モバイル機器の普及やIT技術の進歩に伴い、業務の効率化や管理コストの削減に役立つ「業務アプリケーション」は数多くリリースされています。
自社に適した業務アプリを導入できれば、業務効率の向上や企業の運営コストの削減に繋げることも夢ではありません。
今回は、業務アプリケーションの種類や選び方、具体的な開発方法などについて詳しく紹介します。
目次
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業務アプリケーションとは
業務アプリケーションとは、企業の業務をコンピュータで効率的に処理するために開発されたプログラムのことで、省略して「業務アプリ」とも呼ばれます。システム開発会社が一般向けに開発するものもあれば、一人ひとりの要望に合わせたアプリを開発する場合もあります。業務アプリ開発をする際は、ユーザーの興味を引くような機能や使いやすさを考えながら作るのが大切です。そのため、ユーザーの立場に立ったフレシキブルな発想が求められます。
業務アプリケーションの種類とは?
種類 | 主な用途 |
---|---|
生産管理システム | 製造業における材料の原価や、納期などを管理する。 |
販売管理システム | 商品やサービスの名称やコード、価格などを管理する。 |
在庫管理システム | 商品や資材の在庫を管理し、余剰在庫や品切れを防ぐ。 |
受注管理システム | 顧客からの注文、商品の出荷状況などを管理する。 |
財務・会計システム | 損益計算書や決算書の作成といった会計業務を担う。 |
人事給与システム | 従業員の給与計算や、勤怠管理などを人材管理を担う。 |
情報系システム | メールソフトやグループウェア、社内SNSなど。 |
企業活動の発展において、さまざまな業務効率化や自動化は必要不可欠です。今回は企業がビジネスを行ううえで欠かせない業務アプリの種類をご紹介します。
●生産管理システム
生産管理システムは、原材料または資材の購入と生産計画を管理できるシステムです。具体的な受注量や販売見込み量を確定したうえで計画を立て、各工程の結果を分析します。システム導入により、確保すべき在庫量が把握できるので、在庫が過剰に余る心配はありません。また、顧客が求める量を事前に見積もるため、売り切れ防止にも繋がります。無駄な在庫や品切れが発生しない分、資金繰りが安定するのも、企業にとって大きな利点です。
●販売管理システム
その名の通り、販売管理システムは商品やサービス販売を管理するシステムです。商品名やコード、販売価格、在庫状況を登録し、従業員が行うデータの入力業務を削減します。管理の自動化を図ることで人為的なミスやトラブルが防げるのも大きなポイントとなります。さらに、販売管理システムは案件単位で見積や請求、仕入れ情報の一元管理が可能です。取引先ごとに見積書や請求書を発行できるため、請求漏れや送付ミスを回避できます。顧客データの蓄積により、受注・販売予測が立てやすくなるのも、販売管理システムを導入するメリットです。
●在庫管理システム
商品の生産数や、コストをコントロールするのが在庫管理システムです。倉庫に保管された在庫が適正な数量か確認できるので、余剰在庫や品切れを防ぎます。在庫の棚卸しや欠品が発生すると、その分管理コストがかかりますが、在庫管理システムを導入することで管理コストの削減が可能です。
●受注管理システム
受注管理システムは、受注における一連の業務を管理する役目を担います。基本的な業務は、ユーザーから受けた注文を確定し、出荷管理システムに知らせることです。在庫の品薄や過剰在庫を避けるために、在庫量を調整します。このほか、発注元に注文確認メール・発送時メールを送信するのも、受注管理システムの機能の一つです。ユーザーが求める商品や情報を確認し、新たな提案を行うこともできます。
●財務・会計システム
財務・会計システムは、経費や売上の数字を入力することで、貸借対照表や損益計算書を自動で作成します。細かな設定が必要なく、不備チェックのみで業務が完結するので、作業スピードの向上が見込めます。また、財務状況の分析や予測も可能なので、経営方針の検討や決定をする際のデータとしても欠かせません。アップデートすれば、法改正による処理変更が自動で反映されるシステムもあります。
●人事給与システム
