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FastAPI(ファストエーピーアイ)とは?インストール方法や機能を紹介

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FastAPI(ファストエーピーアイ)とは?インストール方法や機能を紹介のイメージ図

Web APIの開発においてその高速性と柔軟性が求められている中、Pythonベースのフレームワーク「FastAPI(ファストエーピーアイ)」が注目を集めています。本記事では、FastAPIの基本的な特徴からメリット、導入手順、さらには活用方法まで詳しく解説します。これからAPI開発を始める方はもちろん、既存のプロジェクトに新たなフレームワークを導入しようと考えている方もぜひ最後までご覧ください。

 

目次

 

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FastAPIの概要と特徴

FastAPIは、Pythonを使ってWeb APIを構築するためのフレームワークです。近年、API開発の現場で注目されているのは、その高い性能と使いやすさが理由です。特に、Pythonの「型ヒント」機能を活用して、コードの読みやすさや信頼性を向上させている点が大きな特徴と言えるでしょう。

以下では、FastAPIの特徴を紹介します。

 

●高速な処理と非同期対応

FastAPIは、名前に「Fast(速い)」が含まれているとおり、その処理速度の速さが特徴です。これは、Pythonの非同期機能(async / await)を活用できる設計に基づいており、同時に多数のリクエストを処理することが可能だからです。

例えば、ユーザーが多数同時にアクセスするWebサービスを想像してください。FastAPIでは非同期対応によって、各リクエストを効率よく処理できるため、サーバーのパフォーマンスを最大限に引き出せます。

また、FastAPIのベースには高速で実績のあるASGIフレームワークのStarlette(スターレット)が採用されていることも、高速性を支える土台となっています。

 

●直感的で効率的な開発が可能

FastAPIは、直感的でわかりやすいコードが書ける点が多くの開発者に支持されています。その一例が、Pythonの型ヒントを使った入力バリデーション(検証)です。通常、リクエストパラメータやデータの検証を手動で行う必要がありますが、FastAPIでは型ヒントを記述するだけで、バリデーションやエラーレスポンスが自動で処理されます。

さらに、自動生成されるAPIドキュメント機能(Swagger UIやReDoc)は、FastAPIの便利な特徴の1つです。コードを書くと同時にAPIの仕様書が作られるため、ドキュメント作成の手間が省けるだけでなく、開発チーム内のコミュニケーションもスムーズになります。

 

FastAPIのメリット

FastAPIのメリットは、効率、パフォーマンス、柔軟性を兼ね備えている点にあります。以下で詳しく見ていきましょう。

 

●開発速度の向上

FastAPIは、その名のとおり「高速な開発」を支援するために設計されています。特に注目すべきは、Pythonの型アノテーションを活用した自動的な入力チェック機能や、APIドキュメントの自動生成機能です。開発者がAPIの仕様を手動で記述する必要がなく、Swagger UI(APIのインターフェースを視覚的に確認できるツール)を自動で生成してくれるため、API設計やテストがスムーズに進みます。開発プロセス全体の効率が向上し、短期間で高品質なシステムを構築することに役立ちます。

 

●パフォーマンスが高い

FastAPIは、内部で「Starlette(スターレット)」という軽量かつ高速なフレームワークと、「Pydantic(パイダンティック)」というデータ検証ライブラリを使用しています。この組み合わせにより、Python製フレームワークの中でも高いパフォーマンスを発揮します。具体的には、非同期処理(async/await)のサポートにより、大量のリクエストを効率的に処理できます。

例えば、リアルタイムのチャットアプリや大規模なデータ分析ツールといった、処理速度が重要なアプリケーションでも問題なく対応できます。このパフォーマンスの高さは、開発者だけでなく、システムを利用するユーザーにとっても快適な体験を提供します。

 

●柔軟な拡張性

FastAPIは構造がシンプルで、必要な機能だけを選択的に組み込めるため、柔軟な拡張性を持っています。例えば、データベース接続の設定や認証機能の追加も簡単で、既存のライブラリやツールとの連携がスムーズです。

また、規模の小さなプロジェクトから、大規模なマイクロサービスアーキテクチャの一部としても利用可能です。この柔軟性は、開発者がプロジェクトの要件に応じたシステムを設計することに役立ちます。

 

FastAPIの主な機能

ここでは、FastAPIの機能を3つ紹介します。

 

●自動生成されるAPIドキュメント

FastAPIは、自動でAPIドキュメントを生成できます。コードに書かれた情報を元に、Swagger UIやReDocといったツールを使ってブラウザ上で確認できるドキュメントが作成されます。

このドキュメントの便利な点は、単に仕様を確認できるだけでなく、対話的にAPIを操作してテストが行えるところです。例えば、エンドポイントにリクエストを送る際の入力値をブラウザ上で簡単に試し、その結果をすぐに確認可能です。

また、コードを変更するたびにドキュメントも自動で更新されるため、常に最新の状態を保てます。チームメンバーとの情報共有がスムーズになり、確認不足を防げます。

 

●安全なデータバリデーション

FastAPIは、Pythonの型ヒントとPydanticというライブラリを活用して、データの形式や内容を自動でチェックします。具体的には、APIに送られてきたリクエストデータや、APIから返すレスポンスデータの型をコードに定義し、それに基づいてバリデーションが行われます。

