今回の記事では、スマートフォンアプリ開発(以下、アプリ開発)の発注前(相談前)に決めておくべき3つのポイントについてです。内容をざっくり言うと・・・・
アプリ開発を外注することを社内に周知徹底し、理解と協力を求める
開発するアプリがどのようなものか、社内で具体的なイメージを共有する
ローンチの時期を確定し、計画的に開発に取り組む
アプリ開発の発注前に方針を明確に
アプリ開発を外注すると決まったら、業者の選定や発注の前に、まず社内でしっかり方針を定め、ブレないことが重要です。
発注後に社内で方針のブレが生じると、度重なる仕様変更による開発費の高騰や開発期間の延長など、重大な損害につながりかねません。ここではブレが生じやすい3つのポイントに絞って説明します。
1.社内の理解を得ておく
会社の経費を使って外部の開発会社に業務を依頼するのですから、各部署にしっかり「根回し」を行っておく必要があります。特に、開発するアプリに関連する部署や利害関係が発生する部署には十分な理解と協力を求めておきましょう。
開発の途中で「仕様変更は認められない」と協力を突っぱねられたり、「聞いていた話と違う。これ以上のリソースは割けない」といった社内トラブルが発生したりすると、最悪の場合アプリが完成できないか、完成しても使い物にならない可能性も出てきます。
2.アプリの具体的イメージ化
ITやシステム開発の知識はなくても、「どういう目的で、どのように使うアプリか。このアプリによって、ユーザーにどのようなベネフィットが発生し、会社にどんな利益をもたらすのか」という説明を丁寧にすれば、誰でもアプリの全貌は理解できるはずです。
アプリ開発について社内のコンセンサスをとるうえでは、こうしたアプリの具体的なイメージ化が欠かせません。このようなイメージを全関係者が共有することによってスムーズに協力が得られるようになります。
またアプリの開発担当者にとっては、いろいろな立場の人の意見を聞きながらアプリを細部までイメージするという行程を経て、より詳細な仕様書を作りこむことができるというメリットもあります。
3.ローンチの時期を明確に
自社がイニシアチブを持つアプリ開発には、第三者から納期、つまりローンチ時期を強制されることがありません。このため、ズルズルと開発期間が後ろにずれていくことがよくあります。
こういう場合、「○月○日にローンチする」と宣言しておくことで関係者のモチベーションも高められますし、社内で「あのアプリのローンチは○月○日だ」という意識を共有することができます。また、ローンチの日時が決まることで、自動的に「○月○日までにこれを準備しておかなくてはならない」という予定も決まっていき、作業の優先順位も見えてくるでしょう。
ただし、ローンチの時期を決定するためには、「要求する仕様を満たすアプリの開発には、物理的にどれくらいの開発期間が必要なのか」といった予備知識が必要となります。時間的に無理があると、開発会社の選定が難しくなり、アプリの開発費用も割高になる可能性もあるので注意しましょう。
アプリ開発には社内外の協力が必要
発注前には、上記のように最低3つのポイントを抑えて準備をしておくことが肝心です。発注先に相談する際にあまりにも構想が固まっていないと、開発会社もどのような提案をすればいいのか困ることがあります。
とはいえ、アプリに詳しいメンバーが社内に居ない場合などもあるでしょう。その場合は、まずは参考アプリを探すことから始めてはいかがでしょうか。
参考にするのはアプリに関わらず、その他Webサービスなどを参考に挙げて、〇〇のサービスのこの部分、この機能をアプリで活用できるようにしたい、とアプリ開発会社に伝えることでより詳細のイメージを共有できます。