Web上で使うものは全てWebシステム?果たしてその理解であっているでしょうか。今回は分かっているつもりで意外と理解していない、Webシステムについてです。内容をざっくり言うと・・・・
「Webシステム」という言葉には4つの意味がある
どこからでもアクセスでき、拡張性やメンテナンスの利便性に富んでいる
Webシステムの基本的な仕組みを知っておこう
いまさら聞けないWebシステム
システム開発をするにあたり、既存のクライアント・サーバ方式にするべきか、それともインターネットに対応したWebシステムがよいのか迷っている方も多いでしょう。
しかし、それ以前に「そもそもWebアプリとは何か?」「WebサービスやWebアプリとはどう違うのか?」といったところでつまずき、いまひとつ釈然としないまま、なんとなく理解しているという方もいらっしゃると思います。
そこで、「Webシステムとは要するに何なのか」「他のシステムとはどう違うのか」について、Webシステムの入門編的な解説をしていきましょう。
「Webシステム」には4つの意味がある
「Webシステム」という語がわかりにくい理由は、この用語が多くの意味を含んでいるからです。システム開発関係者(SEを含む)は、「Webシステム」という用語を、前後の文脈によって次のような意味で使い分けることがあります。
1. 「Webアプリ」の同意語
2. 「Webサービス」の同意語
3. 異なるサーバ間、またはサーバとクライアントの間でHTMLファイルを受け渡しするしくみの総称
4. クライアント・サーバ型システムに対して、インターネットとブラウザを利用するシステムの総称
これらの使い分けは「なんとなく感覚的に」行われることが多く、業界共通の定義などはありません。このため「Webシステムとは何なのか?」が非常にわかりにくくなっています。
Webシステムのメリット
ここでは、上記の4番の意味におけるWebシステムの説明を進めていきます。
Webシステムも一般的なクライアント・サーバ型システムと同様、サーバと端末が存在します。
Webシステムの特徴は、サーバと端末とを接続する経路としてインターネットを利用し、端末はブラウザ(もしくは専用アプリ)を介してサーバと情報をやり取りするという点にあります。
インターネットを利用するため、端末はネットに接続できる環境なら世界のどこにあってもよく、端末の増設にも特に制限がありません。また、システムのメンテナンスやアップグレードはサーバサイドだけで行えばよく、メンテナンス性も非常に高いというメリットがあります。
Webシステムの仕組み
Webシステムの基本的な仕組みは、およそ次のように構成されています。(もっとも基礎的な構成)
・クライアント(ユーザー)側……インターネットに接続した端末とWebブラウザ
・サーバ側……ユーザーからのアクセスに対応するWebサーバ、Webサーバが受け取った情報に対応して具体的なデータ処理を行うWebアプリケーションと、それを格納するWebアプリケーションサーバ、データを格納したデータベースサーバなどから構成されるサーバ群 ユーザーはWebブラウザを操作してサーバにアクセスし、データの閲覧や入出力を行います。
サーバはユーザーから送られてきた指示に従ってデータベースサーバから情報を引き出し、必要に応じてデータを加工し、その結果をユーザー側に送信します。この際、ユーザーに送られる情報はWebブラウザで適切に表示されるよう、HTML形式に加工されます。
ユーザー側のWebブラウザが受け取った情報を表示し、ユーザーはそれを見て次の作業を行います。 Webシステムのサーバとクライアントは上記のようなやり取りを繰り返し、一般的なクライアント・サーバ型システムと同様に情報を処理していきます。
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