パソコンやスマホの爆発的な普及に伴い、令和の現代では「アプリケーション」という言葉が日常的に使用されています。
システム会社においては、そんなアプリケーション開発を主業とする企業も珍しくありません。
インターネットを通じて、数えきれないほどのアプリケーションがリリースされています。ですが、高い認知度とは裏腹に、アプリケーションという言葉の意味を正確に答えられる方は少ないでしょう。
今回は、ITに自信のない企業担当者に向けて、アプリケーションの基本情報や種類などを詳しく解説します。企業でアプリ開発を検討する際に、当コンテンツを参考にしていただければ幸いです。
目次
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アプリケーションとは?簡単に説明すると?
現代のIT社会において頻繁に耳にする「アプリケーション」という言葉ですが、その定義や意味を正確に理解している人は意外と少ないかもしれません。
アプリケーションとは簡単にいうと「特定の作業を効率よく行うために作られたソフトウェア」のことです。ここから、その基本的な意味や使い方、関連用語について詳しく説明していきます。
●アプリケーションの定義
「アプリケーション」という言葉には、元来は「適用」や「応用」といった意味が備わっています。しかし、日本国内ではこれらの意味で使用されるケースが少なく、単純にアプリケーションというと「アプリケーションソフトウェア」を指すのが一般的です。
アプリケーションソフトウェアとは、「特定の作業を行う目的で設計されたソフトウェア」を指し、アプリもしくはAPPと呼ぶケースも少なくありません。
●アプリケーションと関連するIT用語の整理
ソフトウェア | コンピューターを動かすプログラム |
---|---|
OS | コンピュータ全体を制御するソフトウェア |
アプリ | アプリケーションの略称 |
APP |
「アプリ」との違いは?
「アプリ」とはアプリケーションの略称であり、本質的な意味において違いはありません。ただし日本では、PCで動作するものを「アプリケーション」、スマートフォンで動作するものを「アプリ」と呼び分ける傾向があります。例えば、パソコン用のMicrosoft Officeを「オフィスアプリケーション」と呼ぶ一方、スマホ用のLINEやゲームを「スマホアプリ」と呼ぶことが多いという具合です。
しかし両者は指す対象が同じであり、厳密には単なる呼称の違いに過ぎません。したがって、「アプリケーション」と「アプリ」は基本的に同義と考えて問題ありません。
アプリケーションとソフトウェアの違い
「ソフトウェア」とはコンピュータ上で動作するすべてのプログラムを指す広い概念です。一方でアプリケーションはソフトウェアの一種で、ユーザーの目的に沿った特定の機能を提供するプログラムのことを指します。
つまり、アプリケーション(アプリケーションソフトウェア)はソフトウェア全体の中の一カテゴリーであり、OSなどの基盤ソフトも含めた総称が「ソフトウェア」、その中でユーザーが直接操作して特定の目的に使うものが「アプリケーション」だと言えます。
OS(オペレーティングシステム)との関係
OS (Operating System)は日本語で「基本ソフトウェア」とも呼ばれ、コンピュータ全体を制御する中核的なプログラムです。アプリケーションは通常特定のOS上で動作するように開発されています。
たとえば、Windows用に開発されたデスクトップアプリケーションはWindows(OS)上で動き、Android向けのスマホアプリはAndroid(OS)上で動作します。
アプリケーションにはどんな種類がある?
