ECサイト構築の手順としては、まずソフトウェア側の要件定義と、実際に運用する側の業務フローのすり合わせが必要になります。先にデータモデルを決定して、ビジネスロジックを完成させた後に、デザインを発注するのが一般的です。
ステップ1 必要機能の洗い出しと、業務フローの確認作業
ECサイトの構築は、まずは実現したい機能を洗い出すことから始まります。
決済のシステムは何をサポートするのか、受注後のメールは送信するのか、トラブル対応の処理はどのように自動化するのかなど、実現したいサービスを列挙しましょう。
業務フローというのは、そのように洗い出したそれぞれの機能について、実際の業務でどのような手順で処理するのかを図式化したものです。「受注」「見積もり」「発注」などといった、実際の業務で発生するような処理のつながりを、各ポイントごとに図式化します。
それぞれの処理がどのような意味を持つを、処理の対象(データベースや人など)および、具体的な処理の内容に分けて図式化し、処理のつながりを矢印や線で連結します。
ステップ2 デザインの検討
必要な機能が洗い出されて、それぞれの処理をどのような業務フローで処理するのかという全体のグランドデザインが決まった後は、UI画面の設計に入ります。
最初の段階では、簡潔な画面設計で必要最低限のものを作ります。この画面のことをモックアップといいます。モックアップされたUIの機能と、各UI毎の処理のつながりが定義できたら、それらをたたき台にした画面一覧をまとめ、デザインを発注します。ある程度のUIを完成させた状態で発注することによって、デザイナーの作業の後戻りが少なくなり、全体的なコストが安くなるからです。
なおデザインを任せる際には、メインにしたい色を指定したり、サイトの具体的なイメージを言葉にして指定する場合(楽しい、すっきりとしたなど)もあります。
ステップ3 決済方法・配送方法の選定
決済方法については、クレジットカード決済、銀行振込、代引き決済など、多種多様なものがあります。
一般的にはクレジットカード決済が最も優先順位の高い決済方法になります。しかし、クレジットカードを持たない人をサポートしたい場合は、銀行振込や代引き決済も重要です。
配送方法の選定については、配達時間の指定をサポートするのか、ギフト包装をするのかなどを、事前に確認します。
また、複数の注文があった場合には、なるべくまとめて配送するのか、配送可能になった時点でそれぞれを別々に配送するのかといった細かい指定ができると、よりユーザーの利便性が高まります。
加えて、配達後に配達状況を顧客がトラッキングできるようなサービスを提供するのかという点も、考慮する必要があります。
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