新しいシステムを導入する際、予算組みは大きな課題です。「自社に必要な機能を網羅したシステムをできるだけ安価で導入したい」と考え、どのくらいの費用がかかるのか、相場を細かく確認している担当者の方も多いです。 そこで今回は業務システムの種類や導入するメリットを紹介します。あわせて、システム開発の費用例や委託先の選び方にも触れるので、ぜひ参考にしてください。
目次
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業務システムとは?
業務システムとは、企業の業務を効率的に遂行するために作られた情報システムのことです。「業務支援システム」と呼ばれることもあります。業務システムの主な種類は以下のとおりです。
経理系のシステム | 会計管理や固定資産管理を手助けするシステムのことです。伝票作成をはじめとする日々の会計業務や、税務申告に活用されています。 |
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人事系のシステム | 給与計算や勤怠管理を手助けするシステムが含まれます。勤怠情報から自動的に給与が計算されるよう、システム同士を連携して使っているケースなど様々です。 |
商材系のシステム | 在庫管理や発注管理、出荷管理に活用されています。発注数、在庫数のリアルタイム更新や各種書類作成が可能です。 |
販売系のシステム | 販売管理や顧客管理をサポートするシステムが含まれます。顧客の個人情報や購入履歴、商品がどれくらい売れているかを確認する際に役立つシステムです。 |
各システムは厳密に分かれているわけではなく、複数の機能をあわせ持つものもあります。そのため、これらの総称として業務管理システムとしています。
●基幹システムとの違い
基幹システムとは、企業の主要となる業務を司るシステムです。「もし止まってしまうと企業活動や経営に大きな影響を与えるシステム」と表現することもできます。業務システムを広い意味で捉えると、業務システムの中に基幹システムは含まれます。しかし、業務システム=基幹システムではありません。業務システムのすべてが企業の基幹となる業務を司っているわけではないため、基幹システムではない業務システムも存在します。
業務システムには基幹システムにはない性能を持ったものや、基幹システムとは異なる目的で使用されているものもあります。
業務システムを導入するメリット
業務システムを導入する主なメリットは、以下の4つです。
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データを正確に管理できる
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コスト削減や省スペースを実現できる
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業務効率化につながる
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業務の属人性を排除できる
紙などを使ってアナログな状態でデータを管理していると、「どれが最新のデータなのかわからない」「データ受け渡しの際に紛失事故が起こった」など、人為的なトラブルが起きやすいです。業務システムを利用すればデータの並べ替えや共有も簡単にできるため、ミスを減らせます。
また、紙でのデータ管理は、ファイルなどを保管するためのスペースが必要です。システム上にデータを移行すれば、物理的なスペースを節約できます。結果的にペーパーレス化にもつながるため、コストの削減が可能です。
手作業でデータを1つずつ入力したり、集めたデータをアナログな手法で分析したりするためには、多くの時間と人手が必要です。業務システムを活用すればあらゆる工数を自動化できるため、業務効率化につながります。さらに、節約した時間と人手を別の業務に有効活用できる点もメリットです。
アナログで仕事を行うと、各従業員が自分のやりやすい方法で作業することが多く、業務が属人化しがちです。システムの導入により業務の進め方を統一できるため、新入社員や異動したばかりの社員でも仕事を覚えやすく、ほかの従業員の負担を減らせます。
このように、業務システムの導入には多くのメリットがあります。業務システムには様々な種類があるため、まずは自社に最適なシステムはどのようなものかを検討することが大切です。
システム開発にかかる費用はどのくらい?
システム開発にかかる費用は、各企業の業務内容や規模によって異なります。ここでは、あらゆるシステムの中からスクラッチ開発での費用例をいくつか紹介します。
●日報管理システム
日報管理システムの開発費用例は、300~500万円です。日報管理システムは日報機能や月報機能のほかに、顧客情報を管理する機能を搭載しているケースもあります。日報をシステム化することでフォーマットを統一でき、読みにくさもなくなります。利便性を高めて、スマートフォン経由で入力できる機能を付けることも可能です。
●情報共有システム
情報共有システムの開発費用例は、500万円~です。情報共有システムには、従業員同士がメッセージを送り合える機能や、社内連絡を通知する機能のほか、勤怠を管理する機能が搭載されているケースもあります。情報共有システムの活用により、コミュニケーションの円滑化が期待できます。また、業務上のノウハウを1箇所にまとめることも可能です。
●総合管理システム
総合管理システムの開発にかかる費用例は、1,000万円~です。総合管理システムはあらゆる業務を統合し、一括で網羅的に管理できるような仕組みになっています。また、銀行口座振替や売上管理など会計システムとの連携も可能です。しかし、様々な機能を搭載している総合管理システムは大がかりなため、開発期間が1年以上かかるケースもあります。
●業務管理システム
業務管理システムの開発費用例は、1,000万円~です。売上を管理・分析する機能をはじめ、日報機能や社内連絡を通知する機能、ファイルを管理する機能など、企業により組み込む機能の内容や数が大きく変動します。売上管理機能では情報を一元化できるため、記入ミスを防ぐ効果があります。
なぜシステム開発の費用は異なるのか?
