Webサイトを立ち上げる時、内製で制作を進めるべきか、それとも外注すべきか、迷っている方は少なくないでしょう。本記事はWebサイトの立ち上げを検討している方に向けて、内製・外注のメリット・デメリット、さらに効果的なツールの紹介を通じて、それぞれの進め方や課題点を解説します。この記事を読むことで、内製と外注のどちらが自社に適しているのか、必要な準備は何かを理解し、Webサイト構築プロジェクトの足がかりとしてください。
目次
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Webサイトの作り方:内製編
Webサイトの内製は自社内で制作、運用まで行うパターンです。規模や自社内のリソースによっては、内製が適しているケースもあります。以下でWebサイトを内製する際に役立つ制作ツールや内製におけるメリット、デメリットについて解説します。
●Webサイトを制作できるツール
Webサイト制作を内製するにあたって有効な選択肢となるのが、CMS(コンテンツマネジメントシステム)やホームページ作成ソフトです。これらのツールは簡単にコンテンツの管理や制作をしたい場合に有効です。例えば、ホームページ作成ソフトであればソフトに必要事項を登録するだけで、自動的にHTMLファイルやドメイン、サーバなどのWebサイト開設に必要なものがセッティングされます。その後、管理画面から画像や文章などのコンテンツを投稿するとWebサイトを公開できます。一般的なブログサービスと似たような感覚で、手軽に操作できるツールも多いです。料金体系はツールによって異なりますが、月額数千円から使えるツールも登場しています。Webサイト制作の知識がない場合は、既存のCMSやホームページ作成ソフトを活用するのがおすすめです。
ただし、大規模なWebサイト、自由度の高いデザインを搭載したWebサイトの制作にはやや不向きです。CMSやホームページ作成ソフトは小規模のWebサイト制作に向いています。
●Webサイトを内製するメリット
Webサイト制作を内製化するメリットの一つは、コミュニケーションが円滑に取れることです。制作から運用まで全て社内で完結するため、修正や変更が必要になった場合でも社内のチームメンバー間で直接やり取りできるため迅速に対応できます。意思決定も素早く行えるため、プロジェクト全体の進行がスムーズです。
さらに、外部とのコミュニケーションコストが発生しないため、担当者の負担が軽減されます。外注費も削減できるので、全体的なコスト効率も向上します。
また、内製化することでWebサイト制作やWebマーケティングのノウハウが社内に蓄積されます。「どのようなWebサイトにすればコンバージョンにつながるか」「好ましいブランディングのためにはどのような工夫をすべきか」という点を、社内で試行錯誤しながら制作を進められるためです。結果的に、自社のセールスポイントの洗い出しにはじまり、ターゲットの設定やデザイン、サイト設計、訴求導線の設置テクニックといったさまざまな知見を社内に蓄積できます。
●Webサイトを内製するデメリット
一方で、Webサイトの内製化にはデメリットもあります。
例えば、社内での業務負担が増加して社員のキャパオーバーになりやすいという点が挙げられます。社員の負担を軽減するためにも、適切な制作体制を整備しなくてはなりません。また、社内のIT人材が不足しているケースでは人材の採用や育成からスタートしなくてはならず、予想以上のコストがかかってしまいます。
人材確保のほか、機器の導入・運用コストも大きな課題です。パソコンをはじめとする端末や各種制作ツール、サーバなどの設備投資が必要であり、その予算も確保しなくてはなりません。また、導入した機器の運用には継続的なコストがかかるため管理も欠かせません。運用コストを適切に抑えるための計画を立てて定期的に見直し、コストの適正化を図りましょう。
●Webサイトの内製が向いているケース
小~中規模のWebサイトであれば、ホームページ作成ソフトやCMSツールでも構築可能です。このケースであれば内製でも対応可能です。「掲載する情報やコンテンツがまだ少ない」「更新頻度が少ない」「顧客の新規開拓の必要がない」という場合も内製が適しています。Web集客やマーケティングを主目的としていないWebサイトも、内製で対応可能です。
Webサイトの作り方:外注編
以下では、Webサイト制作を外注した場合の依頼先候補をピックアップしました。外注する際のメリットとデメリット、外注が向いているケースについてもご紹介します。
●外注先の候補
Web制作を外注する際は、Web制作会社(ホームページ制作会社)へ依頼するのが一般的です。企業によって対応範囲はやや差異がありますが、Webサイトの設計と構築や内外部のデザイン、サイトリリース後の運用支援までを依頼できます。
制作スキルとマーケティングスキルを兼ね備えた制作会社を選べば、高品質なWebサイトを制作してもらえます。
制作スキルをチェックする方法は複数ありますが、「制作会社自身の公式サイトをみる」「これまでの制作実績をチェックする」という手段がおすすめです。Web制作会社以外の選択肢としては、フリーランスの人材へ依頼するという手もあります。クラウドソーシングサイトやSNSを活用してコンタクトをとるのが一般的です。個人によってスキルのばらつきがあったり、対応範囲のキャパシティが限られていたりという課題はありますが、コンタクトをとる相手や対象が少ないためコミュニケーションコストを省いてスピーディーに依頼しやすいのが魅力といえます。フリーランサーのSNSページや個人サイトにポートフォリオが公開されているケースもあります。スキルチェックの際はポートフォリオを確認しましょう。
●Webサイト制作を外注するメリット
専門知識やノウハウを持ったプロへ制作を依頼できるため、高品質なWebサイトを作成できます。Webサイト制作ではプログラミングスキルをはじめ、デザインやマーケティング、コンテンツ記事のライティング、運用保守などさまざまなスキルが必要です。サイトの規模によっては、これらのスキルを自社内で全て賄うことは困難です。しかし、Web制作会社には必要なスキルを備えた人材が揃っているため安心して任せられます。