人事給与システムは、従業員の給与計算をスムーズに行えるのが大きな特徴です。これまでの給与計算は、従業員一人ひとりの勤務形態や勤務日数を確認しながら進めるため、時間のかかる作業でした。この人事給与システムを導入することで給与計算が効率化でき、作業工数の削減と入力ミスの防止に繋がります。
●情報系システム
情報系システムは、業務を円滑に行うためのシステムで、特定の作業を効率化できる仕組みのことを指します。主な情報システムは、メールソフトやグループウェア、スケジュール管理といったツールです。導入することで従業員の意思疎通が図れ、業務の効率化につながります。何かしらの原因でシステムが止まっても、業務自体に大きな問題は生じないのが大きな特徴です。従業員同士の連絡が滞る、スケジュール共有ができないといったネックはありますが、連絡系統を一時的に別のツールに置き換えることができるため、企業活動はさほど影響なく進められます。
ちなみに、上記業務アプリの分け方として、業務の遂行に必ず必要となるシステムを「基幹系システム」、必ずしも必要ではないシステムを「情報系システム」の2種類で区分するケースもあります。また、業務アプリによっては、先に挙げたシステムの機能を複数搭載している「総合的な業務アプリ」も少なくありません。
最適な業務アプリ・システムの選び方
業務を円滑に進めるうえで、ここでは業務アプリ・システムの選び方についてご紹介します。業務アプリを選ぶ際は以下項目をチェックしてください。
●操作性に優れているか
業務アプリを選ぶ際は、ITツールの操作があまり得意でない人にも使いやすいアプリを選びましょう。動作速度の軽さも必ずチェック。アプリ立ち上げに時間がかかる・画面操作が滑らかでなければ、使用する側はストレスを感じます。アプリの操作性を確かめるために、無料トライアルを利用するのも一つの手です。操作方法が記述されたマニュアルの整備や、アプリを提供する会社からサポートを受けられるか否かも確認してください。
●必要な機能が備わっているか
業務アプリには、自社が求める機能が備わっているかも大きなポイントです。会社のニーズを把握し、業務に必要な機能を有しているかチェックしてください。中には、無料の業務アプリやシステムもありますが、基本的な機能しか備わっていないタイプもあるので、業務に欠かせない機能や、効率化に繋がる機能が施されたものを選ぶのがおすすめです。
●アプリが使える最適な環境か
PCはもとより、業務アプリはスマホやタブレットでも操作できるかを確認してください。出先で作業を進める際、スマホでも操作できると効率的に業務が進められます。導入希望のアプリ・システムが、自社PCのOSまたはバージョンに適しているかもチェックしましょう。古いバージョンのデバイスでは、業務アプリが使えないケースもあるので注意してください。
●万全なセキュリティ対策か
自社のPCやスマホに導入するため、業務アプリはセキュリティ対策が必要不可欠です。多くの業務アプリは、情報漏洩やハッキングなどの対策が施されているものの、中にはセキュリティ上に欠点があるアプリや、自社のセキュリティ規約とアプリの利用条件が合わないケースもあります。アプリ自体のセキュリティ対策はもとより、自社規約や個人情報の保護方針なども併せて確認すべきです。
業務アプリ・システムの具体的な導入方法
業務アプリを選んだ後は、まず目的の業務アプリを提供している企業に問い合わせをしてください。企業の営業担当が自社を訪れ、導入予定企業の課題や要望を確認します。その後、営業担当は業務フローを把握したうえで、アプリの機能説明や商品のデモンストレーションを実施。企業の課題を解決できる最適なプランを提示してくれるので、その話を参考に利用プランを選択します。
注文後はシステム導入に向け、プロジェクト関係者全員で顔合わせ。提案時の内容を再確認したうえで、導入作業の手順やスケジュールを共有します。詳細設計書に基づいて開発されたシステムは、テスト運用にて使いやすさをチェック。テストすることで、データの仕様や画面表示などにズレがないか確認します。システムが整った後は、使用するユーザー向けに操作説明を実施。稼働後もスムーズに使用できるよう、手厚いサポートが受けられます。
なお、企業によっては機能説明やプランの提示などオンラインで行われるケースもあるほか、導入手順が異なる場合もありますが、基本的な流れはほとんど変わりません。晴れて導入ができた後も、業務アプリの使用感や使い勝手などは、従業員からフィードバックを集めると良いでしょう。収集した感想や不満点は、プラン変更などを検討材料として役立ちます。
業務アプリを開発するには?