先に挙げた通り、アプリケーションの数こそ無数に存在しますが、「アプリケーションの種類」に関しては、大まかに分類することが可能です。企業によっては呼び名が異なるケースもありますが、アプリケーションは次のように区分できます。
アプリケーションの主な種類 | |
---|---|
種類 | 概要 |
SNSアプリ | SNSサービスを利用できるアプリ |
業務アプリ | 勤怠管理や給与計算など業務に役立つの機能を搭載したアプリ |
地図アプリ | 現在地の表示や目的地までの距離を計算できるアプリ |
ECアプリ | ECサイト(ショッピングサイト)の売買を手軽に行うアプリ |
ゲームアプリ | ゲームを遊ぶ目的で作られたアプリ |
Webアプリ | Webブラウザ上で操作するアプリ |
ネイティブアプリ | スマホやPCにインストールして使用するアプリ |
ハイブリッドアプリ | Webアプリとネイティブアプリを組み合わせたアプリ |
クラウドアプリ | クラウドで機能やサービスを提供するアプリ |
上記のように、アプリの作業内容や使用場所によって、アプリの種類が分かれます。そのため、「ネイティブアプリの業務アプリ」といったように、複数の種類を組み合わせて使用することもしばしばです。アプリ開発を検討している企業担当者であれば、それぞれの違いを把握しておきましょう。それはアプリケーションの種類によって、搭載される機能や開発工程などが異なるためです。開発したいアプリケーションが分かれば、必要な能力を備えたエンジニアやシステム会社を確保しやすくなります。
このほか、iPhoneやiPad向けに作られたアプリケーションを指す「iOSアプリ」、Android端末用に開発されたアプリケーションことを「Androidアプリ」など、モバイル端末の種類によってアプリの種類が区分されることもあります。繰り返しになりますが、単純にアプリケーションまたはアプリと呼ばれるものは、「アプリケーションソフトウェア」を指す言葉と覚えておきましょう。
代表的なアプリケーションの具体例
アプリケーションの定義を理解したところで、実際にどのようなアプリケーションが存在するのか、具体的な例を挙げながら見ていきましょう。日常やビジネスの中でよく利用されているアプリケーションを取り上げて解説します。
●スマートフォンアプリ
スマートフォンで日常的に使っているLINEやInstagram、YouTubeも、個人利用向けのアプリケーションにあたります。こうしたアプリはあえてアプリケーションと意識することは少なくなってきたかもしれませんが、使う目的や機能が明確にある点で、アプリケーションの一種と言えます。
●ビジネスツール
日々の業務で使われているMicrosoft OfficeやGmail、Zoomなどはすべてアプリケーションの一つです。WordやExcelといったOffice製品は文書作成や表計算に、Gmailはメールの送受信やスケジュール管理に、Zoomはリモート会議や商談に使われており、いずれもビジネスシーンに欠かせない存在です。
これらは、業務を効率的に進めるためのツールとして多くの企業に導入されており、利用者が直接操作する典型的なアプリケーションと言えます。
●社内業務ツール
企業活動の中で使われる販売管理システムや会計ソフト、CRM、SFAといった業務用ツールも、いずれもアプリケーションに含まれます。たとえば、売上や在庫を一元管理するシステムや、取引先とのやり取りを記録する顧客管理ソフトなどは、特定の業務を効率化・自動化する目的で設計されたアプリケーションです。
アプリケーション開発のメリット
アプリケーションを自社で開発することには、単なるシステム導入以上のさまざまなメリットがあります。ここでは、企業目線で見るアプリケーション開発の主な利点について詳しくご紹介します。
●企業利益の拡大
自社でアプリケーションを開発・提供することは、企業の利益拡大に直接的・間接的なメリットをもたらします。分かりやすいのは、開発したアプリケーションを商品やサービスとしてユーザーに提供・販売することで収益を得られる点です。特に少ない工数・低コストで開発し、それが多数のユーザーに利用されれば利益率の高いビジネスとなるでしょう。
また成功したアプリは企業のブランド力向上にも寄与します。ヒットアプリを生み出せば企業名やサービス名の知名度が上がり、ユーザーからの信頼や企業イメージ向上につながります。
このように直接的な売上増加だけでなく、間接的な宣伝効果・ブランド価値向上による利益拡大効果もアプリ開発には期待できます。
●業務効率の改善
業務用のアプリケーション開発を手掛けることで、業務効率の改善が期待できます。
例えば、これまで手作業や紙ベースで行っていた処理を、業務システムの開発・導入により、自動化・高速化ができ、従業員の負担軽減や生産性向上が期待できます。
実際、システム開発会社に依頼して自社の業務内容にフィットするアプリケーションをオーダーメイドで開発する企業も珍しくありません。
開発したアプリケーションの導入前に、従業員に対してアプリケーションの使い方などを周知させる必要はありますが、業務の効率化を課題する企業であればアプリケーション開発を検討するのも手です。
●サービスの利便性向上
自社の提供するサービスに関連したアプリケーションを開発することは、ユーザーの利便性向上につながります。
例えばEC(通販)サイトを運営している企業が自社専用のECショッピングアプリを開発すれば、顧客はスマートフォン上で手軽に商品の閲覧・購入ができるようになり、サービス利用の快適さが増すでしょう。
