Webサイトを制作したり、メールアドレスを取得したりする際に欠かせないのが「ドメイン」です。
ドメインには種類があり、それぞれ目的や意味がありますが、具体的にどう違うのかまで理解できていない人も多いのではないでしょうか。
ここでは、ドメインの取得について悩んでいる人に向けて、ドメインの種類からドメインを決めるポイントまで解説します。
目次
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ドメインにはどんな種類があるの?
インターネットを活用する際に欠かせない、Webサイトやメールアドレスに欠かせないものがドメインです。ドメインは、IPアドレスと呼ばれる固有の数字群で構成されています。しかし、人間がIPアドレスの数字群を見ても、どのWebサイトなのかを把握することは困難です。この、数字群で構成されたIPアドレスを、人間の目で見ても分かりやすくするためにドメインがあるのです。
ドメインの種類は、大きく分けて「分類別のトップレベルドメイン(gTLD)」と「国別のトップレベルドメイン(ccTLD)」があります。その中でも、さらに細かく分けると1,000種類以上のトップレベルドメインが存在します。ドメインには、それぞれ用途や意味があり、ドメイン名によっては取得するために一定の条件が必要となる場合があります。
●ドメインの階層
ドメインについて、もう少し紐解いていくと、ドメインは「.(ドット)」で区切られた段階構造になっています。
一番右側から見て、「トップレベルドメイン」、「第2レベルドメイン」、「第3レベルドメイン」と続いていきます。例えば、ドメイン名が「aaa.jp」の場合は、「aaa」が第2レベルドメインとなり、「.jp」がトップレベルドメインという階層構造です。
ちなみに、ホームページのURLに「www」とついているのを良く見ると思いますが、こちらは正確にはドメイン名ではなく「ホスト名(インターネットに接続されたコンピューター機器などを人間が識別しやすいようにつけられる名前)」と呼びます。
ドメインの種類の分類について
前述した通り、2021年現在において、ドメイン(トップレベルドメイン)は1,000種類以上存在します。そのドメインを大きく分類すると以下のようになります。
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gTLD:分野別トップレベルドメイン
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ccTLD:国コードトップレベルドメイン
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JPドメイン:日本に割り当てられた国別トップレベルドメイン
自社でWebサイトを構築する際にドメインが必要です。
それぞれの特徴については、以下に紹介していきますので、自社サイトの立ち上げに役立ててください。
gTLD(分野別トップレベルドメイン)とは?
前述した通り、トップレベルドメインには分類別と国別に分かれます。その中でも「gTLD」は、ジェネリックトップレベルドメインの略で、基本的に使用する際の条件もなく、誰でも入手できるものとなっています。
■gTLDの例
TLD (トップレベルドメイン) |
用途・意味 |
.com | 商業組織用 |
.net | ネットワーク用 |
.org | 非営利組織用 |
.edu | 教育機関用 |
.int | 国際機関用 |
.gov | 米国政府機関用 |
.mil | 米国軍事機関用 |
gTLD以外に、「新gTLD」というトップレベルドメインもあります。gTLDと新gTLDは基本的には一緒で、特定の国や地域に限らないトップレベルドメインを指しています。違いは、gTLDに比べて新gTLDのトップレベルドメインの方が、新しく登録されたドメインという点です。
■新gTLDの例
TLD (トップレベルドメイン) |
用途・意味 |
.info | 誰でも |
.biz | ビジネス向け |
.mobi | モバイル関係向け |
.travel | 旅行関連業界向け |
.coop | 協同組合向け |
.jobs | 人事管理業務関係者向け |
.post | 郵便事業関係者向け |
.name | 個人名向け |
.pro | 弁護士、医師、会計士、エンジニア向け |
.museum | 博物館、美術館向け |
.aero | 航空運輸業界向け |
.tokyo | 東京に店舗や企業がある、東京に関する情報発信サイト向け |
.city | 都市に関する情報発信サイト向け |
.clinic | クリニックに関する情報発信サイト向け |
.xxx | アダルト業界向け |
ccTLD(国コードトップレベルドメイン)とは?
