
Web制作を行う方法の1つとして、WordPress(ワードプレス)の活用が挙げられます。
その優れた機能性、プラグインなどの多さから人気が高く、世界中で運営されるサイトの多くはWordPressを使って制作されているほどです。ツール自体は無料で使えるオープンソースソフトウェアであり、手軽に管理できることから企業がサイト制作に用いることも少なくありません。
また、感覚的な操作ができるため、ある程度Webに関する知識やスキルがあれば活用が可能です。一方で、クオリティの高いサイトを作るためには、プロの力を借りる必要があるでしょう。こちらの記事では、WordPressでサイト制作をする際の費用相場について紹介します。
目次
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WordPressとは

WordPressは、CMS(コンテンツ管理システム)の1つです。
CMSとは、Webサイトのデザインやレイアウトを管理できるシステムであり、WordPress以外にも数多くのCMSが存在しています。数あるCMSの中でも、WordPressは世界中で多くの人が活用しているCMSです。
人気の理由として、機能の豊富さが挙げられます。サイト全体をデザインする機能や使用言語を選択する機能など、その種類はさまざまです。ただし、有料のテーマや機能がある点、ドメイン代やサーバー代がかかる点などには注意が必要です。
加えて、制作会社に依頼すれば制作費も必要になります。WordPressの詳細については、「WordPressとは?基本的な使い方から導入するメリットなどを詳しく紹介」をご覧ください。
WordPressのサイト制作にかかる主な費用

WordPress自体は無料で利用できますが、Webサイトを公開するための準備には費用がかかります。具体的には、サーバー費やドメイン取得費用などです。
また、利用するサービスによって金額も異なります。続いては、WordPressのサイト制作をするうえで必要な主な費用について項目ごとに見ていきましょう。
●サーバー費
WordPressでいくらサイトを制作しても、サーバーがなければ公開ができません。
規模の大きい会社であれば、自社サーバーを持っているケースもありますが、ほとんどの会社がレンタルサーバーを借りることになるでしょう。
サーバー会社やプランによって料金は異なりますが、リーズナブルなプランであれば月額500円程度で借りることもできます。
ただし、あまり安いプランだと、容量が足りなくなる可能性があるという点には注意が必要です。
●ドメイン費
サーバーを確保したら、次はドメインを取得しなければなりません。Webサイトの「土地」をサーバーとするのであれば、ドメインは「住所」に該当します。
このドメインは、主に「共有ドメイン」と「独自ドメイン」に分けられます。
共有ドメインの場合、サービス運営会社が所有するドメインを、複数のユーザーで使用することになります。一般的に無料で使用できますが、ドメイン名を自由に選べず、サービス提供が終了したら使用できなくなるなどのデメリットがあります。
一方、独自ドメインは世界で1つしかないドメインです。独自ドメインを使用することで他者との差別化をはかれるため、サイトの信頼性も高くなるでしょう。ただし、有料で取得する必要があるほか、維持管理費がかかる点も覚えておきましょう。
●テーマ費
WordPressでは、デザインテンプレートを使用してレイアウトやスタイルの設定を簡単に行うことができます。
このテンプレートがWordPressテーマです。テーマは無料と有料のものがあり、その種類の数は数百種類以上にのぼります。
これらのテーマは世界中の開発者が公開しているため、無料のテーマでも十分にクオリティの高いサイト制作が可能です。
●プラグイン費
プラグインとは、Webサイトやシステムにさまざまな機能を追加するプログラムのことをいいます。必要な機能を選び、任意で追加できるのが特徴です。
また、プラグインの多くが無料で提供されているため、気軽に使用できます。プラグインを活用すれば、サイトのセキュリティを高めたり、問い合わせフォームを作ったり、サイトを自由にカスタマイズできます。
また、WordPressのプラグインは、公式プラグインと非公式プラグインの2種類に分けられています。
ソースコードチェックが行われたうえで、安全性が高いプラグインとしてWordPressの公式サイトに登録されたものが公式プラグインです。より安心して使うためにも、制作元がはっきりしたプラグインを選ぶことが大切です。
●デザイン費
無料版のテーマを使用すればデザイン費はほとんどかかりません。
ただし、独自性の高いサイトを作るためには、デザインには注力をしたいところです。専門知識やデザインスキルがあれば自分でデザインすることも可能ですが、一般的にはWeb制作会社への依頼が多いでしょう。
依頼した場合のデザイン費は、制作会社や依頼内容によって異なります。
また、閲覧するデバイスの画面サイズに対応してサイトを最適化するレスポンシブデザインにする場合は、10万円以上必要となるケースが多いです。
●コーディング費
コーディングとは、制作されたデザインをWeb上で公開するためにプログラミング言語を使用してソースコードを記述することを指します。
TOPページと下層ページそれぞれにコーディング費が設定されるのが一般的です。特にTOPページはサイトの顔となるため、コーディング費が割高になるのが特徴。
制作会社によっては、デザイン費と合わせて請求するケースもあるでしょう。
●運用保守費
WordPressでサイトを制作した後は、保守管理も欠かせません。セキュリティのために導入するSSLの管理やプラグインのアップデートなども保守管理に含まれます。
そのほか、記事更新を制作会社に依頼するケースもあるでしょう。運営保守に関しては、デザインを担当した制作会社に依頼するほか、保守代行を請け負っている業者に頼むのもひとつの方法です。
WordPress.orgとWordPress.comの違い

