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RFIDの費用相場とは?導入する際のポイントを徹底解説

RFIDのイメージ図

業務効率と正確性の向上に不可欠なRFID技術は、多くの業種でその魅力が評価され導入が進んでいます。しかし、コスト面の懸念から導入に躊躇している担当者も少なくありません。今回はそんな担当者へ向けて、RFID導入後の費用対効果を最大限に引き出すためのコスト管理のポイントに焦点を当てて解説します。導入するならRFIDのメリットを最大限に引き出したいですよね。本記事では、RFIDの導入で検討すべきポイント、アイテム別の費用相場、今後の動向と導入事例について解説します。

 

目次

 

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RFIDを導入する際の3つの検討ポイント

RFIDの導入を検討する際には、コストの感覚がつかみやすくなるポイントがあります。RFID導入を検討する際に考慮したいポイントを3つご紹介します。

 

  • RFIDを構成するアイテムの種類

  • 現状かかっているコストの理解

  • RFID導入後の人件費の試算

 

●RFIDを構成するアイテムの種類

RFIDを導入するためには、RFIDの構成アイテムを揃える必要があります。RFIDは主に「ICタグ・RFタグ」「RFIDリーダライタ」「処理システム」の3つの要素で構成されています。そのほかにも、サーバやRFIDプリンターといった周辺機器などが挙げられます。

 

ICタグ・RFタグ 情報の書き込まれたICチップと、通信するためのアンテナを運用しやすい保護素材と合わせてタグ化したもの
RFIDリーダライタ ICタグ・RFタグから情報を読み取ったり、書き込んだりする装置
処理システム RFIDリーダライタから受信した情報を処理したり、管理したりするシステム

 

タグやリーダライタといった構成アイテムは、種類や性能によってコストが異なります。自社にとって必要十分な機能を得るためにも、構成アイテムの種類や自社に不可欠な機器を把握するところからはじめましょう。現場でRFIDを利用する従業員にとって使いやすいアイテムの選択は、業務効率改善に影響します。

 

●現状かかっているコストの理解

RFIDをビジネスに導入する場合、現状かかっているコストを理解することで、RFIDを導入した後の費用対効果を正確に把握できます。既存システムの維持にかけているランニングコストも重要ですが、費用の多くを占める「人件費」の把握も忘れてはいけません。検品・棚卸作業や機器・工具を探す時間などが人件費に関わってきます。

例えば、現状では時給1,200円の人員3名で5時間かけて棚卸作業を行っている場合、卸作業は単純計算で18,000円分の人件費を要する作業です。仮に、RFIDを導入したら同人数で1時間に短縮できるという試算が出たなら、人件費は3,600円で済むため、80%の人件費削減が期待できると分かります。
※18,000円-3,600円÷18,000円×100=80%

 

システムのランニングコストと人件費の両方を考慮することで、現状のシステムをRFIDに切り替えた時にどのようなメリットがあるのか、あるいはどのようにRFIDを実装すると効果的なのかについて、合理的な意思決定が可能です。

 

●RFID導入後の人件費の試算

RFIDは特定のプロセスを自動化できるので、長期的に見ると人件費を大幅に削減できる可能性があります。しかし、RFIDタグやリーダライタの性能は人件費削減に寄与しますが、高性能になるほど初期費用もかかります。初期費用と人件費削減効果はトレード・オフの関係にあるため、人件費について試算したうえで損益分岐のポイントを把握し、費用対効果の高いRFID導入を検討しましょう。

また、RFIDを導入する際には、従業員に対する研修も必要です。RFIDは便利な技術ですが、従業員にとってはこれまでと異なる仕組みであるため、導入直後は現場が混乱するかもしれません。従業員がRFIDを使いこなすためには時間が必要であるという点も考慮することが大切です。

RFIDを最大限に活用するためには、適切な要件定義が不可欠です。損益分岐を踏まえた新システムの導入と利用方法の周知を徹底することで、現場の作業効率は飛躍的に向上します。

 

RFIDの費用相場をアイテム別に紹介

RFIDを使うためには、商品用のタグ、リーダライタ、アプリケーション(ソフトウェア)を導入しなければいけません。これらの費用は、数量や性能に応じて異なります。ここでは、RFIDの費用相場について、アイテム別にご紹介します。

