顧客のビジネスを加速させるシステムの設計・開発を得意とする株式会社VISKは、2022年設立のいわゆるスタートアップ企業だ。そんな同社は、発注ナビの利用開始からわずか5カ月ながら、受注が2件、高確度での受注見込みが3件という成果を挙げている。設立間もない同社は、新規顧客の開拓という課題をどのようにして乗り越え、成功することができたのか。同社の代表取締役である笹川 直輝氏にお話を伺った。
社名 | 株式会社VISK |
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所在地 | 大阪府大阪市北区梅田1-2-2 大阪駅前第2ビル12-12 |
従業員数 | 1 – 30名 |
事業内容 | 子供向け教育事業、ITコンサルティング、システム開発 |
掲載カテゴリ |
- 導入前の課題
設立間もないシステム開発会社だけに、新規案件の獲得は既存顧客からの紹介案件が中心だった。今後の事業拡大を考え、新規顧客開拓を目的に無料のマッチングサービスを使ってみたが、本気でシステム開発を考えている発注者に出会えることはほとんどなく、会うことができたとしても具体的な発注につながることはなかった。きちんと案件を獲得できる確率の高いマッチングサービスなど、新規顧客開拓のための効果的な方法を模索していた。
- 導入後の効果
発注ナビから定期的に紹介される案件情報を精査して、自社の強みが活かせる案件に絞り込んで積極的にエントリーした。商談では顧客の立場に立ち、何が最善なのか考えて提案することで信頼を獲得し、セレクトプランの利用開始後5カ月で2件の受注、3件の受注見込みという成果を挙げた。
新規顧客の獲得に課題、無料のマッチングサービスでは成果が出ず
株式会社VISKは大阪を拠点とするシステム開発会社だ。Webサイト制作やプログラミング教室の運営など幅広く事業を展開しているが、軸足はあくまでもシステム開発にある。ただ単に要望通りのシステムを作るだけではなく、顧客のビジネスの全体像を捉え、ビジネスをさらに加速させる提案ができることを強みとしている。
顧客の立場から課題やニーズを理解し、本当に必要とされるシステムを作り上げることを得意とする同社だが、2022年の設立当初は新規顧客の獲得に悩んでいた。同社代表取締役の笹川 直輝氏は「個人的なつながりで紹介していただいた案件などはありましたが、これから会社を大きくしていこうと考えるとやはり新規顧客の開拓をどうするか、それが一番の課題でした」と当時を振り返る。
同社のように設立間もないシステム開発会社では新規顧客の開拓に悩むケースは多く、スタートアップ特有の『あるある』といえるだろう。同社ではそうした課題解決のために、まずは無料のマッチングサービスを利用してみたのだという。実際に使ってみると、リードが全く取れないということはなく、また、発注者に会えないということもなかったようだ。
しかし笹川氏曰く、たとえリードが取れて顧客と出会えたとしても、お互いに自己紹介して終わりというのがほとんどで、次につながらなかったという。つまり、本気でシステム開発を考えている発注者には、全くといって良いほど出会えなかったのだ。無料のマッチングサービスでは成果が期待できないと判断した同社は、有料のマッチングサービスを利用することを検討した。
実は、笹川氏は以前に勤めていたシステム開発会社で発注ナビをすでに利用していた経験者でもあった。そこで、発注ナビを含めて複数の有料マッチングサービスを比較検討し、その中から改めて発注ナビの利用を決めた。
案件の質の高さ、わかりやすい料金体系、専任アドバイザーのフォローが選定の決め手
発注ナビを選定したポイントについて、はじめに笹川氏は、ほかのマッチングサービスと比べて案件の質が良かったことを挙げた。「以前に利用した際もそうでしたが、やはり『本気でシステムを作りたい』と考えている発注者がきちんと集まっている印象です」(笹川氏)。
また、料金体系がシンプルで分かりやすかったことも魅力だったという。同社が選んだ利用プランは、契約期間3年間のうち任意の12カ月を選んで発注ナビを利用できるというセレクトプランだ。笹川氏は、「当社のような規模のシステム開発会社であると、案件の受注状況から数カ月後の仕事の状況がだいたい分かってきます。セレクトプランなら、エンジニアのリソースに余裕ができそうな、比較的『暇になりそうな時期』の少し前に発注ナビを集中的に利用して、手が空いたエンジニアを順次、新しい案件にアサインしていくといった使い方ができます」(笹川氏)。
つまり、今月は営業に力を入れたいというタイミングで、発注ナビを1カ月間集中して使うといった使い方ができる。「発注ナビを使うタイミングを自由に調整できるのが、当社のようにエンジニアのリソースがある程度限られてしまう規模のシステム開発会社にマッチしていると思いました」(笹川氏)。
発注ナビが、ほかのマッチングサービスに多く見られるような、『成約すると受注金額の何割かを仲介手数料として支払う成功報酬型』ではないことも決め手となったようだ。「成果報酬型の多くは発注者から追加の依頼を頂いた場合、その度に仲介手数料の名目で受注金額の何割かを支払わなければなりません。正直、どうにも腑に落ちなかったのですが、発注ナビはそれがないのが良かったです」(笹川氏)。