WordPressは、「WordPress.org」と「WordPress.com」の2種類があり、それぞれ異なる特徴があるため、ニーズに合ったタイプを選択して利用できます。
「WordPress.org」と「WordPress.com」の特徴の違いを以下の表にまとめているので、比較してみてください。
自社で準備が必要なケースや、有料でなければカスタマイズ性が低く、利用しづらいなど、それぞれ特徴が異なります。 2種類の違いを把握して、自社の目的やニーズに合った方を選択しましょう。
| 項目 | WordPress.org | WordPress.com |
|---|---|---|
| 形式 | インストール型 | レンタルブログサービス型 |
| 始め方 | WordPressをインストールする | 公式サイトから利用したい プランを申し込む |
| 費用 | 無料 | プラン料金による |
| サーバー | 自社でレンタルサーバーを 契約する必要がある |
プランに含まれている |
| ドメイン | 自社でドメインを契約する 必要がある |
WordPress.comで申し込む または自社で契約後に 連携・移管する |
| メリット | ホームページ制作・運用コストが安く済む | 申し込み後、すぐに利用できる |
| デメリット | 自社で事前準備が必要 | 無料プランの場合
|
| 適したユーザー層 | 高度な技術力を持ち 自社で管理したい企業 |
完全に管理された ウェブサイトのメンテナンスを 求める企業 |
WordPressの料金プランを徹底比較

「WordPress.org」は無料で利用できますが、「WordPress.com」には、無料のプランと有料プランが5つあり、6つの料金プランから選択できます。
「WordPress.com」のプランの1つである「エンタープライズ」は、年間最低25,000米ドル〜利用が可能なプランであり、詳細は要問い合わせとなっています。 従業員数が多い、トラフィック量が多い、セキュリティ要件が複雑であるという大企業向けのプランです。
以下の表では、「エンタープライズ」を除く、「WordPress.com」の5つのプランの特徴と適した活用方法を以下の表にまとめているので、プラン選びの参考にしてみてください。
| 無料プラン | パーソナル | プレミアム | ビジネス | コマース | |
|---|---|---|---|---|---|
| 料金 | 0円 | 6,960円/年 (税抜) |
13,200円/年 (税抜) |
42,000円/年 (税抜) |
76,800円/年 (税抜) |
| 独自ドメイン | × | × | × | ◯(1年間無料) | |
| 広告 | 削除不可 | × | ◯ | ◯ | ◯ |
| テーマ | 無料のみ | 何十種類のプレミアムテーマ | すべてのプレミアムテーマ | すべてのプレミアムテーマ | すべてのプレミアムテーマとストアテーマ |
| 容量 | 1 GB | 6 GB | 13 GB | 50 GB〜 | 50 GB〜 |
| プラグイン導入 | × | × | × | ◯ | ◯ |
| サポート | × | エキスパートチームによる サポート |
エキスパートチームによる 迅速なサポート |
エキスパートチームによる 年中無休の優先サポート |
エキスパートチームによる 年中無休の優先サポート |
料金プランが高くなるほど、容量が増える、機能が増える、サポート体制が充実するなどの違いがあります。 自社が求める要件を満たすことを確認し、支払いが問題なく行えるかどうかまで検討したうえで、適切なプランを選びましょう。
WordPressでサイト制作を依頼する場合の料金相場

Webに関する知識やスキルがある程度あれば、WordPressを使用して自社でサイト制作を行うことも可能です。
一方で、クオリティの高いサイトを制作するためには、準備や素材集め、デザイン・構築など、膨大な時間と労力がかかります。
普段の業務に影響を与えることなく、スムーズにサイト制作を進めたい場合には、やはり外注するのがおすすめです。それぞれの料金相場は下記の表をご覧ください。
| 自社制作 | 制作会社依頼 (必要最低限) |
制作会社依頼 (オリジナルデザイン) |
|
|---|---|---|---|
| サーバー費 | 1,000円前後/月 | ||
| ドメイン費 | 1,500円前後/年 | ||
| プラグイン費 | 無料~ | ||
| デザイン費 (コーディング含) |
無料~3万円程度 (既存テーマ活用) |
10~30万円程度 | 80~100万円前後 |
| 運用保守費 | 無料 (自社で行う場合は人件費などが必要) |
5,000円~5万円程度 | 5,000円~5万円程度 |
ただし、これらの金額はあくまでも相場の価格です。内容やデザインによっては価格が変動するため、自社の予算を考慮したうえで依頼内容を決める必要があります。
WordPressでのサイト制作を依頼する際の注意点

