XAMPPとは?XAMPPの意味や設定・使い方を解説

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XAMPP

XAMPP(ザンプ)は、アプリケーション開発に欠かせないソフトウェアやツールを一括インストールできるパッケージのことです。
XAMPPという文字を見たことはあっても、詳しい意味や機能がよくわからない、という人もいるのではないでしょうか。
この記事では、XAMPPについて非エンジニアの方にもわかりやすく、機能や設定方法、メリット・デメリットなどを解説しますので、ご覧ください。

 

目次

 

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XAMPPとは?

XAMPP(ザンプ)とは、アプリケーションの開発環境をローカルで簡単に構築できたり、開発に欠かせないソフトウェアや便利なツールを無料で一括インストールできたりするパッケージのことです。

Webアプリケーションの作成には、「Apache」、「PHP」、「Webプログラミング言語」などが必要になります。しかし、それらはそれぞれ別の団体で作成されているので、利用者は別々にダウンロードとインストールをしなければなりません。個別に選択してダウンロードとインストールをするのが難しいと感じてしまい、アプリ開発の前に挫折してしまう初心者も少なくありません。そうした開発初心者の方でも理解しやすく、必要なソフトウェアとツールをまとめたものが「XAMPP」です。

ちなみにXAMPPは、WindowsやLinuxなどに対応しているパッケージです。Macに対応しているものとしては「MAMP」、Linuxディストリビューションでは「LAMP」、「LAMPP」というように、いずれも似ているサービスがあります。

 

XAMPPの名前の意味

XAMPPという名前は、パッケージ化されているソフトウェアやプログラミング言語などの頭文字から取られています。

  • 「X」:各ソフトウェアに対応する「クラスプラットフォーム」を意味する「X」を使用

  • 「A」:ソフトウェアの「Apache」の頭文字を使用

  • 「M」:データベース管理システムの「Maria DB」の頭文字を使用

  • 「P」:アプリ開発で多く使われるプログラミング言語の「PHP」の頭文字を使用

  • 「P」:アプリ開発で多く使われるプログラミング言語の「Perl」の頭文字を使用

 

●クロスプラットフォーム

XAMPPの中でも頭文字になる「X」。これは、クロスプラットフォームを意味しています。

クロスプラットフォームとは、WindowsやMac、Linuxなど、どのOSにも対応して同じ仕様で動作する環境のことです。ソフトウェアを動作させる環境は、OSに合わせて開発をします。そのため、他の環境では使えないというのが一般的です。しかし、動作環境が多様化していることから、単一のプログラムで複数の動作環境に対応できるクロスプラットフォームの需要が高くなっています。

ちなみに、クロスプラットフォームという呼び方以外に、マルチプラットフォームと呼ぶこともあります。

 

●Apache

Apacheとは、世界的に使われているWebサーバソフトウェアの1つです。なんと、世界で50%以上のシェアを誇るといわれています。

Apacheは、高い性能と優れた動作性があることから、企業や個人を問わず人気を博しており、高いシェア数を誇っているソフトウェアです。また、オープンソースとなっており、無料で使えて、なおかつOSを選ばずに動作するといった特徴から、Apacheは開発に欠かせないものとなっています。

Apacheについて、より詳しく知りたい方は「「Apache」とは?Webサーバソフトの役割から特徴に至るまで詳しく紹介」をご覧ください。

 

●Maria DB

Maria DBは、MySQLから派生したデータベース管理システムです。MySQLをベースにしていることから、共通点も多く幅広いプラットフォームで活用できます。データベースには、「MySQL」、「Microsoft SQL Server」など、様々な種類が出回っていますが、オープンソースで使いやすく、パフォーマンスが高いMaria DBは近年人気のデータベースといえます。

 

●PHP

PHPは、Webアプリケーション開発で良く使われるスクリプト言語です。様々あるプログラミング言語と比較しても、文法がシンプルで理解しやすいため、比較的習得しやすいものといわれています。PHPを使うことで、「HTMLソースコードの生成」、「データベースとの連携」、「クライアントからの情報をPHPで受け取る」ことが可能です。

PHPについて、より詳しく知りたい方は「PHPとは?プログラミング初心者向けにPHPの基礎知識を解説!」をご覧ください。

 

●Perl

Perl(パル)は、プログラミング言語の1つです。1987年にラリー・ウォール氏によって開発され、30年以上という歴史があるプログラミング言語といえます。基本的に開発現場で用いられることが多い言語ですが、最近はPerl以外のメジャーな言語に押され影を潜めつつあります。とはいえ、バージョンがアップデートされても、古いバージョンのコードが取り扱える高い後方互換性を持つのが大きなメリットで、現役で使っている人も少なくありません。また、文字列と数値を自動で変換し、型を気にし過ぎずにコード入力ができるため、初心者にも使いやすいプログラミング言語といえます。

 

XAMPPのメリット

XAMPPを活用するメリットとして「インストールするだけで開発環境が整うこと」や「クラウドサーバで使える」ことが挙げられます。

 

●インストールするだけでプログラムを実行させる環境が整う

XAMPPをインストールすれば、アプリ開発が初めての方でも簡単に開発環境を整えられます。先にも述べている通り、XAMPPを使わない場合、アプリ開発に必要なApacheやPHP、プログラミング言語などを個別にインストールをして揃えなければなりません。