システムにより開発費用が大きく異なる理由は、主に次の3つです。
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システムの規模によって変わる
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実装する機能によって変わる
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システムの開発方法によって変わる
●システムの規模によって変わる
開発費用が異なる1つ目の理由は、システムの規模に関する問題です。システムにアクセスするユーザーが多ければ多いほど、システムの規模は大きくなります。情報共有システムを例に挙げると、搭載する機能は同じだとしても、従業員が数十人程度の小規模な会社で使用できるシステムを作る場合と、何千人もの社員が働く大企業で使うものを作るのでは勝手が異なります。多くのユーザーのアクセスに耐えうるインフラ環境の整備が必要になるからです。
そのため、費用について尋ねる場合は、事前に利用見込みのユーザー数を伝えることが大切です。
●実装する機能によって変わる
2つ目の理由は、実装する機能に関する問題です。開発費用は、実装する機能が少なくシンプルであればあるほど安くなります。
例えば、情報共有システムを開発では、テキストのメッセージを送る機能だけで良いのか、音声や動画の投稿機能、ライブ配信や出社情報がわかる機能も付けたいかによって、費用は大きく変動します。
現在は技術の発展が進み搭載できる機能が増えているため、「実装可能な機能をすべて盛り込みたい」「大手企業で使っているような多機能なシステムにしたい」と考えると、予算は一気に跳ね上がります。システム開発を委託する際は、自社に必要な機能と不要な機能を事前に整理し、そのうえで見積もりを出してもらうことが大切です。
●システムの開発方法によって変わる
3つ目の理由は、システムの開発方法に関する問題です。システム開発には、大きく分けて「スクラッチ開発」と「パッケージ開発」があります。
スクラッチ開発は、自社に最適なシステムをゼロから構築する方法です。簡単にいうとオーダーメイドの開発方法であり、システムとしての使いやすさは折り紙付きですが、工数も多く、その分費用も高くなります。対してパッケージ開発は市販のアプリケーション・ソフトウェアを活用する方法で、スクラッチ開発に比べると工数が少なく安価です。パッケージ開発をベースに、自社に合わせたカスタマイズをする場合もあります。
導入のための初期費用を抑えるならパッケージ開発がおすすめですが、自社に特化したシステムや既存のシステムにはない独自のものがほしい場合は、スクラッチ開発が必要です上記以外に、システムの開発費用はシステム開発会社によっても変動します。そのため、開発を依頼する際は、必ず複数の会社に見積もり依頼を出し、比較するのがおすすめです。
業務システム開発の委託先の選び方
業務システム開発の委託先を選ぶ際は、以下の3つがポイントです。
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相見積もりをする
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希望するシステムの開発実績を確認する
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担当者のコミュニケーション能力を確認する
●相見積もりをする
1つ目のポイントは相見積もりをすることです。前項で述べたように、業務システムの費用は規模や搭載するシステムの数、システム開発会社によって大きく変動します。複数のシステム開発会社に見積もりを出してもらうことで、実際の相場が体感的にわかります。
相見積もりをしたら、その中で最も妥当な価格を算出した開発会社を選ぶことがおすすめです。極端に安い業者を選ぶと、求めているクオリティーに達しない恐れがあります。また、納品後も運用・保守を巡って、トラブルになる可能性も考えられます。
見積もりの段階から、価格の内訳を細かく提示してくれるような信頼性が高い開発会社を選ぶのがおすすめです。
●希望するシステムの開発実績を確認する
2つ目のポイントは、自社が求めるシステムを開発した実績があるかどうか確認することです。システム開発と一口にいっても種類があるため、開発会社によって得手不得手が異なります。求めているものと似たシステムの開発実績が多ければ、リクエスト内容を的確に捉えてくれる可能性が高まります。開発実績は会社HPに掲載されていることもありますが、非公開のケースも多いため事前に問い合わせるのがおすすめです。
●担当者のコミュニケーション能力を確認する
3つ目は、担当者のコミュニケーション能力を確認することです。担当者とははじめの打ち合わせから納品まで、多くの工程をともにします。成果物に関するイメージが共通しているかどうかで、仕上がりに影響が出ます。こちらの要望を尊重したうえで、さらに適切なアドバイスをくれる担当者がいる開発会社を選ぶことが大切です。
コミュニケーション能力の高い担当者の特徴は、主に以下の5つです。
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打ち合わせで納得できる説明をしてくれる
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専門用語を多用せず、平易な言葉で話してくれる
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知識の少ない顧客にもわかりやすい説明をしてくれる
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レスポンスが早い
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質問に対し的確な返答をしてくれる
上記の特徴を持つ担当者がいる開発会社には、安心して依頼できます。
業務効率化とコスト削減を実現し、特定の従業員に負担が偏ることを避けるうえで、業務システムの導入は有効です。業務システムには多数の種類があり、それぞれの機能を統合することも可能なため、自社に最適なシステムをよく検討してから導入してください。
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