誰もがスマートフォンやPCを持つ時代になり、近年インターネットは人々の生活の必需品となっています。そのため、集客や情報発信、マーケティングへの活用などを目的にコーポレートサイトやECサイトを制作したいという企業担当者様も多いのではないでしょうか。
Webサイトを作る際には、規模や機能に応じた費用が発生しますが、ホームページ制作において補助金や助成金を活用できるケースがあります。今回は、ホームページ制作を検討している企業担当者の方に向けて、ホームページ制作の補助金や助成金の仕組み、一例などを詳しくご紹介します。
目次
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ホームページ制作にかかる費用
ホームページの制作にかかる費用は、求めるホームページの規模や機能に応じて費用の相場が異なります。一般的なホームページの制作費用の相場は20万円~30万円程度ですが、デザインや付帯する機能にこだわった際には100万円を超えることも珍しくありません。
制作会社にホームページ制作を依頼した際の相場は、以下のとおりです。
制作依頼内容 | 費用相場 |
---|---|
テンプレートデザインでの制作の依頼 | 3万~10万円 |
WordPress設置の依頼 | 3万円以上 |
オリジナルデザインでの制作の依頼 | 20万円~100万円以上 |
テンプレートのカスタマイズをして制作する依頼 | 20万円~30万円前後 |
ECサイトの制作依頼 | 50万円以上 |
独自のシステム(CMSなど)の構築する依頼 | 100万円以上 |
自社で制作すれば低コストで実現することができますが、制作を外注するとなると依頼内容で大きくコストが変動します。そのため、外注を検討している際には料金の相場を念頭に置いておきましょう。ホームページの費用の目安について、詳しくご紹介します。
●最安値でホームページを作ってもらいたい場合:数万円~10万円程度
低コストでのホームページ制作の費用相場は、数万円から10万円程度です。ホームページのテンプレートが整っているモール型のECサイトや、価格を重視した広告のリンク先のLPなどがこの価格帯に該当します。ほかにも最低限の機能が付帯しているホームページ1ページのみで完結するホームページもこの価格帯で依頼することができます。最低限の機能を有したホームページであれば、ある程度の知識があれば自社での制作が可能です。まずは自社で対応できる人材がいないか探してみましょう。
●ホームページのデザイン・クオリティを追求したい場合:数万円~20万円程度
ホームページのデザインやクオリティを追求したい場合の費用の相場は、数十万円程度です。簡易的なホームページであれば、自社で対応できます。しかし、競合サイトと差別化できるデザイン性やクオリティの高い複数のページが必要なホームページを制作する場合は、専門的な知識や経験を持つ制作会社に依頼したほうが良いでしょう。
●ホームページを戦略的に活用したい場合:数十万~数百万円程度
いくつもの動画や画像、独自のツールを盛り込んだホームページを制作したい場合の費用の相場は、百数十万円から数百万円程度です。企業イメージを向上させる目的で制作する場合はボリューム感のあるホームページになる分、多額のコストが必要とされます。ホームページのデザインにこだわり、SEO対策やCVR対策を行って多角的に見て活用しやすいホームページを制作するためです。戦略的なホームページ制作は、事業を成功させるための先行投資といっても過言ではありません。
ホームページ制作の補助金・助成金とは
企業のホームページを作ることによって、企業の知名度をアップさせたり、売り上げを促進したり、様々な面で大きく役立ちます。自社にホームページ制作のノウハウがない場合は、完成後にホームページを安定して運用するためにも、専門的な知識や実績を持っているシステム開発会社などに依頼する企業も多いでしょう。しかし、デザインにこだわり、SEO対策やCVR対策を行ったホームページを制作するとなると高額な費用が必要になります。そこでおすすめなのが、国や自治体が支援している補助金・助成金を活用することです。補助金や助成金の制度の中には、ホームページの制作に活用できるものがあります。補助金や助成金の申請には期間が設けられていることが多いため、情報を迅速にキャッチアップできるよう、常にアンテナを張っておくようにしましょう。
●補助金と助成金の違い
補助金とは、経済産業省によると「国や自治体の政策目標(目指す姿)に合わせて、様々な分野で募集されており、事業者の取り組みをサポートするために資金の一部を給付するというもの」です。主に経済産業省や地方自治体が管轄しています。融資のように担保や保証人が求められることはなく、返還も不要です。しかし、申請をしたすべての事業者に給付されるわけではありません。補助の有無や金額は「事前の審査」と「事後の検査」によって決定されます。
