さまざまなステークホルダーとのつながりを作るために、コーポレートサイトの導入を検討している方も多いでしょう。
ですが自社に開発環境を持つ企業は少なく、コーポレートサイトを導入するとなると外注(アウトソーシング)での依頼がほとんどです。その場合、失敗せずに依頼をするために、実際に依頼する前にいくつか押さえておいたほうが良い点があります。そこで今回は、コーポレートサイトを外注した際の費用相場を知りたい方に向けて、コーポレートサイトを外注する場合に必要な準備や費用の内訳、見積もり比較をする際のポイントなどを詳しく紹介します。
目次
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コーポレートサイトを外注する前に必要な準備
コーポレートサイトとは顧客や投資家、就職希望者などの自社にとってのステークホルダーとのコミュニケーションを目的としたサイトのことです。ここでいうステークホルダーとは、利害関係者を指します。コーポレートサイトを外注で依頼する場合、事前に以下の要件を固めておきます。
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予算
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納期
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導入目的
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ターゲット
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参考にするホームページ
コーポレートサイトがいつまでに必要で、いくらまで出せて、導入する目的は何なのかを明確にしておくことが大事です。その3点の内容に合わせて、対象となるステークホルダーのどこまでをターゲットとするか決めていきます。さらに、外注企業がどんなサイトにしたいかイメージしてもらいやすくするために、参考にするホームページを決めておくと良いです。
要件を固めたら、次は開発言語や開発実績をチェックして依頼先の候補をいくつか出していきます。同じシステム開発会社でも得意とする言語や分野は異なります。そのため、コーポレートサイトの開発に必要な言語が使えて、かつコーポレートサイトの開発の実績があるサイト構築の会社を依頼先の候補にピックアップしましょう。
マッチングサービスを利用すると必要な情報が簡単に確認でき、サービスを通じてコンタクトも取れます。自力で依頼先を探すよりも効率良く依頼先が決められるため、マッチングサービスの利用はおすすめです。
依頼先の候補を絞り込むことができたら、見積もりの作成を依頼します。同じサイト構築の条件を提示したとしても、会社ごとでかかる費用は異なります。少しでも都合の良い条件で依頼するために、見積もりをして比較検討するのが大切です。見積もりは基本的に無料で行えるため、遠慮なく相談をしてみてください。
●見積もりの重要性
見積もりの書類には、依頼にかかる料金やその内訳が書かれているのはもちろん、サイトの仕様や納期などの情報が記載されています。それらの情報はほかのサイト構築の会社を比較する際に必要となる情報です。
複数社に見積もりを依頼することで、依頼先を選びやすくなります。なるべく安い条件を提示してくれているところに依頼したり、サイトの完成図が理想的であるところに依頼したりと最終的な判断は人によって異なります。その判断の仕方に正解はないため、自分にとって最も都合が良いと感じたところに依頼しましょう。
コーポレートサイトの見積もり項目例
コーポレートサイトサイトを見積もった際には、以下の項目の情報が明確になります。
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ページ数
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制作期間
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デザイン
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コーディング
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対応ブラウザ
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更新システム
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写真・動画撮影
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サイト内文章
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モバイル対応など
見積書には、コーポレートサイトに必要なページ数、制作にかかる期間、デザインだけでなく、コーディングや対応ブラウザ、モバイル対応などのシステム的な部分まで細かく記載されます。見積もりというと予算ばかりに意識が傾きがちですが、見積書にはそれ以外のいくつもの情報が記載されています。実際、サイトが構築されても予算の問題で使える範囲が限定されてしまうのはもったいないことです。
コーポレートサイトはステークホルダーに向けて打ち出すサイトです。サイトを使うユーザーにとって使いやすいものにするためにも、予算以外の部分にも目を通して比較するための判断材料として活用してみてください。
●押さえておきたい費用の内訳例
コーポレートサイトには、以下のようなコストがかかります。いくつかの費用の概要について触れていきます。
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ディレクション費
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デザイン費
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素材購入費
