
●セキュリティで選ぶ
採用活動で取り扱う情報は、個人情報が含まれているため、システムのセキュリティは重要な選定ポイントのひとつです。データベースの暗号化やアクセスログの記録ができるかなど、セキュリティ面もしっかりと確認しましょう。
採用管理システムの導入でスピーディな採用活動を
採用活動にスピードを求められる時代になり、採用にかかる工数を削減することが採用活動を成功させるための重要なポイントとなっています。
人材不足がさらに深刻化するのは確実であり、採用活動の効率化はより一層、重要性を増すでしょう。
そこで求められるのが採用管理システムの導入です。
採用したい人材像や雇用形態、自社の採用プロセス、重視したい機能などを明確にした上で、自社に合った採用管理システムを選ぶことで、採用活動の効率化に大きく貢献できるでしょう。
企業の採用担当者の方は、採用管理システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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