結婚・出産を機にフリーランスという働き方を選択したママをはじめとするプロフェッショナル人材が、在宅でもやりがいのある仕事ができる場を提供するための仕組み作り。マムズラボ株式会社が目指すのは、そうした全国のママのための「ポテンシャル・ワーカー」プラットフォームだという。同社は、発注ナビを導入し、どのような効果を上げているのか。同社で営業を務め、発注ナビの運用を担当する村岡氏に、同社の独自のビジネスモデルと発注ナビの親和性についてお話を伺った。
社名 | マムズラボ株式会社 |
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所在地 | 東京都港区六本木 2-4-5 六本木 D スクエア 1F 大阪府大阪市中央区南船場 4-10-5 南船場 SOHO ビル 702 |
従業員数 | 1 – 30名 |
事業内容 | クリエイティブ制作事業、マーケティング支援事業、採用代行事業 |
掲載カテゴリ |
- 導入前の課題
コロナ禍で顧客情勢の変化や在宅ワーク比率の拡大により従来の新規開拓営業手法の見直しを求められる中で、案件マッチングサービスの利用という補強策を導入。営業を担当する村岡氏も、新たなリード獲得手法の発掘と仕組み化の必要性に迫られていた。
- 導入後の効果
発注ナビで獲得したリードが商談に進む割合が8割を超えているため、他のツールに比べて効率が良く、毎月4~5件の確度の高いリード獲得に成功している。また、発注ナビを使ううちに、自分の得意分野以外にも目が向くようになり、提案の幅も広がった。
実務経験豊富なフリーランス人材の活用で高品質なサイト制作を実現
企業における育児と仕事の両立への取り組みが始まって久しいが、それは育児休暇取得の徹底や時短勤務の採用など、あくまでもフルタイムワークが前提にあり、仕事の視点から育児を捉えた仕組みや制度である。一方で、育児中のママ視点で仕事を捉えてみたら、もっと違う仕組みが考えられるのではないだろうか。
マムズラボ株式会社は、育児を中心としながら仕事をしたいというママをはじめとした「ポテンシャル・ワーカー」のチカラで、Web制作や記事制作、コンテンツマーケティング、ポスターやチラシの制作、商品企画、動画制作、イベント企画・運営などを行っている会社だ。
同社はWeb制作やコンテンツ制作などを所属するフリーランス人材に割り振ることで作り上げ納品するというビジネスモデルだ。現在、1000人を超えるフリーランス人材が働いており、うち9割が女性だという。実務経験が3年以上ある人のみということで腕も確かだ。しかも、これだけ多くの人材が所属していることから、各自の得意分野に応じて仕事を割り振ることができるため、クオリティも自ずと高くなるのが特長と言えるだろう。
村岡氏も、もともとは同社でプランニングを担当するフリーランスだったが、現在は同社の社員として営業を担当している。
「当社の正社員は男性も多いのですが、多くは“育パパ”なので、育児への理解も深く、育児中に起き得るさまざまなことに対する社内のバックアップ体制も整っていて、納期面でも安心できる状態にしています。また所属しているフリーランス人材は全国各地におり、私自身も兵庫県に在住しながら、営業スタッフとして全国のお客様を担当しています」(村岡氏)
同社は、あらゆる人が時間や場所の制約にとらわれず、自分らしく働くことができるプラットフォームを構築し、そうした人々が輝ける機会・サービスを提供していくという。
「当社は、ママたちが、どう働きたいかということを考える会社です。何かと手のかかる出産直後や乳幼児期、少しずつ手がかからなくなっていく小学校、中学校の時期と、子どもの年齢に応じて、いろいろな働き方ができるようにし、適材適所とすることで良質な成果物をお客様にお届けしています」
さまざまな営業支援ツールがある中、自分の得意な分野のリード獲得ができそうな発注ナビの利用を申請!
