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VDI(デスクトップ仮想化)とは?導入に失敗しないためにどうするか

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クライアント(ユーザー)側にあるデスクトップ環境をサーバーに集約することにより、運用管理におけるセキュリティ強化および効率化、コスト削減などを実現できるVDI(デスクトップ仮想化)。
ここでは具体的なメリットや失敗しない導入方法について紹介していきます。
 

目次

 

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VDIってそもそもなに?

VDIとは、クライアントが使用する端末の機能を必要最小限にとどめ、アプリケーションなどをサーバー上で稼働させる仕組みです。「デスクトップ仮想化」や「クライアント仮想化」と呼ばれることもあります。デスクトップ仮想化を利用することによって、クライアントのデスクトップ環境を別のパソコンやタブレット端末に反映することができます。つまり、どこにいてもデスクトップ環境を実行できるわけです。近年ではネットワークの技術が進展したことにより、VDIが急速に普及しています。

 

導入形態は2つある

VDI導入における手段は「クラウド型」と「オンプレミス型」の2つがあります。この2つの選択肢において大きく異なるのはシステムの運用形態です。

 

●クラウド型の場合

クラウド型のVDIは、プロバイダーのデータセンターにサーバーを委託する方式となります。DaaS(Desktop as a service)と呼ばれることもあります。クラウド型は、すでに稼働実績のある仮想デスクトップサービスをそのまま利用することが大きなメリットです。つまり、特に手間がなくスピーディに導入できるのです。デメリットとしては、仕様やプランがある程度決まっているため、自社のシステムや用途などに合わせて環境をカスタマイズすることが難しいという点です。

 

●オンプレミス型の場合

オンプレミス型は、VDIのために自社データセンターにサーバーを構築し、独自に運用をおこなう方式です。自社ですべて完結するため、自由に構成を変更したり、柔軟な設定がおこなえたりするといったメリットがあります。デメリットとしては、初期構築における手間やコストです。

 

VDIとシンクライアントとの違い

VDIと混同されがちな言葉に「シンクライアント」があります。シンクライアントを簡単に説明すると、処理の大半をサーバー側でおこない、クライアント側では最低限の処理のみになっているシステムのことです。多くの処理はサーバー側でおこなわれるので、データもクライアント側には残りません。
「つまり、VDIと同じってこと?」と疑問に感じた方がいるかもしれません。実はVDIはシンクライアントのうちの1つになります。シンクライアントには、大きくネットワークブート型と画面転送型がありますが、VDIについては、画面転送型になります。

 

VDIを導入する4つのメリット

1.生産性が向上する

VDIではクライアント端末ごとに、ユーザーが求める環境を簡単に構築することができます。目的に合わせた仮想デスクトップをサーバー上に作っておけば、いつでもどこからでもアクセスできるようになります。例えば、社外にいても社内と同じ作業ができます。このようにどこでも業務がおこなえることは生産性アップにおいて大きな役割を担うことでしょう。

 

2.情報漏えいを防げる

情報漏えいなどのセキュリティ被害が深刻化している昨今、ユーザーには高いセキュリティ意識が求められます。そんな中、VDIで作業をする際は、クライアント端末には作業データは一切残りません。万が一、端末が紛失や盗難に遭った場合でも、情報漏えいを防ぐことができるというわけです。

 

3.コスト削減が実現できる

VDIは、クライアント端末を一元管理できます。そのため、セキュリティ対策なども効率よく徹底的におこなえますし、OSのパッチ更新、ソフトウエアアップデートの手間が簡素化されることによって人件費が削減されます。つまり、運用コストを抑えることができるのです。ただし、導入コストに関しては注意が必要です。VDIを導入する場合、環境構築などの代金を含めて1台当たり15~30万円程度が相場だと言われています。

 

4.新しい働き方の実現が可能

近年、働き方改革が話題になっています。そんな中、社内だけではなく、自宅や外出先、サテライトオフィスなどからもVDIは利用できます。そのため、多様なワークスタイルに対応が可能です。例えば、災害時に従業員が出社できない場合でも、自宅での作業が可能になります。また、既存のクライアント端末が使えなくなっても、場所を問わず業務を進められることで、BCP(事業継続計画)にも有用です。

 

VDIのデメリットについても知りたい

メリットがあればデメリットもあります。VDIを導入におけるデメリットとして代表的な例は、サーバー側には多大なリソースが必要であることです。クライアント端末には特に高性能かつ多機能は求められないものの、サーバー側には多大なリソースが求められます。そういった理由からオンプレミス型においてはコストが増大してしまう傾向にあります。また、システム全体に影響をおよぼす単一障害点が発生しやすいといったデメリットもあります。サーバー側にもし不具合などが生じた場合には、すべてのクライアント端末が影響を受けてしまいます。

メリットもデメリットもあるVDIですが、生産性の向上や情報漏えい対策やコスト削減などを求めるのであれば非常に有用な仕組みです。ただし、デメリットについてもしっかり理解したうえで導入を検討してください。

 

失敗事例から学ぶ注意点

VDI導入後に、発生する失敗事例として多いのが「特定の端末においてレスポンスが低下する」といったケースです。
特定の端末にレスポンス低下が発生している場合は、その端末で使用している特定のアプリケーションなどが原因になっているケースが多々あります。アプリケーションの動作チェックは個別におこなう必要があります。また、使い方によってはVDIはCPU処理などが非常に低い環境になってしまいます。例えば、複数のブラウザのタブを作っている場合などです。対処法としては、正しい使い方をユーザーに説明するか、そういった使用方法に耐えうるレベルまでリソースを追加するなどが必要です。
このほか、実際のところはレスポンス低下が発生していない状態であっても、ユーザーが過去にハイスペックなPCを使用していたがためにレスポンスの低下を感じるケースもあります。そのようなケースでは「異常が発生していない」という事実を説明する必要があります。

 

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