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レスポンシブ対応費
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サーバー・ドメイン設定費
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運用・保守費
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その他開発する上でかかる費用
ディレクション費は、責任者のWebディレクターの活動に対するコストです。企画作成や提案、画面設計などコーポレートサイトの骨組みとなる部分の定義付けに対するコストと考えて問題ないでしょう。
デザイン費は、その名の通りコーポレートサイトのデザインにかかるコストになります。独自性の高いデザインだとコストが高くなりやすいですが、テンプレートのデザインを用いて形を変えてデザインを作っていくとコストを抑えることも可能です。完全オリジナルのものにするか、テンプレートを活用するかは、事前に依頼先の候補と情報共有しておいたほうが良いでしょう。
サーバー・ドメイン設定費はサイトの運営に必要な独自のサーバーやドメインにかかるコストです。無料で使えるオープンなブログサイトを活用する手もありますが、独自性が生み出しにくいために検索順位を引き上げるSEOの観点でやや問題があります。月額1,000円程度で使えるものであるため、サーバー・ドメインにはしっかりとコストをかけていくことが大切です。項目ごとにかかってくるコストの大まかな目安は、以下の通りです。
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ディレクション:5~20万円
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デザイン:5~15万円
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コンテンツ:1~20万円
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コーディング:1~3万円
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システム:2~3万円
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SEO対策:5~20万円
各項目で費用相場に大きな差があるため、コーポレートサイト全体にかかる費用相場も依頼先次第で大きく変わります。10万円以下で依頼できることもあれば、300万円以上かかるところもあり、コストはサイトのボリュームや機能性によって変わってきます。
見積もり比較のポイント
依頼先の候補の見積もりを比較していく際に、以下のポイントを押さえて比較していくことが大切です。
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仕様は必ずチェックする
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費用の金額を再計算する
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メリットだけではなくデメリットの面にも注目する
●仕様は必ずチェックする
どのような中身で見積もりが提示されているものなのか、仕様を必ずチェックしましょう。
自分たちが提示した内容をそのまま採用してくれているとは限らず、代替案を基に見積もりを作成していることもよくあります。代替案で同じ効果が期待できる場合なら問題ありませんが、希望どおりのサイトに仕上がらない可能性も十分にあります。見積書に記載の仕様までチェックして、出した要望通りになっていない箇所は、どのような考えを基に代替案を採用したのか確認を取ったほうが良いです。また、こちらから希望を明確な内容にして共有しないと、適切なコストを外注先が見積もれないので注意してみてください。
●費用の金額を再計算する
見積書の金額は、正しく計算されているか確認してください。多少の誤差ならともかく、大きな桁の数字を間違えて計算していると大幅に料金が変わってしまいます。契約してからは取り消すことが難しいため、自分で念のために再計算をすることは大事です。わざわざ見積書を複数取って比較検討するのは、仕様の違いで依頼先を検討するためです。このほか、同じ条件で安く依頼するのを目的として見積書を作成することもあります。
●メリットだけでなくデメリットにも注目する
見積書を確認して依頼先を比較検討する際には、メリットだけでなくデメリットにも注目して比較することが大切です。メリットばかりを見て良い条件のところで実際契約したあとに、その契約先の抱えるデメリットが自分たちにとってかなり大きなデメリットである可能性もあります。場合によっては、せっかくのメリットがなくなってしまうこともしばしばです。
事前に、見積もりの依頼先すべてのメリットとデメリットの情報を集めておいたほうが良いです。その際には、依頼先すべてのメリットとデメリットを比較しやすくするために、比較表を作成してメリットとデメリットを書き込むことをおすすめします。
コーポレートサイトに必要なページ数とは
コーポレートサイトに必要なページ数は、一般的に10ページ前後です。すべてのステークホルダーに向けて発信するサイトであるため、ある程度のボリュームは必要となります。その分、製作にも一定以上のコストが発生します。コーポレートサイトを立ち上げる際には、以下の項目をサイト内に組み込むと良いです。
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会社概要
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サービスや商品の説明
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採用情報