開発に慣れている人であれば、どんなソフトウェアが必要か、知識と経験を基に自分で取捨選択ができます。初心者の方にとっては開発環境の構築は複雑な作業になり、なかなか上手くできないという人も多くいます。必要な開発ソフトウェアがパッケージされ、インストールすれば開発環境が簡単に整うことがXAMPPのメリットです。

 

●クラウドサーバにもインストールして使える

XAMPPは、クラウド上にインストールして動かすことが可能です。クラウドサーバとしても有名な、AWSでもXAMPPが使えるため、様々な企業の開発環境でも使えます。近年は、自社でサーバーを立てるよりも、クラウドサーバを活用しているところも増えています。実際にインストールをして動かなければ意味がありません。自社の環境がクラウドサーバであっても、XAMPPなら動かないという心配をすることなく使えるためおすすめです。

 

XAMPPのデメリットと注意点

XAMPPの特徴やメリットを理解した上で、デメリットや注意点についても知っておきましょう。知らないままでいると、いざという時に困る可能性もありますので、しっかり内容を確認してください。

 

●ソフトウェアが最新バージョンではない可能性がある

パッケージされているソフトは、最新バージョンではない可能性があります。XAMPPをインストールした時期によって、PHPのバージョンが少し昔のものになってしまうことがあります。PHPのバージョンが古かったり、使っていたバージョンと違ったりすると挙動がおかしくなる可能性があり、開発する上で不便です。既に自社で使っているソフトウェアがある場合には、事前にバージョンを調べてからインストールして活用しましょう。

 

●何かトラブルが発生した場合は自身で行う必要がある

XAMPPのメリットとして、誰でも簡単に開発環境が構築できるようになると話しましたが、その反面、自分で最初から構築したわけではないので開発環境における知識がつきにくいというデメリットが挙げられます。

実際に、開発環境を整えて開発をするのは自分自身です。開発中に、PHPの設定を調整する必要が出た場合に、最低限の知識や理解がなければ使えません。特に、何かトラブルが発生してしまった場合、解決できなくなってしまう可能性もあります。そうならないためにも、XAMPPを活用したとしても、アプリ開発に必要な知識や理解を見につけるようにしましょう。

 

XAMPPのインストール方法と使い方

XAMPPのダウンロードからインストール方法までを解説します。

  1. XAMPPをダウンロードする
  2. XAMPPをインストールする
  3. XAMPPを起動する
  4. Apacheを起動する

 

●Step1.XAMPPをダウンロードする

XAMPPを使用するには、まず「Apache Friends」にアクセスをして、必要なパッケージをダウンロードしましょう。この時、「Windows向けXAMPP」、「Linux向けXAMPP」、「OS X向けXAMPP」から、自社に合うバージョンを選んでください。各OSでダウンロードするボタンが異なりますので、間違えないように気をつけてください。ダウンロードボタンを押すとファイルのダウンロードが始まり、数分経つと完了します。

※ちなみに、2021年11月時点では「8.0.12」が最新バージョンです。

 

●Step2.XAMPPをインストールする

XAMPPのダウンロードが完了したら、デスクトップやダウンロードフォルダにあるファイルをクリックしましょう。クリックすると、XAMPPのインストーラーが開きますので、画面の指示に従ってインストールを開始してください。XAMPPのインストーラーでは細かい設定ができるようになっていますが、デフォルトのままでも問題ありません。何か設定が必要な場合には、変更をしていただき、特になければそのまま「Next」をクリックして先を進めましょう。

画面の指示に従い進めると、XAMPPのインストールが完了します。完了すると、「Finish」が出てきますので、それをクリックしてインストーラーを閉じてください。

 

●Step3.XAMPPを起動する

XAMPPのインストールが完了したら、デスクトップや任意のフォルダに表示してあるXAMPPのアイコンをクリックして、起動させてください。XAMPPが起動すると、黄色い画面のコントロール画面が表示されます。コントロール画面が正常に表示されれば、この後は画面を操作していきましょう。

 

●Step4.Apacheを起動する

XAMPPを起動させた後、Webアプリケーションの開発を行うにはApacheを起動させる必要があります。Apacheを起動させるには、XAPMMのコントロールパネルにあるApacheの「Start」ボタンをクリックすることで起動します。この時、Apacheを起動しているか確かめたい時には、「http://localhost/」にアクセスしてApacheの初期画面が表示されていたら問題ありません。初期画面が表示されなかった場合には、もう一度コントロールパネルから「Start」ボタンを押して再度起動しなおしてください。

もし、Apacheの起動を停止させる場合には、同じ行にある「Stop」をクリックすることで停止できます。必要な場合には、「Stop」をして停止させてください。

 

便利なXAMPPを使って開発しよう!

XAMPPは、開発環境において非常に便利なツールです。使い方も簡単なため、開発に対して経験が浅い人でも、比較的使いやすいといえます。自社のWebアプリケーション開発として活用することも可能ですので、企画を考えているのであればXAMPPを開発環境として検討しても良いのではないでしょうか。

ただし、デメリットや注意点の項でも話している通り、XAMPPは開発環境がブラックボックス化しやすい一面があります。何かトラブルが発生した際には、開発担当者にある程度の知識がある人がいなければ、解消できないという事態に陥りかねません。とても便利である一方、デメリットもありますので、しっかり理解した上で活用してください。

Webアプリケーションの開発は、自社だけではなく外注することもおすすめです。

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