近年、スマートフォンの普及に伴い、商品購入サービスも多様化しています。その1つとして、オークションサイトやアプリが人気を集めています。スマートフォンの普及により、気軽にオークションに参加できるようになったからです。では、オークションサイトやアプリを立ち上げる為オークションシステムの費用はどの程度かかるのでしょうか。ここでは、開発費用相場や機能の選定ポイント、開発の流れ、外注する際のポイントを解説していきます。
目次
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オークションシステムとは?
オークションとは、一定期間内に出品された商品に対し、購入希望者が価格を競い合い、最も高い値段をつけた方が購入できる仕組みです。ネットオークションは、このオークションをインターネット上で行うもので、取引の場としてオークションサイトが存在しています。オークションシステムは、オークションサイトを支えるシステムを指し、商品検索機能、入札機能、ウォッチリスト機能、決済機能、出品機能、売上管理機能、商品管理機能など、購入者・出品者双方に対応できる多様な機能が必要です。ヤフオク!やモバオクなどが代表的なオークションサイトで、独自の便利な機能を加えることで差別化を図り、人気を博しています。
オークションシステムの費用相場
システム開発費用は、難易度や技術者によって変動します。オークションシステムも同様で、開発費用の中で最も大きな割合を占めるのは、人件費で、開発費用の約8割ともいわれています。人件費が左右される要素でもある、技術別の単価は以下のとおりです。
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上級システムエンジニア:100万~160万円程度
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初級システムエンジニア:60万~100万円程度
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大手企業所属のプログラマー:500万~100万円程度
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下請け企業または個人事業主プログラマー:40万~60万円程度
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外国籍プログラマー:30万~40万円程度
単価×作業時間でおおよその人件費を算出できます。予算や求める機能に応じて、どの技術者に外注するかを決める必要があります。
システム開発には、人件費以外にも設備費が必要です。設備費には、システム開発用の設備費とシステムを動かすための設備費が含まれます。人件費と設備費を考慮し、予算を立てましょう。
また、オークションシステムの開発費用は、搭載する機能によっても異なります。最低限の機能(検索機能、出品機能、入札機能)を搭載する場合や既存のパッケージを利用した開発の場合、150万円~200万円程度です。一方で、オリジナルのシステムをフルスクラッチで開発する場合、相場は900万円~となっています。さらに多くのオプションを追加すると、2,000万円以上かかることもあります。
オークションシステムの開発費用は、ほかのシステムと比べると高額になりがちです。これは、リアルタイム性やUI/UXがシステムの評価に大きく影響し、高い技術力や専門知識を持つプロに開発を依頼しなければならないためです。高い技術力を持つエンジニアは作業単価も高いため、開発費用が増えるのは避けられません。しかし、必要要件を明確にし、他社との差別化を図る機能を丁寧に落とし込み開発を進めることで顧客満足度の高いシステムを開発できます。
オークションシステムの機能選びのポイント
オークションシステムの開発費用は、実装する機能や規模によって左右されるため、事前に搭載する機能を精査することが重要です。ここで、オークションシステムに実装する機能選びのポイントについて解説します。
●共通の機能
オークションシステムのユーザーに共通して必要な機能として、ユーザー登録機能やカスタマーサポートに関する機能(返品・キャンセル・トラブル報告)が挙げられます。特に、トラブル対応のためのカスタマーサポート機能は欠かせません。返品や急なキャンセル、クレームへの対応が可能な社内体制を整えることも大切なポイントです。
開発予算が許すのであれば、レビュー機能を追加することもおすすめします。これにより、取引前の不安を解消し、ユーザーの満足度向上につながります。また、ネットオークションにおいては、操作が難しいと利用をためらう客層も存在します。そのため、UI/UXに配慮した見やすい画面とシンプルな操作で取引が行える環境を整えましょう。
●購入者に必要な機能
購入者向けの主要な機能には、商品検索機能、入札機能、ウォッチリスト機能、決済機能があります。特に、商品検索機能と入札機能は欠かせません。商品検索機能は、多数の商品の中から目的のものを効率的に探すことができるように、条件指定や価格指定などを搭載する必要があります。入札機能では、高値更新をプッシュ通知で知らせることで、購買意欲を刺激できます。
ウォッチリスト機能は、利便性を向上させるために役立ちます。気になる商品を登録して独自のリストを作成できる機能で、複数の商品を比較検討したいユーザーに有用です。また、関連商品表示機能との相乗効果が期待できます。
決済機能では、クレジットカードだけでなく、銀行振込、ネットバンク、コンビニ決済、電子決済など、様々な決済方法を導入することで、ユーザーのニーズに幅広く対応できます。
●出品者に必要な機能
出品者には、出品機能、売上管理機能、商品管理機能が必要です。特に出品機能は、出品者にとって必須であり、オークション開始価格や商品紹介、掲載期間、決済方法、商品写真などの設定項目が必要です。
