Webサイトやブログの作成でよく使われているソフトウェア「WordPress」。
その中でも、作成したWebサイトに大きく影響するのが「テーマ」です。
テーマは、Webサイトのデザインだけでなく、サイト全体の構成や骨組み、表示される機能まで反映されるものです。
単純に見た目のデザインだけで選ぶと操作がしにくかったり、その後のメンテナンスが大変だったり、場合によってはセキュリティの面で危険なものもあります。
今回は、WordPressのテーマについて、基礎知識からテーマ選びのポイント、変更時の注意点などをご紹介します。
目次
WordPressの「テーマ」とは?
WordPressのテーマとは、Webサイト全体のテンプレートのことです。テーマは複数のファイルの集合体で、デザインなどの内容が一式セットになっています。そのため、テーマを変更すれば複雑な処理を行うことなく、Webサイトのデザインや構成、機能などを変えることができます。
テーマに含まれる複数のファイルは「テンプレートファイル」と呼ばれます。ページごとにファイルが分かれていて、表示内容を決めることができます。WordPressの基本的なメインコンテンツは、「index.php(トップページ)」、「single.php(個別記事)」、「page.php(固定ページ)」、「search.php(検索結果)」、「archive.php(過去記事一覧)」などのテンプレートファイルを結合させることで構成されています。
テーマを変更したい場合、ファイル一式を丸ごと入れ替える方法以外に、このテンプレートファイルを組み合わせてカスタマイズすることもできます。
テーマは、インターネット上で無料ダウンロードできるものから、有料で販売されているものもあります。よりWebサイトの構成にこだわりたい場合は、自分で作成したテーマをアップロードして適用することも可能です。
テーマ変更前に知っておきたいこと
簡単にWebサイトのデザインを変えられるテーマですが、実際に変更する前に知っておきたい気を付ける点について見ておきましょう。
●テーマは更新が必要
WordPress本体やプラグインだけでなく、テーマにも更新があります。テーマの更新には、機能の追加・変更などのほかに、セキュリティ向上や不具合の修正なども含まれるため、常に最新の状態にアップデートしておくことをおすすめします。
●更新するとカスタマイズは初期化する
テーマを更新すると、カスタマイズは初期化してしまいます。更新する度にカスタマイズし直すのは手間がかかるので、「子テーマ」を作成しておくのが便利です。
子テーマとは、WordPressのテーマ(親テーマ)に属した分身のようなもので、親テーマの機能やスタイルを引き継いでいます。テーマ全体ではなく子テーマにカスタマイズを加えておけば、テーマを更新した後もカスタマイズした状態をそのまま引き継げます。
●おすすめは公式テーマ
インターネット上にはたくさんのテーマが配布されていますが、基本的にはWordPressの公式テーマをおすすめします。公式テーマはセキュリティの脆弱性を心配する必要がなく、使っている人が多いため情報が豊富で使い方がわかりやすいのが特徴です。サイトがほかの人と似てしまうのが嫌な方は、カスタマイズを加えることでオリジナリティを出すことができます。
テーマ選びのポイント
テーマを選ぶ際にはデザインを重視してしまいがちですが、単純にデザインだけで選んでしまうと、Webサイトを運営していく上で使い勝手やセキュリティに問題が生じる場合があります。見た目や価格以外にも確認すべきテーマ選びのポイントをご紹介します。
●レスポンシブデザイン
PCとスマートフォンの両方に対応したデザインのことを「レスポンシブデザイン」と言います。レスポンシブデザインのテーマを使うと、PCとスマートフォンのどちらで見ても見やすいように、ページのデザインを最適化して表示させることができます。最近では、モバイル端末からアクセスする人が増えており、スマートフォンに対応しているかどうかも、閲覧数を獲得する上で重要なポイントです。
レスポンシブデザインではないテーマの場合、「WPTouch Mobile Plugin」などモバイルフレンドリーに対応するプラグインの導入によってもスマートフォン対応にすることができますが、PCで表示した場合とサイトのイメージは異なってしまいます。
●カスタマイズしやすいかどうか
テーマをカスタマイズしたいと考えている人は、カスタマイズの方法がわかりやすいかどうかを確認しておきましょう。利用者が多い人気のテーマには、公式サイトや解説サイトが作られていたり、カスタマイズ方法などの情報が掲載されていたりすることもあります。初心者の方は、情報が豊富に掲載されている人気のテーマを選ぶとスムーズに作業が進められるでしょう。
●日本語対応かどうか
テーマは英語ベースのものが多いですが、日本語対応かどうかは重要なポイントです。Webサイトを作成する上で慣れない言語のツールを使うと、余計な工数がかかってしまいます。また、海外のテーマには日本語での情報が少ない上に、設定方法が複雑なものもあります。公式テーマの中には日本語対応のものが多く用意されているので、検討してみましょう。
●カラム数が調整できる
カラム数とは、Webサイトの中に設置されている列数のことです。Webサイトの目的や好みのデザインに応じて、カラム数は調整できたほうが良いでしょう。例えば、「2カラムレイアウト(カラムが2つ)」の場合、Webサイトの左右どちらかのサイドに記事のカテゴリや人気の記事ランキングなどのメニューが表示されます。ほかにも「シングルカラムレイアウト(サイドメニューなし)」、「3カラムレイアウト(カラムが3つ)」などがあります。
WordPressのテーマ変更時の注意点
テーマが決まっても、すぐに変更することはおすすめできません。変更するときに注意したい点や変更前にやっておくべきことを見ておきましょう。
●変更前にバックアップ
テーマを途中で変更するとレイアウトにズレが生じたり、再設定の必要が出てきたりする場合があります。万が一の場合に備えて、テーマを変更する前にはバックアップを取っておいたほうが良いでしょう。バックアップしたファイルは、自分のローカルPCに保存されますが、PCのデータが失われる危険性も考慮して、外付けHDDなどの外部メディアやオンラインストレージに保存しておくとより安全です。
リストア(復元)したいときは、保存していたバックアップファイルを使ってフォルダごとアップロードすれば元に戻すことができます。
●テーマの安全性を確認する
海外の無料テーマの中には、安全性に問題があるものもあります。セキュリティ上必要なコードが抜けていたり、意図的にマルウェアなどの危険なソースが含まれていたりする危険性も否定できません。最悪の場合、データの破壊や改ざん、情報流出、Webサイトの消失などのおそれがあります。インストールする前に、そのテーマの導入事例や信頼できる提供元かどうかを確認しておきましょう。
安全性を確認できない場合は、WordPress公式テーマから選ぶのが得策です。公式テーマには、WordPressの配布元による審査に通ったものしか提供されていないため、安心して使うことができます。
目的に合ったテーマで効果的なサイト作りを!
WordPressはカスタマイズしやすいように、シンプルに設定されています。
テーマも膨大な数の中から選ぶことができ、使用するテーマが異なるだけで、全く違ったWebサイトが出来上がります。
また、Webサイトは、テーマを変えるだけでも流入数やPV数などにも影響が出ます。
テーマ変更に慣れてきたら、機能性やデザイン性などを考慮してテーマを変え、流入数やPV数アップに挑戦してみると良いでしょう。
■システム開発の外注先探しは「発注ナビ」で
システム開発会社はすでにお決まりですか?
発注ナビは、システム開発に特化した発注先選定支援サービスです。
全国1500社以上の開発会社から、貴社に代わって最適な発注先をお探しします。
ご相談からご紹介まで完全無料(成約手数料なども一切不要です)。
最短1日のスピード紹介で、お急ぎの案件でもお待たせすることがありません。
詳しくはこちらをご覧ください。