さらに笹川氏は、発注ナビから専任のアドバイザーがつくという特徴からも、信頼できるサービスだと思えたのだという。「ほかのマッチングサービスでは、アドバイザーがついて受注できるようにフォローしたりアドバイスをくれたりするなんて、全く考えられないことでした。発注ナビはマッチングというシステムだけでドライに完結せず、きちんと人が介在してフォローをしてくれる、そこが信頼できるサービスだなと感じました」(笹川氏)。
利用開始からわずか数か月で紹介12件、うち5件の新規顧客開拓に成功
同社では2023年12月から発注ナビの利用を開始し、これまでに12件の紹介を受け、受注が2件、ほぼ確定案件が3件という状況だ。わずか数カ月の間に5件の新規顧客開拓に成功したといえるだろう。この成果について笹川氏は、「順調に新規顧客を獲得でき、満足しています。発注ナビが会社の成長にも貢献してくれているとも感じています」と話す。ハイペースで受注できていることから、これから一緒に会社を盛り上げていこうというメンバーを新たに増やそうかとも考えているのだそうだ。
短期間で大きな成果を挙げている同社だが、発注ナビの使い方にも工夫があった。同社はシステム開発だけでなくホームぺージ制作も手掛けているが、発注ナビではあえてシステム開発に絞ってエントリーしているという。しかも、発注ナビから送られてくる案件情報の中から、システムを本当に作ろうとしている、発注者の『本気度』が読み取れる案件に絞ってエントリーしているのだそうだ。案件情報を熟読し、納期が明確でシステムを本気で必要としていることが感じられる案件や、システムの具体的なイメージが示されている案件など、独自の視点で絞り込んでエントリーをしている。
また、笹川氏は、「何件くらいエントリーすると、どの程度が紹介案件となって商談につながるのか、その肌感覚をつかんでいます」という。例えば、今月はまだ一つしか商談につながっていないといった状況であれば、そろそろ紹介案件がくる頃だと考えて予算感の大きな案件を狙ってエントリーするなど、独自の分析と戦略で工夫しながらエントリーをしていると話す。
さらに同社は、商談以降の段階においても、受注につなげるための工夫をしている。同社では、商談を成功させるための秘訣として、顧客となるべく対面で会うことを心掛けている。連絡手段はメールだと気持ちがうまく伝わらないこともあるので、なるべく電話を使うようにする。連絡回数も笹川氏曰く「相手が不快に思わない程度に多く」しており、タイミングを見計らって適宜連絡しているのだ。
こうした同社の姿勢が、高い評価を得た事例がある。同社は大阪を拠点にしているが、「お客様が名古屋に来る用事があるということだったので、それに合わせてこちらから名古屋に赴いて見積もりを持っていったことがあります。その時、『わざわざ名古屋まで来てくれた熱量に感心した』といった声をいただきました」(笹川氏)。
商談までいけば腕次第で受注できる、その商談の機会を作ってくれるのが発注ナビ
そして笹川氏は、受注を獲得できた理由の一つに発注ナビのサポートもあったという。「発注者と商談となっても、だいたい3~5社でのコンペになります。そんなときにコンペの状況、例えば『5社中、発注者の最終選考に残ったのが当社を含めて2社』といった情報を発注ナビの専任アドバイザーからもらえるので、受注確度を考えて最後のワンプッシュをしてみようなどと戦略を立てられます」(笹川氏)。
一方で「発注者はまだ悩んでいて、すぐには結論が出ない様子です」といった情報をもらったときには、その案件についてはすぐにアクションを起こさずに、ほかの案件に注力するといった方針を打ち出せる。「発注ナビが直接、発注者にヒアリングした情報を提供してくれるのがとてもありがたい。そうしたサポートやフォローがあったことも受注につながっていると感じています」(笹川氏)。
元々、同社は顧客のビジネスをよく理解し、その成長を加速させるようなシステムを提案することを得意としていた。その強みを発揮するには、顧客と対面で会う機会が必要で、その機会をどうやって効率的に創出するかが課題だったのだ。新しい顧客と直接に会い、提案する機会を作り出す。笹川氏は、それをサポートしてくれるのが発注ナビだと考えているのだそうだ。
同社では、これから発注ナビを使おうと考えているシステム会社に対し、「顧客の立場に立って考えることが大事」とアドバイスする。「会社を選ぶための判断基準を教えたり、投資した開発費からどれだけ回収できるのかシミュレーションを一緒に考えたり、相手の立場に立って役立つことができたら、自然と自社を選んでもらえると思います。後は積極的にエントリーすること。そうすれば一定の割合で商談につながります。商談までいければ、どれだけ良い提案をできるか、後は自分たちの腕次第なので、そこを頑張れば受注できるのです。その商談の機会を作ってくれるのが発注ナビだと考えて使うのがいいでしょう」(笹川氏)。
多くの成果を挙げた同社のアドバイスは、さまざまな会社の参考になるだろう。
新規案件開拓の課題は「発注ナビ」で解決!システム開発に特化したビジネスマッチング
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