売上管理機能と商品管理機能は、ネットオークションを効率的に運用するために必要です。売上管理機能では、クレジットカード決済だけでなく、各種銀行への振込や電子決済にも対応していることが一般的です。さらに、ポイントでオークションに参加できる環境を整えることで、ユーザーのサービス内での循環利用を促進できます。
商品管理機能は、複数の商品を扱う場合に便利な機能です。カテゴリ別に商品を管理することで、出品者は出品が終了したオークションをまとめて把握できます。
オークションシステム開発の流れ
オークションシステム開発のコストは、人件費のほかにも作業時間に依存します。開発期間が長くなるとコストが増えるため、開発の流れを把握して効率的に進めることが重要です。以下でオークションシステム開発の流れを説明します。
●企画
まず、開発するオークションシステムの企画を立てます。開発目的、コンセプト、ターゲットユーザー、専門性、搭載機能などを詳細に設定しておく必要があります。最終目的も明確にすることで、開発をスムーズに進められます。
●制作・開発方法の決定
企画をもとにシステム開発会社に見積もりを依頼し、外注先や開発方法を決定します。複数の開発会社に見積もりを依頼し、自社の目的に合った開発会社を選びましょう。
●開発
外注先と開発方法が決まったら、設計・開発に取り組みます。システム開発会社にすべて任せるのでなく、定期的に進捗をチェックして運用イメージや仕様変更の可能性を考慮しましょう。
●テスト
開発が完了したら、テストを行います。この段階がオークションシステム開発で最も重要です。仕様変更があった場合、開発会社と連絡を取り合い、開発要件を満たすまでテストを繰り返し、改善や修正を行いましょう。
●リリース
テストをクリアすれば、依頼元に納品されます。納品されたシステムを確認し、定めた仕様や要件を満たしているかを確認します。問題がなければリリースとなります。
●運用・保守
オークションシステムは、リリースしたら終わりではありません。リリース後も正常に動作しているかをチェックし、トラブルが起きた場合には、メンテナンスを行う必要があります。
また、場合によっては、機能を追加しなければならなくなることもあるでしょう。その際には、システム開発会社に再度外注する必要があります。
このように、オークションシステムの開発は、システム開発会社と連携を取り続けることが大切です。オークションシステムの目的を明確にし、開発会社と相談しながら、実装していく必要があるでしょう。
オークションシステム開発を外注する際のポイント
オークションシステムの開発を行っている会社は多数あります。その中から自社に合った開発会社を選ぶことは重要なことです。その際に注意しておきたい4つポイントを解説します。
●オークションシステムの内容を明確にする
仕事を依頼する際、自分自身が内容を理解していなければ、うまく頼むことは難しいものです。システム開発の外注も同様で、開発してほしいシミュレーションシステムの内容が明確でないと、作りたいシステムの内容が適切に伝わらず、予期しない状態で完成することもあります。つまり、システム開発の失敗リスクが高くなります。 失敗を避けるためにも、オークションシステム開発を外注する際は、システムの内容を明確にしておくことが重要です。
●実績/スキルのあるシステム開発会社を選ぶ
システム開発を依頼する際に注目しておきたいのが、システム開発会社の実績・スキルです。それぞれのシステム開発会社が得意とする業界や分野は異なります。実績・スキルを確認すれば、その会社の得意とする分野がわかるでしょう。
オークションシステムや自分の業界と同じ分野の開発実績が豊富なシステム開発会社を選ぶと、比較的スムーズに開発を依頼することが可能になります。
●複数社から見積もりを貰う
システム開発を外注する場合、複数社から見積もりを貰うようにしましょう。
エンジニアの単価は、技術力の高さに大きく左右されます。そのため、相場価格を大きく下回る費用感でのシステム開発の外注は、完成物の質が低くなる可能性があります。一方で、要件に見合わない高すぎる見積もりを提示されるケースも考えられます。
妥当な価格かどうかを判断するためにも、複数社から見積もりを貰うようにしましょう。
●開発会社に任せきりにしない
システム開発会社に外注するといっても、任せきりにしてはいけません。発注者サイドも開発プロジェクトに積極的に関与する必要があります。
開発会社に丸投げせずにかかわることで、トラブルが発生した際にも連携がとりやすく、より良いシステムの開発ができるというメリットがあります。
●運用・保守も想定する
オークションシステムをリリースした後は、システムの運用・保守をしなければなりません。そのため、開発・納品後にシステムの運用・保守を任せることは可能か、開発会社の体制を確認しておく必要があります。必ずしも開発を依頼した会社に任せる必要はありませんが、開発後のサポートが充実している開発会社を選ぶことがおすすめです。
また、システムの運用・保守には、サーバーの利用費や機能追加の費用もかかります。そのため、オークションシステムの開発の際には、運用・保守も想定した開発を進める必要があります。
●セキュリティ面の対策を講じる
オークションは、金銭の取引を行うため、オークションシステムにおいてセキュリティ対策は非常に重要です。セキュリティ対策が十分に対策できるシステム開発が可能かの観点でも外注先を選ぶようにしましょう。
オークションシステム開発を進めるにあたり、適切な開発会社への相談や見積もりが欠かせません。しかし、自社だけで実績やスキルを持つ発注先を調査・比較検討するのは難しく、手間もかかります。システム開発に特化した発注ナビでは、開発会社に詳しいスタッフがお客様の要望に応じた開発会社をご提案いたします。
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