助成金は主に厚生労働省が管轄しており、労働者の職の安定を目的とし「雇用促進」や「職場改善」などの活動を支援するために支給されるものです。助成金も補助金同様、融資のように担保や保証人が求められることはなく、返還も不要です。それぞれの大きな違いは目的や管轄で、補助金は経済産業省や地方自治体が管轄、助成金は主に厚生労働省が管轄しているものです。
補助金・助成金の一例を紹介
国の補助金は、毎年定められたスケジュールで成立しており、経済産業省などの省庁が予算を管理しています。そのため、必要な時にいつでも申請できるものではありません。2023年7月時点でホームページ制作に活用できる主な補助金・助成金は以下の4つです。
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小規模事業者持続化補助金
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IT導入補助金
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ものづくり補助金
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地方自治体のホームページ作成費用補助金・助成金
それぞれの制度について、詳しくご紹介します。
●小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金(持続化補助金)は、商工会・商工会議所が提供する「販路開拓」を支援する補助金制度です。数人から十数人程度の小規模の事業者が支援を受けることができます。補助対象の経費としては、販路開拓のための、チラシ・パンフレット、ホームページやWeb広告、店舗の改装、展示会の出展、新商品の開発費用などが含まれます。補助対象者は以下に該当する法人、個人事業、特定非営利活動法人です。
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) | 常時使用する従業員の数 5人以下 |
---|---|
宿泊業・娯楽業 | 常時使用する従業員の数 20人以下 |
製造業そのほか | 常時使用する従業員の数 20人以下 |
小規模事業者持続化補助金が受けられる対象の範囲や金額などは、以下の表のとおりです。
小規模事業者持続化補助金 | |||||
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類型 | 通常枠 | 賃金引上げ枠 | 卒業枠 | 後継者支援枠 | 創業枠 |
補助率 | 3分の2 | 3分の2(赤字事業者については4分の3) | 3分の2 | ||
補助上限額 | 50万円 | 200万円 |
また、小規模事業者持続化補助金の支給は2020年から複数回行われていますが、募集が行われるたびに受付には締切日が設けられています。締切日を迎えると、次回の募集まで申請ができなくなるため注意が必要です。補助金の支給を受けたい方は、遅れないように申請の準備を進めておきましょう。
2023年度の第13回受付締切は2023年9月7日(木)で、郵送での申請の場合は締切日当日消印有効とされています。
●IT導入補助金
IT導入補助金は、ITツールを活用して業務効率化や事業の拡大などを目指す企業を対象とした補助金です。ホームページの制作や業務システムの導入などが補助の対象になります。小規模事業者持続化補助金は業種が限定されておらず、対象者が多い傾向にあります。一方で、IT導入補助金はIT技術を導入した一部の業種に対して認められるものであるため、その分支給される金額が高くなります。IT導入補助金が受けられる対象の範囲や金額などは、以下の表のとおりです。
IT導入補助金 | ||||||||||||||||||
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補助対象 | 中小企業 | 小規模事業者 | ||||||||||||||||
補助対象業種 |
製造業 建設業 運輸業 卸売業 サービス業 小売業 ゴム製品製造業 ソフトウェア業または情報処理サービス業 旅館業など |
商業、サービス業 宿泊業、娯楽業 製造業など |
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補助金 | 通常枠A類型(補助率2分の1以内/補助額5万~150万円未満) | |||||||||||||||||
通常枠B類型(補助率2分の1以内/補助額150万~450万円以下) | ||||||||||||||||||
セキュリティ対策推進枠(補助率2分の1以内/補助額5万~100万円) | ||||||||||||||||||
デジタル化基盤導入類型(補助率4分の3以内もしくは3分の2以内/補助額(下限なし)~350万円) | ||||||||||||||||||
