「ケーキ」というユニークな名が付けられたCakePHPは、PHP言語の数あるフレームワークの中で世界的に人気があります。
本記事では、プログラミング言語におけるPHPの基本情報から、CakePHPの特徴まで詳しく解説します。
目次
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PHPとは
そもそもPHP(Hypertext Preprocessor)とは、プログラミング言語の一種で、カナダ人のプログラマである、ラスマス・ラードフ氏(Rasmus Lerdorf)によって開発されました。言語の特徴として、PHPはWebページやWebアプリケーションの作成に特化している言語です。特に、ショッピングサイトやSNSのように、見る時間帯やタイミングによって内容が変化する「動的なWebサイト」の作成に向いています。検索エンジンやポータルサイトとして馴染み深いYahoo!や、世界的なSNSサイトとして知られるFacebookも、PHPを使って作られた代表的なサイトです。
PHPは、習得難易度の高い言語である「C言語」の設計を踏襲する形で作られているものの、C言語よりもコードや文法がわかりやすく入力も容易であることから、初心者にも覚えやすい言語として人気を集めています。「自社のショッピングサイトを作りたい」、「ホームページにお問い合わせフォームを付けたい」と考えている企業担当者にとっては、PHPを扱える開発企業やエンジニアの存在が役立つことでしょう。PHPの詳細はこちらの「PHPとは?プログラミング初心者向けにPHPの基礎知識を解説!」をご覧ください。
CakePHPとは
出典:CakePHP – Build fast, grow solid | PHPフレームワーク
CakePHPとは、先に挙げたPHP言語を使用したオープンソースのフレームワークのことです。フレームワークは、言わば「開発を助ける機能の詰め合わせ」のことで、CakePHPにもWebアプリケーションやWebページを簡単に制作するための機能が数多く搭載されています。CakePHPは、サーバ設定や動作環境の整備がほとんど必要ないうえ、日本語の学習サイトが豊富に存在するので、導入の手軽さと学習のしやすさには定評のあるフレームワークです。
2005年に登場したフレームワークながら、令和になった現代でも細かなアップデートが行われており、CakePHPの人気の高さが伺えます。ちなみにCakePHPの「Cake」とは、お菓子のケーキのことであり「ケーキを焼くように簡単に開発できるから」という意味で名付けられています。CakePHPのロゴやオフィシャルサイトでも、ケーキのデザインがふんだんに取り入れられており、制作者のユーモアセンスが溢れるフレームワークと言えるでしょう。
CakePHPの特徴
●MVCアーキテクチャ
CakePHPの主な特徴として、「MVCアーキテクチャ」で構築されたフレームワークである点が挙げられます。これは、以下の3つの機能を基本設計とするものです。
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Model(モデル):データベースとのやり取りを行う機能
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View(ビュー):ブラウザへの表示を行う機能
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Controller(コントローラー):全体の制御を行う機能
CakePHPのWebアプリケーションは、このMVCアーキテクチャの概念で設計されています。それぞれの機能が独立しているため、エンジニアごとに担当を決めて分業がしやすく、機能の拡張や仕様変更にも対応がしやすいメリットがあります。このMVCアーキテクチャは、「Ruby on Rails」のような開発のしやすさに重点を置いたフレームワークに採用されることが多く、CakePHPもRuby on Railsの概念や設計を参考に作られています。
●bake機能
CakePHPには、bake機能と呼ばれる開発速度の向上に役立つ機能が搭載されています。これは、上記のMVCに関わるファイルを作成する機能で、対話形式の質問に答えるだけで、プログラムの自動生成が行われます。この機能により、MVCの基礎部分であればソースコードを書かずに作成することも可能です。ちなみに、bakeは「焼く」という意味で、CakePHPの由来である「ケーキ」にちなんで、機能名にも洒落た名前が採用されています。このほかにも、CakePHPにはテキストボックスやラジオボタンのようなフォーム関連のタグを自動生成する「フォームヘルパー」や、テーブルレコードの追加や削除などを行うマスタ画面の作成に役立つ「スキャフォールド(scaffolding)」など、bakeのように開発の手間を省くための機能が搭載されています。
●活発なコミュニティ
CakePHPには、オフィシャルページから参加できるコミュニティが存在します。このコミュニティには、国内のみならず世界中のCakePHPエンジニアが参加しており、情報交換や不具合の報告、CakePHP専用のカンファレンス参加予約に至るまで、多彩な用途に使用されています。
PHP(CakePHP)でできること
冒頭で述べた通り、PHPは「動的なWebページ」の作成に特化したプログラム言語です。CakePHPで作られるページも、以下のように動的なWebサイトやアプリケーションが多くなっています。
●ECサイトやイベント集客サイトの作成
PHPは、会員情報の登録ページや商品の購入ページが必要なECサイトの作成に向いています。知識や技術の売買ができる、スキルのフリーマーケットサイト「ココナラ」も、CakePHPを使って作成されたWebサイトとして有名です。このほか、イベントやセミナーなどの告知と募集を行う集客サイトの作成にも、動的なページ作成に長けたPHPを使って構築することができます。
●グループウェアの作成
グループウェア(Groupware)とは、社内で情報共有やコミュニケーションを行うためのツールです。電子掲示板や会議室の予約機能、ドキュメント共有機能などを搭載するためには、PHPのようなプログラム言語が重宝されるでしょう。システム開発を担う企業の中には、グループウェアのような業務管理システムを開発するフレームワークに、CakePHPを用いるケースも少なくありません。
●ブログの作成
世界的に使用されているブログ作成ソフトこと「WordPress」は、PHPで開発されたサービスとして知られています。WordPressで作られたサイトのカスタマイズやプラグインの作成には、PHP(またはHTML)の知識が必要となることがあります。WordPressを扱うブロガーやアフィリエイターにも役立つでしょう。
ただし、PHPやCakePHPは開発の手軽さに優れる反面、プログラムの処理速度が遅いデメリットがあります。比較的規模の小さいWebサイトやアプリケーションを作るのに適していますが、大規模なデータを扱う場合においては不向きであることを留意しておきましょう。
PHPのプログラム言語で使用するフレームワークは、機能の拡張性に優れるLaravel(ララベル)や、処理速度の速さに定評のあるCodeigniter(コードイグナイター)など、バリエーションに富んだフレームワークが数多く存在します。令和の現代においては、Laravelがシェアを伸ばしつつありますが、国内人気や汎用性の高さに関しては、CakePHPが依然として人気を集めています。もしも企業担当者の方が、ECサイトやグループウェアの開発を検討している場合、フレームワークとして実績のあるCakePHPを使ってアプリケーションを作ってみてはいかがでしょうか。
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