その分の外注コストはかかりますが、自由度の高いWebサイトを制作しやすいのも魅力です。セキュリティ面での施策を行ってもらえるメリットもあります。
サイトリリース後の運用も任せられる
サイトリリース後の更新作業や保守作業、Web集客のアフターフォローを任せられるのも外注の魅力です。Webサイトのゴールはリリースすることではありません。リリース後、アクセスやコンバージョン率などの指標を分析し、課題点を改善しながら適切に運用することがWebサイト制作のゴールといえます。丸投げは避けるべきですが、Webサイト制作だけでなく運用までサポートしてもらえるのは心強いといえます。
自社の負担が減るため本業へ集中しやすくなる
制作業務を外注することで本業へ集中しやすくなります。企画の立案作業や要望をフィックスさせる作業は自社内の担当者も携わりますが、制作工程の多くを外注先へ任せることで社内担当者の負担を軽減でき、より重要度の高い業務へリソースを分担することができます。
固定費を変動費に調整しやすい
人件費を変動費化できるのも外注のメリットです。専門企業を除いて、Webサイト制作が日常業務となる企業は多くないです。したがって、自社内に制作担当者を抱えるのは固定給や賞与など人件費の面で負担になる可能性があります。制作業務を外注すれば、必要な時に必要な人材の確保が可能なため固定費を変動費化でき、内製よりもコストの調整がしやすくなります。
●Webサイト制作を外注するデメリット
外注するデメリットにはコミュニケーションコストがかかりやすいという点が挙げられます。外部の企業とやり取りを行うため、急な変更や修正、コンテンツの追加といった要望が伝わるまでに時間がかかる可能性があります。
また、認識の齟齬や前提知識の有無によってすれ違いが生まれることもあります。制作会社の実績によっては、「Webサイト制作のノウハウはあっても、◯◯業のサイト制作は初めて」といったように、業界知識の不足や認識の相違によるコミュニケーションロスが起こってしまう場合があります。制作会社は顧客の事業理解や業界知識の習得に努めていますが、制作会社側の学ぶ姿勢に任せすぎないよう注意しましょう。自社の各種資料やパンフレットなどを提供し、事業理解へ積極的に協力する必要があります。
●Webサイトの外注が向いているケース
Webサイトを外注すれば、安定した品質とキャパシティを確保できる可能性が高まります。サイトリリース後の運用やマーケティングの面でサポートを受けられるのも特徴です。「SEO施策を視野に入れた大規模なWebサイトを作りたい」「集客を主目的としたWebサイトを作りたい」というケースは、外注に向いています。
Webサイト制作を外注する際のポイント
大規模なWebサイト、マーケティングを視野に入れたWebサイトを制作する際は外注するのがおすすめです。Webサイト制作を外注することを前提に、以下にいくつかのポイントを解説します。Webサイトの目的や依頼範囲、制作実績をチェックするコツなどをご紹介するので、外注の準備段階時を準備する際にお役立てください。
●Webサイトの目的を明確にしておく
制作を依頼する前に、Webサイトの目的を明確にしましょう。自社の事業内容やサービスについて知ってもらうための「コーポレートサイト」、親しみや愛着を持ってもらい顧客になってもらうための「オウンドメディア」など、Webサイトの種類によって目的は異なります。「自社の認知度を高めたい」「商品やサービスの認知度を高めてコンバージョンにつなげたい」など、Webサイトを制作することで達成したいゴールを明確に設定することが大切です。そのうえで、どのようなWebサイトを制作すべきかを制作会社と話し合いましょう。
目的が曖昧だと、どのようなデザインやコンテンツをホームページに搭載すべきかが定まらず、制作会社へ要望が伝わりにくくなってしまいます。その結果、Webサイトのコンテンツが中途半端になったり、制作方針が迷走したりする可能性も考えられるのです。
●依頼する範囲を明確にする
Webサイトの制作作業はさまざまな工程を踏みます。どこからどこまでを制作会社へ依頼するのかを明確にしておきましょう。具体的な工程は以下のとおりです。
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競合調査や分析
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写真やテキストなどサイト内コンテンツの準備
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サイトの公開作業
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サイト公開後の運用や改善
依頼する範囲が不明確だと認識に齟齬が発生し、トラブルへ発展しかねません。特に、上記で紹介した作業は制作会社と依頼をした会社のどちらでも対応できる作業内容です。「どこからどこまでを制作会社へ依頼するのか」「どの作業を自社内で対応するのか」という明確な線引をしましょう。
●価格だけでなく制作実績にも注目
Web制作会社を選ぶ際は、価格だけでなくスキルや対応力にも注目しましょう。制作会社の中には、公式サイトでこれまでの制作事例を公開している企業もあります。制作事例を参考に、「これまでどのようなWebサイト制作を手掛けてきたのか」「どのようなデザインが得意なのか」を確認しましょう。
この時、制作実績の数だけでなく同業他社のWebサイト制作実績もチェックしましょう。同業他社から依頼を受けた実績があれば、業界知識がある程度蓄積されている可能性が高いためです。それまでの依頼から得られた知見や技術を活かして制作にあたってくれるため、成果物の期待値も高まります。
Webサイトは企業やブランドの顔となる重要なツールです。自社で対応できるのであれば内製するという手段もありますが、人手やノウハウが無いのであれば専門知識を持った制作会社への外注がおすすめです。とはいえ、Web制作会社の規模や技術力はさまざまです。自社の条件に合うWeb制作会社を1社1社比較、検討するのは時間がかかってしまいます。より効率良く外注先を選定したいとお考えの担当者様は、発注ナビをご活用ください。
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