また、アプリケーションはユーザーのスマホやPC上にアイコンとして表示され常駐するため、サービスを繰り返し使ってもらう仕掛けにもなります。
アプリ開発のデメリット
アプリケーション開発にはメリットだけでなくデメリットやリスクも存在します。
まず課題となるのが、開発コストの高さです。本格的なアプリを開発する場合、多額の費用と時間がかかりますし、アプリの規模・複雑さが増すほどその傾向は強まります。中小企業にとってはこの初期投資がハードルになることもあるでしょう。
また、期待するクオリティに満たないアプリケーションが完成してしまった場合、「企業利益や評判の向上に繋がらない」「業務効率がかえって低下する」などの弊害が発生します。アプリを使用したユーザーの心象が悪くなれば、企業イメージも悪くなってしまうケースもあります。これらの点を踏まえると、アプリ開発におけるメリットとデメリットは表裏一体と言っても過言ではありません。
アプリケーション開発の2種類の手法を知っておこう
アプリケーション開発には大きく2つの手法があり、プロジェクトの内容や目的によって適切な進め方が異なります。ここでは、代表的な開発手法である「ウォーターフォール開発」と「アジャイル開発」について紹介します。
●ウォーターフォール開発
ウォーターフォール開発は、工程を一方向に進める「順番通り」の開発手法です。要求分析から設計、実装、テスト、運用までを段階的に進めるため、全体の計画を立てやすく、大規模開発や要件が明確なプロジェクトに向いています。また、手順が定型化されており経験者も多いため、体制構築もしやすいのが利点です。
ただし途中での仕様変更には弱く、後戻りが難しい点がデメリットです。要件の確定や仕様の精査を事前にしっかり行うことが成功のカギとなります。
●アジャイル開発
アジャイル開発は、変化に柔軟に対応できるスピード重視の開発手法です。小さな単位で設計・実装・テストを繰り返しながら段階的に完成させるため、途中の要件変更にも即応できるのが強みです。
不具合の修正やリリースもスムーズに行えますが、全体像を把握しにくく、進捗管理やチーム間の連携が難しくなる場合もあります。迅速に機能を提供したいプロジェクトや変化の多いサービス開発に適していますが、状況に応じて他の手法との使い分けが重要です。
アプリケーションを開発するには?
ここではアプリケーションを開発したい企業担当者に向け、アプリ開発の手順を簡単に紹介します。日本国内におけるアプリ開発は「自社ですべて賄う」ケースは少なく、外部企業に発注して開発を行うことが多くなっています。仮にすべて外注で開発をする(フルアウトソーシングと言います)場合、以下のような工程を経てアプリが完成する流れです。
アプリ開発の依頼からリリースまでの流れ |
---|
1.どんなアプリを開発したいのかを決める |
2.アプリ開発を依頼する企業の決定 |
3.要件定義を行う |
4.契約書の締結 |
5.開発のスタート |
6.テストの実施 |
7.納品・検収 |
8.リリース |
この要件定義とは、簡単に言えば依頼内容を吟味したうえで、アプリケーションに実装する機能や性能、開発工程をまとめたものです。一見するとどれも難しい工程のようにも見えますが、外注のアプリケーション開発を依頼する場合、ITに関する知識はそこまで重要視されません。
何故なら、システム会社はクライアントの細かな要望を聞いたうえで、理想通りのシステムを開発してくれます。そのため、ITスキルに乏しい方でも、アプリケーション開発を依頼できるのです。もちろんITに精通している方であれば、アプリケーションの仕様や機能に対して、より細かな要望を伝えやすくなります。開発したいアプリケーションのイメージが明確な方であれば、まずはアプリ開発を得意とするシステム会社へ依頼してみることをおすすめします。
希望通りのアプリケーションを開発してくれるシステム会社に依頼できれば、それだけ開発を成功させることに大きく近づきます。なお、アプリケーション開発の工程や開発に使用するプログラミング言語の選び方などは、以下のページでも紹介しています。より詳しい内容を知りたい方であれば、ご参照ください。
▷アプリ開発を成功させる8個の手順。リリース方法まで詳しく解説
▷「アプリ開発」に最適なおすすめのプログラミング言語を教えて
▷アプリ開発とは?アプリ制作を外注する際に知っておくべきこと
アプリ開発を依頼する方法は?
今回は、アプリケーションの基本情報から開発方法に至るまで、詳しく紹介しました。
最後に、アプリケーションの開発を得意とするシステム会社の探し方を簡単に紹介しましょう。ITスキルに自信のない方であれば、システム会社を探す際に「マッチングサービス」を利用することをおすすめします。発注ナビをはじめとするマッチングサービスとは、その名の通り、開発を依頼したい企業と開発を受注したい企業を結び付けるサービスのことです。
発注ナビは、開発したいシステムや希望するプラットフォーム、具体的な予算や納期などを吟味したうえで、希望通りのシステム会社を見つけてくれます。開発を依頼したことのない方でも、ITに精通したコンシェルジュに無料で相談できるのも嬉しいポイントと言えるでしょう。もちろん、作ってほしいアプリケーションがより明確なケースでも、要望に合わせて最高のシステム会社を厳選します。アプリケーション開発のシステム会社探しに迷ってしまった方や、探し方が分からないという方であれば、発注ナビのマッチングサービスを利用して、希望に沿った発注先を探してみてはいかがでしょうか。
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