広く浸透しているWordPressですが、どの制作会社でも同じように依頼できるわけではありません。
依頼先をしっかりと見定めなければ、思わぬトラブルにつながってしまう可能性もあります。続いては、WordPressでのサイト制作を依頼する際に押さえておきたい注意点について紹介します。
●サイトを制作する目的をはっきりさせる
制作会社に依頼するうえで欠かせないのが、サイトを制作する目的を明確にすることです。
会社全体をPRするコーポレートサイトを制作したいのか、自社の商品やサービスを周知させたいのかなど、目的によってサイトのデザインや必要な機能などが変わってきます。
目的があいまいな状態だと、制作会社にうまく伝えることができないでしょう。イメージがわかない場合は、参考になるサイトを探してみるのがおすすめです。
また、自社の特徴を洗い出してみて考えるのも良いでしょう。
●WordPressの脆弱性に関する知識がある会社に依頼する
WordPressはサイト制作において非常に便利なツールです。そのため、多くのユーザーが利用しています。中には、個人情報を狙っている悪意を持ったハッカーもいるでしょう。
ハッカーがWordPressを利用している人のコンピューターをウィルスに感染させて、サイトの内容を勝手に改ざんする可能性も考えられます。
こうしたWordPressの脆弱性によるトラブルを回避するためには、セキュリティ対策をしっかりとする必要があります。
ただし、自分の力のみで効果的なセキュリティ対策を施すことは難しいといえるでしょう。そのため、サイト制作を依頼する際には、WordPressの脆弱性に関する知識があり、スパム対策が行える制作会社に依頼することをおすすめします。
●公開日を設定する
制作会社に依頼したとしても、サイト制作が数日で完了するわけではありません。1ヶ月以上の時間を要するということを想定しておくと良いでしょう。
できるだけスムーズに制作してもらうために大切なことは、公開日を事前に決めておくことです。明確に日程を決めておくことで、スケジュールが組み立てやすくなるでしょう。
●自社で更新ができるかどうかを確認する
企業によっては、WordPressでのサイト制作をプロに依頼して、納品後の運営は自社で行うというケースも少なくありません。
その場合、カスタマイズの方法や修正を加えないほうが良い部分などを制作会社から共有してもらう必要があります。
特に、オリジナルデザインで制作した場合、制作会社のほうでカスタマイズしているため、変に修正を加えてしまうとデザインが崩れてしまう可能性があります。
運営が始まってから困らないためにも、自社で更新できるかどうかをサイト制作する前の段階で確認しておくことが大切です。
WordPressのサイト制作を依頼する際の会社の選び方

昨今、サイト制作においてWordPressは欠かせない存在となっています。そのため、ほとんどのサイト制作会社はWordPressを使用したサイト制作に対応しています。
一方で、自社のイメージ通りのサイトを制作するためには、制作会社選びを慎重に行う必要があるでしょう。続いては、WordPressのサイト制作を依頼する際に押さえておきたい、制作会社の選び方を紹介します。
●WordPressのサイト制作に長けた会社を選ぶ
WordPressはカスタマイズ性が高いため、制作会社のスキル次第で仕上がりが大きく変わる可能性があります。
例えば、ユーザーが実際に目にしたり操作したりする仕組(UI)やサイトを通してユーザーが得る体験(UX)の質は、制作会社のセンスやスキルによるところが大きいでしょう。
自社に合ったサイトを制作してもらうためには、WordPressでのサイト制作に長けた会社を選ぶことが大切です。
●見積もりの内訳が明確な会社を選ぶ
サイト制作を依頼するうえで見積もりは欠かせません。ここで大切になるのが内訳です。
見積もりの内訳は制作プロセスに直結しており、丁寧な会社であれば細分化されて明確になっています。不必要な作業を精査しやすいといえるでしょう。
また、複数の制作会社に相見積もりを取ることで、相場感を把握できます。
●サイトの運用保守に対応しているかを確認する
サイトの制作が完了したからといって、それがゴールではありません。運用保守作業が大切になります。
セキュリティ管理や更新作業はもちろん、不具合が起こった時には対処することも必要です。特に、オリジナルデザインや有料テーマを使っている場合、手を加えてしまうと表示や操作に影響が出る可能性があります。
そのため、サイト制作だけではなく保守管理までサポートしてくれる制作会社を選ぶと、サイト公開後もスムーズな運営ができるでしょう。自社で管理できる場合は必要ありませんが、運用保守に不安を感じている会社は、制作会社に依頼することをおすすめします。
複数社から見積もりをもらってサイト制作を依頼しよう
WordPressは、Webサイト制作において非常に役立つツールです。知識やスキルがあれば、自社で作ることも可能でしょう。一方で、WordPressの魅力はデザインや機能におけるカスタマイズ性の高さです。こうした魅力を最大限に活かすためには、プロの力を借りることも検討してください。WordPressを得意とする企業は、以下のページでも詳しく紹介しています。
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