 

アイテム名 用途 費用相場
タグ 商品等の識別・追跡 1枚10円以下
金属対応タグは100円前後
大量発注で価格を下げられる
リーダライタ タグの読み取り・書き換え ハンディタイプ・据え置きタイプ:20万円程度
ゲートタイプ:100万円程度
アプリケーション(ソフトウェア) データの処理・分析 製品や設計により異なる
その他周辺機器 PC、サーバ、ルーター、プリンターなど RFIDプリンター:50万~100万円程度
PCサーバ・ルーター等:性能により異なる

 

●RFIDタグの費用相場

RFIDタグにはデータを格納したチップが埋め込まれており、商品を識別するために使われています。商品1つ1つに付随したタグを読み込むことで、入出荷の登録や在庫確認、商品の追跡ができます。

RFIDタグは普及とともにコストダウンが進んでおり、安価なタグなら1枚10円以下で入手可能です。タグの種類は細分化しており、様々な素材に貼り付けられるようになっています。しかし、素材によってはタグにコストがかかるケースがあります。

例えば、金属対応のタグは1枚100円前後です。金属製品は電波を反射する性質があり、リーダライタで読み取りにくくなるため、特殊加工のRFIDタグを使う必要があります。また、RFIDタグの価格は発注枚数によって変わり、大量発注をすることで価格が下がるケースが多いです。

 

●RFIDリーダライタの費用相場

RFIDリーダライタは、RFIDタグの情報を読み込んだり、書き込んだりするために必要なデバイスです。リーダ(Reader)は読み込み、ライタ(Writer)が書き込みを指し、リーダ機能だけのデバイスもあれば、倉庫全体の商品を識別できる高性能なデバイスも存在します。

リーダライタは機能によって価格の幅が広く、性能が上がるほど高額です。予算が厳しければ、最低限の機能を備えたリーダライタが3,000~5,000円程度で手に入ります。

RFIDリーダライタは以下の3つの種類に分けられ、費用の目安は以下のようになります。

 

  • ハンディタイプ:20万円程度

  • 据え置きタイプ:20万円程度

  • ゲートタイプ:100万円前後

 

ハンディタイプは、バッテリーを搭載した持ち運び可能なデバイスで、倉庫内や電源のない屋外で移動しながらタグの読み取り・書き込みを行う場合に最適です。据え置きタイプは、机上や壁面など一定の位置に固定して使用する小型デバイスです。レジのカウンターで商品を読み取ったり、工具管理をしたりする際に便利となります。

ハンディタイプと据置タイプはどちらも安価で、機能が豊富なタイプでも20万円程度で導入できます。

一方、ゲートタイプのリーダライタは倉庫の積み込みドックなど大規模な用途向けに設計されたデバイスです。大型で、100万円前後で導入できます。ほかのタイプよりも設置に手間がかかりますが、読み取りのためにデバイスを持ち込む必要がなく、ゲートを通るだけで高精度の読み取りが可能です。

RFIDシステムのリーダライタを選択する場合には、RFIDリーダライタを利用するシチュエーションや予算を考慮することが重要となります。様々なデバイスがあるので、必要に応じて予算内に収まるリーダライタを探してみましょう。

 

●ソフトウェア(アプリケーション)の費用相場

RFIDリーダライタで読み込んだデータを処理・分析するためには、ソフトウェア(アプリケーション)の選択が重要です。ソフトウェアは一括購入か月額払いのどちらかを選択でき、プランによって金額が異なります。システムに求めるニーズや料金プランに左右されるため、ソフトウェアのコストは一概にはいえませんが、ソフトウェア設計には数十万~数百万円程度かかります。

自社のニーズに合わせたカスタマイズをする場合には追加費用が発生しますが、長期的に見ると運用保守のコストを抑えられる可能性があります。ソフトウェアをより使いやすくするために、開発段階からカスタマイズを行うケースもあります。しかし、そもそもRFIDについて理解していなければ、必須機能や使いやすくするためのカスタマイズの判断はできません。自社のニーズに即したシステムを設計するためにも、RFIDについての理解を深めたうえで、ソフトウェアを比較検討することが重要です。

 