国別のトップレベルドメインとなる「ccTLD」は、国コードトップレベルドメインの略称です。特定の国や地域に割り当てられたトップレベルドメインとなっています。国際標準化機構(ISO)で規定された国コードを使ったドメインとなっています。例えば、日本であれば「.jp」が割り当てられています。
■ccTLDの例
TLD (トップレベルドメイン) |
国名/エリア |
.jp | 日本 |
.us | アメリカ |
.ca | カナダ |
.cn | 中国 |
.kr | 韓国 |
.ru | ロシア |
.in | インド |
.uk | イギリス |
.fr | フランス |
.it | イタリア |
.es | スペイン |
.de | ドイツ |
.gr | ギリシャ |
.br | ブラジル |
.ct | アフリカ |
JPドメインとは?種類別の違い
JPドメインには「属性型」、「地域型」、「都道府県型」といった種類があります。また、一般的に良く見る「.jp」に関しては汎用JPドメイン名と言います。汎用JPドメインは、日本国内に住所がある、個人・団体・組織が登録できるものとなっています。
以下では、JPドメインを種類別に紹介します。
●属性型JPドメイン名とは
属性型JPドメイン名は、「co.jp(企業)」や「ac.jp(大学等)」など、組織の種別ごとに区別されたドメインのことです。
原則として、1つの組織が登録できるドメインは1つだけという決まりがあります。ただし、合併や事業譲渡によるドメイン名の移転や組織名自体を変更した場合などは、新たにドメインの登録が可能です。
.co.jp日本国内で登記を行っている会社用
株式会社、有限会社、合名会社、信用金庫、有限責任事業組合、企業組合など
TLD (トップレベルドメイン) |
用途 |
.or.jp | 法人組織用 財団法人、社団法人、医療法人、監査法人、宗教法人、特定非営利活動法人など |
.ac.jp | 高等教育機関、学術研究機関用 大学、職業訓練校、高等専門学校、学校法人、職業訓練法人、国立大学法人など |
.ed.jp | 初等中等教育機関用 保育所、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、専修学校など |
.go.jp | 日本の政府機関、各省庁間軸研究所、独立行政法人、特殊法人など |
.lg.jp | 地方公共団体、その組織が行う行政サービス用 |
.gr.jp | 個人または法人の任意団体用 |
.ne.jp | 営利または非営利で提供するネットワークサービス用 |
.ad.jp | JPNIC(社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター)会員となっている組織用 |
●地域型JPドメイン名
地域型JPドメイン名は、市区町村名と都道府県名で構成されたドメイン名のことです。残念ながら、2012年3月末で新規登録の受付が終了しています。そのため、地域型JPドメイン名を使いたい場合には、中古ドメインで見つけて使用する必要があります。
●都道府県型JPドメイン
都道府県型JPドメイン名は、全国47都道府県の名称を含むドメイン名のことです。例えば、「○○○○.tokyo.jo」や「○○○○.osaka基本的に組織や個人を問わずに、日本に住所がある人であれば誰でも登録できます。しかし都道府県型JPドメイン名も、2012年3月末で新規登録の受付が終了しています。
トップレベルドメインの選ぶ時のポイント
ドメインの種類については、前述している通り何種類もあるため、選ぶのに迷ってしまう担当者も多いでしょう。基本的には、企業のコーポレートサイトなら、「.co.jp」や「.ne.jp」がおすすめです。法人組織であれば「or.jp」、学校法人なら「ac.jp」というように、各トップレベルドメインが持っている用途や意味から選ぶと間違いありません。
また、どんなWebサイトでも違和感なく使えるトップレベルドメインは「.com」や「.net」、「.jp」などが挙げられます。価格も少し高めになりますが、イメージも良く信頼性もあるドメインなのでおすすめです。とはいえ、「.com」や「.jp」などは、既に多くの登録がされているドメインです。もしかしたら、希望する文字列では登録ができないということもあります。そうした際には、希望する文字列で取得できるドメインを基準に、トップレベルドメインを選ぶようにしましょう。
トップレベルドメインは数多くあります。上記に挙げた有名なトップレベルドメインを選ぶのも、もちろん問題ありません。ただし、あまりにWebサイトのテーマやジャンルと一致しないトップレベルドメインを選ぶのは辞めましょう。
ドメイン名を決めるポイント
ドメイン名を決めるポイントとして大きく3つあります。一度、ドメイン名を決定して取得してしまうと、簡単には変えられないものになっていますので、し失敗しないように決め方のポイントを理解しましょう。
●サイトの内容とドメイン名を紐づけること
ドメイン名は、Webサイトやブログに欠かせないものです。当たり前ですが、英字や数字を適当に並べたドメイン名だと、怪しいサイトと思われてしまう可能性があります。そのため、自社の商品やサービスを展開するWebサイトにするのであれば、社名や商品名、サービス名をそのままドメイン名に使った方が、わかりやすくなります。また、どんなWebサイトなのかも伝わりやすくなるので、ドメイン名とWebサイトの内容を紐づけるものにしましょう。
●長すぎないドメイン名にすること
ドメイン名を決める際には、短くシンプルになるように心がけてください。長くなればなるほど、ドメイン名も覚えづらくなってしまいます。
実はドメイン名は、63文字まで設定ができるものとなっています。しかし、実際に63文字にするとドメイン名が長すぎてしまい、WebサイトのURLの入力や確認においても大変です。そのため、なるべく長すぎない、シンプルで短めのドメインになるようにしてください。
●わかりやすいスペルを使うこと
ドメイン名は、基本的に英語の単語やローマ字を使うことになります。そのため、わかりやすいスペルのドメインにするのがおすすめです。
例えば、「1」と「l」や「0」と「o」など、ぱっと見て認識しにくい、間違いやすい文字の組み合わせだと、正しくURLが伝わらない可能性があります。近年、URLを直打ちすることは減りましたが、なるべくわかりやすいスペルのドメインにした方が良いでしょう。
自社のWebサイトにぴったりのドメインをつけよう!
Webサイトを構築する際に欠かせないドメインには、様々な種類が存在します。一度、設定したら簡単に変更できないドメインだからこそ、取得する前に慎重に選んで決めるようにしましょう。とはいえ、ドメインは先に取得されてしまうと同じドメインは登録できません。そのため、取得したいドメインが決まれば早めに登録することをおすすめします。
また、当たり前ではありますが、ドメインを取得しただけではWebサイトにはなりません。しっかりとWebサイトを構築できることで、取得したドメインを使って公開ができるようになります。ドメインは基本的に年間で費用が発生しますので、無駄にしないためにもWebサイト構築も一緒に進めましょう。もし、Webサイト制作の依頼先でお悩みであれば、発注ナビにご相談ください。無料で見積もりが出せて、悩みに沿った適切な外注先を探すことができます。まずは、気軽に相談してください。
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