例えば、「名前は文字列で、年齢は整数でなければならない」といったルールを定義しておくと、誤った形式のデータが送られた場合、自動でエラーを検出します。手動でチェックコードを書く必要がないため、開発効率が向上するだけでなく、コードのミスを減らせる点もメリットです。

 

●非同期処理の活用

FastAPIでは、あるタスクを実行中にほかのタスクの処理を進められる「非同期処理」の機能が備わっています。そのため、複数のリクエストを同時に効率的に処理することが可能です。

例えば、外部APIからデータを取得したり、データベースとやり取りしたりする場合、通常なら待ち時間が発生します。しかし、FastAPIではその間にほかの処理を進められるため、システム全体の効率が向上します。

特に、リアルタイムでデータをやり取りするアプリケーションや、同時に多数のユーザーからリクエストが飛び交うシステムでは、応答速度を改善し、負荷にも耐えやすくなります。

 

FastAPIの導入手順

ここでは、FastAPIのインストール手順を紹介します。なお、Python(バージョン3.7以上)を前提としています。

 

●1. FastAPIとUvicornのインストール

FastAPIをpipコマンドでインストールします。

pip install fastapi

 

次に、FastAPIを実行するためのASGI(Asynchronous Server Gateway Interface)サーバーであるUvicornをインストールします。

pip install "uvicorn[standard]"

 

●2. サンプルコードの作成

FastAPIを使ってシンプルなAPIを構築してみましょう。以下は、”Hello, World!”というメッセージを返すAPIの例です。

まず、新しいPythonファイルを作成し、main.pyという名前を付けます。その中に以下のコードを記載してください。

from fastapi import FastAPI

app = FastAPI()

@app.get("/")
def read_root():
    return {"message": "Hello, World!"}

 

ここでは、@app.get("/")というデコレータを使用して、URLのルート(/)に対するGETリクエストを処理する関数を定義しています。このサンプルコードを保存すれば、簡単なWeb APIが完成します。

 

●3. サーバー起動

作成したFastAPIアプリをUvicornで起動します。

(1)コマンドラインを開き、main.pyファイルがあるディレクトリに移動します。

(2)次のコマンドを実行してサーバーを起動します。

uvicorn main:app --reload

 

ここで、main:appmainはファイル名(main.py)、appはFastAPIのインスタンス名を指します。--reloadオプションを付けることで、コードを変更するたびにサーバーが自動で再起動するようになります。

(3)サーバーが正常に起動すると、以下のようなメッセージが表示されます。

INFO:     Uvicorn running on http://127.0.0.1:8000 (Press CTRL+C to quit)
INFO:     Started reloader process [12345] using statreload

 

(4)ブラウザでhttp://127.0.0.1:8000 にアクセスすると、先ほど作成したエンドポイントが動作するのを確認できます。”Hello, World!”と表示されれば成功です。

 

FastAPIの活用方法

ここでは、FastAPIの活用方法を紹介します。

 

●リアルタイムアプリケーション

FastAPIは非同期処理に対応しているため、以下のようなリアルタイム性が求められるアプリケーションに適しています。

  • チャットアプリ:複数のユーザーが同時にメッセージを送受信する場面でも、スムーズに動作できる

  • ライブ配信プラットフォーム:視聴者からのコメントやリアルタイムの通知を遅延なく処理できる

  • オンラインゲームサーバー:プレイヤー同士のリアルタイムなやり取りを処理できる

上記のようなアプリケーションでは、大量のリクエスト(操作の指示)が同時に発生することが多々ありますが、FastAPIの非同期処理によって効率よくさばけます。また、外部APIやデータベースとの通信が多いケースでも、FastAPIは遅延を抑えられるため、スムーズに動作します。リアルタイムで通知や更新が必要な場面では、FastAPIが持つ処理の高速性と安定性が活躍しているのです。

 

●マイクロサービスに活用

FastAPIは、その軽量でシンプルな設計から、マイクロサービスアーキテクチャに適しています。マイクロサービスアーキテクチャとは、アプリケーションを小さな独立したサービス(マイクロサービス)の集まりとして設計する手法です。それぞれのサービスが単独で動作しながらもAPIを介して連携する仕組みとなっています。この構造を採用することで、システム全体の柔軟性とメンテナンス性が向上します。

例えば、大規模なECサイトを例に考えると、商品の管理、ユーザーの認証、決済処理といった機能をそれぞれ独立したサービスとして設計可能です。サービスごとに担当チームが分かれて作業できるため、開発効率が上がり、各機能のアップデートや改良がしやすくなります。

また、FastAPIは非同期処理に対応しているため、こうした複数のサービス間の通信やリクエストの処理を効率よく並行して実行できます。シンプルな設計ながらも高いパフォーマンスを持つフレームワークと言えるでしょう。

 

FastAPI開発は外部業者に依頼することを検討

FastAPIは、その高速性と効率的な開発環境により、Web API開発を効率化させる便利なフレームワークです。本記事で紹介した特徴やメリット、導入手順を参考に、ぜひFastAPIを活用してみてください。

開発にあたって不安がある場合、専門的なサポートが必要な場合には、外部業者への依頼も1つの選択肢です。その際、ビジネスマッチングサービス「発注ナビ」が開発会社をご紹介できます。

「自社に合った開発会社がわからない」「選定にできるだけ時間をかけずにスムーズに導入したい」とお考えのご担当者様は、ぜひ一度発注ナビの利用をご検討してみてはいかがでしょうか。

 

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