商流一括インボイス対応類型(補助率 中小企業・小規模事業者などは3分の2以内、 | ||||||||||||||||||
そのほかの事業者などは2分の1以内/補助額(下限なし)~350万円) | ||||||||||||||||||
複数社連携IT導入類型(補助率4分の3以内もしくは3分の2以内/補助額 基盤導入経費の場合は(下限なし)~350万円・消費動向等分析経費の場合は50万円×グループ構成員数・代表事業者が参画事業者をとりまとめるために要する事務費、外部専門家謝金・旅費の場合は(基盤導入経費+消費動向等分析経費) ×10%に補助率2/3を乗じた額もしくは200万円のいずれか低い方) |
支給条件として、対象となる業種別に従業員数や資本金の上限が設けられているため、注意が必要です。ホームページ制作をはじめ、企業にITツールの導入を検討する際に最適な補助金だといえるでしょう。
2023年度のIT導入補助金のスケジュールは、IT導入支援事業者の登録申請が2023年3月20日(月)受付開始~2023年7月10日(月)17:00で、交付申請期間は2023年3月28日(火)受付開始~2023年7月31日(月)17:00でした。来年度の申請を検討している方は、上記のスケジュールを参考にしましょう。
参照:IT導入補助金 はじめてガイド | IT導入補助金2023
●ものづくり補助金
ものづくり補助金とは、中小企業が生産性向上に資する革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資をする際に利用できる補助金のことを指します。正式名称は「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」です。ものづくり補助金が受けられる対象の範囲や金額などは、以下の表のとおりです。
ものづくり補助金 | |||||
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補助対象 |
中小企業者(組合関連以外) 中小企業者(組合・法人関連) 特定事業者の一部 特定非営利活動法人 社会福祉法人 |
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補助額 | 通常枠(補助率2分の1もしくは3分の2※小規模企業者・小規模事業者、再生事業者/補助額 100万円〜1,250万円※従業員数によって異なる) | ||||
回復型賃上げ・雇用拡大枠(補助率3分の2/補助額 100万円〜1,250万円※従業員数によって異なる) | |||||
デジタル枠(補助率3分の2/補助額 100万円〜1,250万円※従業員数によって異なる) | |||||
グリーン枠(補助率3分の2/補助額 100万円〜4,000万円※エントリー類型・スタンダード類型・アドバンス類型、従業員の人数によって異なる) | |||||
グローバル市場開拓枠(補助率2分の1、小規模企業者・小規模事業者3分の2/補助額100万円~3,000万円) |
参照:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金公募要領(16次締切分)
ものづくり補助金は、2022年から2024年にかけて切れ目なく事業を実施する予定だと中小企業庁より発表されています。2023年7月時点で発表されているスケジュールは、15次と16次のもので、以下になります。
15次締切 | 16次締切 | |
---|---|---|
公募開始日 | 令和5年4月19日(水) 17時 | 令和5年4月19日(水) 17時 |
申請開始日 | 令和5年5月12日(金) 17時 | 令和5年5月12日(金) 17時 |
申請締切日 | 令和5年7月28日(金) 17時 | 令和5年7月28日(金) 17時 |
●地方自治体のホームページ作成費用補助金・助成金
地方自治体からも、ホームページ制作費用の補助金・助成金の支援をうけることができます。国のものと異なり、事業計画書や運営計画書を用意しなくても申請できることがあり申請がしやすいため、多く活用されています。地方自治体のホームページ作成費用補助金や助成金は、対象となる範囲や申請スケジュールなどが区や市によって異なります。住んでいる地域の役所でホームページ作成費用補助金・助成金について確認してから、内容に合意したうえで申請しましょう。
地域によってホームページ制作に限定されているところもあれば、ホームページ制作を含めたホームページの活用で補助金がもらえる場合もあります。なお、これらの補助金・助成金には締切日が設けられているため、申請のし忘れには注意が必要です。また、予算上限に達すると募集が締め切られることも多いため、利用を決定した後は早めに申請するようにしましょう。
以下では、地域ごとの補助金・助成金の例を挙げて詳しくご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