そんな同社だが、設立当初から発注ナビのような案件マッチングサービスを利用していたわけではない。
「設立当初は、中途採用した社員がこれまで培った人脈を活かしたリファラル営業でも十分に新規顧客獲得ができていました。ところが新型コロナウイルスの流行により、顧客情勢が大きく変化したり、訪問することができなくなったりする中で、個人のスキルやコネクションだけで新規リードを獲得するのが難しくなりました」
そこで同社ではリファラル営業も続けつつ、新たな手法も採り入れていった。
1つはテレアポだ。同社はコロナ禍が始まる前から、お客様に向けた新たなサービスとして営業代行・採用代行をスタートしていた。同サービスのために組織された『ママのテレアポチーム』を自社の営業活動にも活用した。
「テレアポは、現在も新規顧客の開拓という面で一定の効果を上げています。ただし、リードの獲得に至るまでに時間を要するため、突然降りかかったコロナ禍による受注減を補う即効性はありませんでした」
また、同社が得意とするホームページやSNS、PRを切り口にした営業活動にも積極的に取り組んでいる。
「自社ホームページやSNS、PRを切り口として、アポイントメントを取っています。Instagramの運用、インフルエンサーの起用、広告PR、展示会のようなリアルイベントも活用しています」
同社では、営業担当がリードを獲得が十分でないと思えば、上長に申請して、案件マッチング等のサービス利用検討を行うことができる。発注ナビも同様に営業状況に合わせて、社内で利用を検討し導入したという。
「かつては紙媒体やPRを使っていたこともあったのですが、新たに案件マッチングサービスを利用することに決めました」
現在、同社の営業体制は、複数の案件マッチングサービス、社内「テレアポチーム」によるアウトバウンド、自社媒体やPRを活用したインバウンドという、3本柱で押し進めている体制だ。それぞれに使いどころがあり、営業スタッフ一人ひとりのスキルに合わせたカタチで受注に結びついているという。
獲得リードの商談に進む率は8割超!月に4~5件のリード獲得を心がけている
「発注ナビは、案件ごとに3~5社の開発会社を紹介してくれます。サービスを使い始める際に、発注ナビ側から『エントリーした案件のうち、平均2割程度が紹介に至る』と言われましたが、現在に至るまで、それを割り込んだことはありません。そのため、ある程度リードの獲得数が予測でき、計画的に動けるのは魅力です。もちろんリードの数だけで言うなら、他のサービスの方が獲得できるかもしれません。でも、獲得したリードに対して、連絡が取れる確率が高いのが発注ナビの大きな特長だと感じています」
村岡氏によれば、発注ナビで獲得したリードについては、最初にメールで打合せのお願いをするが、高い確率で連絡が取れ、商談に進めているという。これは同種のサービスの中でも「抜きん出ている」という。
村岡氏が目標としているのは月に4~5社のリード獲得で、そこに達する数のエントリーを毎月心がけている。
「案件選びの基準は、NGでないもの以外はできる限りエントリーしています」
同社が定めるNG案件とは、総予算15万円以下の案件、三次請け以上(二次請けまではOK)の案件だという。
「現在、リード獲得数は足りています。この先、契約期間満了時に更新しないサービスもある中で、発注ナビは継続して利用していきたいと考えています」
スピード感を持った立ち上がりと、あくまでもお客様の立場に立ったご提案を貫く!
発注ナビ利用開始から1年で5件の成約に至っているという村岡氏は、獲得したリードを成約に結び付けるまでの工夫についても明かしてくれた。
「リード獲得後は、なるべく早くご連絡のメールを差し上げています。たとえ、先方が『まず見積もりが欲しい』と望んでいても、精度の高い見積もりをお出ししたいので、1度お話しを聞かせて欲しい旨をお伝えしています。また、初回メールで打合せの候補日を明記して送るということもしています。お客様が候補日の中から都合の良い日を返してくださったら、そのお返事にオンラインミーティングツールZoomのURLをつけてしまうなど、常にスピード感を持って臨んでいます」
こうしていち早く動き、スピード感を持って展開することで、同社の本気度をお客様にアピールすることにも成功している。
また、お客様本位な提案も同社の取り組みの一つだ。
「当社が打合せを何より重視しているのは、お客様がどのような経緯と目的でサイトを作りたいのか、どこに課題感があるのかをきちんと把握しておくことです。新規に作らなくとも、既存サイトの改修で済むこともあれば、そちらをお勧めします。また、集客向上が狙いなら、インスタ等のSNS活用の方が効果があると判断できれば、例えお客様の希望がサイト制作でそちらの方が費用が高くなるとしても、効率がよく効果が出ると思われる施策を提案します。一番大事なことはお客様の問題解決に一番良い施策をご提案することだと思うからです。見積りよりも前に打合せをさせていただく理由はそこにあります」
しかし、問題もあるという。
「喜んでいただけることもありますが、『それだけなら自社でもできる』と、結果として失注になることもあります(苦笑)。しかし、お客様の立場に立てば、本来は無駄なものを発注せず、やりくりできるに越したことはありません。ですから、本当にお客様のためになるのであれば、隠さずご提案しています」
また、お客様を囲い込むようなこともしないというのが同社のポリシーだ。
「Webサイトを改修したいというお客様がいらっしゃいました。聞けば『これまでスクラッチでサイトを構築してきたが、業者の対応スピードが追い付かなくなってきたので変えたい』とのことでした。打合せにディレクターも同席したのですが、結論は、スクラッチで改修することは可能だが、クセがあるので分析・調整に時間と費用がかかるというものでした。一方で、同等のものをEC-CUBEで新たに構築できそうなことが分かり、EC-CUBEにしておけば、将来当社から他社に引き継ぐときにもやりやすくなること、トータルの費用も安く済むことをお伝えした上で、両方の見積もりをお出ししました」
できるだけ自社に囲い込みたい会社もある中、ここまでクライアントのことを第一で考えるのは勇気が必要だが、そこが同社の“良さ”でもある。
発注ナビの利用で、得意分野以外にも目が向くように!
発注ナビの導入で、村岡氏自身にも変化があった。
「もともとは自分の得意分野のリードを獲得したいという思いで発注ナビを選んだのですが、1年以上使ってみて分かったのは、発注ナビのWeb制作案件が思った以上に多種多様だったことです。そのおかげで提案や見積もりの幅が広がりました。これまで得意分野しか見て来なかったのですが、他の分野についても自然に目が向くようになりました。今後もお客様第一の提案を心がけながら、活躍の幅を広げていければと考えています」
同社で活躍するフリーランス人材の数も日に日に増えているという。それに合わせて営業やプランナー、ディレクターなどの社員数も増やしている同社が、今後、さらなる成長を遂げていくのは確実。同社の徹底したお客様本位の姿勢がある限り、会社の規模が拡大しても、品質の高いサイト制作が続いていくことは間違いないだろう。
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