もしも、「最適な業務アプリが存在しない」という場合は、業務内容に合わせて独自の業務アプリを作ることも可能です。自社で最適な業務アプリを開発する場合は、アプリの開発手順と使用するプログラミング言語の知識が求められます。アプリ開発手順には、大きく分けて「ウォーターフォール型」と「アジャイル型」の2種類がありますが、今回は、開発手順がシンプルで解りやすいウォーターフォール型の手順を簡単にご紹介します。
●①アプリの設計図を作成
まずは、作成するアプリの設計図を企画しましょう。利用目的や必要機能を明確に決めておくことで、開発工程がスムーズに進められます。ユーザーの求めるものをあやふやにしていると、必要とされないアプリが完成する可能性があるので、この段階でユーザーの要求を明確化することが大切です。
●➁外部・内部設計を行う
外部設計では、画面デザインやプラットフォームの選定、使用するプログラミング言語など、アプリ開発に必要な環境を決定します。ボタンを押した時の動きや、ログイン時の条件といった実装機能も細かくチェックする工程です。外部設計の完了後は、実装するプログラミングの内容を決めていきます。設計した内容を実装するのはプログラマーなので、彼らが一目で把握できる設計書を作成するのが重要なポイントです。
●③開発・テストを実行
プログラマーが設計書に従って、プログラミング言語やフレームワークを使いながらコーディングをします。実装が一通り完成したら、コードが設計書通りに動くか「単体テスト」を開始。処理成功時と失敗時の動きや、必要なデータが登録されているかを細かく洗い出します。単体テストの後は、利用手順を踏まえた「結合テスト」を実施。ユーザーと同じ目線に立ち、想定通りの仕様か確認をします。
●④実際に運用する
テスト工程の完了後は、業務で運用するためにシステムを切り替える移行作業を行います。業務効率化が図れるよう、システムの動きを常に確認するのが重要です。以上の工程を踏まえることで、晴れて業務アプリの開発と導入ができます。完成した業務アプリを導入した後は、利用者からのフィードバックを受けて、機能の改修を行うことも少なくありません。
業務アプリ開発に使用されるプログラミング言語とは
業務アプリを開発するうえで使われるプログラミング言語は、いくつかの種類あるほか、言語によって特徴が大きく異なります。例えば、「JavaScript」はWebサイトやゲームを作るのに適した言語で、使用すると動的な動きが実現できます。日本で誕生したオブジェクト指向のプログラミング言語「Ruby」は、シンプルなコードで可読性と汎用性の高さが魅力です。開発効率に優れているので、国内外で使われています。また、大規模開発に適したオブジェクト指向言語の「Java」は、コンピュータのOSに依存しないシステムを開発できます。
このほか著名なWebアプリケーション開発で使用される「Python(パイソン)」なども、業務アプリに使用される言語です。他のプログラミング言語と比べて、コード量が少ないぶん把握しやすいのが大きな特徴です。SNSの中でも若年層から指示を集める「Instagram」や、動画共有サイトとしてお馴染の「YouTube」などはPythonにより開発されています。
今回は、業務アプリの種類や導入方法、開発手順などについて詳しく紹介をしました。なお、業務に最適な業務アプリを作りたくても「自社にシステム開発のノウハウがない」、「ITエンジニアがいない」というケースも多く、外注という形で業務アプリ開発が行われるケースもしばしばです。システム開発を担う企業によって、得意とするシステムやプログラミング言語、開発にかかる費用などは大きく異なるため、実際に外注を行う際は企業をよく吟味をしたうえで依頼することをおすすめします。
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