例1:東京都中央区の補助金・助成金の例
東京都中央区の「中小企業ホームページ作成費補助金」は、区内中小企業・個人事業主の方が新たにホームページを作成する場合、または既に開設しているホームページを変更する場合に、制作費用の一部を区が補助するものです。対象者は、一般枠と創業枠の2つに分かれており、一般枠は中央区内に事業所を有する中小事業者、創業枠は中央区内で中小企業・個人事業主として創業予定の方で、当補助金の申請日から3カ月以内に登記簿謄本又は個人事業の開業届出書の写しを提出できる方、又は、区内で創業して1年未満の中小企業・個人事業主となります。補助額は、一般枠が対象経費の総額の2分の1(限度額5万円・千円未満の端数は切り捨て)、創業枠が対象経費の総額の3分の2(限度額6万円・千円未満の端数は切り捨て)です。
例2:東京都練馬区の補助金・助成金の例
東京都練馬区の「ホームページ作成費補助金」は、ホームページを開設していない区内中小企業者および税法上の収益事業を営む個人・団体などを対象に、事業用ホームページ開設費用の一部を補助するというものです。補助対象者は、練馬区内に事務所が登記されている法人もしくは主たる事業所が区内にある個人事業主です。補助額は、補助対象経費の2分の1(限度額5万円)となります。
例3:東京都江東区の補助金・助成金の例
東京都江東区の「ホームページ作成費補助」は、区内の中小企業や中小企業団体が、PRや販路拡大のため、初めてホームページを開設する場合の費用の一部を補助するものです。補助対象者は、江東区内に本店(個人にあっては主たる事業所)を有する中小企業者もしくは、江東区中小企業団体名簿に登録されている中小企業団体(当該団体のホームページを新規に開設する場合)です。補助額は、補助対象経費の2分の1以内で上限10万円(千円未満切捨)となります。
例4:愛知県春日井市の補助金・助成金の例
愛知県春日井市の「小規模事業者ホームページ作成支援事業」は、情報発信や販路拡大のために自社のホームページを新規で開設する際に費用の一部を補助するものです。補助対象者は春日井市内に市税を納めている小規模事業者で、補助額は、補助対象経費の2分の1以内で上限10万円となります。
例5: 大阪府吹田市の補助金・助成金の例
大阪府吹田市の「中小企業ホームページ等作成事業補助金」は、販路開拓などを目的にホームページ及び動画の作成を行った中小事業者に対し、補助金を交付するものです。補助対象者は市内に主たる事業所を有する中小企業者で、補助額は、補助対象経費の2分の1以内で上限20万円となります。
例6:福岡県の補助金・助成金の例
福岡県の「小規模事業者販路開拓応援補助金」は、コロナ禍における「原油価格・物価高騰」の影響を乗り越えるために、国の小規模事業者持続化補助金<一般型>(第8回公募から第11回公募まで)の採択を受けた小規模事業者が行う販路開拓などの取組の経費の一部を福岡県が上乗せで補助するものです。補助対象者は、国の小規模事業者持続化補助金<一般型>の第8回公募、第9回公募、第10回公募、第11回公募のうち、いずれかに採択され、かつ、補助金事業を完了し、その後額の確定を受けた福岡県内の小規模事業者です。補助額は、国の小規模事業者持続化補助金で補助対象経費として認められた経費の12分の1で、上限62,500円〜250,000円(※申請した枠によって異なる)となります。
例7:岡山県赤磐市の補助金・助成金の例
岡山県赤磐市の「赤磐市中小企業等ホームページ作成支援事業補助金」は、市の産業を支える市内中小企業に対し、ホームページの新規解説及び開設済のホームページのコンテンツ変更をする際の費用の一部を補助するというものです。補助対象者は、市内に本店登記を有し、かつ市内に事業所を置く法人、市内に事業所を置く個人事業主です。補助額は、補助対象経費の2分の1以内で上限5万円となります。
例8:広島県三原市の補助金・助成金の例
広島県三原市の「三原市ベンチャートライアル支援事業費補助金」は、市内の中小企業や個人事業主が新事業の展開や新たなビジネスモデルの構築などを実施する際に、当該補助事業に要する経費の一部に対し予算の範囲内において補助金を交付するというものです。補助対象者は、市内に本店を有する中小企業者やその中小企業などに所属する社員、市内に住所及び事業所を有する個人事業主です。補助対象になる経費は様々ですが、ホームページ制作にあたるものは委託外注費の委託費で、「補助事業の遂行に必要となる開発又は、販路開拓における課題解決の業務の一部を第三者に委託する時に要する経費」とされています。補助額は補助対象経費の4分の3で限度額は100万円です。
補助金を利用するメリット
補助金は返還が不要な便利な制度である一方で、申請前後の手続きに時間や労力がかかる一面もあります。しかし、活用することによってたくさんのメリットを得ることもできます。補助金を利用するメリットについてご紹介します。