●その他周辺機器などの費用相場

タグ、リーダライタ、ソフトウェアに加えて、PCやRFIDプリンターといった追加の周辺機器も揃える必要があります。周辺機器のコストは必要に応じて異なるので、自社に必要十分な機器を選びましょう。

例えば、RFIDプリンターはタグを印刷したり書き換えたりするためのデバイスです。RFIDタグを追加で納品してもらうかRFIDリーダライタを用いるほうがコストパフォーマンスに優れているケースもありますが、頻繁に新しいRFIDタグが必要な現場では、RFIDプリンターがあると重宝するでしょう。RFIDプリンターは、約50万~100万円で購入可能です。RFIDプリンターをはじめとする周辺機器は、必要性が現場によって異なるため、どのような機器を導入したら現場のニーズを満たせるのか判断することが重要です。

基本的に、RFID導入コストを下げるためには、適切な要件定義が欠かせません。しかし、RFIDについてよく知らない状態で要件定義をするのは難しいでしょう。まずはRFID導入をアウトソーシングするために、複数社から見積もりを取ることをおすすめします。見積もりを取ることで、必要な機器や性能について理解が深まり、より効果的な計画を立てられます。

 

RFIDタグの価格下落により導入障壁の低下

RFID技術が登場した時にはRFIDタグも高価でした。しかし、近年では製造技術の進歩によってRFIDタグの低価格化が進んでいます。特に低価格化が進んでいるのは、金属互換のRFIDタグです。電波を反射する金属製品にも使えるタグは100~200円程度でしたが、現在は金属対応タグでも100円程度、通常のタグであれば10円を下回るほど安価になりました。高価な技術というイメージは影を潜め、RFIDを導入する企業・団体は増加傾向にあります。

2020年10月、経済産業省は「電子タグ(RFID)を活用した食品ロス削減に関する実証実験」をスタートしました。消費期限の短い食品にRFIDタグをつけ、在庫や消費期限を自動管理することで、フードロスの削減やサプラチェーンの生産性向上を目指す取り組みです。大量消費されるコンビニエンスストアの食品に対してRFID技術を用いるという点からも、RFIDタグが手に入りやすい価格帯まで低下したことがうかがえます。

需要拡大によって今後も低価格化は続くと見られており、登場した当初よりもRFID導入を検討しやすいフェーズに入っているといえます。

参照:経済産業省「電子タグ(RFID)を活用した食品ロス削減に関する実証実験

 

RFIDの様々な場面での導入事例

RFIDはすでに多くの企業や組織で採用されており、その効果が実証されています。大きさ、材質、遮蔽物の有無を問わず、複数の商品を同時に識別できるRFID技術を導入した企業の多くで、業務効率が大幅に改善されたという報告が見られます。RFIDが広く活用される業務には、倉庫や物流センターがあります。入庫・出庫や棚卸時に便利である点はイメージができるかもしれませんが、中にはユニークな活用をしている企業も存在します。

ここでは、RFID技術を応用した導入事例を2つご紹介します。

 

●トラックの所在確認システムに応用

全国に1,000台以上のトラックを有する企業で、所在確認のためにRFIDを導入した事例があります。トラックは大きいので目視確認がしやすいですが、どのトラックが停車中で、何台稼働しているのか、今すぐに出発できるトラックは何台あるのか、という状況を把握するために目視確認をするのは骨が折れます。RFIDを導入することで、遠隔地にいても駐車場に停まっているトラックの台数を正確に把握でき、所在管理を自動化できました。

 

●製品・検査プロセス・検査結果の一括管理

製造工程が複雑な製品は、紛失やプロセスの抜けといったミスを誘発しやすい環境です。複数の検査作業が必須であるため、製品1つ1つのプロセスや検査結果も併せて管理しなければならないというケースも珍しくありません。このような環境でRFIDを導入した事例では、製品を読み取るだけで、現在の検査プロセスがどこまで終了しているのか、検査結果がどうなっているかを瞬時に把握できるようになりました。これにより、検査作業全体の効率化とミスのリスク低減につながっています。

もちろん、決して安いシステムではないRFIDを導入する際には、導入後の費用対効果についてじっくり考える必要があります。RFIDを導入する前に検討すべきことは山ほどありますが、RFID技術の利点は十分に確立されています。サプライチェーンの運用を改善し、効率を高めたいのであれば、RFIDは必要なソリューションといえるでしょう。

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