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代表メッセージや社員の紹介
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実績一覧
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スタッフブログ
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お客様の声
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最新情報
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FAQ
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お問い合わせフォームなど
この中から、いくつかの項目を簡単に解説していきます。
●会社概要
会社概要は、会社名や代表者名、所在地、資本金などの会社の基本情報をまとめたページです。会社の身元を明らかにするために必要なページで、会社の身元がわかることでユーザーから信頼を得やすくなります。表に必要な情報をまとめて見やすくすることをおすすめします。
●サービスや商品の説明
サービスや商品の説明は、自社が提供するサービスや商品の魅力を伝えるために必要なページです。実際にサービスや商品を利用する立場に立って、どんなサービスや商品で、利用するとどんな効果が期待できるのかを細かく記載します。ユーザーに複数のサービスや商品を勧めたい場合は、ページを分けて掲載すると良いでしょう。
●採用情報
採用情報は、自社で働きたい人材を集めるために用意するページです。サービスや商品を利用するユーザーだけでなく、働き手として参入したいユーザー向けの情報も記載する必要があります。もちろん働き手の募集は不要という場合には必要ありませんが、より優秀な人材を集めたいと考えるなら、採用情報を充実させてください。
●代表メッセージや社員の紹介
代表メッセージや社員の紹介は、実際に働く人たちの姿を知るために必要なページです。採用情報と合わせて代表メッセージや社員の紹介を記載することで、会社のイメージがつかみやすくなります。事実に沿った範囲で、ともに仕事をしてみたいと思ってもらえるような書き方を意識してみてください。
●FAQ
FAQはよくあるお問い合わせをまとめて、テンプレートの疑問やトラブルをすぐに解消するために必要なページです。会社側としては、FAQを用意しておくことで、わざわざ同じ問い合わせを何度も受けて対応する必要がなくなります。結果的に、業務効率の向上につなげやすくなります。ちなみにチャットボットを使って、FAQに関する内容に対応するのも有効です。ただし会話形式でスムーズに回答できる反面、情報をまとめて表示するといった用途にチャットボットは向いていません。自社のFAQ情報量や目的などに応じて、FAQとチャットボットをどう活用するか決めてみてください。
●お問い合わせフォーム
お問い合わせフォームは自社についての疑問を持つユーザーやコンタクトを取りたい企業と連絡を取るために必要なページです。お問い合わせフォームから連絡をもらってトラブル対応をしたり、相手企業から持ちかけられた相談についてどうするか考えたりしていきます。お問い合わせフォームのページとFAQのページを紐づけておくと、FAQに書かれた質問がお問い合わせフォームから寄せられることが減ります。可能であれば紐付けの対応もできるか外注依頼先の会社に相談してみましょう。
上記以外のものでも必要なページが出てくることもあります。ページが増えるとユーザーにとって使いやすいものになるかもしれませんが、その分コストが発生する点に注意しましょう。
コーポレートサイトの形式によって費用が変わる?
コーポレートサイトはテンプレートを活用して作るテンプレ型と、一からサイトを作るオリジナル型の2種類あり、どちらで制作するかによってコストが変わってきます。大まかな目安として、テンプレ型であれば数十万円、オリジナル型なら百万円以上が相場費用となります。とはいえ、これらの金額はあくまで目安です。サイトの規模や搭載する機能、依頼先によって費用は大きく変化します。いずれにしても、見積もりを取って費用を明確にした上で依頼するのをおすすめします。
コストだけで見ればテンプレ型が良いのですが、機能が限定的な分、テンプレ型を活用しても作りたいコーポレートサイトを製作できるとは限りません。それに対してオリジナル型は一から制作するため、希望通りのコーポレートサイトが作りやすいでしょう。コーポレートサイトではオリジナリティよりも信頼性が求められる場面が多いですが、デザインといったクリエイティブなサービスを展開しているのであればオリジナリティが最優先されるケースもあります。
コストだけでなくそれぞれのメリットとデメリットを踏まえ、どちらの型でコーポレートサイトを作成していくか決めていくことが大事です。
記載する情報とコストの兼ね合いで判断して
繰り返しになりますが、コーポレートサイトは顧客や投資家などのすべてのステークホルダーに向けた自社のホームページです。自分たちがどのようなスタンスで会社を運営して、サービスや商品を顧客に届けているのか伝えるひとつの手段として用意されています。
ほかにも、サービスや商品の宣伝、優秀な働き手の募集などを目的としてコーポレートサイトを設ける企業が多いです。コーポレートサイトを用意する際には、専門的な知識や実績が必要であるため、コーポレートサイト制作を強みとする会社に依頼する必要があります。その依頼で失敗しないためにも、複数社で見積もりを取って、コストや仕様などをチェックして比較検討して依頼先を決めることが重要です。コスト面を見る際は費用相場などを参考にして、仕様面を見る際は要望どおりのものになっているか確認して善し悪しを判断してみましょう。発注ナビでは、複数社の見積もりが取れるほか、専門のコンシェルジュが案件のヒアリングを行います。理想のコーポレートサイト制作のため、まずは気軽にご相談ください。
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