●費用負担の軽減
費用負担を軽減することができる点は、補助金を利用するうえで最も大きなメリットだといっても過言ではありません。せっかく自社のホームページを作成するのであれば、自社の事業内容を正しく伝えることができ、売り上げアップにつながるホームページを作ることが大切です。ホームページ制作は、デザインや機能にこだわると費用が高額になる傾向にありますが、補助金を利用することで経費を大幅に削減することができます。
●ホームページのクオリティアップを狙える
補助金の活用により、資金的な制約を設けずにクオリティが高いホームページを作成することができます。デザインや機能の開発などに強い制作会社に外注したりWebに関する専門家を雇ったりすることが可能になります。こういった専門的なサービスを受ける際には、どうしても費用が高額になってしまいますが、補助金を利用することでコストの負担が軽減されるため、よりクオリティの高いホームページを作ることができるといえるでしょう。
●事業計画を立てる際の助けになる
補助金を受け取るためには、綿密な事業計画が必要になります。例えば、ものづくり補助金の採択率はおよそ40~60%で推移しており、半数の事業者は不採択です。採択されるためには、自社の詳細な分析や3〜5年の中長期における具体的な計画案、効果の試算などを練った事業計画が欠かせません。申請の際に綿密な事業計画を立てることによって、企業の方向性や事業アイデアがはっきりしたり、事業状況の見直しや課題整理などにもつながり、事業全体のブラッシュアップができたり、というたくさんのメリットがあります。
●事業継続に欠かせない人脈づくりにもつながる
例えば、小規模事業者持続化補助金を受け取る際には、商工会・商工会議所によるサポートを受けることができます。そのため、サポートを受ける中で、相談員や専門家との間に人脈を築くことも可能になります。補助金に関する相談以外にも、説明会やセミナーに積極的に出席するなど積極的に商工会・商工会議所との交流を図ることによって、将来的に自社の成長につながる人脈づくりにも役立ちます。
補助金や助成金の注意点
ホームページを制作の補助金や助成金にはたくさんのメリットがあるため、活用しない手はありません。しかし、申請をする際には注意しておきたい点もあります。ホームページ制作のために補助金や助成金を申請する際は、以下の点に注意しましょう。
●申請しても必ず採択されるとは限らない
補助金や助成金は、申請しても必ず採択されるとは限りません。補助金や助成金は一定の採択率が決まっているため、申請手続きをしても審査が通らない可能性があり、注意が必要です。万が一、申請が通らなかった時の対応策も考えておきましょう。
●申請書の事前準備に注意
申請書は、補助金や助成金の種類によって準備すべきものが異なります。採択を受ける書類に仕上げるためには、詳細な分析や資料収集が必要になりますし、決算書などの財務書類や従業員についての資料が必要な補助金もあります。事前準備の不足によるミスで審査に落ちてしまうと、長期間待たなければならないものもあるため、書類の事前準備は念入りに行いましょう。
●補助金は実績報告後に支給される
補助金は実績の報告後に支給されます。採択されてから給付されるまでの間は、費用を全額立て替えて支払う必要があるため注意しましょう。補助金や助成金は、ホームページ制作が完了し、事業報告を経てからの給付となります。ホームページ制作に必要な資金を用意しておくようにしましょう。
●全額補助してもらえるわけではない
補助金や助成金には、上限金額と同時に補助率が設けられています。そのため、ホームページ制作にかかるコストすべてを補助してもらえるわけではないことについても理解しておきましょう。補助金や助成金が支給されるからといって、デザインや機能にこだわりすぎてしまい結果コスト負担が大きくなってしまった、ということにならないよう、注意が必要です。
申請から受給までの流れ
補助金や助成金を受給するまでの大まかな流れは、以下のとおりです。
- 商工会または商工会議所の助言を元に経営計画書を作成
- 事業支援計画書の作成を依頼する
- 必要書類をそろえて郵送する
- 審査・採択の結果通知
- 実績報告書を提出
- 補助金の受け取り
順番に詳しく紹介していきます。
●STEP1.商工会または商工会議所の助言を元に経営計画書を作成
まず、商工会あるいは商工会議所でのサポートを受けながら、経営計画書や補助事業計画書などを作成していきます。経営計画書の内容は採択に大きな影響を及ぼすため、注意しましょう。作成完了した経営計画書の写しを地域の商工会議所へ提出して、内容の加筆・修正をして補助金事務局にも提出します。
●STEP2.事業支援計画書の作成を依頼する
申請の際は「事業支援計画書の発行」も必要となり、それは自社で作成できるものではありません。地域の商工会議所に、作成を依頼する必要があります。相応しい内容の経営計画書などが提出されているのであれば、提出してから数日して事業支援計画書を自動的に発行してもらえることも少なくないでしょう。事業支援計画書が発行してもらえない際は、商工会議所に現状を確認しましょう。
●STEP3.必要書類をそろえて郵送する
次に、必要書類を揃えて郵送で提出をします。例えば、小規模事業者持続化補助金の場合は以下の必要書類をそろえて補助金事務局に郵送で提出します。
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補助金や助成金の申請書
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経営計画書
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補助事業計画書
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事業支援計画書
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補助金交付申請書
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電子媒体
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貸借対照表および損益計算書(法人)
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直近の確定申告書(個人事業主)など
申請書や経営計画書、補助金事業計画書や事業支援計画書などの書類を様式ごとにファイルへ分け、電子媒体(CD-RやUSBなど)に入れて提出します。電子媒体の提出はつい忘れてしまう方が多い傾向にありますが、提出がないと審査に対応してもらえないため注意してください。今回は、小規模事業者持続化補助金を例に挙げましたが、申請する補助金や助成金によって提出する書類が若干変わるため、必要書類の内容をよく確認しておきましょう。
●STEP4.審査・採択の結果通知
書類を提出して数日後、審査・採択の結果が出ます。それから補助金や助成金の申請者に結果通知が送られます。審査に通った場合は補助金を受け取る手続きに移ります。万が一、審査に通らなかった場合はどのあたりに問題があったのかを調べて、次回以降の審査に通るように工夫しましょう。審査が通らなかった場合も、原因を確認し解決するように努めることが重要です。
●STEP5.実績報告書を提出
審査に通ったら、実績報告書の提出が必要になります。補助対象経費に基づいた証拠書類の作成や報告書の作成、提出物の整理などをして、実績報告書提出の準備を進めていきます。実績報告書の提出方法は、補助金や助成金の申請方法によって異なります。紙で申請した場合は郵送で実績報告書を送り、電子媒体で申請した場合は実績報告書も電子媒体で提出するとされていますが、どちらの方法であっても期日内の提出が必須なため注意しましょう。
●STEP6.補助金の受け取り
実績報告書の内容に問題がなければ、補助金が給付されます。今回ご紹介した補助金や助成金は、申請の回数に制限がありません。そのため、再度ホームページ制作やIT技術の導入を検討する際にも利用を検討すると良いでしょう。
なお、補助金や助成金を申請する際は、補助金・助成金を運営する事業や団体のオフィシャルサイトを確認しながら行いましょう。オフィシャルサイト上では申請のガイドラインが公開されているので、申請のフローや必要書類などをより詳しく確認することができます。
ホームページ制作は補助金・助成金を上手に利用しよう
ホームページの制作費用は、デザインや付帯する機能で大きく価格が変動します。せっかくホームページを作るのであれば、自社の事業内容を正しく伝えられ、売り上げアップにつながるホームページを作ることが大切です。コストの負担を軽減するために、補助金や助成金を上手に利用しましょう。自社で制作するのではなく、外注して費用をかけてホームページを作成するのであれば、自社の要望を伝えやすく、ホームページの知識と実績が豊富な制作会社を選びたいものです。日本最大級のシステム開発会社ポータルサイト「発注ナビ」は、確かなIT知識と独自の情報網をもとに、専門知識を持ったコンシェルジュがご希望に合ったホームページ制作会社をご提案いたします。2023年7月時点、ご紹介実績は16,500件、対応社数は全国5000社以上、紹介達成率92%となっています。平均4~5社を厳選し、最短1日でご紹介!ご相談は完全無料です。自社のホームページ作成のご依頼を検討している企業担当者の方は、開発会社探しにぜひご利用ください。発注ナビが選ばれる理由や、導入事例についてさらに詳しく知りたい方はこちらをご確認ください。
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